2018/03/10 - 2018/03/19
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HOUKOUさん
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徒歩で「タンロン」「一柱寺」「ホーチミン廟」「鎮武観」「ホーチミンの家」などを見て回る。
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次に戦争博物館に隣接しているタンロンへ。
広大な敷地にこじんまりした城郭が建っている。
中国のように城壁もまるごと含めた大々的な復元ではないため,一見オリジナルかと思うが,ほとんどすべて再現ものらしい。
ハノイ有数の観光名所というだけでなく,ハノイの象徴的スポットとして学生の卒業写真やアオザイ姿の女の子のグループなどが盛んに写真撮影している。
正直言って,殺風景な建物を見るよりはそういうグループを眺めていたほうがおもしろかった。 -
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建物といえば,その一角に地下室があり,こちらの方が興味深い。
そこは2重の頑丈な扉に守られた,ベトナム戦争時代の作戦指揮所であった。 -
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タンロンからホーチミン廟は,やはり歩いて行ける距離であるが,廟に入場するには,きっと長い待ち時間が必要な気がするので,その裏手にあるホーチミン博物館へ向かった。
行ってみると,建物は閉まっていた。
(これは後でわかったのだが,昼の休館時間であった)
しかたないので,近くにあるはずの「一柱寺」に行く。
これはお寺(これ自体もとても小さい)の中の小さなお堂のようである。 -
このお寺を有名にしているのが,文字通り一本の柱で池の上に建っているそのユニークな構造である。
これは泥土に花咲く蓮の花をイメージしたものだという。
そのお堂に登る階段も小さなもので,人ごみに分け入ってまで拝観しようとは思わなかった。 -
ここまで来たら,ホーチミン廟を外観だけでも見ようと思い,その方向へ進む。
通常のコースとは逆コースのため,廟を見終えた人の波をかき分けて進む形となった。
ホーチミン廟の前に出てみると,ちょうど衛兵交代の儀式が行われ始めたところだった。
儀式自体はもちろん滞りなく行われたのだが,この国家の最高格式をもって警護すべき警備兵は,ちょっとしまりがないように思えた。
中国であれば,このような場所で警護に当たるものは,まるでダミーの警察人形のようにピクリとも動かず直立不動の姿勢をとっているものであるが,その点ここの兵たちはかなりゆるい。
この後もベトナムの「ゆるさ」というものをあちこちで感じたが,そのたびに思ったのは,いったいこんなに「ゆるい」国民性で,どうやってアメリカ軍を退散させることができたのだろうかということである。 -
さて漫然と,この付近に「ホーチミンの家」というものがあったなと思いつつ,その入り口がわからないまま(私も相当「ゆるい」),ハノイ一大きな湖である「タイ湖」付近まで来てしまった。
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「タイ湖」と東隣の小さな湖を仕切るように堤があり,道路が走っている。
その付け根のところに「鎮武観」というものがあり,ここも見学先のリストに入れていたものなので無駄な歩きではなかった。
名前からして道観であることはわかる。
当然基本的には,作りにしても雰囲気にしても中国のそれ風である。 -
ハノイの街を歩いていると,あちこちにこうした中国風の寺院や祠を見かける。
それらは,決まってこのような白壁で囲まれている。
書かれている漢字がやや稚拙なのも,もしかしたら中国から来た観光客にはエキゾチックに感じられるものかもしれない。
ところで現代ベトナム人の対中国感情というものはどのようなものであろうか。
南シナ海の領有権を巡って激しい対立があることはもちろん知っている。
私が興味あるのは,現に起こっている事象だけではなく二千年以上にわたる両国の関係を総合した場合のベトナム人の対中国感である。
それは同じく中国から大きな影響を受けた日本人の対中国感とどのように違うのだろう。
我々日本人の場合は,日本に来る中国人観光客のマナーに眉を顰めたり,共産党独裁に反感を抱いたりすることはあっても,少なからぬ人は悠久の中国の歴史や文化に感心を寄せたり,感銘をうけたりしている。
私もその一人である。
日本の場合,日清戦争までは中国と国力をあげての戦争をしたことはなかった。
まして中国に国土を占領されたり支配されたことはなかった。
ところがベトナムの場合,紀元前から中国との戦いであった。
そして千年あまりも中国に支配された歴史を持つ。
第2次世界大戦後も中越戦争があり,その後も領土紛争が今に至るまで絶えない。
平均的には中国人にいい感情は持っていないはずだということは推察できる。
現に中国人や中国系企業を襲撃する事件も起こっている。
しかしハノイの街でしばしば出くわす生活に完全に根付いているこのような道観や中国式の祠を見てみると,ハノイも含め北部ベトナムには,中国に部分的にでも血縁感を抱く人や,中国を祖地と感じている人々も多いのではないかとも感じる。
(そういえばホーチミンではこういうものは見かけなかった) -
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再びホーチミン廟方向へ引き返し,「ホーチミンの家」への道を見つける。
ところでベトナム人民のホーチミンへの思いはどういうものだろう。
「ホーおじさん」という呼称で国民に慕われていることは知っている。
写真を見ても温和な人柄が偲ばれるし,生活も実際いたって質素だったという。
しかしどんな偉人にも影があり,その陰の部分があるがゆえに評価が分かれたりするものだ。
毛沢東などその典型であろう。
中国で表だって毛沢東の批判をする人はいないだろうが,内心では否定的な感情を持っている人は少なからずいるはずだ。
ではホーチミンの場合はどうだろうか?
