2019/04/20 - 2019/04/23
5位(同エリア371件中)
mishmishさん
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最近トルコ国内をコツコツ開拓していましたが、実はまだ行ったことがなかったのが、トルコ観光王道のパムッカレとエフェス遺跡。
いつもの週末旅行では日程的に難しいですが、祝日を使って4連休が取れたので、エーゲ海地方のデニズリ、パムッカレ、カラハユット、セルチュク、エフェス、クシャダス、イズミルを巡ってきました◎
Part 2は遺跡編。セルチュク(Selçuk)を拠点にして、エフェス遺跡(Efes)を観光してきました。
ラインナップは以下のとおり。
*オススメ、可愛い街セルチュク
*ブティック・ホテルでおしゃれ朝ご飯
*お猫さまがたくさん、エフェス遺跡
*念願、アルテミス像とご対面
*セルチュクのオススメモスク
*パウロ、ヨハネ、聖母マリアも来た土地
以上です。
個人的には、今回の旅でセルチュクの街が一番印象に残っています。遺跡観光もベストシーズンは新緑が美しい春。暑くなる前がオススメです。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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【4月21日(日)、旅行2日目】
デニズリのオトガル(バスターミナル)を16時に出発して、エフェス遺跡観光の起点となる街セルチュクに向かいます。Kamil Koç(カーミル・コチ)を利用して、30リラ(約600円)、3時間半の旅です。
エーゲ海に近づくにつれて、どんどん春らしくなっていきます。一面の緑に癒されます。花粉症が辛いですが、春はトルコ観光のベストシーズンだと思います。 -
ビニールハウスもたくさん!
普段見ない景色にわくわくします。トルコって本当に広いです。 -
オレンジの花も、白くて、小さくて可愛いです。
セルチュクに着いたのは、19時半。
オトガル(バスターミナル)は街の中心部にあるので、便利です。そのまま10分程歩いて、ホテルに向かいます。 -
藤の花。日本の藤棚が懐かしいです。
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ん??大きな鳥の巣!
なんでしょう?
下の看板を見てみると、英語でStorks' nestと書いてあります。コウノトリのことですね!
そういえば、トルコ語学校の初日に、アルファベットを学んだ後、絵を見ながら各アルファベットから始まる単語をあてる宿題があったのですが、、、 "L"は鳥の絵だったんです。
何だろう?と思って調べたら、"L"eylek、つまりコウノトリだったんです。もっと大事な単語あるでしょ、、、って思ったのを思い出しました。 -
セルチュクでお世話になるホテルに到着です。
Ibri Hotel
https://goo.gl/maps/P4BiLaV9Qce465F18
このホテル、内装がとても可愛いのです! -
まずお部屋のドアが素敵。
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お部屋はこんな感じです。置いてある家具が可愛いです。
ペットボトルの水は有料ですが、ポットやティーバッグ、コーヒーが用意されています。 -
お風呂もすごくオシャレなのですが、問題はドアがないこと^^;
バスタブも仕切りがなく、水浸しになったらどうしようかと思いましたが、何とか大丈夫でした。たっぷりのお湯に浸かれて、旅の疲れが癒されました。 -
内陸ではなかなか見ない鮮やかな緑と可愛い花たち。
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日が暮れていきます。
夜ご飯を食べに行きましょう。 -
あ、コウノトリ発見!
