2017/08/05 - 2017/08/17
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HOUKOUさん
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予定外の上海一日滞在で、とりあえず上海動物園へ行く。
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(2017/8/6) 旅行2日目)
翌日の朝,この手のホテルでよく見かけるワンパターンの味気ない朝食を取る。
昔は喜んで食べていたが,最近は何か味気ないものを感じ始めている。
さて,今日は何をしようか。
北京などと比べれば歴史の浅い上海など(私にとっては)見るところは少ない。
幾つかある見どころは既に見学済みである。
フフホト行フライトは17時過ぎなので,1日弱の自由時間がある。 -
とりあえず近くにあるはずの「上海動物園」へ行ってみよう。
ホテル直ぐそばにバス停があり,運行表では1停前が動物園になっている。
日本的感覚では,道路の反対側へ渡り反対方向へ行くバスに乗れば済む話ではないかと思われるかもしれない。
しかし,ここは上海の歩行者の道路横断など全く眼中にない大交差点。
横断歩道もトンネルもない,こうした交差点近くで反対側へ渡るのは不可能である。
しかもこちらから見渡しても,逆方向行きのバス停らしきものは見えない。
こうなれば,スーツケースを引きずって動物園まで歩いて行こう。
道路を横断しやすそうな地点を見つけ,半分以上感だよりで動物園方向へスーツケースを引きずっていく。
「動物園はこちら」みたいな表示もなかなかなくて,自分の「感」に疑いを感じながらもスーツケースを引きずって行く。
中国のこの夏の猛暑はテレビ報道などで聞いていたが,短パン・Tシャツ姿(帰国時以外はずっとこのスタイルで通した)で外出したことだけは正解だったなと思う暑さである。
やがて広大な敷地を囲う長い塀が見えてきて,ここが動物園かと思う。
ただ,どっちが入り口なのか何の表示もない。
正門は南(地下鉄)に面しているはずなので右へ進む。 -
またもや自分の「感」に自信を失いかけたときに,上海動物園のシンボルマークである2頭の象の鼻でデザインされたゲートが見えてきた。
-
入場券を買い,初めに入場口右手にある手荷物預かり所にスーツケースを預ける(2元)。
愛用のレジェンドウォーカーのスーツケースは機内持ち込み可の33Lと小さなものであるが,それでもスーツケースを引きずるということが如何に負荷となっているかを感じさせる,すがすがしい解放感を感じる。 -
上海動物園に来たのは,必ずしも全く消極的な理由からだというわけでもなく,上海で時間を余すことがあれば,行き先候補の一つとしていた場所だ。
私は動物が好きなほうであるが,大半の人がそうであるように,それが「かわいい」からではない。
そうではなくて,むしろ「強い」動物が好きだ。
トラ,ライオン,熊,猛毒を持つ蛇・・・。
そういうもの見たさに,私は時々地元の福岡市動物園にも行くし,タイ・バンコクのスネークファームにはキングコブラ見たさに2回も行った。
そうは言っても,せっかく中国の動物園に来たのだから,やはりまだ見たことがないパンダは,話のタネにでも見てみたい。
それに,未知の動物がいれば,それにも出会いたい。
水生動物,両生類あたりから見て回る。
ほとんど見たことがあるものばかりだし,展示施設も古い。
それに今日は日曜日で子供連れが多く,室内展示場に響き渡るその声のそのうるさいこと。
子供は元気なほうがいいが,問題は中国人の場合,この状態のまま大人になっていくことだ。(W)
唯一,ヨロイトカゲは初めて見るもので目新しさがあった。 -
鳥類エリアは足早に通り過ぎ,トラと対面する。
子供たちが一斉に声を上げる。
「老虎(ラオフー)!!」
普段はうるさいだけのガキドモであるが,中国語の勉強になる。
なるほど,虎は中国では単に「虎(フー)」ではなく,「老虎(ラオフー)」というのが普通らしい。
