2020/11/27 - 2020/11/27
8位(同エリア132件中)
ねもさん
人権侵害はどれも許されることではありませんが、ハンセン病患者や元患者、家族への差別ほど深刻なものは少ないと思います。
日本国憲法の制定に伴い、以前の女性に対する参政権や大学教育の否定、治安維持法などによる思想統制、新聞・出版物の検閲、犬死に等しい徴兵、思想犯・容疑者に対する拷問などはほぼ姿を消しました。
しかしハンセン病患者・元患者に対する差別・隔離は、人権の尊重を基本理念とする日本国憲法の下でも続きました。そして、これは自戒を込めて言わなければなりませんが、弁護士や法律家など本来人権に敏感であるべき人々からも指摘されることはあまりなく、患者の隔離を内容とするらい予防法が廃止されるのは1996年を待たなければなりませんでした。
現憲法下でも見過ごされていた人権侵害という点でこの問題は稀有のものと思います。私も気づいたのは、らい予防法が廃止されて、当時の菅直人厚生大臣が患者・元患者に謝罪したときでした。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 新幹線 私鉄
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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清瀬駅からバスで10分ほどです
国立ハンセン病資料館 美術館・博物館
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例のウイルス騒動で、現在は人数制限と時間制限
30分前に着いたので外で待っていると、職員が「入ってお待ちください」 -
かつては発病すると居場所がなく、遍路に出る母娘もいたそう
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ハンセン病元患者のリーダー平沢保治さんと当地の東村山市長
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このパンフレットはご覧になった方もいらっしゃると思います
このおじいさんのモデルが平沢さんかと -
ハンセン病資料館の由来 初めは国立ではなかったよう
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設立当時の様子
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この問題がようやく世間でも注目され始めたころ 菅直人さん(左下)が若い!(笑)
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患者らの隔離政策の違法性を問う国家賠償請求訴訟で勝訴(2001年)
このときは小泉首相の英断で患者らと和解し基本合意書が締結されました -
昨年(2019年)、家族訴訟でも勝訴 安倍首相の英断で政府が控訴しなかったことは記憶に新しいですね
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火事になっても
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消火に来てくれなかったそう
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メインの2階展示室はほぼ撮影禁止でした
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どうしてもっと優しくできなかったんだろう?としか言えません
症状が進むと顔などの形状が著しく変形することが人々の恐怖をかきたてたのでしょうが…… -
写真展をやってました
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資料館のロビー
見学時間が90分に制限されていて、十分には見られませんでした(><) -
現在も100人以上の入所者がいる多磨全生園(資料館は全生園の敷地に)
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ここから先は居住地域だそう
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病気が治っても根強い差別ゆえ故郷には戻れない人がほとんど
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納骨堂です
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沖縄や広島とは別の意味で、私たちが一度は訪ねるべき場所かと思います
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この旅行記へのコメント (4)
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- ねんきん老人さん 2020/12/25 13:46:16
- 多くの方に足を運んでいただきたいものですね。
- ねもさん、心に重くのしかかるレポートでした。
国立ハンセン病資料館(多摩全生園)へは私も3年前に伺い、それまでの己の理解していたハンセン病をとりまく歴史がいかに薄っぺらであったかを思い知りました。
10名を超える同行者も皆同じ感想を持ったようで、今でもことあるごとにその時の見学内容が話題になります。
ねもさんの旅行記が多くの方に読まれ、読んだ方々が直接足を運んで、知識を共有してくださることを望みます。
貴重な記録をありがとうございました。
ねんきん老人
- ねもさん からの返信 2020/12/25 20:05:15
- Re: 多くの方に足を運んでいただきたいものですね。
- ねんきん老人さん コメント&ご投票ありがとうございます。
もうご訪問とはさすがです。お仲間も素晴らしい! 私は遅すぎですね(><)
全く同感です。こうなったらハンセン病関係の他施設にも行ってみようかと。
ご存知かもしれませんが、長島愛生園の高校生があちこち野球の交流試合をしていたという話は、ちょっとだけホッとしました。https://www.asahi.com/articles/ASL7J4FGSL7JPPZB00V.html
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- 琉球熱さん 2020/11/29 20:47:25
- 映画「あん」
- ねもさん、こんにちは
沖縄にも「愛楽園」という療養所があります。
古宇利島のすぐそば、屋我地島です。
古宇利島には多くの観光客が訪れますが、その途中にハンセン病の施設があることを知っている人はほとんどいないでしょう。まして訪れる人は皆無。
とても静かと言う点で、全生園とよく似ています。
ドリアン助川氏の「あん」という小説が、そのままのタイトルで映画化され、全生園で暮らす主人公をあの樹木希林さんが好演していました。
小説も映画も、涙なくして読めない(観られない)作品です。
理不尽な差別が国家によってなされていたという事実はより多くの人が知っておくべきことだと思います。
---------琉球熱--------
- ねもさん からの返信 2020/11/29 21:13:22
- Re: 映画「あん」
- 琉球熱さん いつもコメント&ご投票ありがとうございます。
すみません、その小説・映画は知りませんでした。どうやら、この旅行記の執筆は琉球熱さんのほうが適任のようですね。
国の責任はもちろん重大ですが、周りの人々の多くもそれに加担したことに慄然とします。
どうしてもっと優しくできなかったんでしょうか!? 他の同様の施設も訪ねてみようかと思っています。
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