2020/12/04 - 2020/12/05
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AandMさん
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12月初旬にGoToトラベルを利用して、2泊3日のドライブ旅行をしました。日本三大名泉として知られる下呂温泉に宿泊し、次いで世界遺産に登録されている白川郷を見学、さらに飛騨高山にも立ち寄るチョッピリ贅沢な旅行です。
下呂温泉(泊)→白川郷→飛騨高山(泊)行程の前半は、既に紹介しましたので(https://4travel.jp/travelogue/11666577)、本編では、続きの「→飛騨高山」の紹介です。
旅行時期が、紅葉の時期を過ぎ、雪が降り始める前の観光シーズンオフだったため、人気観光地である飛騨高山、混みあっていませんでした。天候に恵まれ、楽しい旅行となりました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
12月4日
白川郷から山越えの道を約50km、車を走らせて飛騨高山に到着しました。午後3時過ぎです。ホテルにチェックインする前に、見学時間が若干ありますので、高山陣屋を訪れました。
「陣屋」とは、江戸幕府が飛騨国を直轄領として管理するために設置した代官所で、高山陣屋は江戸時代の建物がそのまま保存されている日本唯一の代官所で、一般公開されています。
近くの駐車場に車を停め、見学開始です。高山陣屋 名所・史跡
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入口で、入場料、大人440円を払って、陣屋内に入ります。
三つ葉葵紋の入った垂れ幕が下がる陣屋玄関。三つ葉葵は徳川家の紋で、幕府直轄領であることを表しています。 -
玄関に入ると、10万石格式を示す2畳半大床があり、床壁一面に「青海波模様」が描かれています。
「青海波」は、広い海がもたらす恩恵を感じさせ、無限に広がる波の文様に未来永劫の発展を表す縁起の良い文様とされています。 -
陣屋内を右回りで、見学します。ここは「御役所」で、陣屋役人の仕事場です。
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「真向兎(まむきうさぎ)の釘隠し」は、高山陣屋の見所の一つ。長押などに打ち付けた釘の頭を隠す装飾板で、陣屋内のあちこちで使われています。
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釘隠しの現物。デフォルメされた兎のデザイン、お洒落です。江戸期の鍛冶屋職人が、丹念に造った芸術品です。
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陣屋敷地から発掘された品々です。
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昔の雨具「蓑(みの)」、これは再現品。
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「使者の間」には、駕籠が展示されていました。身分の高い武士用の「権門駕籠」です。
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陣屋の建物内にあった「御白洲」。後方にあるのは、罪人を載せて運んだ「唐丸籠」。
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軒下に造られた見学通路を進みます。
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年貢として納められた米俵を保存する米蔵。米俵は、「天領俵」と呼ばれていたとのことです。
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陣屋に保管されている書類。
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明和7年(1770年)の高札が展示されています。江戸時代に使われた高札の現物で、大変珍しいと思います。
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江戸時代、高山陣屋が関わった代表的な事件や出来事が、絵や写真入りで説明されています。
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江戸から明治に時代が変わった際、最初に明治政府から知事に任命された梅村速水のことが紹介されていました。
梅村は、27歳で知事になりましたが、改革を急ぎ過ぎたため、飛騨住民の反発を招き、政府から解任されたそうです。明治時代は、岐阜県ではなく高山県と呼ばれていたようですが、いつ頃、何故、県名が変わったのでしょうか? -
昔の井戸。
冬季の水汲み作業、下級役人担当者、大変だったろうと想像します。 -
陣屋内に仮牢があったとのこと。立て札に説明がありました。
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陣屋入口にある説明版。
高山陣屋は、元禄5年(1692年)に開設され、明治維新まで177年間にわたって運営されていたこと、平成8年に修復が行われ江戸時代の状態にほぼ復元されていること、などが書かれています。
陣屋を一通り見学すると、1時間程かかります。ただ、江戸時代の現物品も多く展示されており、当時の陣屋の様子が分かります。高山観光では、興味深い見学スポットでお薦めです。高山陣屋 名所・史跡
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陣屋から車で数分の距離にある今夜の宿、高山グリーンホテルにチェックインしました。Go Toを使って事前予約しておいたホテルで、新館と旧館からなる結構大きなホテルでした。駐車料は無料です。
飛騨高山温泉 高山グリーンホテル 宿・ホテル
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部屋は、桜凛閣の5階にあるコンフォート・ツインでした。新館の部屋でしたが、大浴場、レストラン、食事場所などの施設は全て旧館にあり、毎回、エレベータ利用も含めて結構な距離を移動する必要がありました。
