2019/11/19 - 2019/11/28
15位(同エリア196件中)
cokemomoさん
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- クチコミ7件
- Q&A回答4件
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ラヴェンナの二日目、まず隣町のクラッセに行ってラヴェンナに戻りました。ただひたすらモザイクを見て回っているので、モザイクの写真ばかりです。
偏愛というより偏執か、偏見に溢れた今編は生ぬるくご覧になってくださいませ。
11月
19日(火)ミラノからパヴィアへ
20日(水)パヴィア
21日(木)ラヴェンナへ
22日(金)ラヴェンナ、クラッセ
23日(土)レッジョ・エミリア、モデナ
24日(日)モデナ
25日(月)フォルノーヴォ、パルマ
26日(火)パルマ、ミラノ
27日(水)ミラノからウィーン経由で
28日(木)帰国
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
おはようございます。ラヴェンナ2日目はまずクラッセに行くことにします。
駅のキオスクでバスの切符を2枚(往復用、片道1.3ユーロ)購入。クラッセに行く4番のバスは駅を背中にして正面左のこのバス停に停まります。バスは20~30分に1本あって便利です。
鉄道ならラヴェンナの隣の駅がクラッセ、本数がバスに比べると非常に少ないのでバス利用がおすすめです。良い季節なら自転車を借りてもよさそう(約5km)。 -
クラッセのバス停の場所です。
ラヴェンナから4番のバスに乗ったら、降りるバス停は地図の赤丸です。
ラヴェンナに戻る場合は地図の赤ペケから乗車します。
地図上にトレニタリアのクラッセ駅も見えてます。 -
この日の朝は霧が深くて周囲がよく見えず、2度目なのにサンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂がどこにあるかよく分からないほど。しかしちゃんと標識が出ているので大丈夫。
-
<サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂>
6世紀に奉献され、今も昔のまま保存されている貴重な聖堂です。クラッセはラヴェンナの外港として栄えましたが、少しずつ土砂の流入が重なって船の運行停泊に支障が出るようになり衰退して行くことに。ラヴェンナの街も6世紀末から衰退を始めるので港のメンテナンスもできなかったのかもしれない。 -
<サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂>
明るい印象を受ける大きな空間。後陣のモザイクが本当に素晴らしい。
6年前にこのモザイクを見たい一心で不安や心配を抑えつけながらやって来たことを思い出す。あの時の「とうとう来た!」という感動はもう持てないけれど、やっぱり見に来て満足です。
こちらは入堂に5ユーロ。トイレはなしです。 -
<サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂>
金色の空と若草色の野原に行儀よく並ぶ羊の白。緑色を基調としたモザイクって珍しいのではなかろうか。こことラヴェンナのサン・ヴィターレ聖堂は別格で緑が美しいです。
中央の聖(人)アポリナーレが天の国で祈りを捧げており、彼を囲む12頭の羊はラヴェンナの信徒を表しているそうです。 -
<サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂>
十字架の中央にはイエス・キリストが描かれています。 -
<サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂>
羊もいいが、花は愛らしく木々はユニークでかわいい。小鳥もいろいろです。
写真を撮り始めると「あらこの木が」「あっちの岩が」とキリがない~~。
このドームの上には濃い青地に福音書記者のシンボル(人、牛、獅子、鷲)が、ドームの下の窓の間にはラヴェンナの司教たちが描かれています。 -
<サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂>
モザイク画をつなぐ縁の部分まで、意匠が凝らされ色鮮やかで細やかで美しい。見れば見るほどため息ものです。テッセラ(小さな石やガラス片)を埋め込んでいるので色褪せることもなく、凹凸が絵に厚みをもたらしていると思う。。左側のフレスコ画との質感の違いが際立つ。 -
<サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂>
一部ですが、もっと時代が古い幾何学模様の床モザイクも残ってます。 -
<サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂>
いくつか石棺も置かれている。この石棺の中央の十字架はコンスタンティヌス帝が用いた十字架の変形らしい。横棒にぶら下げられているのはΑ(アルファ)とω(オメガ)。
見学者もまばらでひっそりとした聖堂内でモザイクをゆっくり眺めて大満足でした。 -
