2020/10/25 - 2020/10/25
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たびたびさん
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二日目は根室の旅。ただ、もともとは、目的の中心は釧路。ついでに考えたつもりの根室周辺でしたが、調べを進めると実は意外と見どころが豊富なことが分かってきて。北海道の最東端、納沙布岬だけではなくて、北海道らしい大自然を感じられそうな場所がそこそこあるんですね。まあ、それでも、レンタカーを借りて要領よく回れば、何とか行けそうだし、そこに、名物の花咲ガニやどりあんのエスカロップを加えれば、もう言うことなし。
紅葉も眩しい秋のまっただ中、お天気にも恵まれて、つなぎのつもりの二日目が、終わってみれば何のことはない今回の旅の一番のハイライトになったような感もありました。
ところで、ほか心に刺さったのは北方領土の関係。釧路ではそうでもなかったんですが、根室に移動すると北方領土関係の横断幕やアピールがいきなり目立ち始める。納沙布岬の望郷の岬公園の巨大モニュメントや北方館・望郷の家はもちろんなんですが、それは根室駅前や駅の近くの根室市役所もごく普通の景色としてあるんですね。
私は以前、羅臼の道の駅で目の前に国後島が見えた時に初めて生々しい北方領土の問題を実感しました。それまで北方領土の問題を頭では理解していたつもりだったのですが、あまりの生々しさにけっこうショックを受けました。その後、稚内では北方領土の問題だけではなく、終戦前後にかけてソ連が侵攻してきた樺太の戦いとその悲劇の数々も知ることになる。これももしかしたら、羅臼以上にショックでしたね。で、今回の経験は3回目になりますが、領土問題は本当に重たい。ペレストロイカによりソ連が崩壊し、欧州では勢力図に大きな変化が起きたのですが、北方領土はこの間ほとんど動いていない。国際条約や国際法だけではなく、一方では国力という現実的なパワー。それでも、平和が基本のスタンスはけっして崩すべきではないし、いつか解決されることを願いますが、やっぱり容易ではない。1956年10月の日ソ共同宣言はサンフランシスコ条約の外側の2国間で行われたものであり、領土の返還は平和条約の締結が前提と明記されています。にもかかわらず、ロシアの本音は領土の返還なしでの平和条約の締結実現ですから、それが変わらない限り永遠にこの問題は解決できないのかもしれません。元島民の方の心情も想像するに余りあるものがあると思いますが、これは当然日本全体として感ずるべき痛みなのだと思います。
大自然の素晴らしさに触れながらも、国際関係の現実も考えさせられる。根室の旅はこうした点でも印象深いものになったように思います。
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早朝の釧路駅。今日は、根室への日帰り旅です。
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朝イチ、釧路発5:35、根室着8:00の列車に乗り込みます。
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根室本線を釧路駅から根室駅に向かって進むと最初に見えてくる海が厚岸湾。朝日が昇ってきています。
南東方向に開いた湾は、進行方向側に半島のような陸地が見えますが、反対側には何も見えなくて、眺めていてもあんまり湾の地形を感じない。鈍い色の海が広がっているだけです。 -
さらに厚岸駅を越えてから見えてくるのが厚岸湖。なんだか同じような風景ですよね。
湖と言っても海水の出入りが普通にあって海と同じみたいだし、沖合はるかにに半島のような山並みが見えていても、これだけ広々していると湖とはちょっと思えない眺めです。 -
さらに進んで、その続きに見えてくるのが別寒辺牛湿原です。
厚岸湖から別寒辺牛湿原に入ると水草が繁茂している風景にがらりと変わるのが面白い。厚岸湖と同じくラムサール条約に指定された湿原です。
まだここで3分の1くらいかな。 -
根室が近づいてきて、再び海が開けます。奥にうっすら島影が見えますが、ユルリ島・モユルリ島かな。それにしても、景色はすっかり秋色ですね。
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根室駅に到着。
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根室本線、花咲線の終点です。
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駅の構内に花咲線のマップがあって、今通ってきた場所を確認します。
ふむふむ、なるほどねー -
これが駅前広場。
ちなみに、これからレンタカーを使うんですが、駅前の迎えはもう少し時間がかかる。待つ時間を利用して、例によって周辺散策です。 -
