タージマハルへ行く旅　vol.4 　沐浴と祈りの街ワーラーナーシー・ ガンジス河の沐浴とサルナート　～　インド　

2019/12/11 - 2019/12/18

何年か前に新装開店したカレーやさんのお店の壁に「このような建物がこの世にあるのだろうか」と思う建物の写真が壁に貼ってあるのを見ました。後にこれはタージマハルであることが分かり、行くチャンスがあれば是非本物を見てみたいと思うようになりました。ガイド兼TD兼MDの息子は「インドは個人で行くのは難しい。ツアーで行ってくれ」と言うことでツアーに参加することにしました。そして、ついにチャンス到来。５日の短期間のツアーもありますが、せっかくインドまで行くのだからタージマハルだけではなく少し周遊してこようと８日間のツアーに参加しました。
　　１２月１１日　成田発
　　１２月１２日　インド・ムンバイ
　　１２月１３日　ムンバイ
　　１２月１４日　ベナレス
　　１２月１５日　デリー
　　１２月１６日　アグラ
　　１２月１７日　シャイプール
　　１２月１８日　成田着　

この旅行記はワーラーナーシー（ベナレス）とサルナートを記録した旅行記です。

エリア バナーラス (バラナシ)(インド)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0
• 交通: 3.0

• 交通手段: 観光バス 徒歩
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

　ガンガー（ガンジス河）の沐浴を見に行く日はなんと朝の５時にホテルを出発。
ほとんど寝ている時間はありません。戻ってきてから朝食なので、もうこれは根性試しに近いツアーです。
　ガイドの「かんな」さんはさすがにすました顔（眠い表情はありませんでした）でバスに乗り込みました。
　

　昨日のオートリキシャーでガンジス河まで行った興奮がまだ残っている道を、信者と一緒に歩きます。地方からガンガーを目指してやってきた方々です。やはり気合いが違います。
　私も遙か彼方からガンガーを目指してやってきました。しかし、目的が全く違いますが、とにかく同じ道を進みます。

真っ暗、こんなに夜明け前に活動したことはありません。人はまばら。

　道端にはガンガーを目指す人に花を売る露店がもう開店していました。宗教の力は凄いです。

　これは歯ブラシの役目をする木だそうで、かみ砕いているうちに細い繊維のようになり歯間の掃除ができるそうです。地方から来た方のお土産？

　ここで露店のチャイを一杯飲む体験がツアーに入っていました。このチャイは舐めて味わいました。後で専門店で購入しました。

　チャイを鍋で煮ています。何が入っているのか疑問です。確実にショウガが入っていることは後で分かりました。お土産やさんで買ったチャイを今飲んでいます。

　やっとガンガーの階段まで来ると、もう修行僧？が座って修行を始めていました。ガイドさんの話ではここにいる修行僧はまがいだそうで、本当に修行をしているのではないそうです。働くのが嫌でここにいるとか？よく分かりません。

　昨夜のプジャーの祭りの後。人がいないとまるで別の場所に来たように思われます。

ランプのように見えますが違います。

　灯籠流しです。願いが叶うように心を込めてガンガーに流すのです。さて、何を願いましょうか？　やはり健康です。

ボートの周りに浮かぶ灯籠のような花のろうそく。

夜が明けて来ました。水面に綺麗に浮かんでいます。

　灯籠流しが終わると船は動き出しました。周りには夜明けの沐浴を見ようとたくさんの船が出ていました。

ガンガーは船でいっぱいです。

昨夜は見えなかった岸がよく見えます。建物が岸まで迫っています。

ずっと先までガート（階段）が続いています。

ここも寺院でしょうか？岸には２０００もの寺院があるそうなので。

これがガートの続くガンジス河。

船は進みます。下流に向かっています。

　しかし、誰も沐浴をしていません。沐浴の風景が見られると言うことでしたが・・・。

水の色は黒に近い感じがします。透明度は全くありません。

「あそこに見えるのは遺体を焼いている焼き場」とガイドさんが説明してくれました。近づくことはできません。ここで引き返しました。

後で絵葉書を買って焼き場の風景を撮りました。

遺体は全て灰にしてガンジス河に流します

あら、いました。沐浴の後のようです。

ガートには僧の姿が・・・。しかし、沐浴しそうにはありません。

あっ、いました。かなり寒そう。

いました！　

ガートからガンガーに入っています。

　寒そう。しかし、この沐浴によって自分の現世の苦しみが浄化され罪が荒い流されると考えています。

　この二人方は、本当に嬉しそうでした。船が近づくと写真に喜んで入ってくれました。にこやかな表情です。現世の苦しみが浄化され罪が洗い流されたのでしょうか？

　凄い階段です。

ガンジス河対岸には何もありません。

かなり岸から離れました。

　再び反対側の岸。何もありません。砂浜が広がっているだけだそうです。ここは不浄の場所と言われ行きたがらないそうです。

お坊さんが乗った船が出ていました。何をしているのかは分かりませんでした。

思わずシャターを押しました。迫力があります。

　寺院の尖塔です。尖塔に７９０ｋｇの黄金を使った「黄金寺院」はここより上流にあるのだそうです。

　昨夜の場所の寺院の全体像が見えました。茶色の建物だったのですね。

　ガンジス河からの帰りは自転車に人を乗せる車を付けた人力車ならぬ自転車力車。リキシャーと呼ばれているそうです。

　交通ルールがあるようなないような道路をこの車なら一応安心して移動できます。少し高い視点から写真が撮れました。この交差点は昨夜は怖い思いをして渡った交差点なので場所を覚えていました。

