2019/08/10 - 2019/08/11
104位(同エリア236件中)
ショコラさん
2泊目は、遠野にあるオーベルジュ《とおの屋 要》に泊まりました。
1日1組のみの宿ということもあり、予約は半年前にしていました。
以前、雑誌に掲載されているのを見て、遠野へ行ったときにはぜひ泊まりたいなと思っていたのです。で、今回ようやく実現しました。
雑誌を見ていなかったら、このお宿のことは今も知らなかったかも。
雑誌で見た通り、インテリア雑誌に出てきそうな雰囲気の、とても素敵なお宿でした。和にフレンチシックっぽい要素が足されていて、センスが素晴らしいです。お料理も地元の食材を生かし、まな板にのるまでに半端ない手をかけていらっしゃることに感動しました。
★《とおの屋 要(よう)》
http://tonoya-yo.com/index.html#
※宿泊予約は電話にて。1日1組限定(最大6名まで宿泊可能)
宿泊料金は季節のお料理によって異なるようです。
ちなみに、今回の宿泊は、1泊2食ひとり2万円台半ばでした。
【旅程】 ■この旅行記
□8月9日
東京 ⇒ 新花巻
●宮沢賢治記念館
●宮沢賢治童話村
[志戸平温泉/泊]
■8月10日
花巻 ⇒ 遠野
レンタカー・ピックアップ
●伝承園/常堅寺&カッパ淵
●山崎のコンセイサマ/デンデラ野/山口の水車
[遠野/泊]
■8月11日
●遠野ふるさと村
●卯子酉神社
レンタカー返却
遠野 ⇒(SL銀河)⇒ 新花巻 ⇒ 東京
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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こちらがオーベルジュ〈とおの屋 要〉の入口です(駐車場有)。
看板も出ていなくて、めちゃくちゃ控えめな佇まいなので、ここだとわからずに一度通り過ぎてしまいました。とおの屋 要(よう) 宿・ホテル
-
玄関。
落ち着いた雰囲気。 -
玄関を開けると、女性のスタッフの方が出迎えてくださいました。
玄関入って左手がレストラン。こちらは宿泊者以外の方も利用可能で、旅行者だけでなく、地元の方々もお食事にいらっしゃるようです。
接客をしてくださった女性のお話によると、9年前(2019年時点)にレストランを開業し、その後、お客さんからの提案(宿泊もできるようにすると、遠方の人も来やすくなる)で宿泊もできるようにされたとのこと。
オーナーの佐々木さんは、実は遠野で100年以上続く〈民宿とおの〉の4代目で、その民宿は現在も営業されていますが、ご自身だけで勝負できる場をと、こちらをオープンされたそう。 -
玄関の土間に置かれていた丸テーブル。
唐辛子のディスプレイが素敵。 -
玄関右手のこちらは母屋に増築された部分で、宿泊者専用エリア。
宿泊者は1組だけなので、こちら側はチェックアウトまでわたしたち専用です。 -
アンティーク家具の上も素敵なディスプレイがされています。
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廊下にある額縁のような大きな窓。
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窓辺のディスプレイもお洒落だな~。
棚だと思ったら、こちらもアンティーク家具のよう。小さな扉がたくさんついています。つまみを持ち上げて、中に物を入れられるみたい。
何かの目的に使われていた家具なのかな?
これらの家具類は、オーナーの佐々木さんが収集したものや、佐々木家で代々受け継がれてきたものだそう。 -
こちらがベッドルーム。
こちらもアンティークな設えで、素敵です~。
ベッドはドイツのヒュルスター社のものとのこと。 -
渋い赤の壁とやわらかな照明もいい感じ。
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窓の外には小さな縁側が。
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CDコンポもあり。
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お隣りには和室があり、宿泊者が3~4名のときは、こちらにお布団が敷かれるようです。
今回は2名宿泊ですが、こちらのお部屋も利用できます。
ベッドルームの椅子が気持ちよくて、結局こちらを使うことはなかったけど。 -
廊下の右側が客室で、左側にトイレとお風呂があります。
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パウダールーム。とても綺麗です。
ダブルシンクがうれしい。 -
パウダールームの角のタオル類が置かれたコーナー。
アンティーク家具かと思ったら、昔の冷蔵庫だそうです! -
トイレも最新式でピカピカ。
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脱衣室。
このチェストの中に色浴衣がたくさん入っていて、好きなのを選びました。 -
お風呂は檜風呂~。
大きな湯舟にはすでにお湯が張られていて、温度調節できるようになっていました。
どこもかしこもとても綺麗です。 -
レストランのある母屋の2階も宿泊者が利用できるスペースになっています。
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母屋の2階は、まるでギャラリーのような雰囲気。
6名宿泊のときは、寝室として利用されるのかな。
1組限定(つまり貸し切り)で、他の宿泊者がいないので、少人数のグループ旅行や3世代での旅行とかにもよさそうです。
日中、汗をかいたので、夕食前にお風呂へ。
檜風呂、とっても気持ちよかった♪ -
夕食の時間になったので、母屋のレストランへ。
こちらも大人な雰囲気♪
この母屋は築200年の米蔵を移築したものだそう。
太い立派な栗の木の梁が渡されています。
特徴的な素敵な木の椅子は、金沢の木工作家・般若芳行氏のものとのこと。 -
天井も高い!
