2017/09/28 - 2017/09/30
8482位(同エリア31887件中)
naoさん
旅の行程
9月28日 郷原宿、村井宿
9月29日 松本、会田宿、稲荷山宿
9月30日 戸隠
長野県塩尻市にある郷原宿は、慶長19年(1614年)に中山道の洗馬宿と北国街道の篠ノ井追分を結ぶために整備された善光寺街道(北国西往還)の宿場町の一つで、洗馬宿から善光寺街道へ入って最初の宿場町にあたります。
脇往還の宿場町だった郷原宿には、主要街道の宿場町に見られる桝形などはなく、町並みは直線的に形成されています。
敷地の間口は5~6間、奥行きは30~40間と、他の宿場町に比べて広い町割りがなされ、さらに善光寺街道は大名や武家の通行が少なく、旅篭屋や茶店の収入だけでは生活が成り立たなかったため、屋敷の奥には「うら」と呼ばれる広大な耕地が設けられており、多くの町家が兼業農家だったことが窺えます。
かつて、『宿場町全体が誠に見事な一個の作品だと言ってよい。』と民芸運動家の柳宗悦が絶賛した郷原宿は、切妻屋根妻入りの雀おどしが付いた本棟造りの町家が特徴で、街道に面する前庭に樹木が植えられた、とても美しい町並みが続いています。
正式な本陣や脇本陣のなかった郷原宿では、松本領塩尻の大庄屋で、山城屋の屋号を持つ赤羽家がこれを務めていたようで、地元の人々は山城屋を本陣と呼んでいます。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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善光寺街道、郷原宿にやって来ました。
郷福寺さんの駐車場をお借りしたので、北側から町歩きを始めます。 -
郷福寺さんの敷地の一角に善光寺街道の標柱と・・・
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郷原宿の石碑が設置されています。
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石碑の横には高札場が復元されています。
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では、町並みへ。
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町並みに連なる町家には、かつての屋号が書かれた看板が掲げられています。
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伝統的な様式を取り入れて新しく建てられた町家も同様に看板を掲げておられます。
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軒樋からの排水を、道路際にある排水口へ直接竪樋で接続しています。
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道路に面して大きな木を植えた町家です。
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白漆喰塗籠めの虫籠窓がかつての姿を留めている町家には・・・
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立派な構えの門が設けられています。
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効果的に格子が使われている町家。
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看板の掛かった出格子には、曲面の板屋根が架けられています。
僅かな出幅しかありませんが、丁寧な仕事がなされています。 -
伝統的な様式を現代風にアレンジして建てられた新しい町家です。
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「米屋」と書かれた看板が掛かっているので、かつては米屋さんを営んでおられたんでしょうね・・・。
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郷原宿の町並みです。
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この町並みの特徴と言われているのが、家々と街道との間に小さな前庭が設けられていることで、目に優しい木々が植えられた、とても美しい町並みが続いています。
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前庭に植えられた樹木とともにこの町並みを特徴づけているのが、切妻屋根妻入りの雀おどしが付いた本棟造りの町家です。
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こちらの町家は郷原宿に2軒ある問屋の内の一つ、下問屋です。
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「下問屋」と書かれたの看板。
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切妻屋根の妻面にしつらえられた雀おどし。
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下問屋のお隣には宿場町当時の共同の古井戸が残っています。
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郷原宿一帯は水が乏しいため井戸に頼るしかなかったようですが、地下水位が低いため深井戸を掘らざるを得ず、宿場全体を三つに区割りして、共同井戸を掘ったそうで、これはその内の一つです。
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荒壁の妻面を見せる町家。
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中央に市章(塩尻の語呂合わせの、四つのホの字)が入った塩尻市の汚水枡の蓋。
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町並みの景観にそぐうようにと、可能な限り植栽に配慮されている町家。
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前庭にもかかわらず、修景に燈籠まで据えておられる町家。
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郷原宿の町並みに、地元の皆さんが本陣と呼んでおられる町家が見えてきました。
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脇往還だった善光寺街道は参勤交代に使われることがなかったので、郷原宿には正式な本陣や脇本陣は置かれませんでしたが・・・
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塩尻の大庄屋で「山城屋」の屋号を持つこちらの赤羽家が、必要に応じてその役目を務めていました。
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そんなことから、地元の皆さんは今も「山城屋」を本陣と呼んでおられます。
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ちなみに、元治元年(1864年)に佐久間象山が京へ上った折にこちらに泊まったと伝えられています。
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広大な敷地の本陣には土塀が巡らされています。
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本陣と道を挟んで向かい合っているのは、冠木門に白壁の塀を巡らせた上問屋です。
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かつては上問屋の前に郷原宿の高札場があったそうですが、現在は郷福寺さんの敷地に復元・移設されています。
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上問屋の前にも郷原宿と刻まれた標石が置かれています。
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雀おどしの付いた、本棟造りの堂々とした町家です。
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その町家に掲げられた屋号看板。
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郷原宿の町並みを振り返ったところです。
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前庭に石組の本格的な庭園をしつらえられた町家。
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門冠の松が植えられた町家は、大黒柱のように太い柱が玄関の下屋を支えています。
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背の低い板石を塀代わりに使った町家には、面白い燈籠が据えられています。
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加工された火袋の上に、自然石の笠がのせられています。
こんなにもピタッとはまる石もあったもんですね・・・。 -
松の木が無残にも枯れてしまっています。
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郷原宿の案内板のある所が、塩尻市が運行している地域振興バス「すてっぷくん」のバス停になっています。
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それにしても、郷原宿の案内板を差し置いて、消防団の詰所の方が目立ち過ぎです。
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今も活躍している火の見櫓。
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お米屋さんの倉庫と・・・
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主屋。
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郷原宿の南端まで歩いてきました。
主要な街道の宿場町に見られる桝形のない、直線状に連なる郷原宿の町並みには、切妻屋根妻入りの雀おどしが付いた本棟造りの町家と街道筋に植えられた樹木が織りなす美しい町並みが続いていました。
では、次の目的地へ向かいます。
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