初一人温泉旅の作並温泉＆ニッカウヰスキー宮城峡蒸留所見学

2018/11/12 - 2018/11/13

東北大震災からずっと気になっていた東北地方。復興のために何ができるかというと、旅してお金を落とすのも一つかもしれない。

弟の結婚式を終え九州から帰ってきた私は、今度は仙台へ二泊することにしました。みちのく一人旅は初めて、しかも温泉宿一人旅も初めて。無知だっただけかもしれないけれど、この地域の温泉宿は結構シングルユースがなかったり、あっても少なかったり、予約や、混んでいる設定での朝晩の食べ放題方式が不自由に感じました。それでも公共交通機関、送迎バス、高速バスを駆使して、おいしいものを飲み食べ、見事な自然を目にし、地元の方たちの東北弁を耳にして、旅を満喫しました。そして今では世界中ブームとなった日本のウヰスキーの発祥の会社であるニッカの宮城峡蒸留所見学も盛り込みました。

コロナウイルスの影響で2020年2月以降蒸留所見学を中止しているそうです。早く終息しますように。

エリア 作並温泉(宮城)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 3.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 5.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス

おはようございます。バスタ新宿から宮交仙台高速バスセンターまで京王バス（宮交バスと提携）ネット価格で、6時間強、約366KM,　片道3,900円でした。とろこで、この「バスタ」、という言葉を知らなかったので、何語だろうと思っていたら、どうやらバスターミナルの略なのですね（汗）。ただ、このバスターミナルはとてもわかりやしく、目的地が本当にあり広いのですが、乗り場の表示がしてあり、おまけにこんなに早朝でもコンビニが開いていました。（普通の時間になると新宿ですから、食べ物やさんは山のようにありますし）。たくさんこの行きのバスには簡易トイレもついていたし、サービスエリアでもきちんととまってくれたしとてもよかったです。バスについては復路は違う高速バスを利用して後悔しました。お財布にやさしいから強く文句は言わないけれど、帰りのバスではトイレが車内にないばかりでなく（予約時にそれを知っていたら選ばなかったし）、トイレ休憩があるところでできずにかなりストレスがたまりました。

バスタ新宿 乗り物

無事にお昼ごろ宮交仙台高速バスセンター到着。そこから荷物を持ったまま、牛タン屋へ。荷物といっても2泊だし一人なので軽いし、2時半に温泉宿のシャトルバスが迎えにくるのでそれまでの辛抱です。幸い12時前に一人だったので、並ばずに入れました。後からは大混雑。

まずは番茶と麦飯とテールスープ。

たんや善治郎 仙台駅前本店 グルメ・レストラン

ねぎだくさん、だしもきいていて大好きな味。初めて食べました。

たんや善治郎 仙台駅前本店 グルメ・レストラン

Aランチ牛たん定食を頼みました。牛たん3枚(6切れ)と牛たんつくねがつく、平日限定ランチ。柔らか、塩加減抜群、牛タンってこんなにおいしいんだ。白菜のお新香ともちょうどいい塩梅。個人的には牛タンがやはり良かったので、つくねはつかなくてもいいけれど、贅沢なものです。麦飯が自分的には多かったけれど、おかわり一杯無料というのもいいですね。ごちそうさまでした！

たんや善治郎 仙台駅前本店 グルメ・レストラン

こちらが店の外観。住所位置を知らないと複合ビルの上にあるので、少しわかりづらいかもしれません。12時半前にたべおわったおかげで、待ち時間なし。仙台中心部では東北WIFIが飛んでおり、データなしの海外のスマホを持っている私には非常に助かりました。

たんや善治郎 仙台駅前本店 グルメ・レストラン

仙台駅、直結する駅ビルには土産物屋、レストラン、カフェ、バー、お店が点在しており、時間をつぶしたりするにはもってこいです。

仙台駅 (JR) 駅

駅ビルをのぞくと、このような通り　－　すし通り、牛タン通り、ずんだ小径。食いしん坊の者には悩ましい駅ビル（笑）。私がさきほどいった牛タン善治郎の支店もこの牛たん通りにまたあるらしいです。

2時半に仙台駅東口から送迎車で一時間ほどかけて今宵の宿へ。作並の山々の中にあるこちら。仙台には作並と秋保という二大温泉がありますが、秋保のほうが有名らしく、私は作並を選びました。作並は仙台にありながら、山形市への方が近い、県境のところにあります。

