2019年8月 ミャンマー旅行記 (7)：マンダレーからヤンゴンへ

2019/08/17 - 2019/08/17

　2019年の夏休みはミャンマーへ行ってきました。ミャンマー訪問は2002年の冬以来2度目になります。2002年の旅行では特にはっきりした目的もなくヤンゴンからバガン、バゴー、チャイティーヨ―を見て回ったのですが、今回の旅行では明確な目的がありました。以前からぜひ見たいと思っていた2つの橋を見ることです。2つの橋とは、世界最長の木造橋と言われるウーベイン橋と世界で2番目に高いといわれるゴッティ鉄橋です。どちらもミャンマー中部の都市、マンダレーに近いのでマンダレーを拠点にすることに決めました。
　8月といえばミャンマーは雨季の真っただ中。滞在中ずっと雨だったら嫌だなと思ったのですが、マンダレーは雨季でもずっと雨ということはないと知り安心して出かけました。

旅行日程は以下の通りです。

□ 2019年8月10日：成田から香港経由でヤンゴンへ
□ 2019年8月11日：ヤンゴンから飛行機でマンダレーへ
□ 2019年8月12日：マンダレー郊外、ウーベイン橋へ
□ 2019年8月13日：列車でゴッティ鉄橋を渡りシーポーへ。
□ 2019年8月14日：シーポーからシェアタクシーでマンダレーへ戻る
□ 2019年8月15日：マンダレーから日帰りでモンユワヘ
□ 2019年8月16日：マンダレー王宮見学、市街散策
■ 2019年8月17日：マンダレーから飛行機でヤンゴンへ
□ 2019年8月18日：ヤンゴン市内観光。夕方にヤンゴン出発
□ 2019年8月19日：香港経由で成田に早朝到着

パート7の概要

マンダレー滞在も終了。この日はヤンゴンへの移動日です。マンダレーからヤンゴンまでのフライト時間はわずか1時間半なのですが、空港へのバスの時間の関係で朝から空港へ向かうことになり、結局移動だけに1日を費やすことになってしまいました。ヤンゴンのホテルはチャイナタウン近くを予約していたので、夜は19番通りで食事をしました。

エリア ミャンマー

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機

【2019年8月17日】
　朝9時半にホテルをチェックアウトするとちょうど、Shwe Nan San Travel のバスが到着したところでした。乗客の滞在するホテルを巡回して空港へ向かうようですが、このホテルが最初のようでまだ誰も乗っていませんでした。
　その後は30分くらいかけてあちこちのホテルを回り座席はほぼ満席になりました。おそらく半数近くが日本人のようです。

ロイヤル パール ホテル ホテル

　空港へ向かうハイウェイの風景。ハイウェイに入る手前から乗ってくる人もいて補助シートを使うほど満席になりました。

空港に到着。良い天気です。今回の旅行はマンダレーではさほど天気に悩まされることなく過ごせてよかったと思います。

マンダレー国際空港 (MDL) 空港

　空港に早く着きすぎてしまい退屈です。出発ロビーにはいくつかのレストランがありましたが、その中の一つ、Golden Rose Cafe Villa で少し早めの昼食をとることにしました。ここではミャンマースタイルのスパイシーなフライドライスを食べて眠気を覚まします。

マンダレー国際空港 (MDL) 空港

　ようやく搭乗ゲートまで進みましたがまだまだ時間はあります。退屈なのでスマートフォンでインターネットのニュースを読んでいたのですが、そこに気になる記事がありました。

『ミャンマー第2の都市マンダレーおよび北部シャン州の複数の場所で8月15日朝、少数民族武装集団が警察署など計5カ所を襲撃。国軍と戦闘となり、少なくとも兵士や警官ら14人が死亡した。
襲撃した武装集団は反政府組織であるタアン民族解放軍（TNLA）、アラカン軍（AA）、ミャンマー民族民主同盟軍（MNDAA）の合同グループで、警察署の他、麻薬密売管理事務所、地元軍事本部、検問所、マンダレー地方域ピン・ウー・ルウィン（Pyin Oo Lwin）にある国軍技術学校を一斉に襲撃している。
陸軍報道官Tun Tun Nyiによると、英国植民地支配下に建設された観光スポットであるゴッティ鉄橋（Gokteik viaduct）近くで、国軍が武装勢力と戦っているという。また、Goktwin渓谷をまたぐ別の橋が武装集団により破壊された。』(2019-08-17 ミャンマーニュースより引用)

　この戦闘があったのはマンダレーとシーポーの間の渓谷。破壊された橋は8月14日にシェアタクシーで通過したばかりです。この事件は15日の朝の出来事なので私は前日に通過していたのでした。シーポー滞在時に1日延泊してトレッキングでもしようか等と考えていましたが、その選択をしていたら事件に巻き込まれてマンダレーへ戻れなくなっていたはずです。
　そういえば、その地点を通過するときに妙に厳しいボディチェックを受けたのもこの事件と関係があったのかもしれません。