セルチュクの街中には、コウノトリが巣を作りやすいようなネットが高いところに設置されていて、街を挙げてコウノトリを大切にしていることが分かります。 -
セルチュクの街はとてもコンパクト。一カ所に、お土産屋さんやレストランがかたまっているので、観光客にとって便利です。
しかも、オシャレで良い感じのお土産屋さんが多いのです。私も時間があれば、ゆっくり巡りたかったです。 -
街の中にも遺跡が残っているんですね。
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夕食はこちらでいただくことに。
TAT Restaurant & Cafe
https://goo.gl/maps/BbYy7qN3mFwnhzy46
"歩き方"によると、「クルド人家族が20年近く営業している人気の店」とのこと。店主っぽい人がとても賑やかな人でした。タット 地元の料理
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お料理はちょっと頼み過ぎたかも・・・。メニューの種類が豊富なのです。
まずは、サラダとスズキ(Levrek)の焼き魚。タット 地元の料理
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ムサカ(ナスの煮込み)のオーブン焼き(Güveç)と、ムール貝の唐揚げ(Midiye tava)。
どの料理も美味しかったですし、色々食べられるのでオススメです。焼き立てのパンも出てきました。
全部で113TL(約2260円)。
2日目はこれで終わり。タット 地元の料理
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【4月22日(月)、旅行3日目】
朝食はホテルでいただきました。
おしゃれなカフェもそうですが、自宅では味わえない、非日常な空間での食事って良いですよね。 -
トルコ式朝食、カフヴァルトゥです。
まさに、simple is the bestなトルコの朝食。
オリーブ、チーズ、ハム、バター、ジャム、はちみつ、カイマック(クロテッド・クリーム)、トマト、キュウリ、卵、etc。これをパンとチャイ(お茶)と一緒にいただきます。火を通した料理は基本1品のみで、今回は卵とチーズのスクランブルエッグ。
タヒーネ(ゴマのペースト)とペクメズ(ブドウのシロップ)を混ぜたものもあって、パンにつけて食べると美味しかったです。
トルコの朝食、いつの間にか大好きになってしまいました。「朝食を食べにおいでよ」が私の中で今一番ときめく言葉です(そんなにお誘い来ないですけど笑)。その人の出身地によって、出てくるものや、こだわりが全然違うんです。
ですので、旅先で食べる朝食も、その土地のオリーブ、チーズ、ジャムなどがいただけて、とても贅沢。
特に、ブティックホテルの朝食は、こだわり派が多いと思います。 -
ホテルを出たところで見かけたにゃんこ。この日はエフェス観光。お猫さまの撮れ高も過去最高となる予定♪
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そして、コウノトリ。
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そしてまた、コウノトリ。
小さくて、可愛い街セルチュク、とても気に入りました。
セルチュクには、エフェス考古学博物館や、その他見どころ、お土産屋さんもたくさんありますので、エフェス観光はセルチュクを拠点にするのがオススメだと思います。
セルチュクからミニバスで20分のところに、ギリシャ人が残した街並みが残る、シリンジェという村もあって、そこもすごく気になっていたのですが、今回は時間の関係で断念。 -
セルチュクのオトガル(バスターミナル)から、エフェス遺跡行きのドルムシュが出ています。おそらく20~30分に1本程度でしょうか。
朝の時間帯だったので、すぐ乗客で一杯となり、出発。セルチュク バスターミナル バス系
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セルチュクからエフェス遺跡まで、15分、3.5TL(約70円)です。
歩けなくもないですが、辺鄙な道なので、ドルムシュの利用がオススメです。
エフェス遺跡には、北側と南側にそれぞれ入り口がありますが、ドルムシュの乗り降りができるのは、北側の入り口のみ。私達はドルムシュ利用のため、北側から入って、北側から出ました。
しかし、北から南にかけて緩やかな上り坂ですので、南側の入り口から入って、北側の入り口に抜けるのが一番効率が良いと思います。ツアー客の方はほとんどがそのルートだと思います。セルチュク バスターミナル バス系
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エフェス(エフェソス)遺跡の入場料は60tl(約1200円)、お猫さま鑑賞代込み。
エフェスは、ギリシャ・ローマの古代都市が残る遺跡として、世界遺産に登録されています。登録されたのは2015年と、意外と最近です。
起源ははっきりしていないようですが、紀元前11世紀頃、イオニア人がこの地に入植して街を建設したとされています。海に面していたエフェスは、港湾都市として発展。様々な列強に支配され(いつも端折ってすみません…)、アレクサンドロス大王が大帝国を築いたヘレニズム時代を経て、紀元前133年ローマ帝国の支配下に入り、属州アシアの州都となって最盛期を迎えました。
宗教的には、豊穣の女神アルテミスが崇拝されていたことで有名です。
また、65年から3年間、多神教崇拝や偶像崇拝をしていたこの地に、キリスト教の布教に来たのがパウロ。反発した住民が暴徒化し、パウロは命からがら逃げたと言われています。
ローマ帝国がキリスト教を国教化した4世紀以降は、女神アルテミス信仰は弾圧され、代わりに聖母マリア信仰に置き換わっていったそうです。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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それでは、北側から遺跡観光を始めましょう♪
まず敷地内に入ってびっくり。森の中に遺跡?
