2017/11/18 - 2017/11/30
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HOUKOUさん
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重慶観光最終日。
「長江ロープウェイ」で南岸区に渡り,そこから「重慶抗戦遺址博物館」へ行くつもりが・・・
大ロスタイムがあったが気を取り直し,残りの時間で「宋慶齡旧居」「羅漢寺」を見て回る。
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朝食に寄った面屋。
気が付くと,それは有名な「花市碗雑麺」であった。
重慶についても有名な店をあらかじめ調べてきたのだが,どこへ行にも坂道の重慶では,わざわざ地図をみながらそれらの店にいくのは億劫である。 -
「碗雑麺」とは,ソラマメを使ったみそだれをかけた麺らしい。
これまで味わったことがないほんのり甘い独特の風味があっておいしい。 -
今日の観光はまず長江索道(ロープウェイ)から。
長江索道は昔は重慶市民の貴重な足だったはずだが,今は立派な橋や地下鉄もあり,現在は観光施設化しているようだ。 -
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乗客はほとんど観光客に見えるし,往復券を買っている人が多かった。
ロープウェイが動き出してすぐ,ガクンとゴンドラが落ち込み,皆一斉に「オーッ」という驚きの声をあげる。
これでゴンドラ内は和やかな雰囲気に包まれる。
この長江索道のだいご味の一番はもちろん長江の雄大な眺めであろうが,おそらく老朽化した旧式の乗り物に乗るスリリングな体験をも求めている人も少なくないであろう。 -
まるでマンハッタン(行ったこともないし,行く気もないが)のような重慶の高層ビル群。
高所恐怖症の私であるが,ほとんど怖さは感じない。
下が川であるからなのであろう。
いままで一番怖かったロープウェイはランカウイ島で乗ったものだった。
数分で南岸区に到着。
ほとんどの人は駅構内にとどまり,とんぼ返りするようで,駅を出たのはほんの数人であった。
この南岸区の山の中に私が目指す「重慶抗戦遺址博物館」がある。
ところが,このロープウェイ駅を出て,その博物館に行くまでが大変な苦労であった。
結局移動に2時間以上かかってしまった。
それもこれも,激辛火鍋で頭がマヒしているのではないかと思われるタクシー運転手のせいだ。 -
この南岸区のロープウェイ駅は,大変さびしいところにあって,バスはもちろんタクシーもとても拾えそうにない。
できるだけタクシーが通りそうな通りまで出て,停まってくれたタクシー運転手にタブレットで「重慶抗戦遺址博物館」の文字を見せるが,乗車拒否。
おそらくかなり辺鄙なところで,帰りの客が期待できないからだろう。
これが2回続いた。
諦めずに,空車表示を出しているタクシーを止めてみると,助手席に先客が乗っている。
タブレットを見せて,念のため「南山!」と付け加えたらOKであった。
ほっとして後部座席に座っていると,この車なんと重慶半島へ向かう橋を渡っている!
呆然としてしばらく様子をうかがっていると,どうもこの運転手私の行き先を「三峡博物館」と勘違いしているようだ。
外国でもめ事を避けるよういつも注意している温厚な私(W)でもこれにはブチ切れた。
「?胃錯了!!」(あんた間違っている!)と怒鳴ってもう一遍タブレットを突きつけ,一方通行で渋滞しているタイミングを見計らって勝手にドアを開けてタクシーを降りた。もちろんお金は払っていない。
運転手も,どうせ相乗り客だったということもあるだろうか,あるいは自分の感違いに気づいたのか追いかけてこない。 -
それからがまた大変だった。
せっかくロープウェイで渡った長江であるが,地下鉄で再び南岸区に渡り,バスに乗り換え「南山」行きバスが出ているということが分かった南坪バスターミナルへ行き,広大なバス駐車場で何とか南山植物園行きの384番のバスを隅っこに見つけて乗り込む。(タクシーはこりごりだった) -
こうやってやっとたどり着いた「重慶抗戦遺址博物館」。
ここは蒋介石や政府重鎮が,爆撃を避けるため中心地から離れて設けた官邸や邸宅が残っているものである。
例にもれず重慶の常として,山の中にそうした史跡が点在しており体力を消耗する。 -
「雲岫楼」
蒋介石の官邸であり,作戦指揮署でもあった建物。
全方位を見晴らすためか,一番高い高台に建っている。 -
ここから燃える重慶半島を呆然と眺めることもあったかもしれない。
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おそらく蒋介石の執務机。
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その近くにあった防空壕。
最後まで白旗を掲げなかった蒋介石であるが,心裡的には爆撃の重圧をかなり感じていたともいわれる。
この防空壕に避難したこともあったはずだが,何を思って爆撃が過ぎ去るのを待っていたのだろう。 -
「松庁」
蒋介石夫人,宋美齢の別荘だったところ。 -
英文タイプライター。
中国近代史に興味ある人なら,宋三姉妹と浙江財閥のことを知らない人はいないであろう。
宋美齢は三姉妹の末っ子,9歳でアメリカ留学しているので英語は完璧だったに違いない。
アメリカの対日感情を悪化させるような活動を精力的に行っていた。
このタイプライターで打ち出した文書が,もしかしたら太平洋戦争勃発に影響を与えたかもしれないのだ。 -
南京にも「美麗宮」という別荘があったが,この松庁も戦時体制下のものにしては豪華なものだ。
宋家の三姉妹については「一人(長女の 靄齢)は金を愛し、一人(三女の美齢)は権力を愛し、一人(次女の慶齢)は中国を愛した」という言葉が有名だが,それはもちろん相対的なものであろう。 -
「孔園」と呼ばれる一時孔祥熙の官邸だった建物。
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孔祥熙は,私財を肥やす腐敗権力の象徴にも例えられた。