聖堂を出て、クラッシスという博物館に向かいます。
サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂と同じく道々案内表示があるので行きやすいです。聖堂から駅の方へ進み駅舎横の踏切(写真)を超えるとすぐ右側にあります。
歩いて10分もかかりませんでした。 -
<クラッセ駅>
踏切から撮りました。深い霧の中の寂れた駅のホーム、渋い映画の1シーンになりそうな。 -
踏切を越えたところでバール発見。休憩とトイレを兼ねて入りました。
(これから行くクラッシスにはトイレありましたが) -
<クラッシス・ラヴェンナ>
うーーむ、霧でよく見えない。とても大きな建物でラヴェンナやクラッセの教会と同じようなレンガ色に仕上げてあります。何もない前庭も無駄に広くて、なんというか「いきなり感」が強い。
元々は砂糖工場だったところが建物を含む1.5ヘクタールの公園になってクラッシスは2018年オープン。あ、この近くに「zuccherificio通り(zuccheroは砂糖)」があって面白い名前だと思ったのだが、そういうことだったのね。
https://classisravenna.it -
<クラッシス・ラヴェンナ>
水の流れを表すダイナミックなモザイク。
入場料は一般7ユーロ。サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂のチケットを持っていれば割引料金の5ユーロ。受付のお嬢さんが「聖堂には行った?」と尋ねてくれて割引があることに気付きました。 -
<クラッシス・ラヴェンナ>
うーーんと、外観と同様に内部も空間を大変贅沢に使ってます。
ホームページのお言葉をざっくりお伝えすると「エトルリアや古代ローマ、ビザンチンから中世初期までを、考古学資料と現代技術で物語にしてお伝えします」。よく分からない・・ -
<クラッシス・ラヴェンナ>
ディスプレイがとても工夫されていた。背景はモザイクの写真で、おばちゃんとしては水差しや食器よりもこのモザイクはどこにあるか知りたかったよ・・ -
<クラッシス・ラヴェンナ>
13世紀にクラッセにあったサン・セヴェーロ修道院のプラスチック模型。微妙すぎる。 -
<クラッシス・ラヴェンナ>
いつものおばちゃんなら「5ユーロ高すぎ。7ユーロって泥棒か?」とぷんすか言うところだが、じゃーん、これがあるから許しちゃう。海に関するモザイクの期間限定展示(レプリカなんですけどね)。というか、このポスターを聖堂で見たからクラッシスにも寄ることにしたのです。 -
<クラッシス・ラヴェンナ>
「魚とアヒル」ポンペイから出土した1世紀のモザイクのレプリカ。
中央にはオリーブ。海の幸山の幸といった感じ。 -
<クラッシス・ラヴェンナ>
6世紀、リビア、50cm四方のモザイク板。絵柄が違うこのサイズのモザイクを50枚も繋げて(写真下の型に入っていた)教会の床モザイクにしていた。
リビア北部のQasrという町の遺跡で見つかり、今は博物館に展示されているらしい。見てみたいけれどリビアか~・・ -
<クラッシス・ラヴェンナ>
こちらもリビアから。古代ローマの遺跡レプティス・マーニャから発掘された3世紀の作品(のレプリカ)で、オリジナルはトリポリの考古学博物館にあるそうだ。トリポリ・・敷居が高すぎる。 -
<クラッシス・ラヴェンナ>
海の光景、1世紀のモザイク。トスカーナ州のピオンビーノ(Piombino)にあるポプロニア考古学博物館より。行ってみたいけど不便な場所に違いない。
黒地に写実的に描かれた魚介類が映える。カサゴに似た赤い魚は唐揚げにしたら絶対美味しい。 -
<クラッシス・ラヴェンナ>
ポンペイのファウヌスの家にあったモザイク。ポンペイ出土のモザイクは濃厚な色合いのものが多い気がする。 -
<クラッシス・ラヴェンナ>
アクアパッツァにどうだろう。手長海老はどう食べようか。 -
<クラッシス・ラヴェンナ>
縁の部分も凝っている。怪しく咲く花々の合間にはキューピッド。
ポプローニアなんて知らなかった町や、この先行けるか分からないリビアのモザイクなど見ることができて、おばちゃんは満足でした。でもな~この特別展示がなかったら微妙だったなというのが正直な感想です。 -
ラヴェンナ行きのバス停です。手前の車の右横あたり。
サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂を出たら道を右にまっすぐ進み、ロータリーを越えたらバス停です。 -
<サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会>
ラヴェンナに戻って、駅からすぐ近くにあるここにやって来ました。駅から行くとまず美しい後ろ姿が見えて来ます(^^)
この教会はモザイク共通券(そんな名前ではない)には入ってませんが、とても愉快でかわいいモザイクがあるのです。 -
<サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会>
創建は5世紀。鐘楼は10世紀のもので全体としては14世紀に今の姿になったとされる。第二次世界大戦で大きな被害を受けたが以前の姿に復元されたそうで、よかった!