今まで、アラブの乾いた土地のローマ遺跡ばっかり見て来たので、自然豊かな土地に遺跡があることに驚きました。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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大劇場
少し歩いていると、見えてくるのが大劇場。
ヘレニズム時代(紀元前1~3世紀)に建造され、ローマ皇帝のドミティアヌス帝、トラヤヌス帝の時代に拡張されました。
大劇場に垂直に走る大通りが、アルカディアン通り。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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アルカディアン通り
昔は海に面していたエフェス。港湾都市として繁栄しました。2世紀頃から土砂が堆積し、8世紀頃には港は完全に埋まってしまったため、現在の遺跡は海岸から離れていますが。
その港と大劇場を一直線に結んでいたのがアルカディアン通り。幅11m、長さ500mもあり、道路沿いには商店が並んでいたそうです。
賑やかだった街並みが目に浮かびます。
エフェスは、クレオパトラ7世とマルクス・アントニウスが滞在したことでも有名。彼らも、この大通りを歩いたのでしょうか。エフェスには、クレオパトラの妹アルシノエ4世の墓もあるそうです(エフェスで幽閉されていたものの、クレオパトラの意向で殺害されたとか・・・)。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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それでは、大劇場の中に入ってみましょうか。
エフェス遺跡 史跡・遺跡
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大劇場
山の斜面に沿って造られた、半円形の大劇場。2万4000人も収容できたとか。
演劇や集会に使われた他、剣闘士の闘いも行われました。
女神アルテミス信仰が根付くこの地に、キリスト教の布教にやってきたのが、パウロ。65年から68年まで3年間この地にいたと言われています。パウロの布教活動に対して、当時金や銀でアルテミス像を売って儲けていた職人たちは反発し、人々を率いてこの大劇場まで行進したそうです。暴徒化した人々を前に、パウロは命からがらこの地を去りました。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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さて、大劇場からマーブル通りを歩いて、右手に見えるアーチをくぐると、、、
エフェス遺跡 史跡・遺跡
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商業アゴラ
ここには、市場があったそうです。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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やっぱり、春の遺跡観光は最高です。
お花畑×遺跡のコラボ。アラブの国だったら、どこからか入ってきた地元民が自分の家の庭みたいにピクニックするんでしょうけど、エフェスではさすがに見かけませんでした。
一面に広がる緑に癒されます。夏になったら枯れてしまうんでしょうねけどね。。。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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青い空に、真っ赤なポピーが映えます。
とっても気持ちの良いお天気。この日の気温は最高19度、最低6度。日差しが強いので、春服でも少し汗ばむくらいでした。サングラスや帽子、必須です。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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マーブル通りは、大劇場からケルスス図書館を結んでいます。
途中、わだちの跡なんかも発見。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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マーブル通りを歩いていたら、若い日本人の集団を発見。
皆さん、新入社員のように黒のスーツに身を包んで、日本語ガイドさんの説明を受けていました。会社の研修?それとも学会とか??
どんな会社に就職したら、エフェスで研修が受けられるのか(羨ましい!)、内心気になって仕方ありませんでした。
ちょうど、日本人の人達が集まってる辺りに、有名なものがあります。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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これです。
地面に刻まれているのですが、何か分かりますか?
