2022/10/25 - 2022/10/26
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AandMさん
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紅葉が始まり、空気が澄んで天候の良い10月下旬、1泊2日で信州・秩父を家内と一緒にドライブ旅行しました。東京→諏訪→石和(泊)→恵林寺→三峰神社→東京の約600kmの行程です。この旅行記では、諏訪を中心に前半見学した場所を紹介します。
私は歴史ある神社や仏閣などの史跡、家内は美術館などに興味があるので、両方の希望を織り込んで、見学場所を選びました。
諏訪は国内最古と云われる「諏訪大社」があることで知られていますが、湖畔に結構沢山の美術館や博物館があります。クラシックオルゴールを展示&演奏している「オルゴール記念館」、ダリやシャガールの作品を所有する「ハーモ美術館」、山下清の作品を集めている「放浪美術館」などです。1日で巡る見学場所としては多すぎますが、いざ出発です。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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10月25日
中央高速を利用し、最初の訪問場所である「オルゴール記念館」に到着しました。近くにある諏訪大社下社秋宮の駐車場に車を停めて、見学開始です。日本電産サンキョーオルゴール記念館 すわのね 美術館・博物館
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「オルゴール記念館」の入り口です。
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「オルゴール記念館」の正式名称は「日本電産サンキョー・オルゴール記念館 すわのね」で、モータ生産で知られる日本電産が所有する施設です。入場料は大人1000円でした。
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建物を入ったところにショップがあり、オルゴールや関連グッズが売られていました。ショップへの入場は無料。
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ショップ奥が展示スペースで、オルゴールの仕組みや部材などの説明がされていました。オルゴールの構造はそれほど複雑ではありませんが、音の響きを良くするために材料や形態に工夫がされていることが分かりました。
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オルゴール館の2階に、アンティークオルゴールが沢山展示されていました。19世紀から20世紀初めころに欧米で製作されたオルゴールで、希少価値がとても高いとのことです。
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蓄音機兼用のオルゴールです。
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初期オルゴール「シリンダーオルゴール」が18世紀末に開発され、その100年後、ディスクオルゴールが発明され、次いでエジソンの蓄音機へと発展します。これはシリンダーオルゴール。シリンダーオルゴールは1850 - 1890年頃が全盛期だったそうです。
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エジソンが発明した蓄音機。「1900年 Thomas Edison Company, アメリカ」と書かれた説明板が置かれています。
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19世紀後半に開発されたディスク・オルゴール。金属製円板(ディスク)に音符が刻まれ、円板を回転させることで演奏する仕組みです。ディスクを交換することで、別曲の演奏が可能です。
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30分間隔で行われていたガイドツアーに参加しました。学芸員の方がオルゴールの仕組みや歴史などを丁寧に説明してくれるので、新知識を仕入れることができます。
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学芸員のお姉さんがオルゴールの蓋を開けて円板を取り出し、楽譜が円板に突起として刻まれていることを教えてくれました。この円板に刻まれているのは、イタリアの作曲家ジュゼッペ・ヴェルディー(1813-1901)の凱旋行進曲「アイーダ」。
この後、円板をオルゴールにセットして演奏を聞かせてくれました。オルゴール装置のスロットルにコインをコインを入れると、演奏が始まりました。予想外に明瞭で大きな音で、驚かされました。
大型のディスクオルゴールは、沢山の人が集まる酒場やレストランなどに置かれ、コインを入れると演奏が始まる営業用として使われていたそうです。 -
ガイドツアー最後に、代表的なクラシックオルゴールの演奏を体験できます。演奏される曲は馴染みのもの多く、結構、楽しめました。
オルゴール演奏は、静かに耳を澄ませながら聞くものと思っていましたが、オルゴール記念館での体験を通して認識を新たにしました。アンティークオルゴールの大きくて味わい深い音色、素晴らしいと思います。 -
オルゴール記念館を出て右手にあるのが、「諏訪大社 下社秋宮」。
諏訪大社下社秋宮 寺・神社・教会
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手水舎の手前にある時計塔の台座に、「オルゴール塔 日本電産サンキョー」と書かれた銘板が貼られていました。日本電産が奉納した時計塔で、正午になるとオルゴール音が響き渡るようです。
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鳥居をくぐって石畳参道を進むと杉の大木があります。ご神木「寝入りの杉」で樹齢600-700年、木の小枝を煎じて子供に飲ませると夜泣きがとまるそうです。
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諏訪大社 下社秋宮の神楽殿。国の重要文化財で、天保6年(1835)の落成。
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神楽殿を護っている狛犬。台座に「孝」の文字が彫られています。昭和35年10月吉日と銘板に記載があります。狛犬は青銅製で、日本一の大きさだそうです。
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こちらの狛犬の台座には「忠」の文字。
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神楽殿のしめ縄、巨大さに驚かされます。しめ縄の正式名称は「大注連縄」で、御柱祭毎に更新され、1トンの重量。