オープン時間は火曜~日曜:10:30~16:30、月曜日はキウーゾ(クローズ)です。
少し前まで教会守りさんが病気でずっと閉まっていたという話を聞いたし、この時間表もプリント用紙をラミネートした急拵えの物だったので、今後変更になる可能性があるかもしれません。ご参考までというところで。 -
<サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会>
ガラーンとした堂内、少なくとも16世紀までは内陣やアーケード上部がガラスのモザイクで装飾されていたらしいんですってよ。もし今もそうだったら・・と思うとおばちゃんは切ない。
しかし、現在この聖堂の壁にはたくさんのモザイクが絵画展のように飾られていて、それがものすごーーく楽しいのです。かつて聖堂の床を埋めていた13世紀のモザイク。ロマネスクらしさを存分に味わえます。 -
<サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会>
これは月暦図だったはず。並んだ円の中に各月の寓意や労働が描かれていたと思う、MBREとかUBERとあるのは月の名前の一部だよね。続きはどこに行っちゃったのかねぇ、、 -
<サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会>
おばちゃんは偏愛のあまり飾られた全てのモザイクを写真に撮ってきました。その一部ですがどんどん貼っていきます。 -
<サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会>
左下の一角獣はハンサムな顔。
右上のヘラジカのような動物は、翌日レッジョ・エミリアでも見かけました。 -
<サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会>
二羽の鶏が狐を拘束している絵は「狐の葬式」。狐は死んだふりをしているという説もある。12~13世紀頃に流行ったそうで、このモチーフはモデナのドゥオーモにもありました。ヴェネツィア、ムラーノ島のサンティ・マリア・エ・ドナート教会の床モザイクにもあります。 -
<サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会>
鎖帷子に槍を手にした兵士達は第4次十字軍に関連すると考えられているらしい。
なんにしても脱力系かわいいモザイクがたくさんある教会です。
たっぷり楽しんだのでお礼をしなければ。誠意はゼロの数で表すということもあるがゼロはなし、モザイク共通券が5施設9.5ユーロであるのを参考に2ユーロだな。
モザイクの神様に気づいていただけるようチャリーンと音を立てて献金箱に入れました、これからもいいモザイクとの出会いがありますように! -
<パラッツォ・ディ・テオドリコ>
西暦476年に西ローマ帝国が滅亡したのち、テオドリコによってラヴェンナは東ゴート王国の首都になる。テオドリコはサンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂とテオドリック宮殿を「信仰と世俗の建物」として造らせた。だからこの宮殿は今もサンタポリナーレ・ヌォヴォ聖堂と隣り合っています -
<パラッツォ・ディ・テオドリコ>
隣り合っているが入り口は聖堂の前の道を左折したAlberoni通りにあります。
オープン時間は木曜~日曜の8:30~13:30(入場は13:00まで)。チケットは2ユーロ。写真中央のものが券売機でコインかICチップ付きのクレジットカードのみ可。
おばちゃんは生憎と小銭の持ち合わがなかった。建物の中に係員が二人もいるがどちらも両替に応じる気は全くない。仕方ないのでバールで一服して小銭を用意して出直すとニコニコして歓迎してくれた。不親切だが調子よくて愛想がいいーー憎めないんだよねぇ。 -
<パラッツォ・ディ・テオドリコ>
