2018/01/01 - 2018/01/08
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モボ101さん
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2017年の大晦日から2018年の成人の日の3連休まで機中泊を含む8泊9日で、冬でも温かいスペインの地中海に出かけました。スペイン第二の都市、カタルーニャ州の州都バルセロナ。さらに南へ200km、地中海に浮かぶリゾートの島、マヨルカ島まで足を延ばすことに。この旅の目的には、マヨルカ島の木造電車が木造客車を牽引するソーイェル鉄道の乗車と、バルセロナから海沿いに快速で1時間余りのヒラノバにある、スペイン最大規模のカタルーニャ鉄道博物館を含めていました。
年末年始に安い航空券を入手するには、早い時期の手配がかかせません。でもこのご時世、前年には予約していたバルセロナのホテルから50mほどのところ、ランブラス通りの歩道にイスラム過激派がクルマで突っ込むテロが起き、カタルーニャ州が独立を宣言してスペイン政府と対立、バルセロナではゼネストに突入する等、予期せぬ出来事が次々と。
12月の中頃に詳細日程を詰めていると、マヨルカ島のソーイェル鉄道のホームページに改修工事で1月末まで運休の情報が。ヒラノバの鉄道博物館も、2017年は12月中旬から31日まで休館。2018年のスケジュールがホームページに出ていないので、“日本からバルセロナに行くけど年始は開いてる?”とメールで問い合わせると、“ごめんね、改修工事で1月31日まで休館。また次の機会に来てね”との返答でガックリ。
旅行を取りやめようかとも思ったけど、羽田-バルセロナ往復66,220円に対してキャンセル料が30,000円。バルセロナ-マヨルカ往復の12,450円は、LCCなのでキャンセルしても返金無し。やっぱり行くしかないなあということで、大晦日の夜に羽田空港へ。
0日目
羽田-CA168便-北京
1日目
北京-CA841便-ウィーン-CA841便-バルセロナ
空港駅から鉄道でバルセロナ市内へ
ブルートラムは運休日 モンジュイックの丘 ゴシック地区からポルト・ベイ サンパウ病院のプロジェクションマッピング サグラダファミリアのライトアップ
https://4travel.jp/travelogue/11645124
2日目
ランブラス通りからバルセロナ港 エアーヨーロッパでマヨルカ島 パルマデマヨルカからマヨルカ鉄道でインカとマナコル
https://4travel.jp/travelogue/11645218
3日目
路線バスでバルデモサとディアに立ち寄りでソーイェル
【この旅行記です】
ソーイェル鉄道の車庫を見学後ソーイェルトラムでポルト・デ・ソーイェル
https://4travel.jp/travelogue/11645761
4日目
パルマ・デ・マヨルカ市内観光 ベルベル城 市場 カテドラル エアーヨーロッパでバルセロナ
https://4travel.jp/travelogue/11646311
5日目
列車でシッチェス、ビラノバ、タラゴナの円形劇場
https://4travel.jp/travelogue/11646370
タラゴナの水道橋とカテドラル バルセロナの東方の三賢王パレード
https://4travel.jp/travelogue/11647108
6日目
グエル公園 サグラダファミリア カサミラ カサパトリョ
https://4travel.jp/travelogue/11647155
ブルートラム 路面電車LRT
https://4travel.jp/travelogue/11647191
7日目
バルセロナ-CA842便-ウィーン-CA842便-
8日目
-CA842便-北京-CA167便-羽田
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩 飛行機
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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スペイン3日目は、パルマ・デ・マヨルカの北22kmにあるソーイェルの街に出かけることに。スペイン広場のマヨルカ鉄道の地下駅の隣の地上にソーイェル鉄道の駅があり、木造電車が木造客車を牽引する楽しい列車が冬でも1日に5往復、パルマとソーイェル間に運行しているはずが、オフシーズンに施設の改良工事で1月末まで運休中。やむなく、バスでソーイェルに向かうことに。
直通のバスが平日は概ね1時間毎にあるけど、バスで行くなら途中のバルデモサとディアの村に立ち寄っていくことに。こちらの経由便は本数が少なく、ダイヤをよく確認して朝7時半のバスに乗ることに。 -
パルマの市内バスは、空港行きも含め表通りにバス停があるけど、マヨルカ島の各地に向かう中距離バスは、マヨルカ鉄道の地下駅のさらに下のバスターミナルから出発。まだ夜明け前の真っ暗な中、地下2階に降りると、広いスペースに何本ものバス乗り場のプラットホームが並んでいます。
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210番のバスに乗り、市内を抜けると東の空が明るくなりはじめ、北に向かって18km、30分でバルデモサに到着したのは朝8時。
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もうすぐ日の出の時間。バス停から見上げる向こうの高台に浮かぶ、バルデモサの修道院のシルエット。
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ここは19世紀にポーランドの作曲家、ショパンが愛人との逃避行で訪れ、ひと冬を過ごした村。滞在したのが高台に建つカルトゥハ修道院で、当時借りていた部屋には所縁の品が展示されているのだとか。
