2018/06/15 - 2018/06/24
17位(同エリア50件中)
tonaさん
リフレッシュ休暇で、一番行きたいロマネスク旅へ!
ポワティエ散歩
聖ポルシェール教会の後は、楽しみにしていた美術館へ
~サント・クロワ美術館~
聖ラドゴンドが6世紀に建てた修道女のためのサント・クロワ修道院(革命時に破壊、サン・ブノワに移転)跡に建つ美術館
古代ローマ時代の遺跡・彫刻、ロマネスクの墓石・柱頭彫刻、18~19世紀の彫刻・絵画などを所蔵
~ポワティエ~
Viennne ヴィエンヌ県、Nouvelle-Aquitaine ヌーヴェル=アキテーヌ
フランス西部、ポワトゥー・シャラント地方のクラン川に囲まれた高台にある都市で、ガリア・ローマ時代に開かれた古都
フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼地(オルレアンからスペインに向かうトゥールの道)として世界遺産に登録
★ポワティエ(ショーヴィニー)
ナント
アンジェ
トゥールーズ
コンク&コルドシュルシェル
- 旅行の満足度
- 5.0
- 交通手段
- 徒歩
PR
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日曜は午後からOPEN(13~18時)
昨日、訪れた欧州最古のキリスト教建造物、サン・ジャン洗礼堂
その向かいが美術館
4世紀起源の礼拝堂、6世紀の修道院跡に建つ美術館
なんか胸震える景色だねサン ジャン洗礼堂 寺院・教会
-
◆Musee Sainte-Croix サント・クロワ美術館 入口
サント クロワ美術館 博物館・美術館・ギャラリー
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チケット
料金@4.50eur (日曜、2.50eur)
チケットは2.50eur。あれ?安くない?っと思ったら、日曜は約半額!
チケットの赤いドラゴンは、ブロサック公園にもいたグラン・グールだ~ -
石棺
中央に素朴なレリーフ -
~古代ローマ遺跡コーナー~
迫石を1つ1つ積んで頂点で扇のように孤を描くアーチ
構造自体は古代エジプト、ギリシャ時代からあったもの
そして満を持してロマネスク教会へ!
終末論が覆った1000年を乗り越え、怒涛の教会堂建築ラッシュ
単に支えるだけじゃなく、小さな花火のようにあちこちに打ちあがるアーチ
新しい時代への、希望のアーチだったのかもしれないね -
~ロマネスク・エリア~
ポワティエの教会や、近郊のレリーフ等を所蔵
地方の美術館って空いてるけど、ここも貸切状態 -
燦然とスポットライトが当たる柱頭が
-
La Dispute(11世紀)
建設工事中に rue de la Tranché(聖ティレール地区)で発見された柱頭
「企み」「諍い」「和解」といった3つシーンが浮き彫りされている -
ではでは、物語の始まり(たぶん)から見て行こう
-
木々に潜む男
手には小刀のようなものが・・・
足場が不安定な段々になってるのが、不穏な空気を煽るね~
同じ段々でも、サンタンドッシュ聖堂(ソーリュ)のパカパカと楽し気なロバの闊歩とはまた違ったピリピリしたムード。ってソーリュにはまだ行けてないけど・・・ -
イチオシ
「La Dispute 諍い」シーン
二人の男が互いの山羊髭を掴み、手に小刀のようなものを振りかざす
頭上で翼のように広がる草飾りが、シーンを格調高く盛り上げる -
驚くほど保存状態がよくて、甲冑(?)の型の違いまではっきりわかる
ムッとした表情で、あご髭、っていうかあごそのものをホールド
おでこをつけ左右対称に組み合う構図は、シンメトリーに描かれるロマネスクの獅子やグリフォンや鳥たちそのもの -
諍いを止めようと手を伸ばす女(仲間?)
まるで袖のドレープを魅せるように上下に手を伸ばしている
ドレープ、クロスさせた手は、スイヤックの預言者イザヤ(聖マリー修道院教会)を思わせる・・・ってこれまた未訪
ソーリュ―もスイヤックも、きっといつか!
おいでおいでするように、上角部分の草飾りがバッタの目のようにぐるぐる渦巻く -
ノートルダム・ラ・グランド教会ファサードの「天使と闘うヤコブ」に似てるけど、こっちは「和解」らしい
よかったよかった
いつの時代も和解は美しい -
アーキヴォルト(飾り迫縁) (10~12世紀)
Abbaye Sainte-Croix 旧サント・クロワ修道院
ふわっと浮かび上がるような展示が、異次元チックでいいね
ちょこんと座る、ぐるぐるお目目の動物(旧修道院近くで発見)は、なんと鹿!
口の中に空いたダクトから、噴水像と考えられているらしい
あまりの素朴感は、ロマネスクを超えて埴輪っぽい -
同上のアーチ中心部分
猛々しい翼は、グリフォンかな -
脈々と繋がって続くグリフォン
ケルトチックでもある -
ロマネスク展示が続く、幸せな空間
-
イチオシ
半円アーチの装飾レリーフ(12世紀 修道院遺跡)
L'abbaye bénédictine de Nanteuil-en-Vallée(シャラント、ポワティエの南)
獅子(左)
アーチ枠に前足を乗せ、身を反らすポーズが詩的!渦巻くたてがみが狛犬っぽい
双頭のドラゴン(右)
薄っすら残る鱗、肉感的な肢体。その上でパックマンのように口を開いて鎌首をもたげるのは双頭!
