2019年 カーボベルデと西サハラ北上-H（モロッコ編）／モロッコ高速鉄道

2019/02/21 - 2019/02/23

今回はアフリカ北西部の未訪問国へ行くことにした。
新たな訪問国はカーボベルデ、ギニアビサウ、モーリタニアそして独立した地域も含めると西サハラ、ジブラルタルが加わる。

西サハラからモロッコに入りスペインに抜けます。

2/10
成田(900)→仁川(1140/1225)→ローマ(1705)
★Hotel Demetra Capitolina

2/11
ローマ(1140)～リスボン(1345/2045)～プライア(010)
★（プライア空港）

2/12
プライア
★Residencial Sol Atlantico

2/13
プライア(タラファル)
★Residencial Sol Atlantico

2/14
プライア（シダーデ・ヴェーリャ）
★（プライア空港）

2/15
プライア(035)～ビサウ(315)
★Hotel Ancar

2/16
ビサウ(645)～ダカール(740)～サンルイ
★Auberge du Vallee

2/17
サンルイ
★Auberge du Vallee

2/18
サンルイ～ロッソ～ヌアクショット
★民泊

2/19
ヌアクショット～ヌアディブ～ダグラ
★Hotel Sahara

2/20
ダグラ(1200)～
★（バス車中泊）

2/21
～マラケシュ
★Hotel Hicham

2/22
マラケシュ(800)～カサブランカ(1038/1100)～タンジェ(1310)～テトゥアン
★Hotel Marina

2/23
テトゥアン～セウタ～アルヘシラス（ジブラルタル）
★Pension Versalles

2/24
アルヘシラス
★Pension Versalles

2/25
アルヘシラス(900)～マラガ
★マラガ

2/26
マラガ(840)～AVE～バルセロナ(1425)(1925)～
★（機内）

2/27
～仁川(1535)
★Maru Guesthouse

2/28
仁川(1545)～成田(1755)

アシアナ航空（東京⇔ローマ／バルセロナ）　94,730円
ポルトガル航空（ローマ～プライア）　33,559円(295US$)
エアモロッコ（プライア～ビサウ） 21,748円
ASKY航空（ビサウ～ダカール）　28,360円
RENFE/AVE(マラガ～バルセロナ) 9,239円

エリア モロッコ

　夜１０時に西サハラ最大の都市ラーユヌを経由。


　ラーユヌを出てしばらくすると西サハラ領からモロッコに入る。もちろん国境でチェックなどなく目印もない。夜なのでいつ通過したのかもわからない。

【２月２１日（木）】

　ラーユヌを出て２時間後。日付が変わりドライブインに立ち寄った。深夜だがここで夕食のようだ。魚のフライかイカのフライを選ぶことになり、イカにすることにした。オリーブが添えられている。３０ディラハム（３ユーロ）。

朝６時、ディズニートに到着。朝食時間があったが特に食事は取らずそのまま乗り続けた。ここまで来るとドライブインもずいぶんモダンだ。

　９時にアガディールを経由した。ここで客が多く降り、席に余裕ができた。
　そのままマラケシュには１３時に到着した。ダフラから１４００キロ、２５時間かかったことになる。でも一気に移動できた安堵感が疲れを忘れさせてくれる。

　マラケシュのバスターミナル。

マラケシュは二度目の訪問だが前回訪問したのは２０年近く前になる。なのでこの町もずいぶん変わっているはずだ。
　今夜はマラケシュで一泊する。地球の歩き方に載っていた駅に近い安宿に行ってみたがスタッフの態度が悪かったのでやめることにした。宿の軒先には不可解な輩もはびこりホテルの治安にも問題がありそうだ。
　せっかくなので中級ホテルに泊まることにした。過酷な移動終了の祝いだ。

ホテルヒシャムという宿で３５ユーロで朝食付きだ。バルコニーもあり、設備は整っている。

昼食はラムのタジンだ。ホテルの近くで少し探してやっと見つけた。新市街の方がちゃんとした店が多いのでいい。とにかくぼったくりなどはないので気持ちよく食事ができる。頼んでない物を勝手に出してくることもないだろう。

ラムタジンの値段は３５ディラハム（３．５ユーロ）。何となくモロッコの物価がわかってきた

マラケシュ駅に行ってみた。駅舎はイスラム風のモダンな建物に建て替えられている。マラケシュはヨーロッパ規格の鉄道としては最南端の駅になる。その行き止まり式のホームは旅情をかき立てられる。

　明日、マラケシュからモロッコ最北端の町タンジェへ移動したい。なので駅で鉄道のチケットを買うことにした。昨年の秋にモロッコに高速鉄道が開通した。アフリカ初の本格的な高速鉄道でタンジェからケニトラという町まで高速新線が開通している。ケニトラから首都ラバトを経てカサブランカまで在来線に乗り入れる形でカサブランカからタンジェ間にフランスＴＧＶの車両が運行されている。

　運行スケジュールは２時間毎にマラケシュを出てカサブランカで高速鉄道に乗り継げるスケジュールになっている。運賃に関して通しで買うと割引があるのかよくわからない。一等の二等の運賃の差額が１０ユーロ位なので一等を予約することにした。出発は８時。タンジェまでの運賃は一等で４０ユーロだ。モロッコの物価を考えると割高だが、世界的に高速鉄道の値段を考えると割安な感じだ。カサブランカは今回は通り過ぎるだけになる。