マンダレー国際空港 (MDL) 空港

　これから搭乗するAir KBZ の K7227便はマンダレーを15：35発の予定でしたが、1時間遅れるとの情報がありました。搭乗ゲートの前で2時間以上待つことに。午後4時半近くになりようやく搭乗開始。ゲートにバスが到着しました。
　それにしても退屈でした。空港には11時前に着いていたので、結局5時間半ほど滞在していたことになります。

マンダレー国際空港 (MDL) 空港

ヤンゴン行きのK7227便。ATR-72が使われていました。

マンダレー国際空港 (MDL) 空港

　マンダレーからヤンゴンまでは2時間弱のフライトですが、飲み物と軽食のサービスがあります。

　私は飛行機に乗るときは、普段はトイレが心配なので通路側の席を確保するのですが、短時間のフライトであれば窓側の席をとり雲を眺めて過ごすのも良いなと思います。
　マンダレーを飛び立ったときは晴れていた空もヤンゴンに近づき着陸態勢に入ると周囲は完全に雲の中。予想通り雨が降っていました。

　空港から市街へはバスを利用してみようと思います。しかし国内線ターミナルには市街地へ向かうバスの姿はなく、タクシードライバーが声をかけてくるだけです。そこで私はいったん国際線ターミナルへ移動することにしました。国際線ターミナルへは写真のような無料のシャトルバスが走っています。
　国際線ターミナルには赤と白の二色に塗られた大型のバスが停まっていました。まず市街の中心にあるスーレー・パヤーまで行ってみることにします。

ヤンゴン国際空港 (RGN) 空港

　空港から市街へ向かうバスは渋滞に巻き込まれることもなく40分ほどでスーレー・パヤーの前に到着しました。バスは500チャット（35円）と安く混んでいなければ空港と市街の間で利用しやすい交通手段だと思いました。
　スーレー・パヤーはヤンゴンのダウンタウンの中心にあるパゴダでその黄金の仏塔はランドマークになっています。ここで下車してホテルへ向かうことにします。
　余談ですが、降車を知らせるボタンは座席の近くにありますが、ヤンゴンのバスはドア近くにあります。つまり事前に降車ドアの近くに移動しておく必要があるのでちょっとした注意が必要です。
　スーレー・パヤーのバス停でバスを降りると雨は小降りになっていました。予約済みのホテルはダウンタウンにあるので徒歩でも15分くらいなので歩いてしまおうかと思いましたが、すぐに雨が強くなってきたので近くを通ったタクシーを停めました。タクシードライバーに料金を尋ねると3000チャット（210円）だとのこと。高いと思いましたが、雨が降っていたこともあり面倒なのでそのまま乗ることにしました。

　予約していたホテルは、Sinn Oo Dan 通りにあるスカイホテル・チャイナタウン（Sky Hotel Chinatown）です。ヤンゴン川沿いの広いストランド通りから狭い一方通行の通りに入ったところにありました。周囲は低いビルが隙間なくぎっしりと立ち並んでいます。

　1泊の宿泊料は、チャット払いでの金額は忘れてしまいましたが、USドル換算で27ドルでした。
　案内された部屋は必要なものはすべて揃っていて快適です。唯一の欠点はWi-Fiの状態が悪くこの部屋では実質的に使えませんでした。

　ホテルにチェックインした時はすでに午後8時を過ぎていました。雨は降っていますが食事をしに出掛けることにします。ホテルからすぐ近くにある19番通りはレストランが立ち並ぶ繁華街で雨にもかかわらず狭い通りを大勢の人が行き交っています。狭い通りには果物屋の屋台などが出たりしてさらに狭く感じます。

　この通りの特徴は串焼きの店がとても多いことで、通称バーベキュー・ストリートなどと呼ばれているようです。串はたいてい店先に出ていて、そこで選んだ串を焼いてくれるのです。

　どの店に入ろうか迷いますが、パッと見た感じではどこも似たような店でしたのでほどほどに人が入っていて空いたテーブルがある店に決めました。店の看板には「New Shwe Mingalar」とありました。
　店に入る前に、近くの串焼き屋台で3本ほど選んで焼いてもらい店の中のテーブルに届けてもらいます。店ではビールとフライドベジタブルをオーダーしました。

　雨の降る通りを眺めながら串焼きの肉を食べビールを飲みます。店内のテレビではブンデスリーガの試合（ドルトムント対アウクスブルク）を中継しています。一方、通りではいつの間にか流しのミュージシャンがやってきてギターの演奏を始めたり。この雑多な空気が楽しいのです。今回の旅行ではミャンマーでの最後の夕食にこの場所を選んだことは正解だったと思います。
　
　とても長く感じた1日が終わりました。マンダレーからヤンゴンへ移動しただけ、特に空港で待っている時間に1日のほとんどを費やし、何かをしたという達成感はない1日でしたが、それでも普段と同様に疲れました。いよいよこの旅行もあと1日で終わりです。

続く