ラヴェンナの観光サイトによると8世紀の建物が現存しているとのこと。質実剛健な美しさがある。が、モザイク偏愛のおばちゃんはここにもモザイクを見に来たのだよ。ここは前回来ていないのでお初です。 -
<パラッツォ・ディ・テオドリコ>
一階の回廊部分に状態のいい大きな床モザイクが数点並べられている。
これだけなら2ユーロは微妙だが、 -
<パラッツォ・ディ・テオドリコ>
回廊脇の丸い塔部分、写真右に見えている小さな入り口から入って階段を上りましょう。すると、 -
<パラッツォ・ディ・テオドリコ>
じゃーん!これは珍しい。屋根裏にモザイクがたくさん保管(!?)されてます。こんな雑に扱われているモザイク初めて見たかも。畳をあげて大掃除か?なんてツッコミは若い人には分かんないだろうな、おばちゃんだって実際にやったことはない。さらに床に直に置かれているモザイクまで。しかし元々床モザイクならそれでいいのか。雑すぎて面白くなってきた。 -
<パラッツォ・ディ・テオドリコ>
並べられたモザイクのほとんどは欠損の大きいもの。それぞれ番号がつけられ、数点ずつまとめて解説(あった場所や年代)されていた。 -
<パラッツォ・ディ・テオドリコ>
ほとんどが5~6世紀のもので「宮殿の廊下部分の床モザイク」「サン・フランチェスコ教会より」という程度の説明があった。おばちゃんは番号を探しては解説を読んでいくのが面倒なので、気ままにゆるーく見ることにしました。 -
<パラッツォ・ディ・テオドリコ>
この模様はサン・フランチェスコ教会の壁にかけられていたモザイクととても似ているぞ。 -
<パラッツォ・ディ・テオドリコ>
馬と騎士?絵柄はよくわからないけれど鮮やかな色石だなと思ったら・・・ -
<パラッツォ・ディ・テオドリコ>
これ・・塗ってるだろう!?微妙な物件だが、何がなし笑えるのでおばちゃんとしてはセーフとする。 -
<パラッツォ・ディ・テオドリコ>
モノクロのモザイク、右と左で模様が別のものになってないか?
窓から見えるおじさん二人に味がある。 -
<パラッツォ・ディ・テオドリコ>
バレーボール世界大会のゆるキャラあたりに採用したい。名前は「ばりぼ君」。 -
晴れたのが嬉しくて一枚。
-
<オステリア・イル・パイオーロ、Osteria il Paiolo>
お昼ご飯は駅からすぐ近くのこのお店で。クラッセで魚のモザイクをたくさん見たせいか魚介類を食べる気満々。
https://www.facebook.com/osteriailpaiolo/ -
<オステリア・イル・パイオーロ、Osteria il Paiolo>
浅蜊の手打ちパスタと魚介のフリット(気休め程度に野菜のフリットも混ざっている)、コペルト、カッフェで30.5ユーロ、0.5ユーロはおまけしてくれました。パスタもサクッと揚がった魚介類も美味しくて、本当はフリットは残すつもりだった(いろいろ気になるお年頃)んだけどねぇ・・・
そしてパンと一緒に出てくる薄焼きパン(この地方のものでピアディーナという)も地味に美味しくてついつい。お店の奥さんがパタンパタンと返しながら焼いてました。次があったらピアディーナのサンドイッチをテイクアウトするのもいいな。 -
お腹いっぱい食べておばちゃんの充電は出来たが、デジカメのバッテリーが怪しくなっていた。古いからかモザイクの写真を撮りすぎなのか。
携帯充電池を宿に取りに寄ってからアリアーニ洗礼堂へ。入場2ユーロでチケットはパラッツォ・テオドリコ同様備え付けの自販機で購入です。
黒猫が番をしてました。 -
<アリアーニ洗礼堂>
洗礼堂に相応しく、イエスに洗礼を授けるヨハネの図を中心に使徒が取り囲み、空の玉座も描かれてます。
昨日見たネオニアーノ洗礼堂と比べるとあちらはコッテリでこちらはアッサリかな。洗礼者ヨハネと立会人の位置が左右逆で、タオルは用意されてません。(女子プロゴルファーに暴言吐かれるぞ←どうでもよすぎる小ネタ) -
<サン・ヴィターレ聖堂>
サン・ヴィターレ聖堂に続く門が見えてきました。手前の日除けがあるお店が切符売り場やブックショップになっています。おばちゃんは昨日の共通券があるので立ち寄りませんでした。
