南イルニチェク氷河って何処だ・・・？　秘境パックで行く、キルギストレッキング　 ５

2019/07/09 - 2019/07/24

写真はハンテングリ。
我ら還暦登山隊の隊長は、この山に登ったことがあるっていうんだから凄いよね。

簡単に済ませようと思った「キルギストレッキング」だったが、帰国後写真を見ると、なかなか思い出深かくて長くなってしまった上に、途中で「酷暑の鳥甲山・佐武流山」の国内日記が入ってしまって中途半端なままになっていた。

今回、南イルニチェク氷河BCと、その下りをアップして、次回、町の様子等をアップして終了します。

BCからの帰りは迫力のヘリコプター。
ぜひ見て頂きたいんで、ここにアップしときます。
ここまでは1週間のトレッキング、帰りはヘリで1時間！
https://youtu.be/aclvHKPMxyw

エリア その他の観光地(キルギス)

• 旅行の満足度: 4.5

• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

最終宿泊地の南イルニチェク氷河BC、標高4100m。

7月18日、午後4時ころ到着時には全体的に雲が掛かっていて、絶景にはお目に掛かれなかった。

私のテントはクレバスの隣。

今回のトレッキングは常に細かいアップダウンの、しかも滑りやすいところが多い道を行くので、1.5kgもあるデジイチを首から下げて・・・っていうわけには行かなかった。