作並温泉 ゆづくしSalon一の坊 宿・ホテル

夏にはプールも入れるのかな。

作並温泉 ゆづくしSalon一の坊 宿・ホテル

お部屋はシングル禁煙、朝夕ブッフェ式、館内で飲み物飲み放題で2018年当時16,000円ちょっと。チェックインすると、アップグレードしてくれたといわれ、ツインの部屋です。こちらは旧館なのでしょうか、あまり部屋自体はパッとしません。

作並温泉 ゆづくしSalon一の坊 宿・ホテル

バリアフリーの洗面所。シャワー等は部屋にありませんでした。まぁ温泉宿ですしね。。

作並温泉 ゆづくしSalon一の坊 宿・ホテル

夕食がなんとも5時半か6時と言われ、やけに早いなぁ。。しかも5時半のほうが余裕を持って召し上がれます、とか言われて、まぁいいか、と。シングルユースのせいもあるんだろうか。。。それまで少しだけ宿の周りを散策します。この川は露天風呂からでもみることができました。

私以外ひとっこひとり歩いていないし車もあまり通らない。九州ではまだ始まったばかりの紅葉が東北ではほぼ終了。

湯神へ。作並温泉の歴史が書いてありました。今から1,300年前に行基菩薩が奥州の巡湯をしていたときであったのが、名湯、作並温泉の発見だといわれているらしいと、近くの岩松旅館の言い伝えが書いてありました。そしてそれから幽谷の中に埋もれて幾百年ものあいだ不遇の時代に遭い、時はたち、鎌倉時代に開湯まで8年も費やしたらしいです。

結構一人で宿泊可の温泉宿がこの地域には少ないのか、翌日に出会ったアルゼンチンから来た女性も言っていましたが、あってもお値段高めの宿ばかり。彼女もこの宿に翌日泊まりに来るということでした。オールインクルーシブは便利かもしれないけれど、なんかテーブルの上に貴重品などを置いて混んでいるなかまたおかわりするのが嫌で、落ち着きません。見張りしてくれている同宅の人がいれば別ですが。あと混みすぎな気もします。ファミレスみたいな雰囲気かも。お味は普通においしかったし、すしも板前さんがその場でネタを言うと握ってくれます。牛タンやずんだもちも少しとりました。

作並温泉 ゆづくしSalon一の坊 宿・ホテル

こちらはサロン。軽くお酒やジュースやコーヒー紅茶、時間帯には菓子、アイスなどがおいてあります。

肝心の温泉は露天が一番よかったかな、川のせせらぎをききながら、結構岩場の激しい段々になっています。内風呂はぬるめ、あつめと別れておりますが、なにせ人が多くて少しびっくりしました。でも露天風呂で岩手県からこられた方とお湯につかりながらお話したり。東北の女性はパワフルで頼もしいぞ！、と思いました。

作並温泉 ゆづくしSalon一の坊 宿・ホテル

朝食の例。こちらも取り放題。送迎バスがあり、夜は館内コンサートとか催し物もあり、もしかしたら団体さんや家族が多めの方、そして食が太い方にはいいのかもしれませんが、部屋も普通ですし、16,000円でこの内容には私には高いと思いました。

作並温泉 ゆづくしSalon一の坊 宿・ホテル

9時20分宿発のシャトルバスに乗り、一度作並駅で他の宿泊客をおろし、そのままニッカウヰスキー工場へきました。しかも帰りも宿の方から、JR作並駅まで乗せてくださるとのこと、11時20分のバスをお願いしました。ニッカさんにも送迎バスがあるのですが、土日がないので、この宿のバスは大変助かりました。滞在客なら作並駅やニッカ蒸留所までは予約なしで、仙台駅までは事前予約性で利用できます。

見学は一回当たり人数制限があるので事前予約性です。私の見学は9時半から。宿から10分もかからないのでちょうどでした。入口にご丁寧にもロッカーがあり、そこに荷物をあずけ到着した旨、入場するのに登録をします。まだ少し時間があるのでいそいで販売店のほうへ。

