アムトラックEmpire Builderの旅2019（１：ANA特典ビジネスクラスでシカゴへ）

2019/09/17 - 2019/09/17

約30年前に住んでいたアメリカ。一度はアムトラック（長距離列車）に乗りたい！と思っていたのに、結局チャンスに恵まれなくて夢叶わず。2010年にようやく初めて乗ったのだけど、それはCapitol Limited号という、シカゴからワシントンDCまでの、いわゆる東部路線だった（旅行記書いてあるので、ご興味があればぜひ）。アメリカのでっかさを味わうには、やっぱり西部路線に乗らなきゃ！ということで、思い切って「アムトラックに乗るだけの旅」に行ってきた。

いくつかある西部の長距離列車の中で、今回選んだのは最北を走るEmpire Builder号。シカゴからシアトルまでを2泊3日かけて走る列車だ。Empire Builderとは、この列車が走る旧グレートノーザン鉄道を率いたジェームズ・ヒルのニックネーム。アメリカの鉄道史を語る上で欠かせない人物だ。

この列車を選んだ理由は2つ。1つは安かったから（笑）。もう1つは、終点シアトルで叶えい別の夢があったのだ。それはボーイングの工場見学。実は30年前に行ったのだけど、見学ツアーが満員で、文字通り涙をのんだ思い出が。そのリベンジも果たすという、鉄道漬け・飛行機漬けの趣味満載な旅行になった。

【今回の行程】
●9/17：東京⇒（航空機）シカゴ⇒（鉄道）
　9/18：⇒（鉄道）⇒
　9/19：⇒シアトル
　9/20：ボーイング工場見学
　9/21：シアトル⇒（航空機）
　9/22：⇒東京

エリア シカゴ(アメリカ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 飛行機
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

7:40、羽田空港国際線ターミナルに到着。繁忙期でもないのでカウンターはガラガラ。手荷物を預けると、荷物のことをいろいろ聞かれた。係員さんも「アメリカ線は厳しくて・・・」と言っていたけど、やはりアメリカ便には独特の緊張感がある。

羽田空港 第3旅客ターミナル 空港

今日搭乗するのはB777-300型、JA732A号機だ。

羽田空港 第3旅客ターミナル 空港

僕をシカゴまで連れて行ってくれるのはNH112便。2017年5月のモントリオール出張で搭乗して以来、2回目の利用だ。10:08に搭乗開始。

羽田空港 第3旅客ターミナル 空港

今回はシカゴに着いてそのままアムトラックに乗車するというハード（？）なスケジュールだったので、往路は思い切ってビジネスクラス！もちろん有償チケットを買うお金はないので、特典航空券ね。

シートは左側の13A。スタッガードシートは以前北京便で利用したことがあるけど、真価を発揮する長距離便では初めて。存分に堪能させていただこう。

羽田空港 第3旅客ターミナル 空港

シート周りをちょっとだけチェック！

前方には大きなシートモニタ、その下にはブランケットやら枕やらが突っ込んであるけど、シートをフルフラットにしたときにはここに足がおさまるのだ。その下の空間は荷物置き場。ツルッと荷物がすぐに出てきてしまうのが玉にキズ。

羽田空港 第3旅客ターミナル 空港

シートのごあんなーい。

羽田空港 第3旅客ターミナル 空港

左側は窓。そして目の前に見えるのは、泣く子も黙るGE90。世界最強の旅客機用エンジンシリーズだ。小型機の胴体と同じくらいの直径を持つ。

羽田空港 第3旅客ターミナル 空港

そしてアメニティキットも各座席に一つずつ。結局使わなかったのだけど、荷物になるからと思って置いてったら帰国後妻に怒られた（汗）。

羽田空港 第3旅客ターミナル 空港

ウェルカムドリンクのオレンジジュースをいただく。気がつけばビジネスクラスはほぼ満席だ。

10:30にはドアが閉まって、10:34にはプッシュバック。定刻より少し早い。幸先よいスタートだ。

羽田空港 第3旅客ターミナル 空港

10:54、C滑走路からテイクオフ！やはりGE90は力強い。

羽田空港 第3旅客ターミナル 空港

葛西臨海公園を見ながら上昇・・・

いったん北上して筑波山をヒットして、それから太平洋へ。恐らく成田の空域を避けるためだろう。

11:15、食事のメニューが配られた。これからさんざん肉を食べることになるはずなので肉はパスして、今回は魚料理にしよう。

そして飲み物。やはりエコノミークラスとはラインナップがまるで違う。

実はこれまで機内でアルコールを飲んだことがなかったのだけど、CAさんが「どのワインになさいますか？」とワイン前提で聞いてくるものだから、思わず選んでしまったシャンパン。人生で初めて機内で飲むお酒は、ちょっとだけ酸味が強かった。