したがって、行動中の写真はほとんどが「カシオのコンデジ」です。これが途中で調子悪くなってしまい、何回もチャンスを逃した。

更にはデジイチ用の200㎜の望遠レンズが故障・・・って、家にあった時点で壊れてたっぽい。

どうにもピントが合わない…マニュアルでも。
たぶん、手振れ防止ユニットの故障だと思われる。
16日間、ただの荷物になってしまった。

BCのダイニングテント。

我々のトレッキングを楽しくしてくれたスタッフ。
夏休みなので、学生アルバイトも多い様だ。

BCには2連泊。

でさ、やっと最終目的地に着いたんだから、のんびりすればいいじゃんね。朝に夕に、ビール飲みながら天津山脈核心部を楽しむ・・・とか。

「ここに居てもつまらないんで、往復5－6時間のトレッキングに出ようと思います。皆さん、参加しますね？」と添乗員。

ええ、そんなだり～ことをまだやる！？　

と思ったが、皆さん参加するというので、私も勢いで手を挙げてしまった・・・・さすが日本人！

天気は良かったが、山には雲が掛かってしまい今イチだった。

記念写真を撮って終了。

ハンテングリを目指す「登山者」もここを歩くので、本格的な装備の連中とも会う。

ここまで来ると、氷河もそれっぽい。

中央に黄色いテントが見えるかな？
あそこが南イルニチェク氷河BCだ。

巨大な氷河の間の岩場にある。
といっても、10㎝下は数百mの氷で、毎年何十mかは流れていてキャンプ地も安定しないので、テントは度々移動する様だ。

南イルニチェク氷河BCの全体像。
これが氷に乗って移動する。

オレンジ丸はトイレ。
トイレに行くのにも、氷河のモレーンを降りなくっちゃならないから危なっかしいぞ。

7月19日の停滞日も天気は今イチだったが、夜中にトイレに起きたら素晴らしい天気。

下部にトイレに行く方のヘッドライトの光跡。
私はこういう人工的な光が入る写真が好きだから、ちょうどよかった。

ただ月明かりもギラギラで、星の撮影には不適。

月光で雪を頂いた山々も「必要以上」に輝いてしまって、写真撮影は難しかった。

ハンテングリ

24㎜で撮ったものを20％くらいにトリミングしてあります・・・望遠レンズが壊れたので。

月明かりが無かったら、天の川が凄かったんだろうけどね。

普通に撮ると、こんな感じの写真になるはずだ。

明け方のキャンプと最高峰のポベータ。

この辺りでは一番高いポベータ（7439m）が赤く染まる。

陽が昇って来て、皆さん写真を撮りに起きて来た。
この時マイナス7℃くらいだったかな。
テントの中の水が凍ってった。

邪魔なモノが入らない様にと前に出るが、私はテントや人が入った写真が好きだ。

ドローンが飛んでいた。

ハンテングリに傘雲。

直ぐに雲が発生してしまった。

これがテントの骨組みか。
園芸用ビニールハウスを流用してるみたい。

水溜まり

これ、何だと思う？

実は各キャンプ地にサウナがあるんだけど、営業してるのを見たことがなかった。

帰りはヘリで一気に！

操縦席から見るキャンプ。

プロペラが回り出したぞ。

氷河に沿って飛ぶので、歩いて来た道やキャンプ地が見えて感動した。

正しく「川」だね。

ヘリの内部。
乗り心地は悪くないが、超喧しい。

40分ほどで、カルカラ谷のキャンプに戻る。

暖かすぎて、テントの中にはいられない。
と、私の散らかしっぱなしのテントの中に、怪しい男が寝てる！

ここのキャンプは各テントに電気が来ていて、スタッフがそれの修理をしていたらしい。断りもなくこんなことをやっちゃうなんて、きっと治安が良い証拠なんだよね…意味分かる？

暇だったので、スタッフを走らせて「デジイチおば様」に流し撮りを教えて上げる。
クルマが通れば簡単なんだけど。

テントに草の影・・・いいよね～、草地のキャンプ。

キリギス風イタリアン？

どのキャンプでも夕飯の後、お湯を貰える。

18時ころから21時ころまで、発電機が回って充電も出来る。

おお、肉だ！　と思ったら、半部以上はシイタケだった。

大胆な調味料。

一足先に帰るスタッフ。

クルマはロシア製の「ラーダ」だぜ！

余った日本食。

午後からはヒマなので、キャンプ周辺の花見学。

花を撮るならコンデジの方が簡単。

今時のコンデジの威力。

深度が深い（ピントが合い易い）から、大きな間違いはない。

カルカラ谷のキャンプ。
直ぐ後ろを流れる小川？が国境。

写真の上部4分の１はカザフスタンだ。

この旅行記へのコメント （19）

• ころちゃんさん 2020/05/10 14:15:37

  最優秀賞おめでとう！

  なんか、雲の上の人になっちゃった気がするけど、昔からほいみさんのカメラうんちくをしっかり聞いて勉強しとけばよかったわ！
  賞でまた、コロナ終わったらいいところに行っていい写真見せてくださいな。
  おめでとうございました。

  ほいみさん からの返信 2020/05/10 17:21:12

  Re: 最優秀賞おめでとう！

  ありがとうございます。
  
  あの写真を撮って頃は、まさか世の中がこんな風になるとは思いもしなかった。ウィスルは長引きそう、っていうか終息しても元の世の中には戻らないんだろね。海外旅行が出来る様になっても、検疫が厳しかったり、常にマスク着用、中国人と間違えられて石投げられる？
  
  そんなことで年齢的に、もう楽しい海外旅行は出来ないかもしれないけど、逆に考えればいい時代に旅行したのかも。
  
  ほいみ

• 熟年ドラゴンさん 2020/04/15 08:57:06

  おめでとうございます。

  最優秀賞おめでとうございます。
  
  私には絶対撮れない写真です。ロケーション、天候、カメラ、運、我慢強さ、技術が揃わないと撮れませんね。

  ほいみさん からの返信 2020/04/16 12:45:03

  RE: おめでとうございます。

  ありがとうございます。
  こういう写真は撮れるけど、女子高生がスマホで撮った写真の方が「心を捉えられる」ことが多いです。
  
  なんで、ああいう風な写真が撮れないんだろう・・・世の中の楽しさが見えてないのかな。

  ねもさん からの返信 2020/04/20 08:28:58

  Re: おめでとうございます。

  ご両人　横から失礼します。
  審査員の「これは冒険だ！」というコメントどおりと思います。素晴らしい!！
  「こういう写真は撮れるけど、女子高生がスマホで撮った写真の方が「心を捉えられる」ことが多いです」←こちらがまた、ド変態のお言葉で痺れます。

  ねもさん からの返信 2020/04/20 08:34:51

  Re: おめでとうございます。

  すみません、書き忘れ。
  何の関係もありませんが、タカネグンナイフウロみたいな花(紫)とマツムシソウみたいな花(ピンク)が咲いていて、これらは日本と同じじゃんと思いました。