虎は3種類おり,なかでも貴重なのは野生種が絶滅したとも言われている「華南トラ(アモイトラ)」である。
残念ながらこの暑さにまいっていたのか,こちらに背を向けて横になっていた。
こちらは別のトラ。この貫禄には,やはりしびれる。 -
そしてパンダである。
私は「カワイイ」という形容詞が嫌いな(というか,口を開けばこの言葉が出てくるある種の女性が嫌いな,あるいはそれを許容する場が嫌いな)男であるが,パンダは文句なくカワイイW。
「太った熊を黒白に色付けただけのもの」程度にしか思っていなかったが,その猫背かげん(さすが中国語で「大熊猫(ダーションマオ)」),ガニマタの短足,しぐさ・・「カワイイ」要素を一身に集めたような不思議な動物だ。
この時は与えられた氷(?)を2匹でガリガリかじっていた。
その一心不乱な,そのことしか頭にないような脳天気さがたまらなくカワイイ。 -
もう一つの感動は,生のハイエナを見ることができたことだ。
第1印象は,テレビなどから想像していたより一回り大きいということだ。
塀沿いの一定の間をせわしく行ったり来たりしている。
いかにも俊敏そうな動きだ。
腐肉を漁ったり,集団で獲物をしつこく追いかけるなど,パンダとは真逆の動物界有数の悪役のイメージがあるハイエナ。
まさか「ハイエナのような人」と呼ばれて喜ぶ人はいるまい。
ライオンが捕えた獲物を横取りしようとして,しつこく周りをうろつくテレビのシーンも時々見かけるが,実は元々ハイエナが捕えた獲物をライオンが奪い,それを取り返そうとしている場合も多いらしい。
ハイエナも生きるために必死であり,熾烈な生存競争の中では「善」も「悪」もないのである。
そうは言っても,半開きの口からでも見える,鋭く不気味な歯並びは,悪魔のように不気味だ。(この歯は獲物を骨ごと噛み砕けるほど強力である) -
こちらはゴリラの後頭部。
霊長類の後頭部などまじまじと見る機会もなかったのだが,なんと人間のような旋毛(つむじ)がない。
この人間との違いはひょっとしたらアクア説(人間の祖先が水生の猿であったという,一般には異端視されている学説)と何か関係があるのか? -
出口近くの木陰のベンチで休憩しながら,一本5元もするミネラルウォーターを飲む。
かんかん照りのくそ熱い上海であったが,こうして木陰にいると比較的しのぎやすい。
やはり日本の暑さというのは,多量の湿気を含んだ特別に不快な暑さなのだ。
風でも吹けばさらに快適で,そうして涼みながらベンチから次々に通り過ぎる中国人を観察する。
お上りさんも交じっているとは思うが,半分以上は大都会の上海人であるはずだが,それにしても中国人のファッションセンスは,ファッションという言葉にほとんど縁のない私にも,少々奇異に感じられるものがある。
全体的に着ているものの品質が日本と比べかなり落ちる。
品質へのこだわりや目利きが日本人のそれと比べれば,明らかな差があるように感じられる。
それと普通の日本人であれば必ず考える,TPOや身に着けるもののバランス感覚の欠如あるいは無頓着さも目立つ。
典型的なのは,女性が持つハンドバックと衣服のチグハグさである。
カジュアルな服装に,フォーマルなブランドもの(?)のバックを身に着けた女性が何人も通り過ぎて行った。
子供に日中からピアノ発表会で着るようなドレスを着せているのもよく見かける。
TPOにこだわらない中国人らしい。
中国人も,今後しだいに品質にうるさくなり,トータルコーディーネートやTPOに敏感になっていくことであろう。
ただ,そういう日本との時間差を差し引いても,中国人の柔軟さ,他人のまなざしからの解放感というものを感じ,ある意味うらやましさを感じてしまう。
ちなみに,私のこのときの恰好も,Tシャツ・短パンに黒の革靴(ウォーキング用)というやや珍妙な恰好であったが,おそらく中国では誰も気にかけないであろう。
共産党一党独裁で何かとがんじがらめの中国社会であるが,雰囲気や人々の行動様式を見ていると,逆に日本のほうがある種の抑圧感,息苦しさがあるように感じることもあるのは私だけか。
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