今回はサン・ヴィターレ聖堂とその一角にあるガッラ・プラディチア廟を最後にしようと決めていました。 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
東ローマ帝国(ビザンチン帝国)時代の6世紀前半に建造された聖堂は八角形の平面プランを持つ。朝日を受ける東側の内陣は美しいモザイクで覆われている。
クラッセとはまた違う深みのある緑色が基調となっていて金色と調和している。
「また来れたよー!」 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
モザイク装飾が施されていないところだって美しい。 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
内陣のモザイクに目を戻して。
イエスはバルーン体操をしているわけではない。天使二人を従えて天球(地球)に座しているんですよ。ビザンチンのイコンに見られるような固く表情の乏しい顔をした天使たちと違って、 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
このイエスは柔らかい表情をしている。若々しいし髭もなくてきれいな顔。珍しいのではないかしらん。 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
両脇の壁には旧約聖書のエピソードや預言者たちが描かれている。
三人の旅人をもてなしたり、息子イサクを捧げようとしたりとアブラハムは忙しい。
左上は預言者エレミヤ、右側は(切れてしまってます)モーセ。ずっと眺めていると、首が・・・ -
<サン・ヴィターレ聖堂>
内陣の天井も豪華絢爛にして精緻多彩、圧巻です。
中央に「神の羊」それを支える4人の天使。天使達の背景の装飾模様もすごいし4本のボールト状の部分もぎっしりと緻密な植物模様が施されている。 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
首も肩も痛く辛くて(涙)ずっと見ていられない。下を向いては「えいっ」と気合を入れて上を向く。天井が高くておばちゃんのカメラではこれ以上寄るのは無理でした。モザイクの感じが写せなくて残念・・・ -
<サン・ヴィターレ聖堂>
モーセと燃える柴のエピソード。「ユダヤ人を連れてエジプトから逃げるんすか、それ自分がやるんすか」と戸惑っている。靴を脱いでいるのは神から「聖なる土地だから土禁だ」と注意されたからです。 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
神は肉食であらせられたか。おばちゃん、このアベルの顔になぜかムカつく。 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
忘れてはいけない、多分この聖堂のモザイクで一番人気なのはこちらでは。皇妃テオドラと侍女達(向かい側には夫であるユスティニアヌス帝が描かれています)。皇族の印である高貴な紫衣をまとい数多の宝石を身につけているテオドラは娼婦紛いの踊り子から皇妃にのし上がった女傑、気合が違う。 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
素朴で可愛い部分もあります。二羽の鳥、小さい方のとぼけた表情がなんとも。
そしてガッラ・プラチディア廟でも見られる赤い花。ここには蕾も描かれている。 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
この聖堂には珍しくて面白い柱頭もあります。コリント式など歴史で習った古代ギリシャからローマへと続いた柱頭装飾とはまた違うレースのような彫刻。東ローマ帝国内でビザンチン建築の特徴として発展したそうです。 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