宮城峡でしか買えない看板商品の「宮城峡」の素になっている３種類のシングルモルトたち。その看板商品と３種のシングルモルトの試飲をします。こちらはまだ見学ツアー開始前お土産に併設してある有料試飲バーで、大人であれば利用可。私の場合本当は見学後に来るのがいいのでしょうが、11時20分には（あと2時間弱）に送迎バスが来るので、後で時間が押すだろうと思い、朝9時半からウヰスキー試飲（笑）。ちなみに無料見学ツアーにも3種類試飲がついてきますが、私の試飲したかったこれらははついてこないのであえてお金を出してバーで呑む。

うーん、Sherry&Sweetが自分的には一番好みかな。ショットに入れてくれましたが、結構な量で、のどが燃えます。急ぎ目にのんだので、このあと見学ツアー中にひっくり返らないように、でも宿でしっかり朝食摂ったし、ストレートでのみ、水をちびちび交互にのんだので大丈夫でした。

香水の瓶のような、洗練されたディスプレイ。ちなみに2015年頃には羽田国際空港の免税店にあった日本のウイスキーが2018年にがなくなっており、日本酒ばかり。ここでしかてに入らないものを元々購入しましたが、お土産に買っておいて良かったぁ。2019年以降、トロントの酒屋さんでもハイエンドの有名な日本製ウイスキーが売られるようになりましたが、お値段がお値段だけに躊躇し簡単には購入できません。

目移りしてしまうほどたくさん種類がありますので、あらかじめネットでラインナップをみておかれるといいかもしれません。それか時間に余裕を持ってこられるとか。さきほどの試飲コーナーは有料ですが、たくさん種類が置いてありますので、ご自分の気に入ったものを購入できるのもこちらのいいところ。

ツアー最初にニッカウヰスキー宮城峡ができるまで、竹鶴さんの歴史のミニビデオを見ました。小樽についで二か所めの蒸留所を選ぶ際に、決めてとなったのは、ウイスキーに適した気候（彼はスコットランドに勿論影響されておりました）と河川の清い水。皆さんはNHK朝ドラをみられたかもしれませんが、当時初めて日本製ウヰスキー作るという情念に燃え、グラスゴー大学に留学、化学を学び、のちにスコットランドの女性と結婚するというのは、非常に珍しかったのです。

広い蒸留所内を歩きます。

ローズ色の建物が非常に青い空に映えています。これらの敷地にはきっと見学ツアー者でないと入れないよう。

緑豊かで空気も本当においしい。北海道、余市の初めにできたニッカ蒸留所が男性的であり、こちらが女性的といわれているらしいです。

東北大震災のとき、一部被災しましたが、同年中に見学再開しております。

こちらはコンピューター制御室であり、ぱっとしか立ち入りできません。緻密な管理下でつくられているらしいです。

この形状はポットスチルといわれ、胴体部分が膨らむバジル型らしい。穏やかかつ華やかなモルト原酒がうまれるといわれるとか。

ポットスチルにしめ縄を飾ってあるのは神がおわす、からだそうです。案内されている女性と比べるとその大きさがわかりますでしょうか。

貯蔵庫へ。いい酒にはいい樽が必要とこだわるニッカ。樽つくりはマニュアルの仕事が多い職人技です。

樽たちが横たわるなか、湿った空気とともに、ムン、と酵母の匂いがひろがります。さきほどもいったように、和製ウイスキーの需要が世界中で高い昨今、ニッカさんにはこれからもその豊富なラインナップを維持していただきたい。

1969年、古い樽！

このあと見学ツアー終わりに、３種類のお酒の試飲があり、あとはお土産屋さんで自由行動でした。炭酸水も飲み放題なので、試飲もハイボールでもできます。思った通り、私は買い物に時間がかかった上、大小計5本も買ったので重い。と、レジでそのまま宅急便依頼できたので、両親宅に送ってもらいました。しかも配送料も関東へ同一か所なら1,000円少しですみました。

竹鶴氏は工場を無機質なものでなく、自然と融合させたい、という想いから、木々豊かで、敷地内には広大な池、ニッカ池をつくり、カモなどもいて、とても開放的な場所を創造しました。今でも彼の息吹が感じられます。

初一人温泉宿宿泊を楽しみ、朝からウイスキーをたしなんだあと、私は山の上にあるお寺に向かいます。やはり旅程は一人だとすごく強硬になります（笑）。

読んでいただきありがとうございました。