尻尾が頭になってるのは見たことあるけど、レリーフで双頭はあまり見たことないかも
何でもありっちゃありのロマネスクのレリーフだけど、みんな聖堂にしっくりしっかり息づいているのがすごい
リアル、というのとはまた別の次元の、超ロマネスク的リアル! -
半円アーチの装飾レリーフ(12世紀 修道院遺跡)
同上
動物と鳥(左)
さっきの獅子と似たポーズだけど、背中に驚いたように羽根を広げる鳥、足元には人っぽいのが。何か物語がありそうだね
駆けるケンタウロス(右)
頭を後からピッっとのっけた感が、子供の粘土細工みたいでかわいい
どれも滑らかにしなる肢体が美しい -
柱頭(12世紀、修道院遺跡)
同上
蔦(?)の絡まる中に、鳥が!
うねる生命感がケルトっぽい -
柱頭(12世紀、修道院遺跡)
同上
こっちもうねってる
うねってプレッツエルみたいになっているのは、蛇!上で交差して自分の身体を噛んでる
これが聖堂の柱頭っ、ていうのが痺れるね -
イチオシ
柱頭(12世紀)
同上
鳥(?)が草飾りのように身をしならせている
上隅部分が鬼瓦みたいになってる~
シャラントのレリーフ、いいっ!
後で調べたら、この修道院、革命時に売りに出され、19世紀に部分的に取り壊された(このとき大きなレリーフは保存され、ここに)けど、今も残っているらしい
あぁ~、フランスに住んで気の赴くままにロマネスクを訪れた~い -
いい感じの高さで仰ぎ見られる展示
こうやって見ると、存在感すごっ -
柱頭(11、12世紀)
Eglise Saint-Hilaire le Grand 聖ティレール・ル・グラン教会
獅子
互いに身を反らすように、首をしならせる獅子たち
そのフォルムは、アカンサスの葉を飾った古代ギリシャのコリント様式に重なる
アカンサスを模した草飾りはやがて葉の数を減らし、大きくなり、隅で渦巻く葉は頭に、11世紀初めには動物に姿を変える
そこからはもう、ロマネスクの独壇場! -
同上
2匹の動物が、隅で出会って生まれる一頭二身のロマネスク怪物
ここでは、横顔は正面で全面になるけど、まだ怪物は生まれていない
ベロリと出した舌が、その幕開けを感じさせる -
柱頭(11世紀後半)
Eglise Saint-Nicolas 聖ニコラス教会(Vienne、ポワティエの南)
獅子
敬礼するように互いの前足を一本高く掲げているのが面白~い。と思ったらそれだけじゃない!
なんと、後ろ脚を二本ともUの字に上げるという、アクロバティックな姿勢
ポワティエ、すごい、いいねいいね -
柱頭(11世紀)
スマーヴ地区の教会(La Villedieu-du-Clain、ポワティエの南)
鳥と聖杯
「生命の水」を飲む鳥 -
柱頭(11世紀)
Eglise abbatiale Saint-Jean de Montierneuf モンティエヌフの聖ヨハネ修道院教会(ポワティエ)
二匹の向かい合う象
西洋の彫刻で最古と言われている象のレリーフの一つ
象、と言われれば・・・ギリ見えないこともない
『動物寓意譚』にはなかなかな象がいるけど、これはかわいい系だね
ポワティエの獅子はアカンサスの葉のように身を反らし合い、鳥と象は向かい合う
どちらもシンプルで動物が主役
これがポワティエ流、なのかな -
Camille Claudel カミーユ・クロデールの作品群
-
Buste de Paul Claudel (1905), Camille Claudel
「カミーユ・クロデールの弟ポール、37歳の胸像」カミーユ・クロデール -
Le Baiser (1881-1882), Auguste Rodin
「キス」オーギュスト・ロダン作
ロダンのキスかぁ・・・。カミーユ・クロデールの作品群の中だと、また一味違うかな -
イチオシ
絵画コーナー
「La Mort de Hyacinthe ヒュアキントスの死」 Jean Broc(1801年)
あった~、ジャン・ブロック!
昨日前を通った時ポスターが掛かってて、えっ~!ここに?あるのかな?あってっ!
ポアティエにあるなんて。ロマネスクに感謝!
二人の仲を嫉妬した西風の神ゼピュロスによって命を落とすヒュアキントス。嘆くアポロン
この霞がかかった感じが、いい!
ここだけ唯一係員がいた。やっぱ美術館の目玉なのかな -
「la sirene et le poete セイレーンと詩人」(1895年)
あったあったGustave Moreauギュスターヴ・モロー
大きい!
大好きなのに、パリの美術館には時間がなかったり改装中だったりで行けてないG・モロー -
Grand'Goule グラングール(1677年)
そういえば、館内にグラン・グールがいるって『欧州百鬼夜行抄』に書いてあったけど、見なかったな
窓口で聞くと、こっちよ、と。ついて行くと鑑賞コースからちょっと外れた裏に、いた!
ひっそりライトアップされている~ -
「グラン・グールはポワティエのシンボル的な怪物で、昔人をさらったりと数々の伝説があるけど、今ではポワティエのレジェンド、No.1シンボルなの」
と、笑顔で説明してくれた -
~お土産たち~
グラングールの布バッグ
(それ以外は後日ナントのお土産)
ここのショップのロマネスク関連書籍に期待していたんだけど、ほとんどなかった・・・
その代わり、グラン・グールのグッズが!
さすがレジェンド
傘、消しゴム、布バッグなどなど。赤っていうのがまたいいっ -
次はグラングールゆかりの聖ラドゴンド教会へ
https://4travel.jp/travelogue/11600569
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