右から女性とお金、足、ハートマーク。
これは、娼館の広告では?と言われているそうです。
足が表す意味は、「(娼館が)左側にある」、「この足より小さい人は利用できない」等々色々説があるようで。。。
そもそも、ハートマークって、この頃から現代にも通ずる意味合いがあったんですかね。ハートの起源、気になってきました。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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ケルスス図書館
マーブル通りを端まで歩くと、見えてくるのが図書館。2階建てのファサードから成る、壮麗な建物。エフェス遺跡の一番の見どころです。
2世紀、エフェスの州知事を務めていたケルススの死後、息子がケルススの墓の上に図書館を建てました。1万冊以上の蔵書があったそうです。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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そして、観光客で賑わうケルスス図書館周辺は、お猫さま達の住処でもあるのです。世界遺産で暮らすなんて、贅沢ですね。
という訳で、ここで少し、エフェスの可愛いにゃんこの皆さんをご紹介。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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振り返り美人ですネ。
エフェス遺跡 史跡・遺跡
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観光客がエサをあげると、たくさん集まってきます。
エフェス遺跡 史跡・遺跡
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特等席で図書館を眺めるお猫さま。
エフェス遺跡 史跡・遺跡
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気持ちよさそうにお昼寝してて、幸せそうなお顔。
エフェス遺跡 史跡・遺跡
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猫に夢中になっていたら、夫を見失いましたが、なんとか図書館で合流できました。
夫は娼館(一応遺跡)を探しにいっていたとかなんとか・・;
正面には4体の女性像があり、それぞれ知恵、運命、学問、美徳を意味するそうですが、どれもレプリカ。オーストリアの考古学チームが行った発掘調査で、国外に運び出されてしまったそうで、現在はウィーンのエフェソス博物館で展示されているそうです。
まだまだたくさんの遺跡が眠っているトルコ。これからは、トルコ人による考古学の発展に期待です。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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図書館のファサードの装飾が、繊細で美しいです。
ローマ遺跡、お腹いっぱいなんですけど・・・、なんだかんだ見る度に感動します。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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びっしりと文字が刻まれている石版。
エフェス遺跡 史跡・遺跡
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ここで、またお猫さまタイム。
エフェス遺跡 史跡・遺跡
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ぺろり。
エフェス遺跡 史跡・遺跡
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遺跡の上でも自由自在。
エフェス遺跡 史跡・遺跡
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さてと、トイレ休憩。
これ、今でも使えそうですが、遺跡です。公衆トイレとは言え、有料。便座の下に水が流れていたそうです。
漏れ聞こえて来たどこかのツアーガイドさんのお話によると、中央では生演奏があったとか。トイレに仕切りはないが、ローブみたいなものを着てかがんでいたとか。
以前はトイレポーズで写真を撮るのが観光客の間では人気だったそうですが、今では柵があり、入れないようになっています。ちょっと残念。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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緑×お猫さま×遺跡
素敵すぎる。我ながら、岩合さんの写真みたい。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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近寄ってきました。
あら、あなたもトイレ休憩しに来たのかしらん?エフェス遺跡 史跡・遺跡
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お腹がふっくらなお母さんにゃんこもちらほら。
警戒しているので、そっとしておいてあげましょうね。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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丘の上の住宅(テラス・ハウス)
図書館からクレテス通りに入ると、発掘現場のような、屋根で覆われた建物が現れます。ここは、丘の上の住宅。別途7TL(約140円)かかります。
別料金を払ってまで・・・とは思ったのですが、「丘の上の住宅」のトルコ語名が我が家のマンションと同じ名前だったので、急に親近感を感じて、中に入ってみることに。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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写真だと分かりにくいのですが、斜面に段々になって建っています。我が家のマンションもまさにそんな感じ!テラス重視、古びた感じも似てる~笑。
まさか、エフェス遺跡から着想を得たのかしら?エフェス遺跡 史跡・遺跡
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この丘の上の住宅は、身分の高い方々の居住区。
モザイクやフレスコ画で贅沢に装飾されています。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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やはりこの時代のお金持ちの皆さんは、モザイクを好んでらっしゃったのですね。
エフェス遺跡 史跡・遺跡
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鳥さんもいて可愛いです。
セルチュク市内にある、エフェス考古学博物館に行くと、丘の上の住宅で出土した生活用品、装飾品、彫刻などなど、面白いものがたくさん展示されています。
博物館も楽しむなら、有料でもここで丘の上の住宅を見ておくのがオススメです。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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良い眺め!