根室駅を出てすぐ、左手の立派な建物根室市観光インフォメーションセンターです。観光案内所とちょっとしたお土産物ショップが入っているだけですが、根室駅の周辺にはほかにめぼしい建物はないし、建物の奥側にはバスターミナルもあるので、ここにまずは立ち寄る感じかなと思います。
奥の根室駅前バスターミナルは、駅側からは見えにくいので、すぐには気が付かない観光客も多いかも。ちょっと心配なロケーションです。 -
駅前の道をまっすぐ進んで目に留まったのがこの根室海鮮市場鈴木商店。名前からすると個人の施設だと思いますが、
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公設市場みたいな活気があって面白い。さんまや花咲ガニ、ひものなんかも拝見して、北海道の豊かさを楽しめました。駅から近いし、便利です。
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これが駅への入口に建つモニュメント。北方領土返還の思いを忘れないようにということですね。
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市役所も歩いて行ける範囲。市役所にもこうして北方領土関係の大きな横断幕。釧路と根室、近いようでもこの雰囲気は大違いですね。
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市役所から少し戻って、これはときわ台公園。大通り沿いを少し下っていくような地形です。
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元公会堂のあった場所のようですが、それを整備しての公園。昭和天皇が根室公会堂に行幸されたことを記念して建てられた行幸記念碑。
ほか、1792年、ロシアから根室に来訪したアダム・ラクスマン。日露外交の始まりとしてのモニュメント「ラクスマン 歴史の然」なんかもあって、根室の歴史をちょこちょこ示しています。 -
さて、レンタカーを借りて、ここからは車の旅ですよ~
まずは、明治公園。根室市街の端っこにあって、明治8年に国が創設し、日本で二番目の歴史を誇る牧畜場の跡地を利用した公園です。入口手前の駐車場に車を停めて中へ。 -
入ってすぐの広場では、地元のグループが体操をしていました。
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丘の上にあるので見晴らしもよくて、雰囲気もありましたが、ここの目玉は、平成13年に登録有形文化財に登録されたレンガ造りのサイロ。ただ、標識とか何もなくてつい見逃してしまいました。もう少し分かるように、しっかりアピールしておいてもらいたかったなと思います。
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ここから根室港にも寄ってみます。根室市街から海岸に向かってどんどん降りて行った先。
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大きく堤防に囲まれた港にはまばらに漁船が停泊していました。大半は出港中だったんでしょうかね。この日は天気も良くて、真っ青な海の色が印象的。さりげなく美しい眺めです。
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これもまだ市街。金刀比羅神社は、文化3年(1806年)、高田屋嘉兵衛によって創建されたという神社です。
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明治14年に現在地に移転。根室市内では最もポピュラーな神社だけに、建物や境内はよく整備されていて、清々しい雰囲気があります。
神輿殿・お祭り資料館というのもあったようですが、ちょっと気が付きませんでした。 -
市街を離れて、納沙布岬に向かいます。
海も見えるし天気もいい。快調です。 -
イチオシ
途中にノッカマップ岬というのがあるのは分かっていましたが、入口が見つけられるかちょっと心配でしたが、しかし、根室市内から納沙布岬に向かう途中のちょうど中間辺り。注意していると幹線道路から草原の中の脇道に入っていく小さな看板が見つかりました。
脇道に入ってからもこんなところに本当にあるのかなあと少し心配しながら進みましたが、いやいやこれはすごい。岬ということですが、眺めはあくまで広々した草原。その草原の向こうに真っ青なオホーツク海が広がって。その手前に白黒、ツートンカラーの美しい灯台。大自然の中にぽつんと灯台が建って、そのコントラストが素晴らしいですね~ -
空と海と平原に囲まれた灯台。
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周囲を見回しても
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なーんにもないですよ~
これぞ北海道!
