福岡　西新からシーサイドももちを歩く

2019/06/12 - 2019/06/12

　福岡は万歩計が学生時代を過ごした思い出の街で、生まれ故郷を離れた両親が老後を過ごす第二の故郷でもあります。父は既に他界し、残った母の暮らしを見に頻繁に福岡に帰り、その合間に福岡の街を歩いてます。

　学生時代から半世紀近くを経て、福岡は大きく変貌しました。特に今回歩いたももち浜一帯はかっての松原が茂る海水浴場から、綿密な都市計画による自然と人工物が見事に調和した日本有数のモデルエリアに変貌しています。

エリア 福岡

• 旅行の満足度: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

　地下鉄西新駅から街歩きスタート

　その前に腹ごしらえ。ネットで評判のラーメン「しばらく」へ。

しばらく 西新店 グルメ・レストラン

　ん？、入口に何故か歌舞伎の「隈取り」が…、

　昔ながらのラーメン屋さんといった店内。

　ここのラーメンを食べた有名人の色紙

　博多ラーメンには欠かせない紅ショウガ、ゴマ。ん！辛子高菜がない。

　箸立に店の由来が書いてあります。歌舞伎好きの店主が、客から「いよっ、十八番?」と、掛け声がかかるようなラーメンを目指して店名にしたようです。入口の隈取りも納得。
　
　注）「暫（しばらく）」は歌舞伎十八番の一つ。他に「助六」「勧進帳」等（Wikipediaより）

　ラーメンは小ぶりのどんぶりにこぼれるように盛られていました。昔ながらの博多ラーメンで美味しかった。

　お腹が落ち着いたところでまず西新中央商店街へ。

　ここは昔から福岡の下街でした。店の種類は増えていますが、昔の雰囲気は残っています。

　リヤカー部隊は今も健在。

　近隣の農家のおばちゃんがリヤカーで野菜を売る風景は、昔から西新商店街の名物でした。

　車は通行禁止、自転車は押して歩きます。

　近くに大学があることから安くてうまい店が並ぶ。

　昔はバンカラな雰囲気だったが、今はオシャレな店も。

　しばらく歩いて引き返してきました。ここを左折して百道方向へ。

　西新から百道浜に至る道は「サザエさん通り」と呼ばれています。「サザエさん」の作者故長谷川町子さんは少女時代を福岡で過ごし、海岸を歩きながら漫画の着想を得たそうです。

　交差点を渡ると修猷館高校

　現正門の横に残る旧正門

　修猷館高校は福岡藩校の流れを組み、多くの人材を輩出した九州の名門校です。

　放課後のクラブ活動に励む高校生

　修猷館高校に隣接した西南学院大学キャンパス

西南学院大学 生協学食 グルメ・レストラン

　西南学院大学キャンパスの西の松林内に建つ「元寇防塁」の碑

元寇防塁遺跡 (西南学院大学 第1号館ライトコート)　 名所・史跡

　文永の役（文永１１年（１２７４年）１０月）の後、元の再来襲にに備え博多湾岸に２０ｋｍに及ぶ防塁が築かれました。弘安４年（１２８１年）６月、元が再び来襲した時、この防塁や鎌倉武士の奮戦で博多への上陸を阻みました。そのうち暴風雨が吹き荒れ大部分の舟を失った元軍はそのまま引き上げました。

　復元された防塁跡。高さ２．５～３ｍで、石を積んだ間に砂と粘土を入れたもので、突貫工事で造られたそうです。

　西南学院大学の横を通り海岸に向けて歩くと、行く先にアーチの門が。

　見えたのは福岡市博物館の正面ゲート。

福岡市博物館 美術館・博物館

　奥に更にゲート

　博物館建物、ゲート、池、周囲の高層ビル群。計算された素晴らしい構成美です。

福岡市博物館 美術館・博物館

　振り返ると池の向こうに最初のゲート
　

　周囲のビルが写るように外壁は総ガラス張り、素晴らしい設計。

福岡市博物館 美術館・博物館

　建物の前には彫刻群

　博物館内部

　博多祇園山笠のジオラマ。夏の博多を代表する勇壮な祭り。

　この日はスタジオジブリの特別展示をやってました。

　興味がないのでパス。

　博物館を出ると道を隔てて福岡総合図書館。

福岡市総合図書館 名所・史跡

　図書館前に「知のシンボル」フクロウの像

　図書館内部

　博物館と図書館前の広場から見る福岡タワー。ここ百道浜一帯は１９８９年に開催されたアジア太平洋博覧会（よかトピア）の会場として埋め立てられた場所で、万歩計の学生時代は松原が茂る海水浴場でした。

　よかトピアの閉幕後に開発が進められ、現在のような文化施設、放送局、情報関連企業や情報技術研究開発機関、大規模病院、高層ビルやマンションが建設されました。今では福岡の副都心で、「ミニお台場」の感があります。