  ほいみさん からの返信 2020/04/20 09:03:33

  Re: おめでとうございます。

  ありがとうございます。
  花には疎いのです。熱帯地方以外で私の様な花素人が「日本にはないなぁ」って花を見つけるのは難しいかも。日本でもそうですが何人かで歩くと、植物に詳しい方が必ずいて助かる反面、私の様に興味がないと「面倒臭いなぁ・・・花は花でいいじゃん」とか思っちゃったりします。星空写真も大好きなんですが、星や星座は全く分かりません。星空が好きなんですよね。
  
  今や写真の90％以上が「スマホで見られてる」と思います。だからオリジナルとは全く違う色合いや彩度で表現されてるし、画面もちっちゃいので高解像度も無意味。だからでっかいデジイチを重い三脚に乗せて撮った「おやじの風景写真」なんて「おやじ達だけで共用」になりつつありますね。

• Demiさん 2020/03/25 09:37:06

  入賞おめでとうございます

  一番ってのがうなずける凄い写真ですね。
  
  自分では行きたくても行けないので、ブログの文章と写真でドキドキしながら読ませて頂き、感じさせて頂きました。凄い❗️の一言です。
  
  ありがとうございます

  ほいみさん からの返信 2020/03/25 10:59:16

  RE: 入賞おめでとうございます

  初めまして。
  
  夜になると、デジカメは完全に肉眼を超えるので面白いです。
  山歩きも好きなんですが、重たいカメラを持って歩くのは辛いので「致せり尽くせり」の海外トレッキングが好きです。
  
  昼間のスナップも得意なんだけど、それは一人旅じゃないと難しいので面倒臭いですね。
  
  武漢肺炎が収まったら、どこか行きたい！
  
  ほいみ

• Eremiyaさん 2020/03/20 19:04:36

  いいねありがとうございます。

  誰かなと拝見したら。2019年最優秀賞の方ではありませんか。旅行記にも素晴らしい写真が多数。私も一時期綺麗な写真を撮ろうと、一眼レフを持って行きましたが、めんどくさくなって今はコンデジを使っています。時間ができたら、いやいや時間を作って秘境に行きたいです。参考にさせてもらいます。

  ほいみさん からの返信 2020/03/20 20:53:20

  RE: いいねありがとうございます。

  
  今晩は。
  
  富士山周辺を自転車で・・・っていうにに反応しちゃいました。
  沼津より少し南に住んでいて、毎日富士山を眺めてます。
  若いころ自転車が好きで「よ〜し、インドを走ってやるぞ」と、ツノダのキャンピングを買って、伊豆半島を半周したら「ダルくて」止めました。
  
  旅を続けると写真が好きになっちゃいますね。
  昼間の写真はコンデジでもスマホでもいいのですが、夜の写真を撮るために「重たいデジイチ」を持ち歩いてますが。やはり重いので一人旅のや山歩きの時はコンデジかな。
  
  今後ともよろしくお願いします。
  
  ほいみ

• gontaraさん 2020/03/17 23:16:33

  改めて

  受賞の写真を拝見しましたが、やっぱり凄いですね。
  たまたま夜中にオシッコに起きただけじゃ撮れないです、ハイ！
  トリミングしてると書いてありますが、通常、フルサイズで記録されてるんですか？
  旅行がひと段落したら、シニア写真教室開催してください。

  ほいみさん からの返信 2020/03/18 10:04:40

  RE: 改めて

  あの写真に関しては、ちょっと困っちゃいます。本来なら100mmくらいの望遠で撮るべきだったんだけど、本文中にも書いた通り「望遠レンズが壊れてた」ので、仕方なく広角レンズで撮ってトリミングしました。この10年以上使ってる広角レンズが明るくて高解像力。
  
  20％くらいにトリミングしたのに、ネット上にアップするなら問題ないかな・・・　という程度のデキだったのです。同時に応募した他の10枚くらいは、どこに出しても恥ずかしくないレベルだったのに！！　常に最高画質で撮ってます。ここぞという場面ではrowでも撮ってありますが、それらの現像は老後の楽しみにとっておこうかと思ってます。
  
  写真？デジカメ？を勉強するには、被写体がいっぱいある場所を旅しながらがいいですね。つまんないモノをもっともらしく撮って、難しい解説をするようなことは一部の「カメジジ」に任せときましょう。