一気にテンションが上がります。 -
気分がいいところでさらに進みます。
ほどなく北方原生花園です。幹線道路のすぐ脇にバス停と駐車スペースがあって、そこから歩いて向かいます。ここが入口のゲートですね。 -
緩やかな丘陵に続く木索道を歩いて、あずま家の展望所へ。
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その間の草原に多様な植物群に価値があるのだと思いますが、そこは少し知識がないとイマイチわからないかな。
まあ、細かいことは抜きにして、こちらも海を臨む草原の眺めを楽しむということかと思います。 -
さらに進んで。
根室半島チャシ跡群は、国指定史跡に指定されているのは24か所。少し広いエリアに点在しているのだと思いますが、なんとか幸運もあって、「ヲンネモトチャシ跡」の標識を見つけ訪ねることに。
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この先ですか。しっかり案内板も立ってますね。
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そこを上がると前方にはオーロラタワー。納沙布岬ももうすぐですね。
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ところで、「チャシ」はアイヌ語で「柵囲い」のこと。砦や見張り場などに使われた場所なんだそうです。
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日本100名城のひとつでもあるのですが、一つ一つは規模が小さいし、ステージのような平たい地形がわずかに人工的なものを感じるだけ。こんなものが戦闘においてどれだけ威力を発揮したのかは疑問ですけど。ちょっと不思議な史跡です。
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イチオシ
オーロラタワーに到着。もう納沙布岬のエリアです。
「世界一家 人類兄弟」の政治家、笹川良一が北方領土返還運動の象徴として建設したタワーは、96mの高さがある純白の姿。納沙布岬に向かうにはこのタワーがいい目印になってます。
上部に展望室があるのですが、かなり高そうだし。私は高所恐怖症ぎみなのでパスするしかないですね。 -
あ、これは望郷の岬公園ですね。
美しい芝生の広場の海側には北方領土返還記念シンボル像の「四島のかけ橋」。巨大なモニュメントがあるので、すぐに分かります。芝生の広場の美しさとモニュメントがいい感じのコラボです。 -
ただ、北方領土問題啓発モニュメントは、事前に写真も見ていましたが、近づいて行くと、事前のイメージと違って、実際の大きさは想像以上に巨大。あれれ、こんなだったんだ。
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イチオシ
なるほど。ふうむ。
この巨大さからも北方領土返還の実現に向けた日本国民の願いはこんなに強いんだぞという気持ちがひしひしと伝わってきますね。本当に力強くて、すばらしいモニュメントだと思います。 -
北方館・望郷の家は、望郷の岬公園から歩いてすぐ。納沙布岬の後背地に建つ立派な建物です。北方館と望郷の家の二つの建物が連なった形ですが、
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中では完全につながっているので、順路としては一本です。
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ロビーは明るくて開放的。
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二階の展望室からは
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目の前の納沙布岬が一望です。
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ただ、戦前の島民の生活資料や街並みや地図などを拝見すると、返還運動の年月の長さを思わざるを得ない。どんなに思いが強くても厚い壁に阻まれてきた年月の長さと重苦しさ。なかなか受け止めるのは容易ではないですね。
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外に出て、改めて納沙布岬。
納沙布岬は本土の最東端ですから、日本で一番早く朝日を見ることができるスポット。 -
イチオシ
しかし、こうやって北方四島の歯舞群島や国後島も望める場所であることから、北方四島の返還運動関係の施設があれこれあるし、そう単純ではないですね。
ただ、周辺にはレストランやお土産物屋さんが複数あって、根室だと最大の観光地かな。ここに来るまで観光地の賑やかさはどこにもありませんでしたから、そういう意味ではちょっとひと息つけるような感じです。 -
向こうに見えているのは納沙布岬灯台。納沙布岬のエリアだと一番奥。外れといった感じの場所ですね。
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イチオシ
美しい白亜の灯台ですがちょっとずんぐりしていて、すっきり感は弱いかな。ただ、明治5年発点灯という歴史は古い。北海道の洋式灯台としては最初のものだそうです。
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北方館・望郷の家を振り返るとこんな感じ。岬が突き出していたんだなということがここからはよく分かります。
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中心部にもう一度戻って。請望苑は、納沙布岬エリアにある食堂兼お土産物屋さん。
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コロナ禍ということもあって、店内は閑散としていました。ただ、一番目立つところに「白い恋人」って、ちょっと安易ですよね。お土産は別として、ここで食事も考えていたんですが、それを見て隣りの食堂で食べることにしました。
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で、入ってみたのは、隣りの岬の駅。
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目の前の納沙布岬を眺めながら、花咲ガニの鉄砲汁をいただきます。花咲ガニは出汁がよく出るということなんですが、しかし、どっちかというとさっぱりさらっとした味わいですよね。
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花咲ガニは大量に入ってはいたんですけど。毛ガニやタラバガニの鉄砲汁の方が値段が高くて、やっぱり価値としてはそういうことなのかもしれません。