この聖堂は床モザイクもある。上を見て横を見て下を見て、忙しいったらない。 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
床モザイクは幾何学模様もあれば、こんなにかわいらしいモザイクもある。とぼけた小鳥もピスタチオみたいな縁模様も可愛いのに、この一角は失われている部分が多くて残念。 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
コズマーティ様式の床モザイク。こちらは後代に改修されたのだろう。 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
一見コズマーティ様式のあたりをよく見てみると・・ -
<サン・ヴィターレ聖堂>
大理石の石片とモザイクが組み合わされている!取り壊されたモザイクを再利用したのだろう。どんなモザイクだったのか考えると惜しいが、こんな風にまた活かされているのはモザイク好きおばちゃんとしては嬉しい。
しゃがみこんで写真を撮ったり触ったりしている怪しい人間はおばちゃんだけだったがーー。前回は全く気付かなかった、もう一度来てよかったなぁ。 -
<サン・ヴィターレ聖堂>
満足してサン・ヴィターレ聖堂を出ます。飛び梁(で合っているか不明)がまたカッコイイのである。 -
<ガッラ・プラチディア廟>
サン・ヴィターレ聖堂の敷地内にある小さなお堂は皇女ガッラ・プラチディアの廟として建てられた。(案内表示があるので場所はすぐに分かります。)
建造は440年頃で十字の形をしています。ガッラ・プラチディアは390年頃にテオドシウス帝の娘として生まれ、なかなかな波乱の人生の末にローマで亡くなりこの地で眠ることはなかった。 -
<ガッラ・プラチディア廟>
くくぅっ、無念!この廟に足を踏み入れた時の感動やモザイクの素晴らしさが何も写真に写ってない。まだ訪れてない方はぜひお出かけになってご自分で感じてくださいませ。もう訪れた方には何もいう必要はないです。
・・・これは扉から入り振り返って撮ったものです。 -
<ガッラ・プラチディア廟>
「善き羊飼いキリスト」サン・ヴィターレと同じく若く髭ない顔をしている。ちょっと太め・・・ -
<ガッラ・プラチディア廟>。
入り口から続く青地のモザイク天井を抜けると、交差部(十字の形をした建物の中央部分、高くなっているところ)の円蓋天井には夜空に満天の星、さらに奥の壁には二人の使徒が描かれる。
使徒の間にある小さな窓は瑪瑙の板で、灯りが点っているように輝いて見える。 -
<ガッラ・プラチディア廟>
暗い廟内を照明で明るくしている。その光を受けて紺とも群青とも見える夜空と金色の星が静かに輝いていた。夜空の四隅には福音書記者4人のシンボルが描かれている。 -
<ガッラ・プラチディア廟>
円蓋の中央には金色の十字架。
これは「夜明け前の東の空に99個の星と神を表す十字架が現れる→キリスト再臨の暗示」を表現しているそうだ。
これだけ金色の星でびっしり埋め尽くされていても、ちっとも煩く感じなかった。何かの拍子で目覚めてしまっても、この夜空を見れば安心してもう一度眠れることだろう。 -
<ガッラ・プラチディア廟>
アーチの内側も手抜きなし。とても細かいテッセラで果物やリボンのようなひらひらや連続模様など見事なモザイク画が施されています。ここでもやはりラヴェンナのモザイクは緑色がいいなぁと感じた。 -
<ガッラ・プラチディア廟>
「夜空に瞬く星々にバラとヒナゲシをあしらう」と「イタリア古寺巡礼、金沢百枝」にあった。赤い花はサン・ヴィターレ聖堂のモザイク画でもひっそりと野原に咲いていたな。 -
<ガッラ・プラチディア廟>
このテッセラの細かさとグラデーションはすごい。おばちゃんはアマチュアの習作を見たことがあるのだが現代のガラス片は色や形が整いすぎていてニュアンスに欠けると感じた。ここでしか見ることができない、それでいいのだ。 -
<ガッラ・プラチディア廟>
小さな花のモザイクだってこんなに丁寧に作ってあって愛おしい。
ここを最後にしてよかった!