丘の上の住宅を見終えて、外に出ると、ちょうど高台からエフェスの街を眺めることができます。
ここに居住していた富裕層の皆さんも、高いところから街を見下ろしていたのでしょうね。
エフェスは、他のローマ遺跡と比べても、街としての保存状態が良く、当時の街並みや暮らしぶりが想像できるのが面白いです。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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ハドリアヌス神殿
2世紀に建てられ、ローマ皇帝のハドリアヌス帝に捧げられた神殿。その後ろには公衆浴場があります。
神殿のアーチ部分の装飾がとても美しいです。アップしてみると、、、エフェス遺跡 史跡・遺跡
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手前のアーチの中央に女神ティケが、奥の門には迫力満点なメドゥーサが彫られています。メドゥーサの周りのレリーフはレプリカで、本物はエフェス考古学博物館で間近で見ることができて、オススメです。
レリーフには、女神アルテミスや、他の神々、動物、皇帝テオドシウスが描かれているそうで、見応えがあります。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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クレテス通りが緩い上り坂なので、ほとんどの人は南側の入り口から入ってここを下っていくことになるのですが、北側の入り口から入った私達は上っていくことになります。
傾斜のかかったクレテス通りから見える、ケルスス図書館と遺跡群。この辺りが遺跡も、観光客も一番賑わってます。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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トラヤヌスの泉
2世紀に建てられ、ローマ皇帝のトラヤヌス帝に捧げられた泉。正面のファサードに、等身大のトラヤヌス像があり、そこから水が流れていたそうです。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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ヘラクレスの門
クレテス通りの東に位置する門。道を狭め、荷馬車などの通行を規制していたようです。
両端に描かれているのが、ヘラクレス。ギリシャ神話に登場する半神半人の英雄です。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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少し先に、勝利の女神ニケのレリーフがあるのですが、これがヘラクレス門のアーチとして使われていたそうです。
ギリシャ神話に登場する勝利の女神ニケ。スポーツブランドNikeの由来にもなっていることで有名ですね。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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これ、何だったかしら・・・。
エフェス遺跡 史跡・遺跡
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ドミティアヌス神殿
81年に皇帝に即位し、独裁的な支配をしたドミティアヌス帝を祀る大きな神殿があった場所。家臣たちによって殺され、神殿は破壊されました。
よっぽど嫌われていたのですね。
7mもの高さがある、ドミティアヌスの像がここで発見され、その一部がエフェス考古学博物館で展示されています。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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市公会堂
元々はアルテミス神に捧げられた礼拝所でしたが、4世紀には破壊されてしまったそうです。また、ここには、聖火が灯され続けていたそう。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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オデオン
2世紀に建設された、音楽堂。収容人数は1400人程。市議会の集まりや音楽会で利用されていました。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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これでエフェス遺跡観光は、大体終わり。試しに南側の入り口まで行ってみましたが、やはりドルムシュは出ていないとのことでしたので、もと来た道を戻って、北側の入り口から出ました。
あら、ここにも、お猫さまがたくさん。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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北側の入り口を出たところに、ドルムシュ乗り場があります。
係員のおじさんが待機していて、大体人数が集まったところで、ドルムシュを呼んでくれるというスムーズな対応でした。
20分毎とは書いてありますが、短い待ち時間ですぐ出発しました。エフェス遺跡 史跡・遺跡
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昼食は抜いて、コーヒー休憩。
その後は、エフェス考古学博物館にやってきました。セルチュクのバスターミナルからも、街中からも徒歩圏内。入場料は15TL(約300円)。2014年にリニューアルオープンしたそうで、展示方法も発掘場所別になっていて、分かりやすかったです。
特に丘の上の住宅(テラスハウス)で出土した生活用品、装飾品、彫刻などの品々が見どころが多くオススメです。
でも、エフェス考古学博物館の目玉は、何と言っても、2体の女神アルテミス像。この旅行記では、アルテミス像メインで紹介させていただきますね。エフェス考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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アナトリアには紀元前7000~6500年頃から、キベレ(Cybele)という地母神信仰があったそうです。
豊穣と多産を意味する大地の母キベレは、大きな太もも、お腹と胸が特徴で、彼女の両隣には、ライオンがヒョウが描かれていることが多かったようです。