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「孔子の子孫」を自称していたそうであるが,どうやら論語の「君子は食飽かんことを求むること無く、居安からんことを求むること無し(君子は満腹を求めない。安楽な家に住もうと思わない。)」という言葉の真逆を求めていたようである。
この建物も,実際は孔祥熙の娘の邸宅として使われていたようだ。 -
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火鍋頭タクシー運転手のおかげで,この時点で既に昼過ぎ。
バス地下鉄乗り継ぎで,昨日閉まっていた「宋慶齡旧居」を訪れる。 -
権力欲,金銭欲にまみれた宋一族の中で,この宋慶齡だけが「善人」に思えるのは中国共産党のプロパガンダの成果なのであろうか。
三姉妹のなかで,宋慶齡だけが中国本土に残り,共産党の庇護のもと国家の要職も務めた。
共産党としては,辛亥革命の正統な継承者であることのシンボルとしても孫文夫人・宋慶齡の大陸残留は価値が大きかったはずだ。
宋慶齡がなぜ大陸残留を選択したのか,そのいきさつについては詳しく知らない。
蒋介石とはそりが合わなかったということもあるであろう,もしかしたら元々姉妹の中では最もリベラルな思想傾向があったのかもしれない。 -
宋美齢は,アメリカのタイム誌の表紙を飾るほど,目立ちやでいかにも自己顕示欲が強そうに見える一方で,この胸像もそうであるが,宋慶齡の写真はどれも控えめな表情がする。
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夫孫文との写真が飾られた寝室。
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屋敷内では,さっきからショパンが聞こえていたが,それは音楽室でホログラム投影された宋慶齡が奏でるものであった。
心憎いまでの演出である。
これが宋美齢の館であれば,単なるブルジョア趣味に聞こえたのかもしれないが,この場の雰囲気では数々の試練に耐えた宋慶齡の哀愁の歌に聞こえた。 -
まだ日が明るい。
重慶最後の観光に選んだのは,地下鉄小什字付近にある「羅漢寺」である。 -
あまり有名でもなさそうなお寺で期待していなかったのだか,以外と面白い寺であった。
ここは,いかにも開けた土地が貴重な重慶らしく,狭い敷地の中に御堂が密集して建てられている。
しかし御堂や石細工もきれいに作りこまれて,また丁寧に維持されていて,乱雑さを感じさせない。 -
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「古仏岩」といわれる石壁を見学したときは,日もだいぶ傾いていた。
狭い通路沿いの石仏は更に日当たりが悪くはっきり見えなかったのが残念だった。
重慶観光はこれまでとして,歩いてホテルに戻る。 -
途中解放碑近くのHSBCに立ち寄り,HSBC香港のカードで現金を引き出す。
ところで,中国のATMの一回で引き出せる金額が謎めいている。
前回の旅で一度に5千元の引き出しが可能なATMに遭遇し,満額を引き出せたのだが,このHSBCの限度額(引き出し額の選択ボタンの最高額)は,たった2千元だった。
今回の旅行では,この後工商銀行,建設銀行のATMを使ったのだが,限度額は2千だったり2千5百だったりだった。 -
今日もホテル半地下スーパーで,お気に入りの「唐記鹵香鴨」と,ビタミン補給のためカットフルーツを買ってきた。
いづれも価格シールを追加で張った値下げ品(W)。 -
さて明日は峨眉山への移動だが,現地の天気が気になる。
今回の旅行で最もショックだったことの一つがヤフー検索ができなくなっていたことだ。
中国のいうままにならないグーグル関係サービスが使えないのは昔からそうだったが,そういう場合はヤフー検索で何とか現地での情報入手が可能であったが,今回は何回試してもダメ。
URLを直接入力してもダメ。
百度(バイドゥ)検索はできるはずだが,そのバイドゥの検索画面を出す手段が絶たれている。
不思議なことに,ヤフー検索はできないが,ヤフーメールやニュースは普通に使える。
スカイプも使える。
旅の情報はかなりの量のWEBページをPDF化してタブレットに入れているのでさほど不自由しないが,天気予報は如何ともしがたい。
時々テレビに流れる天気情報が唯一のたよりだが,天気図や解説があるわけでもなく,唐突に天気予報が始まり,次々に地名が入れ替わってなかなか峨眉山の情報がキャッチできない。
これは峨眉山の手前「眉山」の天気。 -
重慶最後の夜,何を食べようかさんざん迷ったが,結局最初の夜食べた羊ラーメンが食べたくなって同じ店の店先のテーブルで同じラーメンを食べる。
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この旅行記へのコメント (2)
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- メイリンさん 2018/02/08 23:19:45
- 検索
- 私も1月の中国旅行でyahoo検索が使えず参りました。goo(グーグルじゃなく、グー)の検索が使えたのと百度をお気に入りに入れていたのでなんとかなりましたが、情報規制はなんとかならないですかね。
- HOUKOUさん からの返信 2018/02/10 15:01:40
- RE: 検索
- 貴重な情報ありがとうございました。
gooとは意外でしたね。
百度についてはurl入力ではだめだったので、
ブックマーク登録で可能かどうか次回試す予定でした。
私は旅行前にかなり下調べを行うので、ほとんどは
PDF化した資料で事足りるのですが、天気予報など
リアルタイム性を要するものは、やはりネットが必要です。
中国のことですから、更にまたネット規制が変わるかもしれませんが、
メイリンさんの2つの方法、次回試してみようと思います。
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