2019年9月16日：ダムカード収集-42 長野県コンプリートに向けて高瀬川水系へ（前編）　大町ダム・七倉ダム

2019/09/16 - 2019/09/16

ダムカード
近年人気のダムについての情報が記載されているカードです。

ふとした事から2017年5月にダムカード収集巡りを始めて
今回でついに42回目です（回数は訪問日数でカウント）
第41回終了時点で、14都県の176施設を巡りました

関東一都六県には全部で102箇所のダムカード配布対象施設があり、数年かけて全施設を巡り、中京圏も山梨・静岡は制覇し現在は主に岐阜・愛知方面を訪問中です。

※直近の第41回ダム巡りの様子はこちら
　https://4travel.jp/travelogue/11539561

中京圏に進出中とはいえタイミングが合わず長野県の信濃大町近辺の高瀬川水系に未訪問ダムが3箇所残っています。そして信濃大町と言えば日本一のダムである黒部ダムがある黒部立山アルペンルートの長野側の入口
なので、この辺りはゆったりと巡ろうと思い連休をとれる機会を伺っていました。
そしてようやく連休が取れたので初日は高瀬川水系の3ダム大町ダム・七倉ダム・高瀬ダムを巡り、2日目は黒部ダムを巡りました

ご存知の通り黒部ダムは堤体高が日本一のダムで知名度も日本有数。
そして初日に訪問する高瀬ダムは堤体高は日本二位ですが知名度は殆どないダム。この似て非なる日本一と日本二位のダムを巡るという贅沢な1泊2日のダム巡りを敢行しました。

初日は信濃大町から高瀬川を遡り「大町ダム」「七倉ダム」「高瀬ダム」と巡り、その後「大町温泉」で一日の汗を流し車中泊しました

相変わらず、あちこち立ち寄りながらの旅なので、前編・中編・後編に分けてお届けします

前編は
「大町ダム」「七倉ダム」を巡ります

「長野県」ダムカード収集の旅
対象ダム・・・・ 36
前編訪問数・・・ 2（ 5.6％）
累計訪問数・・・ 35（97.2％）
未訪問数・・・・ 1（ 2.8％）

※つたない文章＆写真ではありますが、是非最後までお付き合いください

エリア 大町(長野)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 自家用車

本日は長野県信濃大町エリアの「ダムカード収集」の旅
信濃大町と言えば扇沢から後立山連峰をぶち抜いた黒部トンネル（関電トンネル）を含んだ「黒部立山アルペンルート」の出発地として有名ですが、日本二位の堤体高を誇る「高瀬ダム」がある高瀬渓谷のお膝元でもあります。

本日のダム巡りは、その高瀬川にあるダムカード配布対象施設
・大町ダム（龍神湖）
・七尾ダム（高瀬川）
・高瀬ダム（高瀬調節湖）
を巡ります
そして何処か適当に車中泊して明日は日本一の堤体高を誇る黒部ダムを訪問予定♪

出発前の愛車のＯＤメーターの値は162,046km
今日のドライブでどこまで伸びるのでしょうか？
※毎度おなじみの儀式、トリップメーターをリセットし、出発～！

時刻は5:50

東京都の西部、多摩地区在住なので、まずは国立府中ICから中央道に乗り信濃大町を目指します。

普段は緊縮財政のため遠距離で高速を利用する場合、早起きしてETC深夜割引の3割引き出来る限り利用しますが、本日は日曜日、八王子ICから先は地方区間に分類されるので休日割引が適用されて3割引き

何時ものダム巡りよりは少し遅めのスタートです
少し遅めと言っても、まだ6:00前ですが（笑）

時刻は7:20

諏訪湖SAに到着
国立府中IC－諏訪湖SA　161kmを90分　平均107km/h
休日とは言え早朝で空いていたので・・・良いペースでした

諏訪湖サービスエリア 道の駅

この辺りを走る時は、ほぼ必ず立ち寄る諏訪湖SA
諏訪湖が一望できる眺望に優れたSAです

関東は一日曇天或いは雨の予報でしたが長野県松本方面は曇りのち晴れの予報
未だ曇っています。天気予報が当たってくれれば良いのですが・・・

諏訪湖サービスエリア 道の駅

諏訪湖SA下り線
ETC深夜割引を多用する身としては
大抵5時台か6時台のしかも平日利用なので閑散としていますが
本日は休日の7時台、何時もとは様子が違うのでしょうか？

