2018/03/10 - 2018/03/19
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HOUKOUさん
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ハノイ観光実質最終日。
「ベトナム民族学博物館」やトゥーレ湖にある「ヴォイフック祠」などを見て回る。
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(2018/3/17 旅行8日目)
ハノイ観光実質最終日である。
最初の見学地は「ベトナム民俗学博物館」である。
この博物館はハノイ市街地のかなり西の遠方にあり,バスで行くとしても乗換の手間や時間がかかりそうだ。
ホテル近くで赤いストライプが目印の「ハノイタクシー」を拾ったのだが,博物館に到着し改めてタクシーを見たが,ストライプの端にあるはずの「ハノイタクシー」のロゴがない。
偽シンカフェがロゴまでまねて街中にあるのを見ても,ベトナムは「ニセモノ」にゆるいのだろう。
おそらく偽ハノイタクシーなのだろうが,全然ぼったくり料金でもなく,偽は偽でも「良心派」のタクシー会社のようだ。(系列会社かもしれない) -
「ベトナム民俗学博物館」は名前のとおりベトナムの少数民族を主なテーマとしている。
少数民族のことはわかりにくい。
中国でも少数民族をテーマにした展示をこれまで数多く見てきたが,何という民族がどんな特徴的な習俗や文化を持っているのか頭の中で整理できたとはとても言えない。
ましてベトナムアルファベットで記された単音節の民族名はなかなか頭に入ってこない。
それでも,いくつかのハノイの博物館の中でこの博物館に最も強い印象を受けたのは,なによりそれぞれの展示物が,ほかの博物館にずらりと並ぶ「中国風」ではない,民族が発散する「臭気」ともいうべき生々しくオリジナリティ溢れるものだったからであろう。
展示方法も,ともすれば混乱しがちな数々の民族の展示がきれいに整理され,観覧者の理解を少しでも手助けしようとする良識と能力を感じる。 -
エントランスホールに聳えたつのは「CO」という民族の宗教儀式に使う「宇宙の木」。
宗教的モティーフは三星堆の「神樹」に共通するものがあるのだろう,鳥があちこちに配されている。 -
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今晩観劇することにしている水上人形劇で使われるパペットたち。
こうした人形劇は10世紀ごろから始められた歴史ある芸能ということだ。 -
これは「CHAM」族の牛車。
これを牽くのは2頭の水牛である。
泥土を行くのに適した構造を持ち,2トンもの物資を運ぶことができた。 -
「TOPA」と呼ばれる木の皮でできた衣類。
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昔はベトナム南部には象がいたらしい。
これは象用の鞍なのであろう。 -
印象的なシャーマンのマスク。
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この博物館はベトナムだけではなく広く東南アジアの民芸品などの展示もある。
これはちょっと信じられないぐらい巨大なドラム。(直径1.2m高さ3.86m)
一本の大木をくり抜いて作られた。
フィリピン・ミンダナオ島もモスクに置かれ,ラマダンの始まりや終わりを告げるためなどに使われたという。 -
屋外展示もかなり本格的なものだ。
精巧に復元された少数民族の伝統的民家が立ち並んでいる。
特に目を引いたものが,こちらの極端に縦長のしかも扁平な屋根を持つ家。
まるで帆船である。
風速10mぐらいで吹き飛ばされるのではなかろうか。
風の影響を受けない山間部で作られたものに違いない。 -
中に入ってみると,このウチワエビみたいな屋根裏は何かの収納スペースになっているわけでもなく,中空である。
この構造の必然性は何か。
大きな目的はおそらく居住空間の熱を上へ上へ逃がすことなのであろう。
しかし同じように高温多湿であろう他の部族の家に,こんな極端な高い屋根を持つものは,少なくともこの屋外展示場には見当たらない。
勝手な推論であるが,最初は常識的な程度の高い屋根だったものが,お互いに見栄を張りあい家格の象徴として次第に高くなっていったのではないか。