　明日以降のスケジュールも確定したのでもうマラケシュでやることはない。観光地のフナ広場は夕暮れ時にちらっと行くだけでいいだろう。フナ広場に関してあまりいいイメージはない。
　今回駅前に宿をとったのも旧市街に行くのが面倒だからに他ならない。
　フナ広場まで歩いて行ってみた。広場を見下ろせる見晴らしのいいカフェは混雑しているので入るのは断念した。

広場の外れてミントティーをたしなみながらくつろぐことにした。

馬車とマラケシュを象徴するクトゥビア・モスクのミナレット。

　帰りはマラケシュ駅までバスで４ディラハム（０．４ユーロ）。

　【２月２２日（金）】

　ホテルで朝食。

８時の列車に乗るためにホテルをチェックアウト。徒歩でマラケシュ駅へ向かった。８時だがまだ夜明け前だ。

マラケシュ駅はヨーロッパ規格の鉄道ではおそらく最南端の行き止まり式の駅になる。

モロッコの電気機関車

コンパートメントの座席でフランスの中古車両だ。

８時に列車は定刻通り出発。やがて空が明るくなってきた。マラケシュまで２時間に一本しかないが複線で電化されている。そのうちマラケシュまで高速鉄道が乗り入れるのだろう。

定刻通りにカサブランカのカサボワイヤジュール駅に到着。２０分しか乗り継ぎ時間がないので駅舎をゆっくり見学している時間はない。しかも５分遅れで到着したので忙しい。

旧駅舎の前まで行って一枚写真を撮り、急いで列車に戻った。

ボワイヤジュール駅は橋上駅舎になっている。旧駅舎は現在使われていないが保存されるのだろう。

カサブランカからタンジェまでは昨年秋に開通したモロッコ高速鉄道を利用する。フランスＴＧＶと同じ車両が使われている。

一等車両は最後尾の２両。
一応希望の窓際を指定したら進行方向一人席を確保されていた。高速鉄道の最後尾の一等車両はほぼ満席で窮屈な感じだ。
途中のラバトで結構客の乗り降りあった。さすが首都だけのことはある。

カフェテリアに行ってみた。所要時間が短いので食堂車のようなものはない。

昼はカフェでサーモンワッパーとコーヒーを注文。

カフェなのでたいしたメニューはない。モロッコ風の軽食を期待したが全くモロッコらしさがなかった。完全にフランスだ。ただコーヒーは１ユーロと安い。

　カフェテリア車両に行く時、隣の車両を通ったがガラガラだった。どうやら端の座席から詰める予約システムのようだ。ラバトからタンジェまでは客の乗り降りはないだろうと隣の車両の席に移動することにした。


　カサブランカから２時間。タンジェが近づいてきた。

午後１時過ぎにタンジェ到着した。

モロッコ高速鉄道の一等車両の車内。

タンジェに到着。

タンジェの駅も旧駅舎と新駅舎が融合したモダンな建物に生まれ変わっている。駅前は広々している。

　タンジェ駅から２キロくらい歩いてバスターミナルへ向かった。このままタンジェには立ち寄らずテトゥアンへ向かう。テトゥアンへのバスは頻発しているようだ。なのですぐに見つかった。バスは２時に出発。テトゥアンまでは１時間ほどだ。
　テトゥアンに到着したバス。

テトゥアンの宿は新市街で面白味がないがバスターミナルに近いホテルマリーナに泊まることにした。古いが設備はしっかりしている。

テトゥアンは「白い鳩」と呼ばれる白い街並みが特徴の世界遺産都市だ。モロッコの地中海側にありタンジールからは東へ６０キロ。なんと湿気を感じる。冬の地中海は湿度が高い。

町の中心のカテドラル。

テトゥアの旧市街・メディナに入り込むと出てこれないほど複雑だ。

テトゥアンの新市街は放射状に広がるパリを模した街並みだ。こちらも街並みが美しく興味深い。

オープンカフェがたくさんあり、地元の人で賑わっている。ここで少しくつろぐことにした。

やがて日が暮れてきた。

テトゥアンは街並みを離れた場所から眺めるのが美しい。特に夕暮れが美しい。

夕食はモロッコスープのハレーラとコフテタジン。モロッコ最後の晩餐だが、観光地から離れた場所のレンストランだったのでずいぶん安く１９ディラハム（２５０円）で済んだ。

【２月２３日（土）】

　ホテル併設のカフェで朝食をとる。出てきたのはカフェオレとパン。生搾りオレンジがうまかった。

今日はモロッコにあるスペインの飛び地セウタ向かうことになる。セウタからスペインに戻ることになる。セウタへの乗り合いタクシー乗り場は昨日確認済みだ。値段も決まっていて安心して利用できる。

歩いて１０分。市庁舎近くの乗り場へ向かった。
　今日は土曜日。明け方は曇っていて肌寒いが日中は陽が出て暖かくなるだろう。乗り場に行ったらすでに客が集まっていて僕が最後の一人だった。８時前にテトゥアンを出発。

セウタまで地中海沿いにリゾートホテルが並ぶエリアを北上。１時間ほどでセウタ（スペイン）への国境に到着した。テトゥアンからの客の大半は国境まで行かず、途中で降りてしまった。
　国境に着いたが大量のモロッコ人がセウタに入るために列を作っていた。

でも外国人は並ばなくていいようだ。モロッコの出国審査に少し待たされただけでそれ以外は外国人特権でどんどん先に進むことができた。

モロッコ人はスペイン入国のスタンプを押されないらしい。あまりにもスムーズすぎてスペインのスタンプをもらうのを忘れて通り過ぎてしまった。かなり戻ることになってしまった。
　とりあえず無事スペイン（シェンゲン加盟国）に入国。