諏訪湖サービスエリア 道の駅

レストランやパン屋さんが7:00営業開始と言う事も有り
フードコート周辺は既にそこそこの賑わい
レストランは朝食バイキングをしているのですが、失礼してドア越しに覗いたところ、それなりの混雑

やはり休日の高速道路は違います

諏訪湖サービスエリア 道の駅

時刻は8:20

長野自動車道安曇野ICに到着
開通当初は豊科ICと言っていましたが、2012年に安曇野ICと名称変更
名称変更に慣れない私は、油断するとつい豊科ICと言ってしまいます（笑）

「長野道　安曇野IC」から「大町ダム」にやって来ました
「長野道　安曇野IC」から「大町ダム」は主に北アルプスパノラマロードを32km程の道のり

大町ダム 美術館・博物館

大町ダム
1986年（昭和61年）完成の重力式コンクリートダム
堤　高　107.0m
堤頂長　338.0m
コンジットラジアルゲート　　　　　　　2門
利水放流ジェットフローゲート　　　　　1門
クレストラジアルゲート　　　　　　　　2門
選択取水設備半円形多段ローラーゲート　4段

大町ダム 美術館・博物館

ダム下流部は公園になっています
現在の来園者は私以外は日本猿が数匹・・・

近づいてきたりはしませんが臆することなく木の実を探しておりました

大町ダム 美術館・博物館

駐車場はダム堤体上にもあるので
ダム下から堤体上まで車で移動します

大町ダム 美術館・博物館

横浜ナンバーのロードスターが停まっていました
ドライブを楽しんでの休憩でしょうか
オープンカーでのドライブも気持ちいでしょうね、羨ましいです♪

大町ダム 美術館・博物館

各所にダム施設の説明がありました

電力会社管理のダムは残念ながら、まだまだ閉鎖的なダムが多いですが、国や自治体の多目的ダムは開かれてきている事が多くダム好きには嬉しい限りです

大町ダム 美術館・博物館

多目的ダムで且つ洪水期なのでダム湖の水位は低め
満水位迄はまだまだ余裕があります（堤体の色が変わっている所が満水位）

この分の「貯めしろ」が上流からの大量に流入しても貯めこんで下流部への放流量を少なくします

大町ダム 美術館・博物館

ダム天端は遊歩道として開放されています

大町ダム 美術館・博物館

大町ダムのクレストゲートはラジアルゲートです

クレストとはダムの堤頂部の事
ラジアルとは放射状の事（実際は円では無く、その一部なので弧状）

つまりクレストラジアルゲートとは
ダム堤頂部にある放射状ゲートの事です
ゲートを開ける際は軸から円状に動きます

大町ダム 美術館・博物館

ダム天端より、そのクレストラジアルゲートの間よりダム下を望む

赤い屋根の建物が河川維持放流を利用した発電所だと思われます

大町ダム 美術館・博物館

ダム天端よりダム下流方面を望む

数km下流には信濃大町の街があります。後ろの山々は方角的に妙高連峰

大町ダム 美術館・博物館

ダム天端よりダム湖方面を望む
「大町ダム」によって形成されたダム湖は「龍神湖」と言います

信濃大町は後立山連峰のお膝元、街から近いとは言え、厳しい山々が連なります

大町ダム 美術館・博物館

例によって天端を渡り切りました。
本日1ダム目の走破です

大町ダムの堤頂長は338.0m

天端を走破したダムとしては128ダム目で
堤頂長は合計で33,545.0m（≒33.5km）となりました

大町ダム 美術館・博物館

現在ダムの水位は低めですが、仮にダムが満水になった場合も決壊しない限りダムへの流入量以上を放流する事は有りません。

例えば
流量が10ダムに流れ込むとして放流量を6に抑えるとダムに4貯めつつも下流への放流量を抑えます
流入量10－貯水量4＝放流量6　となる訳です

万一ダムが満水になり緊急放流する場合
流入量10－貯水量０＝放流量10　となる訳です

その後上流からの放流量が減ってきたら