• くろねこだりゅんさん 2019/08/23 17:15:33

  花を撮るならコンデジ…

  そうなのですか？？？
  やっぱり、ご主人様所有のTG取り上げちゃおうかな～深度合成しますものね（爆）
  
  ヘリコプターからの景色、やっぱりいいですね。
  今まで何日もかけて歩いた道のりを確認できるのって嬉しいですよね～
  氷河はまさに川！本当にそう見えます！
  シーズン初めにキャンプ地を作って終わりに撤収するのでしょうか？おそらく夏でこの気候でしたら冬は大変な場所ですよね…
  大変といえばおトイレ、寝ぼけて転んだら大けがです。最高地点はこちらのBCだったのでしょうか？
  
  ハンテングリ、カッコいいです♪とんがった山大好きです(^^)/
  

  ほいみさん からの返信 2019/08/23 20:45:33

  RE: 花を撮るならコンデジ…

  > そうなのですか？？？
  > やっぱり、ご主人様所有のTG取り上げちゃおうかな?深度合成しますものね（爆）
  
  今になって、TGシリーズは傑作デジカメだと思ってます。確実に進化してるし。明るい屈折レンズがキモですね。10?くらいの「オマケ三脚」があると、深度合成の技との組み合わせで、地べたに咲いてる小さな花には最強です。
  
  
  > ヘリコプターからの景色、やっぱりいいですね。
  > 今まで何日もかけて歩いた道のりを確認できるのって嬉しいですよね?
  > 氷河はまさに川！本当にそう見えます！
  
  そうなんです。
  帰りのヘリから見た景色は衝撃でさえありました。
  歩いた直後に、それまでのコースを見られるなんて、滅多に無いことですね。
  
  トレッカーが入れる期間は、ごく短い様です。9月半ばくらいまで…って言ってたかなぁ。
  テントのシートだけはヘリで乗って帰るのかな？　夜のトイレは、マジで恐ろしいです。て、まぁその辺で・・・っていうのが暗黙の了解かな。
  
  

• M-koku1さん 2019/08/20 21:09:10

  おば様が羨ましい

  ホイミさんの撮影レッスン付き旅行になったおば様が　めちゃくちゃ羨ましい!
  本当にホイミさんの写真は　素晴しい！
  今回の山々も　色の出方が　とても素敵!
  空気がきれいなせいも　あるんでしょうね。
  
  うっとりです
  
  Mより

  ほいみさん からの返信 2019/08/20 23:05:28

  Re: おば様が羨ましい

  望遠レンズを使えたら、もっと迫力のある写真が撮れたのですが。
  
  私の写真講座は簡単ですよ。
  
  三脚使わない（昼間は）
  無駄に絞らない
  シャッタースピードは早く
  
  と、写真の先生が聞いたら怒りそうです。
  だけど、今どきのデジイチは「写真の先生」より頭がいいから、デジカメがやってくれることはデジカメに任せた方が結果はいいかも。

• gontaraさん 2019/08/19 18:52:12

  同じキリギスとは思えない・・

  ヘリでトレッキングの跡をトレースできるって素晴らしいですね。
  ところで、ヘリ飛ばした分の料金は追加で請求されなかったんですね。
  それも素晴らし。
  ほいみさんの星空写真、いつもながらに素晴らしいのですが、真似したいなと思っても、まず、寒いテントから出るのが真似できない、ヘタレのGONTARAです。

  ほいみさん からの返信 2019/08/19 21:17:29

  RE: 同じキリギスとは思えない・・

  ヘリコプター代金。
  そこは天下のKA-SAI　日本から丸投げなので、何があっても一通り歩かせて、無事にアルマトイまで送り届けて幾ら・・・みたいな契約になっている様です。運がいいと、BCからのヘリが混雑していて、BCで延泊、翌日ヘリで降りて、クルマに乗り換え、そのままイシククル湖へ・・・なんてこともあるようです。
  
  
  そうなんです。毎回書きますが星空写真を撮る最大の秘訣は「夜中に起きる」ことです。幸いトレッキング中はあまり飲まないので成功の可能性は高いです。トイレに起きた時がチャンスですね。今時のデジカメはセットさえすれば、寝てる間に撮ってくれるのでフィルム時代と比べたら極楽ですが。