ヒッタイトではKubaba、フリギアではCybeleと呼ばれていたのでしょうか。そしてエフェスでは、アナトリアのキベレと、ギリシャのアルテミスが結びついて、独特のアルテミス信仰が生まれたとされています。エフェス考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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ちなみに、先ほどの写真左端の地母神は、首都アンカラのアナトリア文明博物館で見ることができます。アンカラにいらっしゃったら、ぜひお立ち寄りいただきたい場所です。
紀元前5750年のもので、コンヤの南にあるチャタル・ホユックで出土しました。
アンカラのこの博物館で、著名な考古学の先生の説明を聞いた際に、キベレが姿を変えたアルテミス像がエフェスにあると知り、ぜひ行ってみたいと思っていたのです。アナトリア文明博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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そしてこちらが、エフェスの女神アルテミス像です。
Great Artemis Statue
1世紀のもの。
衝撃的なルックス。
お腹の辺りにぶら下がっている卵みたいなものは一体何!?って感じですよね。いかにも豊穣と多産の象徴、アルテミス様。
見た目だけで判断すると、ギリシャ神話に出てくる狩猟と純潔の女神アルテミスとは別物ですよね・・・。
上から順番に見てみると、、、エフェス考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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頭部に神殿のようなものが乗っかっています。翼の生えた動物たちの姿も。
アルテミスが身に着けている装飾品のデザインも美しいです。エフェス考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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ちょうど両ひじの上に、ライオンが彫られています。
そして、気になるのが卵。やっぱり、気持ち悪い笑。女神の乳房とも、女神に生贄に捧げられた牛の睾丸とも言われているそうで・・・。エフェス考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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動物が彫られています。
エフェスのシンボルである、蜜蜂も。エフェス考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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こちらがもう一体のアルテミス像。
Beautiful Artemis Statue
2世紀のもの。
この展示室では、暗い空間の中で2体のアルテミス像が向き合うように展示されていて、なかなかの迫力です。エフェス考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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こちらのアルテミス様も迫力満点です。
ネックレスの下には、星座のようなものが描かれています。細部までじっくりみたくなる美しさです。エフェス考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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このアルテミス像には、2頭のライオンまたはヒョウがお供していたのでしょうね。
エフェス考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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ドミティアヌス帝の頭と腕
81~96年
もしかして、これが、ドミティアヌス神殿に祀られていた、ドミティアヌス像の一部かしら??大きいです!エフェス考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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ハドリアヌス神殿のレリーフ
門に彫られたメドゥーサの周りのレリーフを間近で見ることができます。(遺跡にあるのはレプリカで、博物館のものが本物。)
4つのブロックに分かれていて、女神アルテミスや、他の神々、動物、皇帝テオドシウスなどが描かれているそうです。エフェス考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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古代のレリーフの中に現代っ子発見。
右から4番目の子、セーラームーンみたいじゃありません??
という訳で、考古学博物館の見学は終わり。遺跡を見た後に行くと、様々な気づきがあって、面白いと思います。エフェス考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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続いては、アルテミス神殿跡。
こちらも徒歩圏内、無料で入れます。
今では、1本の柱と土台が部分的に残るだけとなった、かつての世界七不思議の一つ。アルテミス神殿跡 史跡・遺跡
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紀元前7世紀に、120年もの歳月をかけて建設されたそうです。
高さ19m、直径1.2mの柱が127本もあったとか。模型がエフェスの考古学博物館に展示されています。
紀元前4世紀に放火で全焼した後に、再建されましたが、その後何度も破壊され、しまいには石材が運びだされてしまったそうです。エフェス考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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続いては、イーサーベイ・ジャーミィ。
1375年にシリア・ダマスカス出身の建築家ディミシュクリ・アリによって建設されました。一番好きなモスクが、ダマスカスのウマイヤド・モスクな私にとっては、ダマスカスと聞いただけで、興奮してしまいます。
南東部のディヤルバクルにあるアナトリア最古のモスク、ウル・ジャーミィが、ダマスカスのウマイヤド・モスクと似た様式だそうで、すごく気になっているのですが、治安的に行きづらいのが残念です。イーサーベイ ジャーミィ 寺院・教会
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中に入ってみましょう。
横長の長方形。ドームは小さいものが中央に2つだけあったでしょうか。天井、高いです!