見上げると、梁にドライフラワーが下げてありました。 -
床材は赤松。米の保存に使われていた木製品を再利用したのだそう。
使い込まれた、味わいのある風合い。磨き込まれて黒光りしています。 -
木のおしぼりトレーに、木の箸置き。うぐいす色のナプキン。
こういうシンプルナチュラルな感じ、好きだなー。 -
テーブルの上に和紙がオブジェっぽく、くしゃっと置かれていました。
広げてみると、飲み物のメニューでした。
オーナーさんの遊び心のようです。
こちらのレストランはどぶろくがスペシャリテなのですが、夫はビール&ワイン党で、わたしはアルコールに弱いので他の飲み物からチョイスします。 -
で、夫はビール(写真は失敗してボツ)、わたしはりんごジュースを頼みました。
このリンゴジュース、甘酸っぱくておいしかった。 -
オーナーの佐々木要太郎さんは、料理人、米農家、どぶろく醸造家、発酵のプロフェッショナルといくつもの顔をお持ちとのことですが、なんと稲作も、どぶろく造りも、お料理も独学だというから驚きです。
干肉や、サラミ、プロシュート、生ハム、酢などもご自身で手作りされているのですって!
さてさて、最初のお料理は、 -
ふっくらと炊かれたお豆の煮物。
皺ひとつない、つやつやのお豆たち。
お豆本来の味がしっかり感じられる、優しい味わい。 -
(夫)鶏胸肉の燻製にホヤのジュレがかけられています。
この燻製も手作りなのでしょう。 -
予約のときに、苦手な食材をいくつかお伝えしていて、わたしはホヤもやや苦手なため、鶏胸肉の燻製に有精卵の黄身のソースに野イチゴをトッピングしたものに変えてくださいました。
黄身が濃厚で、淡白な胸肉とうまくマッチしています。 -
藁で燻したカツオ。
うーん、いい香り。
カツオのたたきは、普段そんなに食べないのだけど、これはおいしいな~。
火の入り方も絶妙。 -
カツオの血合いとなめろう。
今が旬の三陸カツオを、たたきとこちらの3通りのお料理でいただきました。
地元の旬のお魚をいろいろなバリエーションでいただけてうれしい。 -
わたしは飲み物を追加。
ぶどうジュース(白)。ジュースなんだけど、ワインのような風味。おいしい♪ -
こちらはトウモロコシのケーキだったような(自信なし)。
上にのせられているのは、ニンジンのピューレ?
パリパリ、ほくほくでおいしかったのは覚えてる。 -
穴子の燻製と白焼き。
食べ比べできるのはうれしい。
燻製の香りは食欲をそそりますね。どちらもおいしいけれど、燻製のほうが風味と味わいが勝っていました。 -
短角牛
岩手の短角種の飼育頭数は、日本一なんですね。
短角種は低脂肪で旨味の基のアミノ酸がたくさん含まれている赤身の牛肉。
最近は健康志向で赤身肉が注目されていますが、短角牛への関心も高まっているそう。
サシが少ない分、霜降り肉ほど柔らかくはないけれど、噛むほどに旨味を感じるお肉。中はミディアムレア。 -
(夫)アワビのリゾット
めちゃウマだったよう。 -
(わたし)白舞茸のリゾット、カラスミ添え
わたしはアワビがちょい苦手なので、こちらに変更してくださいました。
これ、すっごくおいしかった~!