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納沙布岬から、また移動して、今度は花咲港のエリアです。
そうすると花咲港の大人気食堂、大八食堂に寄らないわけにはいかないですよね。 -
事前の情報だと花咲ガニのかに丼が気になっていましたが、おばちゃんに声をかけるともう9月にシーズンは終了したのだとか。
ということで、定番のカニラーメン1200円をいただきました。ここでもやっぱりどちらかというと薄味のさらっとした味わい。しかし、カニの身は意外にたくさん入っていて、やっぱり人気のお店なんでしょう。ただ、出汁が出てしまった身なのか、カニの身も味わいという意味では淡泊。期待していたレベルからするとちょっと微妙な印象です。 -
続いては根室市花咲地区にある博物館、根室市歴史と自然の資料館へ。
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建物は、昭和17年に大湊海軍通信隊根室分遣所として建設されたレンガ造り。ちょっとおしゃれな外観です。
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ほ~。展示はなかなかの充実ぶり。
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歴史展示は、縄文時代の次に始まるオホーツク文化や擦文時代の発掘土器類から
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大黒屋光太夫ら漂流民を伴って根室に来航したラクスマンの資料にアイヌと和人の間で起きたクナシリ・メナシの戦いの紹介なども。
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オホーツク文化や擦文時代は、
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奈良・平安時代に相当するのですが、縄文時代とは大差ない印象。
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ただ、地方の文化ということで言えば、日本各地も庶民の暮らしはこんなものだったかもしれませんが。
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ラクスマンは、今朝のときわ台公園にもモニュメントがありましたね。
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一方の自然展示は、動物や鳥類のはく製。獰猛な大鷲や
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愛くるしい狐も見ごたえがありました。
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さらに花咲の岬の先の方を目指します。
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花咲港金刀比羅神社は、その途中。花咲地区の市街からは少し外れの花咲港や市街を見下ろす丘の上に建っている見晴らしのいい神社です。金刀比羅神社は海の神様ですから、漁業で暮らす花咲にはぴったりの神社。赤いトタン屋根の建物は荒れた感じもなくて、地域にしっかり守られているように感じます。
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花咲港の東の花咲岬の突端、花咲灯台に到着です。地図だとはっきりしませんでしたが、港の方からではなく、こうして根室市歴史と自然の資料館を過ぎてそのまま進むのが正解ですね。
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駐車場に車を停めて、さほど距離のない遊歩道を向かいます。
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ちなみに、根室には日本の灯台50選が三つあって、納沙布岬灯台、落石岬灯台とこの灯台です。赤と白に塗られた四角形の灯台は美しいし、
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イチオシ
実は、この駐車場から灯台に向かう途中の海岸風景も絶景。この日は波の高いのもあって、白波とかがかなりの迫力です。
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で、遊歩道は灯台からそのまま海の方に降りていくのですが、
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今日はすごい波しぶき。怖いくらいですね。
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ただ、その海岸は至る所に根室車石。根室半島花咲岬附近一帯に広く見られる放射状節理の玄武岩なんですが、
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車の車輪のようにかなり整った形をしているんですよね。
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波が打ち寄せる岩場の方には、上を向いたその車石が重なるように顔を出していて、これが圧巻。
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波の浸食にも強そうな車石です。
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イチオシ
一方で、車石が正面から見えるのは花咲灯台下の方。大きさ的にも直径6mあって、世界的にも珍しいそう。国の天然記念物となっています。
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続いては、落石岬の方に向かいます。ちょっと距離があるのでどうしようか迷っていたんですが、ここまで来れば、まあ流れですよね。
で、その途中、少し寄ってみたのが長節湖。根室半島の太平洋側にある周囲5kmの湖です。
車で向かうと湖に向かって大きく回り込みながら降りていくのですが、その眺めがなかなかいい感じ。 -
駐車場のそばに東屋があったりして、そこから遊歩道もあるのですが、人影は全くない。熊の出没も考えてやっぱり早々に退散しました。
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浜松海岸は、根室半島の南側を走る北太平洋シーサイドラインの途中。浜松海岸駐車公園というトイレのある駐車場があって、
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展望所からは風力発電所やその先、沖合にはユルリ・モユルリ島も見えていました。
