シンガポール川沿いと市街地見所を巡る

2018/04/23 - 2018/04/27

シンガポールはマレーシア、インド、中国、英国系の多様な人々が住み、宗教もヒンズー教、イスラム教、仏教、キリスト教などが混在しています。マリーナ湾地区とシンガポール川の周辺には、シンガポールの歴史を背景に多種類のモニュメントや建物が存在しています。興味深い見学スポットが沢山あるようです。歩いて回ってもたいした距離ではありませんが、昼間気温は３０℃を越えています。

暑さの中を歩いて観光するのは容易ではないと感じましたが、ホテルに戻るのも距離が近いので、思い切って出かけてみました。マリーナベイサンズ・ホテルを出発点にして湾岸沿いにマーライオン公園まで行き、そこからシンガポール川沿いを西に進み、フォートカニング公園の西側を通って市街地に入り、エスプラネード公園を通ってシンガポール・フライヤーを経由してヘリックス橋を渡ってホテルに戻るコースです。

エリア シンガポール(シンガポール)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: その他
• 交通手段: 高速・路線バス 観光バス タクシー 徒歩
• 航空会社: JAL
• 旅行の手配内容: 個別手配

マリーナベイサンズのショッピングモール前の遊歩道ですが、昼前で暑いため人影は殆どありません。湾沿いの遊歩道をマーライオン公園の方に向かって進みました。

マリーナ ベイ サンズ ホテル

クリフォードスクエアを通り抜けてフラートンホテルに隣接するショッピングモール前の遊歩道を進みます。通常は多くの人がいる場所ですが、昼時は殆ど人がいません。レストランもお休み時間中のようです。

クリフォード スクエア 散歩・街歩き

マーライオン公園まで来ると、観光客がいました。流石、人気の観光スポットです。マーライオンが吐き出している噴水が清涼感を与えていますが、気温は３０℃を遥かに超えています。

マーライオン公園 広場・公園

マーライオン公園に繋がるエスプラネード橋上の観光客の中には日傘をさしている人が目立ちます。

エスプラネード橋 建造物

アンダーソン橋を渡ってエスプラネード公園に向かいます。

アンダーソン ブリッジ 建造物

公園南側にあるDalhousie Obeliskです。1850年にインド総督であったダルハウジー伯爵のシンガポール訪問を記念して建設された碑です。英国ロンドンにある「クレオパトラの針」がモデルで、四面にはシャウイ文字、中国語、タミル文字、英語で碑文が刻まれています。

ダルハウジー オベリスク モニュメント・記念碑

アジア文明博物館(Asian Civilisations Museum)です。シンガポール川の北側にあります。シンガポールの４つの博物館のうちの一つで、東南アジア、南アジア、西アジア、中国の物質文明の発展が展示してあります。1997年に開館した博物館ですので、新しい博物館です。

アジア文明博物館 博物館・美術館・ギャラリー

直ぐ近くの川辺にラッフルズの上陸地点がありました。1819年1月にこの場所に上陸しています。

ラッフルズ上陸記念の地 史跡・遺跡

The Art House (旧議事堂）です。ラッフルズの上陸記念像がある場所のすぐ近くです。1827年に建設されたシンガポールで最も古い政府関係の建物ですが、現在は展示会やコンサートなどで使用されているそうです。英国風の見事な建造物です。
英国人が主導して、この付近からシンガポールの町が発展していったことが伺えます。

アート ハウス (旧国会議事堂) 建造物

旧議事堂の裏手に現在のシンガポール議会(Parliament, Singapore)がありました。
正面入り口には門があり、守衛が警備していました。

シンガポール国会議事堂 建造物

シンガポール川沿いを上流に向かって進むと、クラーク・キーに来ました。キー(Quay)は波止場ですので、クラーク波止場です。以前はシンガポールの主要な波止場として使われていましたが、今日では露店やショップが並ぶ観光名所になっています。

クラーク キー ナイトライフ

クラーク・キーの主要な通りであるリード・ストリートですが、昼間は閑散としていました。暑さが厳しい昼間は閉店しているようです。涼しくなる夕方から賑やかになります。

リード ストリート ナイトライフ

リード橋を渡って、川の南岸に行ってみました。この橋は歩行者専用です。

リード橋 建造物

数百メートルほど川沿いを進むと、中国風の古い寺院がありました。Tan Si Chong Templeで漢字で「保赤宮」と書いてありました。

陳氏宗祠 (保赤宮) 寺院・教会

見学可能のようです。中に入ってみると媽祖神など中国由来の神々が祭られています。宗教施設ですので失礼のないように注意しながら見学していたら、年配の方から中に入って見学するように誘われました。

この寺院の82歳の責任者であることをが、後で分かりました。寺院の由来や干支に関連する神々のお話をして下さいました。日本の干支よりも、神々は多数で複雑ですが何となく理解できました。興味深いお話でした。