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ようやく朝陽が当たり始めた修道院に行ってみたけど、誰もいません。オープンするのは9時半。次のバスが9時45分発のため、見学時間がとれません。もう1本遅らせてディアの村をカットするか迷ったけど、ショパンのゆかりの地はワルシャワ市内やその郊外でも巡っているので、まあいいかということにして、村の散策だけにとどめます。
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修道院に隣接する庭園には自由に入れます。よく見ると、14世紀末に建てられた修道院の鐘楼の塔は、片方が未完成?途中で予算がなくなったのか、よくあるパターン。
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修道院に隣接するサンチョ王の宮殿。14世紀前半に初代マヨルカ王が息子のために建て、その後歴代王が別荘にしたのだとか。こちらもオープンは9時半からで入れません。
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宮殿近くの石畳の路地を散策。
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各家の玄関には、番地を示すのであろう数字のタイルに加えて、宗教画のタイルが埋め込まれています。
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タイルをアップしたのがこれ。絵の下に書かれたカタルーニャ語の“SANTA CATALINA TOHMAS PREGAU PER NOSALTRES”を翻訳すると、サンタカタリーナトーマスは私たちのために祈る。この村の出身、聖女カタリーナの物語の場面を描いていて、一軒ずつ見ていくと楽しいですね。玄関の扉にぶら下がっているのは、手作りのレースのクリスマス飾りでしょう。
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アーチをくぐった先の高台から見下ろす、山に囲まれたバルデモサの村。次のバスまで時間があるので、向こうに見える教会まで行ってみることに。
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村の家々の窓や扉は固く閉じられていて、人通りは無くまだ眠っているよう。各家庭の玄関や窓には植物が。
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高台から見えた教会まで来てみたけど、扉には鍵がかかって誰もいない。
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近くには、歴史を感じさせる重厚な石造りの建物も。
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石畳の坂の途中にあるのは、看板からみて店舗でしょうか。それぞれの入り口に、聖女カタリーナのタイル。
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植木鉢のシクラメン。
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この村では、駐車している小型のバンも絵になります。画像検索すると、1970から80年代のシトロエンのアカディアンらしい。
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玄関の扉に、まだクリスマスの飾りが残っている家も。
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BON NADALを翻訳すると、スペイン語やカタルーニャ語でメリークリスマスらしい。
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石造りが村に良く似合う、パルモデサのバス停に戻ってきました。後方の高台にはカルトゥハ修道院。
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パルマから来た210番のバスから大勢の観光客が降り、ガラガラになったバスに乗ってマヨルカ島の北海岸近くにそびえる世界遺産、トラムンターナ山脈の中、こんな曲がりくねった狭い山道を10分と少々走ると、
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車窓に、丘の中腹に張り付いたディアの村が見えてきます。
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村の中心にあるバス停で下車。背後には岩山。
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時刻は朝の10時。やっと遅い村の一日が動き始めたようで、バス停横の駐車場では八百屋が店開き。
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バス通りから脇道に入るとディアの村役場。
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その横をかすめて細い坂道を登っていくと、駐車している丸い目のルノーのキャトルが村に溶け込んでいます。60年代からのクルマだけど、このタイプは意外と新しくて80年代のモデルらしい。
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坂道の石垣や建物の壁面にはめ込まれているのは、キリストの受難を描いた宗教画。
