2018-７月　盛りだくさん台湾　25　南迴公路の工事を見に行こう！後編「安朔」

2018/07/13 - 2018/07/18

　17日火曜日。
　早朝の台東散策から始まりましたが、ここで再び南迴公路の工事現場へと向かいます。
　昨日は峠をショートカットするトンネルの入口を見に行きましたが、今日はそれに続く橋梁部分へ。その部分は台東最南の達仁郷にあります。

エリア 台東(台湾)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

6：50
　鼎東客運山線8132バスで台東轉運站を出発。

　朝ごはんの麦ドリンクを飲みます。

　終点の安朔國小まで約２時間の道のり。最後まで乗っていたのは私だけでした。

8：45
　終点、安朔國小で下車。
　ここで何するの、と運転手さん。当然ですよね。

　バス停前にあった集落の地図。

　バス停前にあった建物。バスの待合所だった？

　中を見ると建物を建てた時の様子が展示されているようなのですが、

　建物自体は全く利用されていない模様。

　そしてバス停名になっている安朔國民小学校。今は夏休み中。

8：51
　お目当ての高架橋梁。

　橋梁の工事進捗度は99.18％（2018年８月８日現在）。現在は電気設備ほかの工事が進行しているはず。

　草埔トンネルの南端から安朔まで全長6.3キロ、片側２車線の道路です。

　高架下から重機が出動するところ。橋梁建設中はこのあたりにも工事基地があったのかな。

8：58
　２時間もかけて見に来たけれど鑑賞時間は７分で終了。
　とりあえず集落を散策。

　山の中に十字架？何だろう。

　ここから上がって行けそうですが、蛇やらなんやらで出そう。

　下から見上げたら墓地だった。なるほど。

　それでもほかに山の上に行ける道はないかなと探しましたが、この通り草ボーボー。

　川の向こうを歩くともっと先まで橋梁を追えるのですが、それをやっていると一日終わってしまうので橋梁見物はここまで。景色のよさそうなところを探して川沿いを進みます。

　田舎道っていいな～と思いながら歩いていたら、ミニトラックのおっちゃんに「どこへ行くんだ？」と聞かれました。いかん、すっかり不審者だ。

　集落に戻って教会を撮影。「地方の教会に興味があるんです」の態を装う。
　部落遊戯拠点になっているんですね。「遊戯拠点」って具体的には何をするんだろう。

　ここはプロテスタント長老教会。台湾各地に医療を広めた馬偕博士はこの教派の宣教師でした。

　そしてこちらはカトリックの教会。

　マリア様の祠堂。

　中にはとても美しい聖母子像。

　よろず屋さんかな？集落のワンコは友好的でした。

　バス停に戻ってみるとこんなマイクロバスが。山地巡回医療車と書いてあります。お医者さんらしき人が所在なげに周りをぶらついていました。今日は利用者がいないのかな？

9：35
　鼎東客運8132バスに乗車。もちろんさっきと同じ車両、同じ運転手さんです。

8：39
　一つ先の安朔で下車。ここでも工事関連の場所を見ます。
　鼎東のバスなのに國光のバス停前に停まった。鼎東のバス停牌はどこ？

　例によって建物の影にありました。

　トイレに行きたいのでまずはコンビニを探します。

　最寄りのファミマは店の前が大々的に工事中。やっとの思いでたどり着いた。

　ファミマの向いがちょうど南迴公路ショートカット工事の終点。橋梁部分から続く道が、ここで現台９線に接続します。

10：00
　お店を発見したのでご飯を食べます。

　注文票の一番上に書いてあった麺料理と冷たい紅茶を注文。

　薄いカレー味の焼きそば。胡椒が効いていて汗が出た。

10：25
　安朔溪沿いの資材置き場。

　側溝用のコンクリ二次製品？それぞれどんな部分に使うんでしょう。お詳しい方、コメントお待ちしております。

　近くにはコンクリート工場が。

　2012年のストリートビューにはないので、南迴公路工事のために建設されたものと思われます。ここはコンクリートだけのようですが、砕石やアスファルト合材なんかも専用の工場があるはず。地図をみていたら安朔溪の対岸にそれらしいものがあるので、そっちも行ってみればよかった。この時は気付かなかった。
　今年の初めに短期の仕事でコンクリやアスファルト廃材の再生工場に行っていたので、なんかそういうのが気になってきたんです。南迴公路の工事は、既存の工場で賄えない量の資材を消費するだろうし、アスファルト合材は冷めて固まってしまえば使えない。だから近くに工場があるはずですよね？

　コンクリ工場でも犬を飼ってます。こいつはあまり友好的ではなく、このおじさんが来るまでは私にむかってワンワン吠えていた。（私は少し離れた堤防の上にいる）

　工事関連の探訪はこれにて終了。何のオチもないですが、壮大な工事の一部をこの目で見られて楽しかったです。この工事の完了が地域に何をもたらすのかはわかりませんが、路線バスが走るようになったら絶対通ってみたいです。工事はまだ１年以上かかるようですけどね。

　河口近くまで来ました。この道に合流できないかと思ったけれど無理だった。

10：43
　達仁郷の旅遊服務中心に寄ってみました。図書館と同じ建物にあります。パイワン族の大きな絵が目印。
　ここでもらったパンフレットによると達仁郷は原住民族人口が84％以上とのこと。６つある村のうち、公共交通機関が通っているのは安朔と森永の二つだけ。

　海沿いの道からもコンクリ工場が見えました。

　橋から安朔溪の河口を見たところ。風が強いですが天気がよくて海がきれいです。

　この先は南田村。屏東縣牡丹郷旭海村に隣接する村です。この道が旭海まで通っていてくれれば恒春半島をぐるっと回ることができるのですが、この先５キロほどで途切れています。もうちょっとなのにな～、需要がないんでしょうね。
　ここも面白そうなところなのですが、炎天下散策するような場所でもないので今回は見送り（ちょっとお利口になった）。またの機会にぜひ訪問したいと思っています。

　周辺の景色だけでも撮影しておく。

　今年の11月は統一地方選挙みたいな選挙があるらしい。台湾の縣長（知事）の選挙もあるので候補者の看板をよく見かけました。

　南田村の入口に大きな看板があったこの方は、国民党の予備選挙で落ちてしまったようです。
　台東は政治的には保守が非常に強い地域です。縣議会議員は議席総数30の内25が国民党議員。歴代縣長も２期を除いてすべて国民党籍です。こういった政治事情は台湾東部が大陸客の減少で大打撃を受けていることと無関係ではないはず。また台東地区は標準発音の華語（台湾國語）を話す人が多いように感じました。（華語が上手なわけでもないので間違っているかもしれませんが…。）おそらく中華民國化後に都市化が進んだため、それ以前からの漢人住民が相対的に少ないからではないでしょうか。

　こういう白地に墨書きの横断幕もよく見かけました。

　そろそろ台東へ戻るバスの時間です。萬應公祠バス停から乗ります。

　バス停前にある萬應公祠。
　隣に南迴公路罹難者慰霊碑があります。

　下段は1951年に建てられ、上段はその後追加された部分とのこと。
　台湾南部を横貫する道は清代から開闢が始まったそうですが、自動車が通れるような道に整備されたのは1939年（昭和14年）です。