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神楽殿の右手にある「参集殿」。
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秋宮一之御柱。直径約1m、高さ17mもあります。
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御柱は寅年と申年の7年ごとに建て替えられるご神木で、拝殿の四隅に建てられています。御柱は霧ケ峰高原で伐採された樅木で、数千人の氏子の奉仕で神社境内まで曳行されたそうです。
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菊の花が奉納されていました。
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見事な菊の花。
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境内の奥まった場所にある拝殿、安永10年(1781)の落成。国の重要文化財に指定されています。
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軒下に施された木彫、立派です。江戸中期宮大工の技術の高さが窺えます。
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下社秋宮の見学を終え、ご神木「寝入りの杉」を通って駐車場に向かいます。
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鳥居前にある手水舎、見学人は多くありませんが、木造で銅板葺きで見ごたえがあります。コロナ禍で手水舎の使用が停止されている神社が多い中、諏訪大社の下社では手水に水が絶え間なく流れていました。
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諏訪大社の下社から1kmほど南に進んだ諏訪湖畔にある「ハーモ美術館」を訪問しました。隣接する無料駐車場に車を置いて、見学開始です。
ハーモ美術館 美術館・博物館
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美術館入口を入ったところにミュージアム・ショップがあり、ダリ作品が出迎えてくれます。「時のプロフィール」と題するサルバドール・ダリ(1904-1989)のブロンズ製作品(コピーでなく本物)で、ダリがカマンベールチーズを食べた際に思いついたと伝えられます。
美術館の展示作品は写真撮影は禁止ですが、この作品は写真撮影がOK。 -
美術館から眺めた諏訪湖、木々の紅葉が始まっていました。
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ハーモ美術館の入場券。入館料は大人1000円。
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ハーモ美術館には、アンリ・ルソー、マチス、シャガール。藤田嗣治などの作品が展示されていましたが、残念ながら写真撮影は禁止でした。
これは案内書に掲載されていたアンリ・ルソーの「花」と題する1910年の作品を接写したものです。 -
窓外に目を転じると、見事な湖畔の紅葉。芸術の秋を感じます。
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これも美術館展示作品ですが、本物の写真撮影ができないので、ショップで売られていたパネル画を写真撮影しました。
米国の画家グランマ・モーゼス(1860-1961)の作品で、田園風景が描かれています。モーゼスは子育てが終わってから絵画の制作を始め、主に自分の住む付近の景観を描き、101歳で死去するまでに約1600点の作品を残しています。
ハーモ美術館にはモーゼス作品7点が展示されています。 -
これもモーゼスの作品。長閑な田園風景が、気持ちをホッとさせてくれます。素朴で味わい深い絵だと思います。
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ハーモ美術館を後にして、次の見学場所「放浪美術館」に向かいます。
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山下清の作品が展示されている「放浪美術館」は、諏訪湖の南東にあり、ハーモ美術館から車で30分で到着しました。
山下清 放浪美術館 美術館・博物館
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古民家を改装した感じの小さな美術館。
「放浪美術館」は、放浪画家であった山下清が旅の途中でお世話になった方にお礼に描いたものをはじめ、素朴なタッチのマジック画から色紙をちぎっては黙々と画用紙に張りつめた重量感あふれる貼り絵作品などを集めた美術館。貼り絵87点、ペン画16点などが展示されています。 -
美術館の横にある駐車場に、大型観光バスが2台停まっていました。小さな美術館ですが、団体さんの観光コースになっているようです。
団体さんに混ざって、美術館の方の説明を聞きながら見学しました。 -
美術館の付属ショップ。絵画集、絵ハガキ、カレンダーなど山下清の関連グッズに加え、諏訪産の陶器や小間物などの土産品も販売されています。
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美術館入場券に印刷されている山下清の「諏訪湖の花火」。現物が美術館に展示されていますが、残念ながら現物の写真撮影は禁止されていました。
本物を見ると、「諏訪湖の花火」は絵ではなく、様々な色紙をちぎって丹念に張り付けて仕上げた貼絵であることが分かります。山下清が行った緻密な作業、本物を見ないと分からないと思います。 -
美術館の入館料は一般800円。
訪問前するまではあまり期待していませんでしたが、実際に見学すると山下清作品の素晴らしさ、緻密さ、工夫などが分かり、ユニークで良い美術館だと感じました。入館料800円の価値、十分あると思います。家内も大変気に入った、と感想を述べていました。「放浪美術館」はあまり知られていませんが、隠れた名美術館の一つと思います。 -
日暮れが迫ってきましたが、予定していた今日の最後の見学場所である諏訪大社 上社本宮にやってきました。放浪美術館から車で5分ほどの場所です。神社駐車場(無料)に車を停めて、見学に向かいます。
諏訪大社上社本宮 寺・神社・教会
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本宮境内に入ると、一之御柱がドーンと建っていました。
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高さ約17m、直径1.2mの樅木で、八ヶ岳の麓にある置き場から二十数kmの行程を数千人の氏子の奉仕によってこの場所まで曳行されたもの。曳行は7年ごとに行われ、次回は令和10年だそうです。