ざっとネットで調べてみたが,「影」みたいなものも批判的な声も全く見ることができなかった。
どうやら「聖人君子」に近い人だったらしい。
しかしどうも私はホーチミンという人にあまり興味がわかない。
スターリン,毛沢東,ヒトラー,ポルポトなどには非常に興味があるのだが・・。
どうやら私は「聖人君子」が嫌いなようだ。
「悪人」が好きなようだ。
その「ホーチミンの家」の切符売り場には,大勢の人が並んでいた。
中に入ると木々や池に囲まれていくつかの建物が建っている。
こちらは1954年から58年までホーチミンが鑑定として使っていた建物。
一部の部屋をガラス越しに見ることができる。 -
これは食堂であろうか。
贅沢や虚飾を嫌ったというホーチミンらしい飾り気のない質素な部屋である。 -
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こちらは高床式の小屋。
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さらに来た道を引き返し,振り出しの「ホーチミン博物館」まで戻ってきた。
かなりの規模の博物館であるが,ほとんどは書簡やパネルの展示であり,ホーチミンにもそんなに興味もなく,ベトナムの歴史にも疎い私には少し退屈な展示であった。
数少ない実物展示の一つ。
いかにもベトコンのゲリラ戦で使われた風の運送自転車である。
この自転車で8人もの負傷兵を運搬していたとのことだ。 -
一階ロビーには「ホーおじさん」の像があり,記念撮影する人が絶えない。
少し早いが今日の観光はこれまでとする。 -
ここまですべて徒歩であったが,さすがに徒歩でホテルまで戻るのはきつい。
中国であれば,どこであれ市内バスで帰れるが,ハノイの市内バス利用は少し難易度が高いと聞いている。
バス路線も少ないようで,バスが走っている道はたまにしか見ない。
みんなバイクで移動しているのだろう。
ここはタクシーを使うしかない。
タクシーはタクシーで,ハノイのタクシーは少し問題ありと聞いていた。
メーターが早回りするように改造されたりすることもあるらしい。
そんな中,「信頼できるタクシー会社」というものが何社かあると聞いた。
その中で見分けがつきやすそうな2社だけに的を絞り道端でタクシーを狙う。
その2社とは,白のボディに赤いラインのハノイタクシーと緑色のボディのマリリンタクシーである。
空車かどうかとタクシー会社の選別を同時に行わなければならないのでちょっと苦労する。
幸い空車のハノイタクシーを捕まえることができてホテルのネームカードを運転手に渡す。
ナビに住所を打ち込むとルートが表示される。
なかなかシステマチックだ。 -
間違いなく,そしておそらく最短コースでホテル側まで送り届けてもらった。
ホテルの横には「竹屋」があり路沿いに竹が何本も建て替えてある。
ハノイ旧市街の各々の通りは同業が集まっていた。
おそらくこの界隈は昔はこうした「竹屋」が軒を連ねていたであろう。 -
このパイプは昔のアヘン喫煙具そっくりだが,どうやら普通に刻みタバコを吸うために使われているようだ(街で吸っているところと見かけた)。
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ホテルで一休み。
さて明日はバスツアーに参加することにしよう。
8泊のハノイ滞在が単調にならないよう,2回ほどバスツアーに参加する予定にしていた。
「ハロン湾」と「ホアルー/タムコック」(ガイドブックでは「ニンビン」という地域名でまとめられたりする)である。
前者はバスで片道4時間,後者は2時間。
手始めに比較的移動が楽そうな「ホアルー/タムコック」ツアーに参加することにしたのだ。
昔ホーチミン観光したときにお世話になったのが「シンカフェツーリスト」という現地旅行会社あった。
その支店がハノイにもあると聞く。
地球の歩き方の地図にもその場所が載っていて,そこまで歩いて行く。
支店はハンザイ通りにあるが,最初ニセの「シンカフェツーリスト」に入ってしまった。
シンカフェのニセ店舗があるとは聞いていたが,店の雰囲気や接客態度でちょっとおかしいと思ったのだ。 -
本物のシンカフェはその斜め向かいにあった。
入ってみると順番待ちで,しばらく待っていたがなかなか順番がこなかったので店を出た。
悪徳業者も中にはいるだろうが,どの旅行社に頼んでもあまり変わらない気がしたからだ。
それよりも集合場所や方法のことが気になっていたので,ホテルの近くのツアーデスクの方がなにかと安心とも思い,ホテル近くで見かけた小さな店で予約した。
サイクリング付きでUS$35。
大丈夫かと思うほど簡単に予約できた。
朝ホテルのロビーに迎えにくるとのこと。 -
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