流入量3＋貯水量3＝放流量６　等として次の洪水に備えダム水位を下げます

大町ダム 美術館・博物館

大町ダムの左岸側にある管理所には大町ダム情報館が併設されています
再び堤体を渡って大町ダム情報館に向かいます

大町ダム 美術館・博物館

良く有るPR施設で大町ダムの必要性・重要性について展示してあります

大町ダム 美術館・博物館

「大町ダム」は高瀬川上流部に造られたダムですが
更に上流には東京電力のダム「七倉ダム」「高瀬ダム」があります
大町ダムにだけでは無く、それらのダムの紹介も有りました

大町ダム 美術館・博物館

ジオラマもありました
高瀬川は北アルプス後立山連峰の槍ヶ岳が源流で水量が豊富且つ急流なので水力発電に適した地と言う事で上流から「高瀬ダム」「七倉ダム」「大町ダム」と３つのダムが連なります。

ジオラマでも分かる通り後立山連峰を越えれば有名な「黒部ダム」があります

大町ダム 美術館・博物館

後立山連峰の東側を北上している川が高瀬川で
後立山連峰の西側を北上している川が黒部川になります

黒部川は、ほぼ一直線に北上し黒部の街で富山湾に注ぎますが
高瀬川は、北上した後東進し信濃大町で南進、安曇野の街で犀川に合流します
犀川は北東に下りながら安曇野から長野市街に入り千曲川に合流します
その千曲川は新潟県に入ると信濃川と名を変えて日本海に注がれます

大町ダム 美術館・博物館

日本一長い川で有名な信濃川ですが、本流は千曲川→信濃川となっており源流は長野県川上村となっていますが、実は支流の高瀬川→犀川→千曲川→信濃川の流れの方が遥かに長いのです

大町ダム 美術館・博物館

「長野県」ダムカード収集の旅
全36ダム中第34号（本日の第1号）

・大町ダム

右上の目的記号は「FNWP」
■　F：洪水調節
■　N：流水の正常な機能の維持
□　A：かんがい用水
■　W：水道用水
□　I：工業用水
■　P：発電

右下のダム形式は「G」
■　G ：重力式コンクリートダム
□　HG：中空重力式コンクリートダム
□　A ：アーチ式コンクリートダム
□　GA：重力式アーチダム
□　E ：アースダム
□　R ：ロックフィルダム
□　MB：可動堰

なので
大町ダムは「洪水調節・流水の正常な機能の維持・水道用水・発電」目的の
「重力式コンクリートダム」という事になります
これで長野県内のダムカード配布対象施設は残す所あと2箇所「七倉ダム」と「高瀬ダム」だけとなりました

大町ダム 美術館・博物館

「大町ダム」から「七倉ダム」にやって来ました
「大町ダム」から「七倉ダム」は県道で12km程の道のり

七倉ダム 名所・史跡

七倉ダム
1978年（昭和53年）完成のロックフィルダム
堤　高　125.0m
堤頂長　340.0m
ローラーゲート　　　　2門
ホロージェットバルブ　1門

七倉ダム 名所・史跡

うーんロックフィルダムは塊感は素晴らしいですが、建物感に欠けていて残念ながらあまり好きではない形式のダムです

七倉ダム 名所・史跡

非常用洪水吐放水路の途中に橋があり放水路を除けました

非常用洪水吐はスキージャンプ式
放流の際、空中に飛散させることで水の勢いで少しでもダム下を削らない様にしてあります

七倉ダム 名所・史跡

有事の際に使われる非常用洪水吐の放水路

非常用なので殆ど使われることはありませんが、七倉ダムは洪水調節機能を持たせておらず発電専用ダムなので、いわゆる洪水時の「貯めしろ」が無いので基本常時満水、だから洪水時は結構放流しているかもしれません

さてダム天端に車で向かったところ、天端部は関係者以外進入禁止でした
なので、次なる目的地「高瀬ダム」に向かいます

とは言え長くなってきたので、後は「中編」に続きます

※つたない文章＆写真に最後までお付き合い頂きましてありがとうございました
引き続き「中編」もご覧頂くと幸いです

七倉ダム 名所・史跡