アミューズからいただく。シャンパン減ってない（笑）

次に前菜。椎茸のタルトと真鯛。そしてコーンスープがうまい！

やっぱりシャンパン減ってない（笑）

パンと一緒にオリーブオイルやらバターやら。もうこれだけで十分すぎるくらいに贅沢だ。

ふと外をみるとフシギな雲。どことなく畳の目のような、ウロコのような。

この時点でシャンパンは半分くらい。すでに顔がポッポポッポしてる（笑）CAさんが果敢にも「次メインですが白ワインいかがですか？」と聞いてきたけどさすがに無理、いつものお気に入り「香るかぼす」をいただく。

メインはマナガツオ。ちょっと油っぽかったかな？でも身がやわらかくて美味。

シャンパンも何とか飲み切って、ピエール・エルメとのコラボというグラスデザートで食事をシメ！

13:40、食事が終わったらお休みタイム。もちろん日本はまだ真っ昼間なのだけど、アメリカに着くのは現地の朝なので、寝られるときに寝ておかないと後々辛いのだ。

シートをうにーんとフルリクライニングして、パッドを敷いて、枕と毛布をセットして準備完了！

足元を見るとこんな感じ。足もちゃんと伸ばせて、思いのほか快適。ただフルフラットにすると頭が下がりすぎてしまうので、少しだけ起こした状態で寝ることにした。今日は朝早かったからよく寝られそうだ。

16:20、ふと目が覚めた。ブラインドを開けると外は真っ暗、ちょうどアンカレジの南方1000kmくらいを飛行中だ。

夜空を撮ってみた。ど真ん中にやまねこ座があって、その左側におおぐま座、右側にはぎょしゃ座。右端に明るく光るのは一等星カペラだ。

トイレに行ってみた。近くのバーコーナーには飲み物とスナック、そしてアメニティグッズが置いてある。

ちょっと目が冴えてしまったので、恒例となった「水曜どうでしょう」鑑賞。僕の中で名作の呼び声高い「ヨーロッパ完全制覇完結編」第1夜・第2夜だ。

そして小腹が空いてきたので、「ツナとチーズのフォカッチャ」と「茅乃舎野菜だしスープ」をいただいた。どっちも美味しかったけど、やっぱりスープが体にしみわたる・・・

【ここからシカゴ時間】

5:30、キャビン内の照明点灯とともに起床。時間的にはまぁまぁ寝たほうだろうか。眠りの質がよかったのは言うまでもない。疲れ方が全然違うのだ。

6時すぎ、モンタナ州ヘレナHelenaを通り過ぎるころに朝食。

アメリカの東部と西部の境目、ミシシッピ川が見えてきた。ウィスコンシン州Lynxvilleという小さな町のあたりで、川の手前はアイオワ州。

7:30、キャンディサービス。に合わせて、フライングホヌの絵葉書をいただいた。

そしてよっぽど飛行機好きに見えたのか、ひこうきふうせんまで頂いてしまった。今回の旅のお供だな。

7:45に着陸態勢に入ったら、いったんシカゴ上空を通り過ぎてミシガン湖上空へ。そしてぐるっと180度旋回して空港へ最終進入。

雲？霧？で覆われているシカゴの街、摩天楼の頭だけがひょっこり！右上に見えるのはかつて世界一高いビルだったウィリスタワー（旧シアーズタワー）、一番手前はジョン・ハンコック・センター。

7:58、28C滑走路滑走路に着陸！第5ターミナルのゲートM13に着いたのは定刻よりかなり早い8:05だった。

シカゴ オヘア国際空港 (ORD) 空港

入国審査もスムーズで、8:25には到着ロビーに出た。めっちゃ久しぶりのアメリカだ！

予定より早いとは言っても、今日はこのままアムトラックの列車に乗らなきゃいけない。まずはダウンタウンへ移動しよう。

シカゴ オヘア国際空港 (ORD) 空港