お兄さんがんばっています。ありがとう。

とても凄い所を通ります。崩れてくるのではないかと思うような建物です。

ワーラーナーシーの市内はこのような感じです。

　リキシャーからバスに乗り換えて、サルナートへ向かいました。高速道路ではないようですが高架になっていました。市内の様子です。

ここでは自転車が交通手段の主力のようです。

　サルナートには３０分くらいで着きました。ワラナーシーの北１０ｋｍほどの所にあるので近いです。

　ここは釈迦が悟りを開いた後に初めて説法をしたということで有名な地です。ストーバ（仏塔）もあります。かなりシンプルというか珍しい形のストーバです。
　ネットでストーバのことを調べているうちに原型はこれではないかと思いました。

　お釈迦様の骨が確実に入ってると思います。ここが初転法輪（初めて説法をした）の地なので。

説明がありましたがヒンズー語？なので？？？？

ここがお釈迦様が説法を最初にした場所です。献花台がありました。

　歴史的事実が残っているなんて凄い！　
このあたりには鹿がたくさんいたようでサルナートを漢字で書くと「鹿野苑」と書きます。
　日本の京都にある鹿苑寺（ろくおんじ）、つまり金閣寺はなんと仏舎利なのでここの「鹿」という字を使っているようです。

　ガイドのカンナさんが芝生で何かのポーズをしています。何のポーズかは分かりません。この方はヒンズー教徒です。沐浴の代わりに毎日、ヨガをして修行をしているそうです。
　ヨガは日本では健康増進でやっている人が多いのですがヒンズー教徒にとってヨガは心体の鍛錬、精神統一の修行で沐浴と同じように自分を浄化させる意味があるそうです。

　ストーバ（仏塔）の近くに、行きました。模様が刻まれています。
６世紀に作られているのでもう１５００年ほど経っています。今もこの周りを回って修行する修行僧がいるそうですが、

いたのはリスでした。

素朴なモニュメントです。

凄い！

　中学生くらいの生徒たちがたくさん見学に来ていました。インドの歴史を見ることができる貴重な場所です。

　次のムブレガンダ・クティ寺（初転法輪寺）へ行く前に、仏像を販売しているお店に寄りました。入った所に飾ってあった写真です。真ん中の女性は日本人です。なんとサルナートには日本寺（日蓮宗、法輪寺）があり、そこの尼さんだそうです。現地の方と結婚してご主人が仏像店を開いています。

　この仏像を見てびっくり！　お釈迦様が修行をしてやせ細った時の状態を描いています。こんなにやせ細ってやっと悟りを開いたそうです。

　ムブレガンダ・クティ寺（初転法輪寺）が見えてきました。初転法輪の地から徒歩圏内です。参道を歩きます。

　ここは土足厳禁。靴を脱ぎました。

中にはいると壁面いっぱいにお釈迦様の絵が描かれていました。

　お釈迦様の生涯を描いています。誕生したところのようです。鮮やかな色彩でした。

これは？

　林の中で修行の断食をしていました。近くの女性が牛乳を差し出してそれをお釈迦が飲んで体力がついたそうです。

５人の修行僧に出会い初めて説法をしているのではないでしょうか？

いろいろな邪心が出てきてお釈迦様を迷わせようとしているように見えます。

　私たちが日本人と分かると部屋で管理をしていた日本人が「どうぞ」と言って柵を開けて一般参観者は入ることができない奥に入れてくれました。

　なぜ日本人は特別に入れてくれたかと言うと理由があります。この絵を描いた人が日本人だからです。
　野生司香雪（のうすこうせつ）が書いています。初めて聞いた名前の画家ですが、ここインドまできて絵を描くのですから凄いことだと思います。

　これが仏様の至近距離から撮った写真。

「この絵は補修中で費用がかなりかかるので是非寄付を」ということでした。
カナダ人が＄２００寄付してくれたそうです。

ムブレガンダ・クティ寺（初転法輪寺）を後にします。

参内する人がいっぱいでした。

　ジャカランダ？らしき紫の花が参道に咲き、参道を飾っていました。
　

この後、絹織物を手織りしているお店に行き、織っている様子を見学しました。

　時間をかけて模様を折ります。模様がすばらしく購入したくなるクッションがあったので２つ買ってきました。今、居間のソファーの上に置いてインドの余韻を楽しんでいます。

お土産やさんから空港はすぐ近くでした。

この日は午後３：３０発のデリー行きのエアインディアでデリーに移動しました。デリーでは早朝にヨガのレッスンが予定されています。明日も早起き。
この度はかなりハードです。続きます。