陳氏宗祠 (保赤宮) 寺院・教会

責任者の方から頂いた名刺で、片面には漢字表示がありますので、意味は理解できます。100年以上も昔（1876年）に建てられた中国由来の寺院です。

川沿いを少し進むと、彩色豊かな橋が見えてきました。アルカフ橋です。

アルカフ橋 建造物

1997年に建設された長さ55mの歩行者専用の橋です。2004年にフィリピンの芸術家パシータ・アバド(Pacita Abad)によって彩色が施され、現在はアート・ブリッジとも呼ばれています。ユニークな橋だと思います。

アルカフ橋 建造物

シンガポール川沿いは歩道が整備され、シンガポール・リバー・ウオークと名付けられています。木々や美しい花々も咲いていますが、日中は厚さが厳しいため、歩行者は殆どいません。

シンガポール リバー ウォーク 散歩・街歩き

熱帯地方に咲く欄にような赤い花も歩道沿いに咲いていました。

時々木陰もありますので、暑さをチョッピリ避けることもできました。

シンガポール リバー ウォーク 散歩・街歩き

川沿いを離れて北方に進むと、ヒンズー教寺院がありました。Sri Thendayuthapani Templeです。寺院の飾りは中国系とは異なるインド文明系です。信者の方々が入り口で履物を脱いで中に入り、礼拝されていました。
先ほど見学させて頂いた寺院の「保赤宮」とは異なり、中に入っていける雰囲気ではありませんでしたので、外部からの見学だけで済ませました。

100m程北にキリスト教の教会（Church of the Sacred Heart)があります。ヒンズー教とキリスト教の教会がすぐ近くにあるのも、様々な宗教が混在しているシンガポールの特徴であろうと思います。この教会はローマカトリック系です。

教会の内部です。コンクリート製の新しい教会です。

シンガポール川の北側に大きな公園がありました。小高い丘でフォートカニング・パーク(Fort Canning Park)で、シンガポールの歴史的な要塞です。第2次世界大戦中は、英国のマレー軍司令部が置かれていた場所で、丘の中に地下壕の司令所もありました。

フォート カニング パーク 広場・公園

フォートカニング・パーク(Fort Canning Park)のビジター・センターです。ここを訪問すると、要塞の概要が分かります。内部は空調されているので、暑い中、坂を登ってきたときにこの場所を訪れると、ホッとします。団体さんが次々に入ってきました。

豪の中にある極東軍司令部(The Battle Box)への色口です。

第2次世界大戦中は、英国軍司令官がここで作戦会議を開き、指令を出していたことが説明されています。内部見学するためには、ガイド付きの見学ツアーに参加する必要があります。

フォート カニング パーク 広場・公園

公園を北東側に進むと、オーチャード通りに出てきました。日系にデパートや沢山のショップがあるシンガポールでも有名な繁華街です。道路両側の歩道はしっかり整備されていますので、行きかう沢山の車を気にすることなく散策することができます。

オーチャード ロード 散歩・街歩き

シンガポール・マネージメント大学(SMU)で、2000年に開設された新しい大学です。リーダーや起業家を育成することを目的に設立された大学で、ここではエリート教育が行われています。

シンガポールマネジメント大学 建造物

SMUの社会科学部門の建物で、通常の通りが大学構内を走っています。通りを歩いているといつの間にか大学構内に入ってしまった、という感じでした。

シンガポールマネジメント大学 建造物

SMUの道路向かいに国立博物館(National Museum of Singapore)がありました。1849年に建設されたシンガポール最古の博物館です。シンガポールの歴史や植民地時代の様子、マレー半島の森の変遷などのテーマ展示が行われていました。

シンガポール国立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

良き羊飼いの教会(Cathedral of the Good Shepherd)です。この他にも、この地域には沢山の教会がありました。

SMUの道路向かいにシンガポール・アートミュージアム(Singapore Art Museum)があります。1885年に建設されたミッションスクールが美術館に改装され、近現代の東南アジア地区の画家の作品などが展示されています。

シンガポール美術館 博物館・美術館・ギャラリー

教会のように見えますが、これはショッピングやレストランが入っている複合施設チャイムス(Chijmes)です。以前はカトリック系女子学校だった建物だそうです。

チャイムス 専門店

正面から見ると、教会もしくは伝統校の建物のようですが、総合商業施設です。脇には地下駐車場もありました。

チャイムス 専門店

プラナカン博物館(Peranakan Museum)です。

プラナカン博物館 博物館・美術館・ギャラリー

博物館入り口の標識ですが日本語でも表示されていました。かつて海峡植民地であったシンガポール、マラッカ、ペナン、東南アジアのプラナカン・コミュニティーの文化を紹介する博物館です。