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境内から鳥居の方向を見ると、夕方であったため、参拝者も殆どいません。
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「勅願殿」、元禄3年(1690)の建立で国の重要文化財。
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「勅願殿」は高台にあり、木造階段が設けられていますが、階段入口が閉鎖されていました。
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「勅願」とは、天皇の祈祷という意味。現在の「勅願殿」では個人私事の祈祷が行われている、と説明されています。
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拝殿で神主さんによる祈りが進行中。厳かな雰囲気の中、遠くから静かに見学させて頂きました。
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諏訪大社 上社の建造物の殆どが国の重要文化財です。
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手水かな、と思いましたが、立て札に「明神湯」と書かれていました。獅子の口からお湯が出ていました。諏訪明神ゆかりの温泉であるとのこと。神社境内で温泉が湧き出ているのは、珍しい。
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雷電為右衛門の銅像。
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雷電(1769-1825)は幕末に活躍した名力士で、信濃国小県軍大石村(現:長野県東御市)の出身。
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大分暗くなってきたので、神社の建物に灯がつきました。これは「天流水舎」、国の重要文化財。
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「天流水舎」は諏訪の七不思議の一つ。俗に「お天水」と称され、どんな晴天の日でも雫の三適が屋根上の穴から降り落ちるとされています。雨乞いで「お天水」を青竹に入れて祈ると雨が降る、と言い伝えられているそうです。
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神楽殿にも明りが灯りました。
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神楽殿は文政10年(1827)の建造で、国の重要文化財。
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神楽殿に安置されている大太鼓。牛革が張られた日本一の大太鼓で、革面直径2.1m、胴長2.5m、胴太さ2.7m、重量1t。年に一度、元旦の朝に鳴らされるそうです。
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現在の「勅使殿」は元禄3年(1690)の創建で、安政年間に補修が加えられています。建物は小さめで、天皇勅使を迎えるにしては質素な印象。
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立て札に、「勅使殿」が果たしてきた役割や、国の重要文化財であることが記されています。
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本宮の二之御柱。先に見学した一之御柱と同様の大きさです。
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神社境内の東側にある入口御門、改修工事が行われていました。
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「入口御門」は、文政12年(1829)に、上社宮大工棟梁であった原五右衛門親貞と弟子の藤森廣八が建立したもので、国重要文化財。
巧妙な木彫が施されているそうですが、暗くなっていたので、良く見えませんでした。明るい時間の訪問が望まれます。 -
境内の東側入口に立つ青銅鳥居、明治25年(1892)の建造。
諏訪大社 本社の見学は駆け足でしたが、何とか主だった場所を見ることができました。既に5時過ぎで日没は過ぎ、暗くなり始めました。これから今夜の宿がある石和温泉に向かいます。
宿まで約80km、高速を使えば6時半頃には着けると思います。 -
甲府で高速を出て普通道路に入ったら、夕方の交通渋滞に遭遇し、宿到着が7時頃となりました。急いで温泉に入り、夕食です。
お通しと前菜は、栗甘露煮、甘鯛の南蛮漬け、トロ巻き寿司、焼きリンゴなど多種多彩。楽気ハウス 甲斐路 宿・ホテル
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お造りの本マグロ、青葉とスライス大根の上に小さな刺身。
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メインの甲州ワインビーフサーロインステーキ。小さめサイズですが、霜降りで美味しそう。
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薩摩芋釜飯、しめじ入り。これでお腹一杯になりました。
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カボチャケーキとシャインマスカットのデザートで仕上げ。
充実感のある夕食でした。 -
夕食後の太鼓パーフォーマンス。太鼓演技、テレビでは何度か見ていますが生で聞くのは初体験。迫力がありました。
この後、ゆっくり温泉に浸かって就寝。 -
10月26日
朝食はビュッフェ形式。昨日の夕食を食べ過ぎましたので、私は朝食は控えめ。家内は食事テーブルとビュッフェを何度も往復し、「昼食省けるかも・・」と言いながらしっかりと食べていました。 -
部屋の窓から見た景観、靄がかかっています。空気が澄んでいると富士山が見えるとのことですが、残念ながら富士山は見えません。
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10時過ぎにホテルをチェックアウト。
ドライブ旅行の初日、諏訪湖畔にある諏訪大社の上社(本宮)と下社(秋宮)、オルゴール記念館、ハーモ美術館、放浪美術館を見学しました。駆け足観光でしたが、諏訪大社の長い歴史を感じ、記念館や美術館で珍しい品々や絵画の実物に接することができました。
もっとゆったりと見学する方が望ましかったのかも知れませんが、もり沢山の頑張り観光で満足感を感ずるのが我々の通例です。充実した初日であったと思います。
これから十数キロ先にある次の目的地、恵林寺に向かいます。
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