家内、「部屋は新しくて良いけど、不便!・・」と文句・・。飛騨高山温泉 高山グリーンホテル 宿・ホテル
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ホテルエレベータは最新式のカードキー・セキュリティが供えられ、部屋は欧米の一流ホテル仕様の広めで、バスルームも清潔感があり、レベルの高さを感じました。飛騨高山にこのようなホテルがあることに、多少驚かされました。
問題点は、食事や風呂での移動距離が長すぎることくらいです。 -
ホテルで物産展が行われていました。場所は、旧館です。飛騨高山地方で作られた品々や食品類が沢山並べられています。Go-Toトラベルで頂いたクーポン券で、名産のお米などを購入しました。
ただ、重い購入品を部屋まで運ぶのが大変。家内が、再びブーブーと文句。 -
ホテル物産展会場に、「さるぼぼ神社」が祀られています。朱塗り鳥居も設置されています。
「さるぼぼ」とは、飛騨地方の方言で「猿の赤ちゃん」のこと。「さるぼぼ神社」は、飛騨の守護神を祀った神社で、良縁、避災、子孫繁栄などのご利益があるとされます。商売繁盛を願って、ビジネスの場に小さな社があるのは時々見かけますが、立派な神社が物産展会場に設置されているのを見たのは初体験です。 -
夕食は、和風、洋風、中華の三択でした。旧館にあるレストランで頂きます。
昨日宿泊した下呂温泉では、和風食でしたので、中華フルコースを選びました。
中華フルコースの前菜、和風とあまり違わない感じです。中国料理 天京楼 グルメ・レストラン
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蟹肉入りカホ゛チャ風味のフカヒレスーフ、中華風です。
この後、魚料理、肉料理がでてきました。 -
メーン料理の海老チリ、海老が特大で、ボリューム感たっぷりです。
この辺りで、ほぼ満腹の感じになりました。 -
さらに、豆腐料理が続きます。
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そば入りスープ。満腹です。
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最後に、デザートが出てきました。ティーだけ飲んでチョコレートアイスを残していたら、家内が「食べていい?」と言ってペロリと平らげました。食事とスイーツは別腹、とのこと。大した食欲。
高山グリーンホテルの中華コースディナー、味が上品、量もたっぷり、値段程々、お薦めです。 -
12月5日
ホテルをチェックアウトし、飛騨高山を観光します。宮川朝市を見学し、次いで飛騨高山の古い街並みを見ることにしました。
市営空町駐車場に車を停め、市内見学スタートです。市営駐車場は、観光スポットから少し離れていますが、広くて料金も安めです。少し歩く必要がありますが、利用し易い駐車場です。 -
町中の商店は、朝が早いため、まだ開店前で閉まっています。
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宮川に架かる「鍜治橋」に到着しました。宮川朝市は、午前8時から正午まで、川沿いで開かれています。
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橋の中ほどに、面白い像があります。北側にあるのが、「足長像」で、文字通り長い足をしています。表情や動作がユーモラスで、印象的な銅像です。
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橋の南側に、足長像と向かい合う形で「手長像」が、あります。
「足長」と「手長」は、夫婦の神様で、高山祭の屋台に江戸時代の寛永年間に像を設置したのが、始まりとされているようです。 -
「鍜治橋」の東詰に、一位一刀彫の大黒天像がありました。一位の木を用いて像を彫り上げる技術は、飛騨の伝統工芸です。
大黒天像は、新しいものですが、木目を生かして彫り上げた像、なかなか見応えがあります。 -
「鍜治橋」東詰に神社が祀られています。
説明版記述によると、享保20年(1736年)に鍛冶屋町の守護と防火を願って創建された神社で、文久2年(1863年)に改修された記録が残されている歴史ある神社だそうです。 -
宮川朝市のお店が、川沿いに出されていました。ただ、お客の数は想像していた程ではありません。一通り見学してから、次の場所に向かいます。
飛騨高山宮川朝市 市場・商店街
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宮川朝市が行われている場所の南側市街に、飛騨高山の伝統的な町並みが保存されています。
高山の古い町並み 名所・史跡
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南北に伸びる通り沿いに、江戸時代の建物が並んでいます。
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町年寄をしていた尾貝家の住宅。「町年寄」は、裁判所、税務署、消防署、市役所などの機能を担当していたそうですが、住宅の外観は他の商家と類似しています。
公的な仕事を熟しながら、酒造業なども営んでいたとのことです。 -
伝統家屋の前に行列ができていました。この地の名物、「牛握り寿司」を買い求める人々で、観光客だけでなく地元の人も列に並んでいました。
江戸時代の町並みが保存されている通りにある家々の大部分は、現在も現役のお店として営業していました。建物外観を保存しながら、しっかりと商売をされていることに感心させられました。 -
高山市の中心部から南西に3kmほどの場所に、「飛騨民俗村」があります。飛騨高山地方の古民家などが移設・展示されている民族博物館です。行ってみることにしました。
「飛騨民俗村」は、山の中腹にありましたが、道が山頂に向かって続いていました。「頂上まで行って、上から高山の町を眺めるのも楽しそう!」、と考え、道路の最高点まで行ってみました。
狭い道の最頂部は小さな公園「松倉シンボル広場」で、木々を通して高山の町が下方に見えました。 -
ただ、木々が邪魔して視界は開けていません。
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「松倉シンボル広場」を歩いてみましたが、東屋などがあるだけで、下方を展望できる場所は見つかりませんでした。山中を歩いて山頂の「松倉城跡」まで行けば、展望が開けるかもしれないと思いましたが。広場には駐車場が無いので、長時間、車を離れる訳にはいきません。