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タイル4枚で構成していて、パルモデサの聖女カタリーナより絵が大きい。
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宗教画をたりながら曲がりくねった道をさらに上へ。石垣の上から大砲が顔をのぞかせていて、
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階段を上がると、そこは教会の庭のようなところ。それにしても、ここまで登ってくる途中に誰にも出会いません。
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2門の大砲が睨む谷には、先ほどバスで通ってきた山道。
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ここでも見つけた、窓に掲げられているカタルーニャ独立旗。バレアス諸島州のマヨルカ島はカタルーニャ州ではないけれど、カタルーニャ語圏として一緒にスペインからの独立を目指しているのかも。
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教会の扉は閉まっているけど、裏の墓地への扉は鍵がかかっていなかったので入ってみることに。
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冬でも温暖なマヨルカ島。墓地に置かれたプランタや植木鉢にはカラフルな花が。
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高台の教会から見渡す、地中海の水平線。次のバスまで1時間45分。時間を持て余してしまい、寒かったり天気が悪い日だったらちょっと厳しいかも。
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やっと来たバスは、バルモデサで修道院を見学を終えてきた観光客なのか、混雑しているけどディアで降りる客はほとんどなし。この先は、トラムンターナ山脈が海に落ちる断崖の中腹の曲がりくねった狭い道。景色は良いけど、何とか確保した座席は残念ながら山側。大型バスと普通車でも、行き違いが可能な場所までバックすることもある道幅。
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日本なら中型車で運行するような道を、こんな大きなバスに乗ってディアから30分でソーイェルに到着。この先、海岸のポルト・デ・ソーイェルまで行くけど、大半の乗客はここで下車。降りた乗客の服装が、ダウンジャケットから半袖まで様々なのがマヨルカの冬。
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ソーイェル鉄道の駅に着くと思っていたら、ソーイエルのバス停は全く別の場所。タブレットの GoogleMap を頼りに、旧市街の狭い路地を抜けると、
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市庁舎前広場に出て一気に視界が開け、隣の尖塔はサン・バルトメウ教会。その間を通る軌間3フィート914mmの単線、トラムの併用軌道をたどっていくと、ソーイェル鉄道のソーイェル駅。
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駅前に木造客車が鎮座。窓や扉の配置からみて、ソーイェル鉄道の荷物車を転用したと思われる観光案内所。1月3日はオフシーズンの平日だからか、あるいはお昼寝シエスタの時間なのか、閉まっています。
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パルマからソーイェル間の列車は運休中だけど、ソーイェル駅は開いているので入ってみることに。
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古風な出札窓口は当然のことながら閉まっていて、
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工事中のホームへの階段にはバリケード。駅舎内にピカソのミニ博物館があるけど、残念ながら入り口には工事期間中休館の張り紙。
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駅前を通るトラムの線路は、ポイントで分かれ複線になってその先は車庫へ。門扉があるけど開いているので行ってみることに。
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カーブしたソーイェル駅のホームの端まで来ると、向こうの線路の先に5線ある建屋から、4両のトラムが顔をのぞかせています。
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ソーイェル駅を発車したパルマ行きの列車が走り抜ける本線をはさんで、右がトラム、左は鉄道線車両の車庫。線路幅は同じ914mmでも、架線電圧がトラムはDC600V、鉄道線はDC1200Vと異なるので、場所を分けているのでしょう。
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転車台は、1912年にソーイェル鉄道が蒸機列車で開業した当時からの設備でしょうか。その左側には扇形庫があり、庫外のレールにはトロッコのような台車も乗っているけど、この部分へは架線がないので電車は入らないのでは。
3日目の後半は、ソーイェル鉄道の車庫を見学した後、ソーイェルトラムでポルト・デ・ソーイェルへ。
https://4travel.jp/travelogue/11645761
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