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北太平洋シーサイドラインからの眺めとしては、ここが一番の絶景かと思います。
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さらに進んで、向こうに見えている辺りが落石岬かなあ。平らな地形が突然海に落ち込んでいる感じですよね。
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落石岬の駐車場に到着。灯台は、そこから約25分歩くんですね。
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すぐに旧落石無線電信局跡が見えてきました。
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草原の中にコンクリートの建物が、今でもしっかり建っていて、なんか爆撃にでも備えたのかと思うくらい頑丈な感じです。
明治41年、北米航路の要衝として船舶や航空機と無線電信を行うため設置されたもの。北海道の無線発祥の地とも呼ばれているようです。 -
さて、しばらくは見晴らしのいい草原。
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続いて、ここからは林や湿地帯を進む木索道。
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朽ちそうになっている場所も所々あったりするので、かなり注意しながら。
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予想以上に、けっこう延々と歩きます。
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それにしても、たまたま灯台の方で作業をしている人がいて、それが心強かったのですが、そうでなければやっぱりそれなりの秘境。
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正直、熊の出没とかも頭をよぎる場所かと思います。
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木索道を抜けると開けた草原の向こうに赤白の落石岬灯台が。ちょっとほっとした気分になりますね。
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イチオシ
明治23年、北海道で10番目に設置された歴史のある灯台。この大自然の中にポツンとある姿はちょっとロマンチックな感じもするじゃありませんか。
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配色は花咲灯台と似ていますが、
ここに至る道順とかロケーションもすべて含めれば、こちらの方がインパクトはありますね。 -
周囲の草原もかなり雄大です。
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さあ、遅くならないように早く帰りましょう。
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落石岬から風蓮湖に向かいます。落石岬は根室半島の南側。風連湖は北側です。
落石岬を出てすぐに見えてきた港。自然の地形に守られて、いい感じの港です。 -
ところで、北太平洋シーサイドラインは、十勝地方の広尾町から根室市の納沙布岬まで続く全長321kmの海岸線。根室半島の南側を走ります。
さて、途中、北側に出るため左折します。 -
色づいた原生林ぽい林の中を突っ切る道。
なんだか未開の場所みたいなイメージでしたが、 -
ありゃ、牧場なんかもあるんですね。
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そこそこ走って、道の駅 スワンに到着。こっちの道は、国道44号線。白鳥の風蓮湖を眼下に見下ろせる高台にあります。
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建物は風連湖の方に向かって全面ガラス張り。
東光のカニの直売所も活気があるし、レストランも明るくて気持ちがいいです。 -
で、名物はバードパルのソフトクリーム。それを舐めながら、風蓮湖を眺めます。
それにしても、さすが名物。道の駅を訪れた人は全員といってもいいくらい。みんながこのソフトクリームを食べていますね。特徴はクリーミーさかな。300円の小でも十分満足できました。 -
これは、展望所の方から眺める風蓮湖。
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ちなみに、風連湖は、根室半島の付け根に位置する面積59?の汽水湖。汽水湖としてはサロマ湖に次いで北海道第2位の大きさです。
ラムサール条約登録湿地であり、タンチョウの営巣地や水鳥の飛来地なんですが、ここからだと水鳥の様子まではちょっと分からないかなあ。 -
なので、近くで風連湖を感じるにはこちらの春国岱が最適です。
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春国岱は、変わった名前ですが、風蓮湖と根室湾を分ける砂州。面積約600haの湿地帯です。国道44号線から脇に入ると小さな橋を渡って、春国岱の駐車場へ。そこから風蓮湖岸を進む木索道があるので、それを歩きます。
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遠くまで見渡せる平たい地形なのですが、ただ、ひたひたと打ち寄せる風蓮湖の波と水辺の水草。
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広々とした草原のような湿地帯は
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やっぱり北海道ならではのスケール感だと思います。
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イチオシ
ただ、しばらく行くとクマが出没という看板があって、気持ち悪いのでそこから引き返します。
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どっちにしても、夕暮れの風連湖は穏やかそのものなんですけどね。
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水鳥にとっては見晴しもいいし、安全度の高い場所なんでしょう。
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そんなことを思いつつ、最後に夕日が沈むのを見ながら退散しました。
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春国岱から、ついでに春国岱のネイチャーセンターへも。こちらは、春国岱の駐車場とは少し場所が違います。