まったく外れているかもしれないが,こんなことを当て推量しているだけでも楽しい。 -
もう一つ印象的だったものが,この高床式の巨大民家。
おそらく数十人の大家族が住んでいたのであろう。 -
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内部は片側に全体を貫く廊下があり,それに沿って竹で囲った小部屋が並んでいる。
廊下の床も竹であり,隙間だらけの造りは暑さをしのぐには最適である。
全体的に5角形の建物断面が非常に特徴的で,まるで50年前のSF映画の宇宙船みたいだ。
世界中のほとんどの建物の外壁は,屋根を支えるため垂直であるが,この建物のそれはその役割を放棄している。
屋根を支えるのは廊下の中に立つ大きな柱だ。
これにはどういう合理性があるのだろうか。
これも下手な考えかもしれないが,推理ゲームしてみる。
一つは窓からの直射日光を避けるためではないか。
それと垂直の壁と較べれば,視覚的に圧迫感がなく暑さをしのぐ助けになっているのではないか。
などと考えるのだが,実際はどうなのだろう。 -
板ぶき屋根というのは日本にもあるが,こちらは「アート的」とも言ってよいダイナミックな屋根である。
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ありえないと思うようなものがあった。
これは墓であるが,厳粛であるべき墓室の周りには生殖をシンボライズ,というかかなり即物的な像が立ち並ぶ。
もちろん死者の再生を願ってみたいな厳粛な宗教的思念の具象化であろうが,こんなもの墓の周りに並べられたら棺桶を突き破って生き返ってしまいそうな気がする。 -
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ここから慎重にタクシーを選び,やっと空車のマリリンタクシーを拾って「トゥーレ湖」へ向かう。
私がタクシー会社にこだわるのは,ハノイのどこでのことか忘れたが一度こんなことがあったからだ。
それはどこかの観光地だった。
疲れていたので,そのあたりに客待ちしているタクシーに「メーターで」と確認したうえで乗りこんだ。
たしかにメーターは動き始めたが,間もなくして超常現象を目にすることになる。
なんとメーターがスロットマシーンのように,信じられないぐらいスピードをあげて回り出したのだ。
白昼夢とはこのことだ。
するとタクシー運転手がおもむろに言った。
「申し訳ないがメーターがこわれているようだ。○○ドンでどうだろうか?」
見え透いた手口である。
車が停車したタイミングで,勝手にタクシーを降りて,もちろん金を払わず逆方向へ歩いて行く。
私が時々使う「手口」である。(笑)
それ以来なおさらタクシー会社選びに慎重になったのだ。 -
このトゥーレ湖に来たのは。この湖のほとりに「ヴォイフック祠」があると地球の歩き方で知ったからだ。
タクシーが停まった地点の近くに,何か有料の入場門があり,何の入場門なのかよく分からないまま切符を買う。
どうも動物園の切符だったようだ。 -
ありふれた動物しかいなかったが,動物を見るのは嫌いでもないので湖畔を歩きながら動物の檻を見て回る。
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湖を半周ほど歩いてやっと「ヴォイフック祠」らしきものを見つけたが,どういうわけかその入り口がわからなくて塀の周りをぐるぐる回る。
もちろんどこかに正規の入場口があるはずだが,若者が「ヴォイフック祠」を囲っていた塀を乗り越えていったのを見て,私も見様見真似でやっとこさ塀を乗り越えてみると,そこは確かに「ヴォイフック祠」の敷地だった。
中国でいうところの「逃票」をやらかしたかもしれない。
(入場無料だったかもしれないが) -
これまでいくつかのお寺,道観,祠を見てきたがそういえば,中国みたいに熱心にお祈りしている人をほとんど見なかったことに気づく。
なぜ今そのことに気づいたかというと,この「ヴォイフック祠」では熱心にお祈りするおそらく地元の人を数多く見かけたからだ。
宋の撃退に功績があった王が祭られており,ハノイの西の守りとして篤く守られているそうだ。
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