　 福岡タワーに至る道はサザエさん通り。街路樹、花壇、水路が配された気持ちのいい散歩道。

サザエさん通り 名所・史跡

　九州大学産学官連携イノベーションプラザ

　ＴＮＣ（テレビ西日本）放送会館　

　対面してＲＫＢ毎日放送

ハローRKB グルメ・レストラン

　2つの放送局の間の広場によかトピアの名残の像。この広場は１２月には美しいイルミネーションで飾られます。

ももち ブルーライトクリスマス イルミネーション

　福岡タワー。空と同じ青色のガラス張り

　スリムな美人

　福岡タワー

　振り返ると高層マンション群。青と白とベージュで統一されて美しい。

　ヨーロッパの街が美しいのは建物の色が統一されているため。この地区の建物の外壁は白、青、ベージュ、窓は薄いブルーで統一されています。

　広い敷地にスッキリ

　この曲線もいい。

　タワーマンション群

　マンション群の裏は緑道

　緑道から建物群に続く階段が。上って見ます。　

　ビル群の間はテラス状のプロムナード。

　イヤー、いい空間！

　２００ｍはある。

　シーサイドももちは街全体が芸術品のよう。

　奇をてらわない、落ち着いた現代建築のギャラリーです。

　ビルのテラスを下りて再び緑道へ。

　緑道は上下に分かれる。

　下の道を行くと樋井川に出ました。川向こうはヤフオクドームとホテルヒルトン。

　ドーム球場、ホテル、ホークスタウンはかってダイエーの３点セットでした。ダイエーが経営不振で撤退し、現在それぞれ経営者が変わりました。

ヒルトン福岡シーホーク 宿・ホテル

　ドーム球場はソフトバンクへ。

福岡PayPayドーム テーマパーク

　今日はタイガースとの交流戦。関西から駆け付けた派手な衣装のサポーターで賑わっています。

　ソフトバンクホークスのプレーヤー達。
　万歩計が子供の頃は福岡は西鉄ライオンズの本拠地で、ライバルの南海ホークスは大阪の球団でした。かってのパリーグ強豪２球団の活躍を知る人も、今ではごく僅かか。

　ドームの横に有名人の手形がいくつも。

　ヤフオクドームから海岸の遊歩道に出ました。沖合に見えるのは金印で有名な志賀島。

　ヒルトン「シーホーク」

ヒルトン福岡シーホーク 宿・ホテル

　海岸沿いの遊歩道を福岡タワーの方向に歩きます。西日が眩しい。

　海に突き出した「マリゾン」は地中海風の結婚式場。

ウエディングアイランド マリゾン 専門店

　今日はここまで。一戸建ての高級住宅地を抜けてバス通りへ。

　日を改めて再度シーサイドももちに来ました。

福岡タワー 名所・史跡

　海岸の展望台に続く広場

　アジアからの観光客が多い。

　長谷川町子さんが「サザエさん」の構想を練った海岸です。

　マリゾンに続くアプローチは南欧のビーチのよう

　海に浮かぶマリゾン。結婚式があっているようで、ベルが高らかに鳴っています。

ウエディングアイランド マリゾン 専門店

　海岸に下りて東を見るとシーホークホテルとヤフオクドーム

　夏は海水浴場で賑わうビーチ。

　西に見えるのは愛宕浜のマリナタウン

　正面は博多湾に浮かぶ能古島は花の島で有名。

　振り返るとももち浜のタワーマンション

　タワーマンションの裏の緑道から

　公園を通り今日の終点地下鉄藤崎駅へ向かいました。

この旅行記へのコメント （2）

• ミランダさん 2021/01/05 19:22:56

  すっかり変わりましたね

  こんにちは。
  私も小学校の途中から高校を卒業するまでの約10年間を福岡で過ごしました。
  西新辺りは懐かしい土地です。19年末に久しぶりに訪れて、一泊だけしました。
  すっかり様子が変わって、もはや知っている町とは言えません。でも、よぅく見ると、知っている風景も残っていて、感慨深かったです。
  良い写真とともに、現在の様子を教えていただいて、ありがとうございました。
  （ミランダ）
  

  万歩計さん からの返信 2021/01/05 22:18:48

  Re: すっかり変わりましたね

  　ミランダさん 、初めまして。
  　いいね！とコメント、ありがとうございました。
  
  　西新で高校時代を過ごされ、その時はまだ地下鉄がなかった…。万歩計の学生時代に重なります。
  　昭和４５年から６年間を福岡で過ごしました。弱いライオンズの応援に平和台球場に行ったこと、新興勢力のダイエーがショッパーズプラザをオープンしたこと、市電が廃止されたこと、新幹線が博多駅に来たこと、等々今でも懐かしく思い出されます。鳥飼のお好み焼き屋さんの２階にも下宿していましたが、今は道路拡張で跡形もありません。
  
  　ミランダさんのコーンウォール旅行記を少し読ませていただきました。ご結婚されてイギリス在住なのでしょうか。イギリスはコロナの変異種で大変なようですね。ニュースでジョンソン首相がイングランド全域をロックダウンすると宣言していました。日本は経済を気にしてなかなか思い切った施策を打たないまま結果的に放置し、やっと１都３県で非常事態宣言を出すことになりました。しかし内容は２０時以降の外食禁止と外出自粛くらい、相変わらず中途半端ではたして効果があるか疑問です。
  
  　一昨年秋、延べ１８日間で北イングランドからコッツウォルズまで、田舎を中心に回ってきました。結果的にぎりぎりのタイミングでした。そのダイジェスト版をすでに見ていただいたようで、ありがとうございます。続きも見ていただけると嬉しいです。
  　これですっかり英国好きになり、昨年はスコットランドをじっくり回る予定でしたが、実現は何時になるやら。
  
  　お互いコロナに気を付けましょう。他の旅行記も追々見せていただきます。
  
  　　万歩計