2018/10/22 - 2018/11/03
2659位(同エリア4266件中)
緑子さん
諸般の事情で晩秋となった旅行
いつもより荷物が多くなった
迷って持っていった膝丈のブーツは
スーツケースの1/4を占めたが
おかげでヨーロッパの冷気をしのげた
そして
オペラとコンサート用に
ワンピースとパンプスというオサレ着も用意した
プラハの気温は10℃前後
ポーランドのクラクフ(8℃)より北にあるプラハの方が暖かい
とは言え
寒いことに変わりなく
日没は16時半ごろで観光時間は短くなった
- 旅行の満足度
- 3.0
- 観光
- 3.0
- 交通
- 2.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- エミレーツ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
危うく廊下で一夜を明かすところだった
到着翌日
ゆっくり起きて
ゆるゆると荷物をほどく -
まずやることあった
旅行中に誕生日を迎える親友に
バースデーカードを送らねばならない
数十年来、一度も欠かしたことがない行事
日本まで1週間前後くらいというから
逆算するとあまり猶予はない -
何か旅先ならではの趣きを添えたくて
ミュシャの切手を手に入れるため
郵便博物館をめざす -
ネットからダウンロードして印刷した
公共交通機関の地図が見にくくて
何度かトラムを間違えたが
1ヶ月パスのおかげで乗り放題 -
郵便博物館で
切手は現金販売とのこと
この時、到着翌日のため
現地通貨を持っていなかった -
地図アプリでATMの位置を確認し
(トラベルコのアプリ、すごく便利)
チェコ・コルナを引き出すも
まだ1日がスタートしたばかりだというのに
携帯はすでに省エネモードに変わっていた
前日の「開かずのドア事件」でもわかるように -
実は旅行前から
バッテリーが弱っていて青色吐息
いつもモバイルバッテリーにつながれて
まるで生命維持装置につながれた病人のよう -
幸運にも途中にAppleショップがあったので
バッテリーを交換してもらう
(約4200円)
クラクフではぜんぜん見かけなかったapple store
気が付くと街のあちこちにあった -
バッテリーも回復し
切手も手に入れ
郵便博物館を出ると
向かいに
何やら人が吸い込まれていく塔があった
当然、私も吸引される -
観光案内ではヒットしない
New Mill Water Tower
という給水塔
ビデオアートの展示場になっていた -
一番上の階で
プラハの火災の歴史を紹介した
アニメが面白かった -
画面の左から右に
歴史が流れていく
言葉はないが
プラハの街が
幾度も(戦争も含む)火災に見舞われてきたことがわかる -
塔からの眺め
-
足元には消防車
給水塔だけに
消防署があるのだろう -
給水塔のあと
郵便システムを知りたくて
中央郵便局を目指したが
地図アプリが示す場所に
それらしき施設が見当たらず
しばらくうろうろした後
あきらめた -
後日、訪れたとき
ちゃんと郵便局があった
あの日見つけられなかったのは
お昼休みだったからなのか?
いまだに謎である -
さて
友人へのバースデーカードだが
カフェでお祝いの言葉を書きこんだ
切手がやけに大きい
写真のミュシャのハガキは
後日、購入したもので
通常サイズのポストカードは
この半分に近い大きさだったので
文章を収めるのに苦労した -
これがプラハのポスト
投函口が2つある
それぞれに小さな文字で説明があるが
チェコ語わからず
しばし悩む
とりあえず
複雑な説明がある方(右)にエイヤと投函 -
その数日後に
別のポストに投函した
自分宛てと他の友人に出したハガキは
帰国して1週間ほどして届いたが
肝心のバースデーカードは
結局、友人のもとへは届かなかった
いったい今ごろどこを漂っているやら -
不思議なことだが
「プラハ 美術館」でググっても
XX美術館というものが出てこない
工芸美術館かミュシャ美術館が紹介されるのみ
そのミュシャの美術館に立ち寄った -
プラハを訪れたことのある友人に聞いてはいたが
とても小さい美術館だった
美術館というより
ミュシャ・ショップといった印象で
入場料のわりに有難味がなかった
スタッフに
「例の大きいヤツ」はどこ?