茸とお米が完全に一体になっている感じで、カラスミの塩味がまたいい。 -
デザート
このデザートは、農家さんが仕事の合間に食べるおやつだそうで、カステラっぽい感じでした。
黒糖と南部小麦が使われているそうです。
素朴な甘味とブルーベリーの酸味がベストマッチ。
お料理がおいしいのはもちろん、プレゼンテーションも器も素敵。
スタッフの方のお話では、オーナーさんはお茶をされていたそう。
茶道がセンスを磨く一助になったのかも。 -
食後のコーヒー。
お料理はどれもおいしかった~。自然の恵みをいただいたという満足感。
食材そのものから手間と時間がかけられていて、お料理が体にしみわたりました。 -
お部屋にもどって。
右手の戸板はクローゼット。こちらも古い木材を再利用されているのかな? -
浴衣に着替え、寛ぎタイム。
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翌朝。
ダイニングルームに朝日が差し込んでいます。 -
朝食をいただきます。
地物の長茄子、自家製のおかかなど。 -
茄子も青菜もやさしいお味。
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自家製の生麩。
ホヤ塩がかかっています。
ホヤでも、これならわたしも大丈夫でした。
わたしは無類のお麩好きなので、手作りの生麩とはうれしい。
もちっとしたこの触感、たまりません。 -
岩魚の一夜干し
バリッパリで、旨味たっぷり。 -
南部鉄器の土鍋ごはん。
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炊き立てのおいしそうな白米。
もち米の遺伝子を含まない自家製のお米で、1年寝かせたものだそう。 -
ふっくらと甘みのあるお米。
おこげもおいしいー! -
アオサのお味噌汁だったかな。
-
食後のコーヒー
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オーナーのお料理への手の掛け方は半端ないです。
食材のもつ力とおいしさを最大限引き出す努力をなさっていて、力強さを感じるお料理の数々でした。
そして、器、家具調度も、センスが素晴らしいです。
なんだかギャラリーの中にいるような感じで、でも居心地は抜群によくて。
本当に素敵なオーベルジュでした。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- ことりsweetさん 2020/10/24 19:52:53
- 素敵なオーベルジュ♪
- ショコラさん、こんばんは。
島根旅にイイネをありがとうございました。
昨年の8月に岩手旅行をされたんですね。
一日一組のオーベルジュ、
予約から実際の宿泊までワクワクでしたね。
一組というとそのセンスあるインテリアや
お食事、たっぷり味わえますね。
ディナーのリゾット、お二人それぞれの
お味を想像してしまいました。
狙ったスポットで思い描いた通りの
出会いがあると本当に印象的な旅になりますね。
私も昨年思いがけずいけた青森旅に
東北のよさをじんわり感じました。
岩手も宮沢賢治が好きだし、世界遺産中尊寺や
岩手鉄器もいつか出会いたいって思ってます。
4-5月の素敵なカナダ旅行も昨年でしたね。
昨年までの旅の豊かさに本当に自由な旅って
とても贅沢だなあって思います。
ウチの2度の海外に2度の遠出の国内。
自分で自分が羨ましいです。苦笑
また他の日もお邪魔しますね。
ことりsweet
- ショコラさん からの返信 2020/10/25 12:00:55
- RE: 素敵なオーベルジュ♪
- ことりsweetさん、こんにちは。
さっそく旅行記を見てださってありがとうございます。
コメントまで書いてくださってうれしいです♪
東北にはまだそんなに行ってはいないのですが、旅する度に日本のよさを感じて帰ってきています。
ことりsweetさんがおっしゃる「東北のよさをじんわり感じる」って、まさにそのようにわたしも感じました。
都会ではすでに失われてしまったものが、東北には今もちゃんとあるというか。
このオーベルジュ、本当に素敵でした。
オーナーさんのゆるぎない思いが形になっているという感じで、ブレがなく、すべてに思いが貫かれていると思いました。
最近、雑誌や旅行関係のウェブ記事でもちょこちょこ取り上げられ、注目されているようです。
お料理もとてもおいしくて、体にもよさそうなものばかりでした。
全部いただいても、胃がまったく重くならず、翌朝も体が軽い感じでした。朝食も白米のおいしさをたっぷり味わえるおかずたちでした。
季節を変えて、またいつか訪れることができたらと思っています。
ことりsweetさんの島根旅、わたしもまたお邪魔させてもらいますね。
おいしいものや、手仕事の素敵なものなどもたくさんありそう。
島根は若かりし頃にスキーで1度行ったことがあるだけで、観光をしたことがなくて興味津々です。
ショコラ
- ショコラさん からの返信 2020/10/25 15:44:52
- RE: 素敵なオーベルジュ♪
- ことりsweetさん
追伸
> 昨年までの旅の豊かさに本当に自由な旅って
> とても贅沢だなあって思います。
> ウチの2度の海外に2度の遠出の国内。
> 自分で自分が羨ましいです。苦笑
うんうん、ほんとに!
飛行機で海外に自由に行けていたのが信じられない。
以前のような日常はいつになったら戻るのか。。。
ショコラ
- ことりsweetさん からの返信 2020/10/25 22:11:59
- RE: RE: 素敵なオーベルジュ♪
- ショコラさん、こんばんは。
連続の返信ありがとうございます。
私もショコラさんの海外だけでなく、
国内旅行の出会いを読んで色々学んでます。
とても丁寧にセンス良く旅を計画されているな〜って。
私も次の旅に素敵なエッセンスを少しずつ
取り入れさせていただきます。
とはいえ。。。ざっくりな私です。(;^_^A
ではまた〜
ことりsweet
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