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それも林の中にあって、どういうことなのかなあと思ったのですが、このセンターは高台に建っていて、
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なるほど。窓からは春国岱の全景がよく見えました。
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湿地帯の土壌や鳥類の説明もあれこれありましたが、
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ヒグマ出没の最新情報なんかもあって、それがむしろ目を引きました。
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ここから根室市街に戻ります。
その途中、温根沼は、風連湖の少し東にある周囲約15㎞の汽水湖。風連湖と同様、根室湾につながっています。風連湖側から国道44号線を走ると下り坂になっているところから、この沼が見えてきて、多分その眺めが一番いいかな。 -
沼をまたぐ大橋があって、橋からも奥の方が見えています。
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根室市街に戻ってきて。
晩飯は、どりあんのエスカロップ。根室だと絶対的な人気グルメなんですよね。
車は店の前に停めておいていいということだったので、それも助かりました。 -
店内もなんか落ち着いていい感じですよ~
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イチオシ
さて、エスカロップはバターライスにとんかつが乗った洋食なんですが、野菜やポテトサラダ。ソースの上品な味わいなどが加わって、軽やかな味わい。全体としてのバランスのいいおいしさが素晴らしいですね。
店内のおしゃれな雰囲気や係の女性の対応も親切だし、これも申し分なし。根室に来たら、ここに寄らない手はありません。釧路のレストラン泉屋のスパかつは、ちょっと外れ気味でしたが、これでなんとか挽回したかなと思います。 -
それから、これは清隆寺。
根室市街にある真言宗智山派のお寺です。 -
本堂は赤い屋根の堂々とした構え。
境内に、明治初期、国後島より招来された千島桜という桜。樹齢100年以上、樹高3mの大きな木。詳しい案内板もありまして、日本一遅い開花の桜ともされているようです。
ここでレンタカーを返して、おしまいということなんですが、なんかもう少し粘りたい。 -
で、頑張って訪ねたのがここ。
根室花まるという地元の大人気店の回転寿司屋さんです。日曜日だったというのもあってでしょうか、待っている人がかなり大勢。ただ、回転がいいのか、待ち時間は30分くらいでした。店内はとっても活気がある。注文は紙に書いて行います。 -
旬のさんまが目当てだったのですが、やっぱりウリはそれだけではないですよね。
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赤ほやのぐにゃぐにゃした食感の面白さや
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あぶらがれいの濃厚な味わいなど
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圧倒的なネタのよさとボリューム感でガンガン攻めてくる感じ。このお店はチェーン店なんだと思いますが、やっぱり本店の寿司は違うように思います。
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そして、スイーツはそのそばにあったパティスリーモンタージュ。表通りには面していないので少しわかりつらいかな。
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いただいたのは、プリン。コップに入った白いプリンなんですが、これがグジュグジュの柔らかさで、爽やかな甘さの芳醇な味わい。予想外の抜群のおいしさ。これなら毎日でも食べたくなるプリンですね。まさに当たり!いいお店です。
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もう一軒は、あま太郎。根室の老舗のおやきのお店です。
ちなみに、北海道でおやきというのは今川焼のことです。餡子がたっぷり。甘さもしっかりあるし、これなら地元に根付くのは分かります。市街の中心部なので、便利もいいと思います。
これで本当に根室はおしまい。これから最終列車で釧路に帰ります。 -
今日の宿は釧路駅前のスーパーホテル。明日は、最終日。いよいよ釧路湿原にチャレンジです。
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この旅行記へのコメント (3)
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- ひでじいさんさん 2023/03/19 08:32:47
- お邪魔します
- 「たびたびさん」も道東に行かれたんですね、私も行きましたが納沙布岬では北方領土返還を強く感じました。目の前に貝殻島が見えましたがすぐ近くでした。今回は行かれた所が大分被ってました。「根室花丸寿司店」=根室クーポン4000円で食べました、「海鮮市場」、「北方原生花園」、「オーロラタワー」、「望郷の岬公園」など。
近年北海道へは6回行ってますがまた行きたいです。稚内→女満別(オホーツク側)にいったので7月に稚内→旭川(日本海側)を計画してます。北海道はいいですね。
お邪魔しました。
- たびたびさん からの返信 2023/03/20 11:53:03
- RE: お邪魔します
- 北海道はレンタカーの旅になるので、元気なうちに行かないとと思ったり。ただ、バスのツアーもまあまあ充実しているので、最後の手段はいつでもありますね。
去年は旭岳の紅葉を狙っていたのですが、天気がずっと悪いようで諦めました。あと気になるのは襟裳岬に夕張炭鉱くらいかなあ。
いい季節に行けたらいいなと思っています。
たびたび
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- ateruiさん 2021/09/26 21:19:14
- すばらしい
- たびたびさん いらんからぷて
根室 良いですね
チャシ群 素晴らしいです
そして 寿司 ホヤの寿司 食べてみたいです
40年前 二回ほど根室には行ったんですが
チャシ群は見逃しました 😢
今度時間とって 根室のチャシ群見に行きたいです
来月厚岸のチャシ見に行く予定です
いやいらいけれ たびたびさん aterui
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