2019中之条ビエンナーレめぐる旅vol.4（廃線跡と山里で出会うアート）

2019/09/23 - 2019/09/23

2019年９月，今年で７回目を迎えた国際現代芸術祭「中之条ビエンナーレ」（会期：8/24～9/23）に行ってきました！　群馬県の中之条町のさまざまな舞台で繰り広げられるアートの祭典を思う存分たのしむことができました。

vol.4は中之条町の西にある六合(くに)地区を中心にして，旧太子(おおし)駅の廃線と赤岩という山里で繰り広げられるアートの世界をめぐります。その後，東京経由で帰路へとつきます。

エリア 中之条(群馬)

沢渡温泉で迎える雨上がりの朝。

暮坂(くれさか)峠を越えると．．．

「山の上庭園」に着きました。

中之条山の上庭園 公園・植物園

丘をのぼってゆきます。

自然が作る水滴のアートの中．．．

丘を歩いてゆくと．．．

雲のかげに隠れて．．．

顔を出す機会をうかがう月の姿。

さらにのぼってゆくと．．．

のっぽベンチが見えてきました。

山の風景を眺めながら．．．

休憩～

さてそろそろ．．．

車に乗って．．．

次の目的地へと向かいましょう。

草木の向こうから．．．

旧・太子(おおし)駅が見えてきました。

50年ほど前まで．．．

この駅では．．．

鉱石の積み出しが行われていたのです。

当時の遺構が残されています。

経済成長を支えたこの施設も．．．

長い時の流れの中で．．．

自然に返ろうとしています。

空から差し込む光が．．．

緑を照らしながら．．．

鉄路も照らします。

その光に呼応するかのように．．．

美しい緑のリボンが．．．

廃線の遺構を飾り立てます。

かつてここにあった．．．

人々の声と機械の音。

長い年月の中で．．．

忘れられていたかのようです。

その記憶が．．．

ひとつの作品によって．．．

呼び起こされています。

山あいの廃駅を．．．

アート作品が蘇らせています。

しばらく車で走って．．．

六合(くに)地区にやってきました。

この建物は何でしょうか。

靴を脱いで上がってゆくと．．．

おや？

地元の人と作った長靴のアート！

アートは．．．

人と人をつなぎます。

のどかな六合の村をてくてく．．．

不思議な物体を見つけました。

一方通行のせまい通路を．．．

ぐるぐる．．．

ぐるぐる。

円の中心にやってくると．．．

小さな穴を見つけました。

上から水滴が．．．

ぽたりぽたり。

山里のアートを楽しみながら．．．

のんびりのんびり．．．

歩いてゆきますよ。

目の前に．．．

土蔵造りの．．．

立派な家が見えてきました。

湯本家 名所・史跡

時は激動の幕末．．．

蘭学者の高野長英は．．．

幕府に追われ．．．

この家に身を潜めたと言われています。

遠く異国を想い．．．

わが国のために学び続けた長英。

この地で長英は．．．

何を思っていたのでしょうか。

まるで草木に包まれるかのように．．．

道をさらに進んでゆくと．．．

小さな小屋を見つけました。

真っ暗な空間には．．．

青いしずくが．．．

ぽたりぽたり。

幻想的な青の世界に包まれます。

ふたたび外に出ると．．．

まぶしい緑の世界が．．．

ふたたび目に飛び込んできました。

道ゆけば．．．

人々の息づかいを感じる．．．

のどかな村の風景。

ここ六合(くに)の赤岩地区は．．．

かつて絹産業で栄えた村なのです。

長き養蚕の歴史が．．．

綿々と紡がれてきました。

屋根裏に姿を現わす．．．

美しい絹のアート。

小さな公民館に入ってゆくと．．．

目に飛び込んでくる．．．

たくさんの白い繭玉。

そのやさしいかたちが．．．

この村に息づくこころを．．．

象徴しているかのようでした。

たっぷりめぐった中之条のアート。

さてそろそろ．．．

帰路につくことにしましょうか。

上毛高原駅から新幹線に乗って．．．

帰りは東京方面へ。

ふと窓を眺めると．．．

大空のアートが広がっていました。

さて次は．．．

どんな旅が待っているのでしょうか。

～おわり～