朝から大量のモザイクを見たので、脳は煮えるし首も肩も腰もヘロヘロだったけれど幸せな気持ちに満たされて1日を終えました。 -
<おまけ:ドムス・デイ・タッペティ・ディ・ピエトラ>
石の絨毯の家といったところか。今回は行きませんでした。
https://domusdeitappetidipietra.it
地下に眠っていた床モザイクを、設置された通路を歩きながら観賞することができます。これまで見てきたモザイクよりも古いローマ時代のもので幾何学模様で覆われた床はまさに石の絨毯。前回行った時は写真不可だったのにトリップアドバイザーのページには大量の写真がアップされてる・・写真OKになったのか。
もう一日あれば行ってもよかったのですが、ここ4ユーロも取るんだよなぁ・・・
(写真は公式サイトから。) -
<おまけ:ラヴェンナ国立博物館>
サン・ヴィターレ聖堂に隣接してます、が、今回は行っていません。
聖堂が冬期17:00まで博物館は19:00までオープンで時間はあったのですが、おばちゃんの気力が残っていませんでした。もう1日あれば・・・以下略。
その後は街をぶらぶら歩いて宿に戻りました。疲れていたのかお昼を食べすぎたのか、稀有なことにジェラートを食べる気も起きず(猛省中)持ち帰りのカットピザとヨーグルトで終了です。 -
ラヴェンナに2泊しても実質1.5日、モザイク偏愛のおばちゃんには時間が足りなかったかな。とはいえ、今回見たいと思っていたモザイクは全て見ることができた、下調べ通りにどこもちゃんと開いていた。
観光客は多すぎず街は適度に賑わっていて、6年前と同じくとても過ごしやすい街でした。
ラヴェンナは裏切らない!またいつか訪れようと決意して朝焼けの残る空の下モデナへ移動します。
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この旅行記へのコメント (8)
-
- マリアンヌさん 2020/06/10 15:35:54
- 確かに裏切らない
- cokemomoさん 毎度!
サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会のモザイク、白眉だわぁ。
好きだわぁ、この感じの図柄。
やっぱモザイクのラヴェンナだけは、あるわ。
私なんて2度行ってるけどツアーだったから、有名な教会だけだった。
クラッシス・ラヴェンナも知らなかった。ポプロニア考古学博物館は行ったけど、記憶が…?少なくともリビアは当分行けないもんね。
テオドリック関係も残ってるんだね。
ここもリベンジリストに入れなくちゃね。
マリアンヌ
- cokemomoさん からの返信 2020/06/11 13:01:37
- Re: 確かに裏切らない
- マリアンヌさん、こちらこそ毎度です。
やっぱり好みに合うでしょ~~、エヴァンジェリスタ教会のモザイク。私も大好き。ビザンチンの絢爛で端正なモザイクも素敵だけど、この脱力系モザイクも捨てられない魅力が。
Satokoさんのようにモザイクを制作できたら、またもっと興味が湧いて楽しめるでしょうね、うらやましいのです。大雑把な私が習うとしたらこの脱力系かな。
この教会は駅からすぐなので立ち寄りやすいですよ。
ポプロニア考古学博物館に行ってらっしゃるのがすごい!行き先が圧倒的に攻めてる~~!エルバ島に行った時に立ち寄ったのかな。旅行記に貼った写真のレベルくらいのモザイクがたくさん展示されてるなら行ってみたいけど、マリアンヌさんも記憶が~ってことは、モザイクはほんの少ししかない又は展示してないってことだと思うのです。
最近はイタリアのあれこれやロマネスク、モザイクを調べるのをサボってます。なんだか本腰が入らないのですよね~。
- マリアンヌさん からの返信 2020/06/11 13:47:37
- Re: 確かに裏切らない
- 思い出しまし、ポプロニア考古学博物館。事実上2ヶ所同じような名前のmuseoがあって、私も行きたかったが時間がなくて立ち寄れなかったピオンビーノにあるポプロニア考古学博物館にモザイクなんかが、あると思う。
私はエトルリアのお墓があって近くの海沿いバラッティ付近にエトルリアの古都ポプローニアがあり、名前は考古学博物館だけど戸外のお墓群でした。室内展示があれば写真くらい撮ってたと思うが、一枚もないから。
https://4travel.jp/travelogue/11031259
またね!マリアンヌ
- cokemomoさん からの返信 2020/06/11 17:28:38
- Re: 確かに裏切らない
- 旅行記拝見~~。
青い空と海、古い城壁や街並みを見ていると「イタリア~~」行きたくてたまらなくて切ない気持ちになってしまった・・・
マレンマ地方って沼地だったんですね。そこを肥沃な土地に変える技術を持ってたエトルリアはすごいです。
大塚美術館でエトルリアのお墓描かれた様子を思い出すと、確かに女性も女主人として宴を楽しんでる風に見えました♪
エトルリアといえば次か次々回にはタルクィニアに行きたくて、もちろんトゥスカニアでロマネスクも。
お互いにイタリアを再訪する日を待ちますかーー!