頂上からの展望を諦め、「飛騨民俗村」を見学することにしました。 -
「飛騨民俗村」入口です。少し離れた場所に駐車場があります。オフシーズンで、広い駐車場はガラガラでした。
入場チケットを購入する際、駐車場代金300円が入場料(大人700円)にしっかりと加算されました。飛騨の里 美術館・博物館
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中に入ると、目の前に大きな池があり、その先に沢山の古民家が並んでいます。風光明媚な池は「五阿弥池」で、昭和6年(1931年)に農業用の灌漑池として造られたものだそうです。池があることによって、「飛騨民俗村」の景観が引き立てられているように感じます。
12月初旬は観光のシーズンオフで、入場者はチラホラで、空いています。 -
六地蔵、江戸時代(1740年頃)に建立されたと説明版に簡単な解説がされていました。
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機織やさしこ作りをしていた農家。内部を覗くことが出来ます。江戸末期に建てられた家で、豪雪に耐えられる構造になっているそうです。
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江戸時代中期以前に建てられた「旧中薮家住宅」は、内部に入って見学することができます。
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中央部に囲炉裏があり、周辺に板の間や畳の間が配置されていました。広い家屋で、多分、中薮家は豪農であったと思われます。
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古い鳥居がありました。
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鳥居をくぐって進むと、神社社殿があります。
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社殿と拝殿舞台は、古城郡にあった立保神社のもので、ダム建設で水没することになり、この場所に移設、保存されている、と説明板にありました。
拝殿舞台では、今でも民俗芸能が上演されているとのことです。 -
杣小屋です。「杣小屋(そまごや)」は、伐木作業にあたる職人たちが山中で共同生活をするために造られたもので、昔、林業が盛んであった飛騨地方に結構多かったようです。
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明治初年に建てられた野麦村にあった民家。
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内部に囲炉裏があり、鋸や木挽き道具が並べられています。林業に携わっていた職人さんの家ですが、床の間や二階もあって、なかなか立派な家です。
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鐘楼もありました。
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石段を上った先に神社が祀られています。
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匠神社(たくみ神社)は、飛騨の匠の霊を祀った神社である、と書かれています。
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石段を上って行きます。
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「匠神社」の社です。
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社には「天井絵」がありますが、年2回だけに限って公開されていること、開き戸に使われている「千鳥格子」は飛騨の匠が考案したもので飛騨の伝統技術であること、などが書かれています。
飛騨の匠は、日本各地で見事な寺院や社殿を建てていますが、飛騨の匠の霊を祀った社は、簡素で素朴です。豪華絢爛の装いを敢えて避けているように感じます。 -
お地蔵さんを祀ったお堂、素朴で飛騨らしいと思います。
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「牛頭観音菩薩」と石柱に刻まれています。牛の守り神様です。
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茅葺屋根の農家、昭和時代までは日本各地に結構残っていたように思います。
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農家軒下に、大八車や荷車の車輪が飾られています。数十年タイムスリップしたような景観です。
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上方から見た「五阿弥池」、長閑な光景です。
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地蔵菩薩を祀った祠。
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推定樹齢500年の「いちいの木」は、飛騨民俗村の入館者数が1000万人を達成したのを記念して、昭和58年4月に移植されてもの、と説明板にあります。
一位(いちい)は、岐阜県の木、高山市の木で、飛騨地方の「一位一刀彫」で使用される木材としても知られています。 -
「五阿弥池」の遥か前方に、雪を擁いた山々、少し手前に高山の町並み、そして池の水面に映った民俗村の建屋や樹木が見えます。静かで、長閑で、とても印象的な景観です。民俗村は人気の観光スポットで、ハイシーズンには多くの人で賑わうようですが、12月初旬、人はまばらでした。お陰で、伝統的な古民家群をゆったり気分で見学することが出来ました。
飛騨高山の古民家は、白川郷の合掌造りの家々と少し違って、家の職業を反映して、それぞれの外観や内部構造が微妙に異なっているように思いました。入場料700円を払って見学する価値、十分あったように感じます。
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