と尋ねたら
市民会館で展示中と教えてくれた -
別の日に
メトロを利用して
「例の大きいヤツ」を見にいった -
メトロのエスカレータは
長くて急傾斜
そして速い
ヤワだと乗れない
体幹鍛えられる -
市民会館はとても立派な建物で
正面の外壁にもミュシャの絵がある -
例の大きいヤツ
「スラブ叙事詩」を鑑賞 -
アルフォンス・ミュシャは
とにかく絵がうまい
まあ巨匠はみな絵がうまいが
(ルソーは別として) -
特に
物の配置、構図の取り方がうまい
絵を学ぶ前に舞台装飾の工房勤めから出発したらしい
たしかに舞台的な構図である -
スラブ叙事詩でさえも
ポスターを見ている感じがした
絵具の違いもあるかも
卵テンペラを使ってるため
油彩のベタベタ感、隆起がなく
水彩のようなタッチである -
しかし
全部で20点あるはずの「スラブ叙事詩」
半分しかない
ネットで調べると
電車で2時間半ほどのブルノという街にあるというが
足を運ぶ元気はなかった
こんなことなら去年、日本に来た時に見ておけばよかった
本場で見れるからと見送ったのに -
こちらは
聖ヴィートル大聖堂のステンドグラス
いちおう見た、ということで
私にとってミュシャは
とりあえず見ておくべき画家のひとりでしかない -
プラハのメインイベントは
日本で予約しておいたオペラだった -
この日のために用意してきたオサレ着
一度、宿に帰って着替えるつもりだったが
まだよくわからないトラムを乗り継ぐのが億劫になり
「ちょっと切手を買いに」出たままの服で
国立劇場へ -
クロークで
ユニクロのダウンジャケットを預ける時
正装した人々に気後れする
みな大人なので
見ないふりをしてくれた -
私も場違いに気づかないふりして
バーで白ワインを飲みながら
開演時間を待った -
そして
私のチケットは
立見席(天井桟敷)だったと気づき
2度目のショック
予約サイトで
座席を選んだのだが
その種類まではわからなかった
どうりで安かったはずだ
260kc(約1300円) -
演目は
日本人にはマイナーな
というか誰も知らないであろう
「Libuse」というもの
ドン・ジョバンニなどの有名どころは
すでに売れ切れていて
選択肢がなかったのだ -
ところが嬉しい誤算
まず天井桟敷席だが
英語のサブタイトルが
目線に近い位置に表示され
舞台と同方向に見ることができて
非常に鑑賞しやすかった -
そして
肝心の舞台はというと
演出も衣装も声もよくて感動
チェコ独立100年にシンクロする内容だったので
盛り上がったのかもしれないが
そんなことはわからない私も素直に感動した
芸術は国境を越えるね -
終演は
スタンディングオベーションの嵐
カーテンコールが10回くらい続き
大盛況だった
20時~23時半の長丁場
3時間半も立ちっぱなしだったが
疲れを忘れて
惜しみない拍手を送った -
帰りは
すでに全体図が頭に入っていることもあり
小一時間ほどの道のりを
線路に沿って
徒歩で帰宅
日付は翌日になっていた -
数日後
同じく日本から予約しておいた
コンサートを聴きに行った
この日も昼間は市内観光
オペラの失敗繰り返すまじと
一旦帰ってオサレ服に着替えて
再び市民会館へ -
コンサート会場は
残念ながらミュシャの絵で装飾されている
スメタナホールではなくて
折り畳み椅子が並べられた小ホールだった
観客数もまばらで少し不安になる
そして -
客はオペラとは真逆の服装
セーターにGパンとか
まったくの普段着
またしても場違い感
完全に気合を入れどころを間違えていた -
ただし
弦楽アンサンブルの
クラッシック・コンサートはよかった
メインバイオリンは私史上一番うまいし
全体的にクオリティが高い
さすがクラシックの本場ヨーロッパである
会場の規模とは裏腹に
こちらは24ユーロとオペラの倍
天井桟敷がいかに安いかわかる -
ミュシャばかりで物足りず
美術館と間違えて並んだ国立博物館
何回か通りかかったが
連日、長蛇の列ができていた -
この日は格別に寒い日だった
30分並んで2メートルしか進まず
寒さに我慢できず列を離れる
あれほどの行列
さぞやすごい展示物があるのだろう -
ルソーの絵があるという美術館の情報をみつけ
トラベルコ・アプリで向かう
美術館はひっそりとして
先ほどの博物館とは大違い
お昼時に空いているレストラン的な
嫌な予感
複数の展示物があるらしいが
どれを選べばいいかわからない
窓口のスタッフは英語を話さず
「ルソーが好き」とだけ伝えると
おもむろにチケットを切ってくれた
さらに嫌な予感、、、、 -
予感は的中し
-
宗教美術の嵐
(お、重い、、) -
やけくそでシャッターを切りながら
長い展示場を巡る
(じ、邪魔、、) -
庭が綺麗なのが
せめてもの救いだった -
今回の旅は
敷物まで用意して
素晴らしい景色を
スケッチしようと意気込んでいたのに
あまりの寒さに1枚も描けずにいた -
最終日に挑戦したが
足元からしんしんと冷えてきて
15分が限界だった
常々思ってはいたが
スケッチは修行である -
震えながらスケッチブックをしまっているところへ
何やらキテレツなものが近づいてきた -
観光客らしい兄ちゃんたちが
楽しそうに車を漕いでいる
寒い戸外でもビールを楽しむ西洋人
その身体構造に恐れ入りながら
ビア・サイクルを見送った -
いまいち
芸術には浸れず
寒さに負けた旅だった
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