ミフラーブ(メッカの方向を示す壁の窪み)が大理石でできていて、黒地の幾何学模様も美しいです。
ちょうど、ツアー客(東南アジアの方々でしょうか)の皆さんが一列に横に並んで、一斉に礼拝をされていました。神の前に平等であるイスラーム教徒。ミフラーブに向かって平行に並んで行う集団礼拝は美しいです。イーサーベイ ジャーミィ 寺院・教会
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太い柱も、アーチも、木造の天井も、どれも好みです。
オスマン朝時代最盛期のモスクよりも、セルジューク朝時代の面影が残るモスクの方が好きなんだと、トルコ各地をちょっとずつ旅行する中で気づいてきました。こういうモスクにもっと出会いたいです。イーサーベイ ジャーミィ 寺院・教会
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時間があったので、最後にやってきたのが、聖ヨハネ教会。入場料は15TL(約300円)です。
37~48年頃、12使徒の一人であるヨハネは、聖母マリアとともにこの土地に来て、余生を過ごしたと言われています。ヨハネは、キリストから、聖母マリアの保護を託されたのでした。その聖母マリアが余生を過ごしたとされる家も、エフェス遺跡から7km離れた場所にあります。聖ヨハネ教会 寺院・教会
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聖ヨハネ教会からの眺め、とても綺麗です!
先程見学したイーサーベイ・ジャーミィも見えます。2つのドームが特徴です。聖ヨハネ教会 寺院・教会
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ヨハネはこの地でキリスト教の普及に努めますが、ドミティアヌス帝の弾圧を受け、81年にパトモス島で流刑の身となり、95年にエフェスに再び戻った後も、福音書や手紙を書いて晩年を過ごしたそうです。
写真の4本の柱が立つ大理石部分が、ヨハネのお墓だそう。
様々な歴史上、聖書上の人物が訪れていたエフェスの地。ロマンがありますね。聖ヨハネ教会 寺院・教会
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奥に見えるのは、セルジュク城。
次の日が祝日(国民主権と子供の日)だからか、とても大きなトルコの旗と建国の父アタテュルクの肖像が一番目立つ位置に掲げられています。聖ヨハネ教会 寺院・教会
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レモンのお花が可愛いです。セルチュクでは、エーゲ海地方らしい緑豊かで夏っぽい風景を楽しむことができて、とても癒されました。
セルチュク&エフェス観光はこれで終わり。
時刻は16時。セルチュクのオトガルから、ドルムシュに乗って、次の目的地クシャダスに向かいます。7TL(約140円)、30分の旅です。
最後となるPart 3は海編。エーゲ海リゾートのクシャダスと、私のお気に入りイズミルを訪れます。
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この旅行記へのコメント (4)
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- Salaamさん 2019/08/23 05:55:54
- トルコで花粉症??
- mishmishさん、再びメルハバです!
いきなりですが、トルコでも花粉症って発生するんですか??
春の美しさ推しなのでトルコは春かな?と思っていたら花粉症の三文字に固まり後退りです…。
昔イギリス在住時代から花粉症を患っているので、海外でもあって不思議ではないのですが、現実を突きつけられショック。願わくば私が発症しない花粉の種類であること!
エフェスはトルコ旅行の必須スポットですね。
私の中ではビール以外の何者でもないのですが、遺跡好きとしてはこちらも必訪です。
ここでどんな生活があったのか、名の有る王公貴族ではなく庶民がどうだったかと妄想に更けるのが好きなので、mishmishさんがご説明されたように保存状態が良く想像しやすい場所は大好物!