プラナカン博物館 博物館・美術館・ギャラリー

シンガポール切手博物館です。シンガポールは小さな国ですが、博物館や美術館の数や種類がとても多いように思います。

シンガポール切手博物館 博物館・美術館・ギャラリー

切手博物館の向かいにアルメニア教会があります。1835-1836年に建設されたシンガポールで最も古い教会です。

アルメニアン教会 寺院・教会

教会の墓地ですが、手入れが行き届いています。

アルメニアン教会 寺院・教会

教会内部です。質素な教会です。

アルメニアン教会 寺院・教会

シンガポール中央消防署の横にあるCivil Defence Helitage Galleryです。シンガポールの消防活動の歴史を紹介した博物館です。

暑い町中を歩いて観光してきましたので、涼みがてら中に入ってみました。

シビル ディフェンス ヘリテージ ギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー

消防車、救急車、消火予防活動などに関連する展示や説明がありました。2階建ての小さな建物ですので、簡単に見学することができました。入り口に係員がいますが、入場料は必要ありません。

シビル ディフェンス ヘリテージ ギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー

セントアンドリュース教会です。1836年にラッフルズの指示により建てられた英国国境教会です。大きな白亜の教会が広い緑の敷地に建てられていますので、直ぐに分かります。

セント アンドリュース大聖堂 寺院・教会

教会で行われているサービスを紹介した案内です。

教会内部の様子ですが、英国の古い教会と類似しています。厳かで豪華な感じです。

セント アンドリュース大聖堂 寺院・教会

セントアンドリュース大聖堂の近くに戦争記念公園があり、高い白い塔が建っていました。高さ68ｍの慰霊塔で、第２次世界大戦中の日本占領中に犠牲になったシンガポール市民を慰霊するものです。

戦争記念公園 広場・公園

塔の下部には漢字で「日本占領時期死難人民記念碑」と書いてあります。

戦争記念公園 広場・公園

戦争記念公園は道路を隔ててエスプラネード公園に繋がっています。エスプラネード公園に入った所に美しい噴水があります。タム・キムセン噴水(Tam Kim Seng Fountain)です。博愛主義者であったタム・キムセンの寄付により1882年に建設されています。ギリシャ神話の４人のミューズ（女神）の像が彫られているビクトリア様式の噴水です。

タンキムセン噴水 広場・公園

公園内にあるセノタフ(The Cenotaph)です。第１次世界大戦(1914-1918年）で没した英国人兵士の記念碑でしたが、第２次世界大戦（1941-1945年）での戦死者も後で追加されています。

この碑がある場所の道路は、団体観光客の待合場所になっています。沢山の観光バスが停車していました。道路沿いの木陰は格好の集合場所です。

セノタプ モニュメント・記念碑

マーライオン公園が見えるマリーナ・プロムナードに戻ってきました。大変な暑さですが、マーライオン公園だけは沢山の人がいます。

マリーナ プロムナード 散歩・街歩き

湾岸にあるエスプラネード屋外劇場ですが、人影はまばらです。

エスプラネード シアターズ オン ザ ベイ 劇場・ホール・ショー

シンガポール・フライヤーの下まできました。ゴンドラは回転していますが、乗客は殆ど乗っていません。暑すぎるので、観光客も少ないようです。

シンガポール フライヤー アクティビティ・乗り物体験

シンガポール・フライヤーのチケット売り場ですが閑散としています。

ゴンドラ乗り場です。運転されていますが、観客はまばらでした。これで運営できるのか心配されるほどです。

シンガポール フライヤー アクティビティ・乗り物体験

Benjamin Sheates Bridgeの向こうにマリーナベイサンズが見えてきました。

ヘリックスブリッジ(Helix Bridge)を通ってホテルに戻ります。この橋は観光客に人気の橋ですが、日中は暑いためか人影は殆どありません。気温は35度ほどもありますので、日中に散歩するのは余程の物好きだけだろうと思われます。

ダブル へリックス ブリッジ (ヘリックス ブリッジ) 建造物

マリーナベイサンズの前にあるアートサイエンスミュージアム(Art Science Museum)です。白い花びら状の目立っている博物館です。

アートサイエンス ミュージアム 博物館・美術館・ギャラリー

マリーナベイサンズのショッピングモールに戻ってきました。建物内は空調が効いていますので、暑い中を歩いてきましたので涼しさにホッとさせられます。ここはデジタルライト・キャンパスです。40万個のLEDで構成されたガラスシャンデリアと770万個のLEDが埋め込まれたフロアーを使って、華麗なショーが行われていました。快適で面白く、見事なショーです。

シンガポール川沿いと市街地を散歩してきました。それ程広くはない場所に、沢山のモニュメント、宗教施設、博物館、美術館、国会議事堂などがありました。多様な民族が歴史を築いてきたシンガポール独特の雰囲気が感じられました。暑さには多少参りましたが、中味の濃い散歩でした。

スケートリンク アクティビティ・乗り物体験