ではでは、またねー。
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- maroonさん 2020/01/09 21:48:32
- モザイク三昧
- 精密なモザイクも、脱力系モザイクもどれも
面白いです!
しかし、イタリアは小銭が必須ですね。
以前、どこに行っても、「おつりがない、ない」
事件が続いた経験があります。
そんな事を日本で言ったら、大変なことに(-_-;)
- cokemomoさん からの返信 2020/01/10 00:05:34
- Re: モザイク三昧
- maroonさん、こんばんは。
ラヴェンナでは多種多彩なモザイクが楽しめるので、本当にモザイク三昧で大満足でした!熱心に見すぎたせいかこれ以降の街はちょっと息切れ状態でしたけど・・
ぜひぜひいつかお出かけになってくださいませ~。
maroonさんも「お釣りがない」を一度ならず(数多く?)経験されてるんですね。私も「お釣りがない」と教会のクリプタに入れなかったことがあるし、この後パルマでも小銭の持ち合わせがなくてコレッジョの絵を見損なってしまいました。イタリア人ってみんな小銭をたくさん持って歩いているんだろうか?必要額をお客が用意するのが当然という考え方があるのかしらん?
大昔に飲食店でアルバイトした時は「お釣りの用意を確認」「銀行で硬貨に両替してくる」など必須だったなぁ。
クレジットカードを使えばいいのかもしれないですが、イタリアでは不安を煽る機械も多いのでなかなかカードを差し込む気になれなかったりして。
1ユーロと2ユーロ硬貨は温存しておこうと思いつつ、つい便利で使ってしまっては後悔です(><;)
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- PuellaApuliaeさん 2020/01/09 03:11:10
- 素晴らしい
- cokemomo様、またコメント書いてしまいます。
モザイクの細部まで本当によくご覧になっているのがすごいです。私もラヴェンナには2回行ったのに、気付かなかったところがありますので、また行きます。
ガッラ・プラチディア廟の深い青はいいですね。ご存じと思いますが、「エロイカより愛をこめて」という漫画の主人公の伯爵がこの柄の絨毯を気に入ってましたが、私も欲しいです。
ピオンビーノはエルバ島に行く船が出る港があるのでそんなに面倒なところではないですよ。マッサ・マリッティマも割と近いです。・・と言いながら私もまだ行ったことがありません。
クラッセのバス停、例によって行きと帰りの場所が違うので、大昔のイタリア初心者だった頃にうろたえたことを思い出しました。
- cokemomoさん からの返信 2020/01/09 23:48:10
- Re: 素晴らしい
- Fiorenzaさん、こんばんはー。
「エロイカより愛を込めて」は未読なんですーーっ!面白いんですよね?某掲示板のむ**さんや旅*さん、**屋さんなどが欧州に絡めた小ネタで楽しんでおられて興味を惹かれつつも、今更な気もして未読のまま。
ガッラ・プラチディア廟の柄の絨毯を気に入る主人公なんて素敵ですね・・気になって調べるとKindle版が出ていました。39巻まであるのか(@@)
これをKindleに入れておいたら空港での長い乗り継ぎ時間や来ないバスを待ってる時にいいかもと心が揺れてます。
ピオンビーノからエルバ島へ行く船があるんですね。そしてマッサ・マリッティマも割と近いと。覚えておきます!あの辺りはローマからもフィレンツェからも結構時間がかかる印象で順番が後の方になりがち・・・
これから「エロイカよりーー」のサンプルを読んでみます。
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