そして独裁者の没落後には徹底的に破壊される。これはリビアやイラク、ロシアを見ても現代に通ずるものがありますね。
ドミティアヌス、どんだけ嫌われてんのさ…。
最後に下世話ながら、生け贄にされた牛の睾丸…同じ性別として恐怖を禁じ得ません(笑)
Salaam
- mishmishさん からの返信 2019/08/26 18:54:00
- RE: トルコで花粉症??
- Salaamさん、メルハバです!
エフェスの旅行記も読んでくださり、ありがとうございます!
あららSalaamさんも花粉症仲間ですか。
トルコにももちろん花粉症、あります!日本でも花粉症にかかる人は、ほぼ発症してます。でも、ジンクスがあって、1年目は発症しないんです。2年目以降からじわじわと来る感じで。私は中東歴が長めなので、トルコに来て翌春にすぐ発症したんですけど。。。
一つは、スギだと思うんですけどね(でも、関東のスギ花粉に比べたらマシです)。他にも色々ありそうです。私は大体2月〜6月の間に3回くらいピークが来ます。トルコの市販薬の方が、日本に比べて安いのがせめてもの救いです。
Salaamさんが無事発症するか、気になるところです^^
たしかにエフェスと言えば、まず先にビールですね。当時の暮らしや街並みを妄想できる遺跡ってほんと良いですよね。ぜひプレゼンに加えてください。
中東も独裁者が好まれるのか、、、独裁者が育ちやすい風土ですので、ぜひとも歴史から学んでほしいものですね。
以前、アラブのレストランで、羊のありとあらゆる部位が食べらえるレストランに行った時に、睾丸を食べようって女性陣で盛り上がって、そこにいた唯一の男性が、無理そうな顔をしていたのを思い出しました笑。女って怖い生き物ですね・・・。
mishmishより
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- たらよろさん 2019/05/15 12:52:06
- 猫様見放題
- こんにちは、 mishmishさん
えっ、 mishmishさん
パムッカレもエフェス遺跡もまだ行かれたこと無かったんですね~
トルコの地図がわからないので、あまり位置関係が見えないのですが、
これらはちょっと行くには遠いんですか~
それにしてもエフェス遺跡での猫様見放題は凄いものがある~
それに、猫様の表情が本当に幸せそうで、
愛されているんだなぁって実感できるわ。
トルコは本当にいつか行ってみたいなぁ。
その時は、いろいろと教えてくださいね。
たらよろ
- mishmishさん からの返信 2019/05/16 17:09:16
- RE: 猫様見放題
- たらよろ先輩、こんにちは!
エフェス&パムッカレ旅行記、読んでくださりありがとうございます。
そう、実は、行ったことがなかったんです〜。旅行者にとっても定番、周りの在住者の皆さんもかなり初期の段階で行かれているのですが。やっと今回満を持して行くことができました〜笑
そこまで行きづらくはないのですが、私達のように地方都市(一応首都ですけど・・;)から地方都市に移動する場合は飛行機の接続があまり良くない場合もあり、1泊2日だとちょっとしんどいな〜って感じです。でも、イスタンブールからでしたら、エフェスの場合はイズミル空港、パムッカレの場合デニズリ空港に直に飛んで、そこからバス移動になりますかね。あと、エフェスとパムッカレ間は大体バスで3時間半。この辺りは旅行者が多く、公共交通機関が良い感じに発達しているので、移動時間が確保できれば、旅行しやすいと思います◎
たらよろさんも、トルコに行かれる際はぜひ!エーゲ海沿いはリゾートも多いので、遺跡観光をしつつも、のんびりできると思います。
エフェスは、まさに、猫パラダイスでした。猫好きにはたまりませんね。よく来るガイドさんには、猫も懐いたりしていて、旅行客も含め皆さんに可愛がってもらっているんだなと思います。可愛い猫たちに癒されました♪
mishmishより
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