GWの鎌倉花散歩：裏鎌倉を行く

2017/04/30 - 2017/04/30

ＧＷの鎌倉は混雑必至ですが、裏鎌倉の花散歩を楽しみました。
（裏鎌倉とは、私が勝手に言っているだけで、正式な呼び名ではありませんのであしからず。）

この日のコースは、
鎌倉駅→寿福寺→英勝寺→海蔵寺→浄光明寺→鶴岡八幡宮・旗上弁財天→常楽寺→八雲神社→別願寺→安養院→安国論寺→長勝寺→鎌倉駅

エリア 鎌倉(神奈川)

• 旅行の満足度: 3.5

ホテルニューカマクラの藤棚

友人Iさんのリクエストで鎌倉へ出掛けることに。
「ＧＷの鎌倉、混雑は覚悟」と伝え、いざ出発。
ＪＲ鎌倉駅に１１：０５到着、大勢の観光客が降りました。
混雑する東口を避けて、西口から歩きます。

鎌倉駅のすぐ横から線路沿いに少し歩くと、
こじんまりとしたホテルがあります。

ホテル ニューカマクラ 宿・ホテル

ホテルニューカマクラの藤棚

このホテルには、知る人ぞ知る（？）藤棚があります。

ホテル ニューカマクラ 宿・ホテル

ホテルニューカマクラの藤

藤の花が見頃となっていました。

ホテル ニューカマクラ 宿・ホテル

寿福寺　総門

鎌倉五山第三位、正式名は寿福金剛禅寺。
横須賀線の線路沿いの道を少し歩くと寿福寺の総門があります。
普段は公開されておらず、お参りされる方も少なめ。

この日も、普段よりは多いものの、訪れている人はちらほら。

寿福寺 寺・神社・教会

寿福寺

山門まで伸びる参道は約３００ｍ、
石畳と苔で雰囲気があります。
（何よりも人が溢れていないのがいいですね。）

寿福寺 寺・神社・教会

寿福寺　山門

通常は非公開で、正月など特別な日のみ拝観できます。
この日は公開されていてラッキー！

源氏山を背にした源氏家父祖伝来の地。
建久１０年(1199)頼朝が亡くなると妻・北条政子が夫の菩提を弔うため、
正治２年(1200)に明庵栄西を招いて創建。

裏山の墓地には、俳人・高浜虚子、作家・大佛次郎などの有名人の墓もあるそうです。

寿福寺 寺・神社・教会

寿福寺　仏殿の扁額

仏殿の中央にある、高さ２．７ｍの釈迦如来坐像は、
鎌倉時代には珍しい脱活乾漆造という技法で作られた、
極めて貴重なものだそうです。
他にも、木造の文殊菩薩像と普賢菩薩像や、
鶴岡八幡宮から移されたという仁王像などが祀られています。

何度も訪ねていますが、拝観させてもらったのは初めて。

寿福寺 寺・神社・教会

英勝寺　総門

いつもは閉ざされている総門、拝観のために開けるのは初めてだとか。

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　総門に刻まれる三つ葉葵の紋

徳川家に縁のあることが分かります。

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　鐘楼（県重文）

総門と同様に英勝院の一周忌のために１６４３年に建立。
鎌倉では唯一の袴腰造の珍しい様式。

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　山門（国重文）

徳川頼房の子・松平頼重が英勝院の一周忌のために１６４３年に建立。
関東大震災で全壊、全ての部材が資産家に買い取られて私有地に再建されていたが、２００１年に英勝寺が買い戻し、復興工事を行い２０１１年に落慶。

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　本堂（仏殿）（県重文）

浄土宗、鎌倉唯一の尼寺。
家康に寵愛された側室お勝の方は、太田道灌の曾孫・康資の娘。
家康の死後、お勝の方は出家し英勝院と号しました。
将軍・家光から寺地として賜り、寛永１１年（1634）菩提寺としたのが始まりとされます。

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　本堂（仏殿）

正面の小窓を開けると、徳川家光が寄進した運慶作の
本尊・阿弥陀三尊立像が拝めます。
天井や壁などにも極彩色の鳥や天女の絵が描かれています。

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　石段を上ると聖観菩薩と太子堂があります。

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　唐門（国重文）

小さな門ですが、両面透かし彫りのボタンの花があしらわれ、
江戸時代初期の高度な技術を見ることが出来ます。

この奥には、英勝院の位牌を祀る祠堂（国重文）があります。

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　祠堂の裏山に咲く山藤

ちょっと見逃しそうな場所ですが、山藤が咲いています。

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　本堂（仏殿）の裏に咲くツツジ

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　本堂（仏殿）の裏に咲くツツジ

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　藤棚

ここは、見事な白藤で知られますが、
まだ少し早すぎたようです。

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　藤棚

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　藤棚

寺の方の話では、見頃は１週間後くらいとのこと。
今年の見頃はＧＷ後半頃でしょうか。

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　竹林

境内の奥にある小さな門をくぐると、
遊歩道が整備された竹林があります。

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　竹林のタケノコ

竹林が広がり過ぎないように根切りをするなどして
管理されているそうです。

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　通用門

普段、拝観はこちらの門から出入りします。
門の目の前には横須賀線の線路があります。

英勝寺 寺・神社・教会

英勝寺　塀の外に咲いている芝桜

尼寺だけあり、一年を通して、いろいろな花が楽しめます。

英勝寺 寺・神社・教会

海蔵寺　山門

秋にはハギが三門を覆います。
花と寺として人気がありますが、
この時期はちょっと花が少ないかも。

海蔵寺 寺・神社・教会

海蔵寺　本堂

四季を通じて草花が絶えない花寺として人気。
特に４月の「花海棠」、９月の「ハギ」が有名。

臨済宗建長寺派の寺、本尊は薬師如来。
建長５年（1253)に鎌倉幕府六代将軍宗尊親王の命によって、
藤原仲能（道知禅師）が願主となって、七堂伽藍の大寺を建立。
元弘３年(1333)、鎌倉滅亡の際の兵火によって全焼。
応永元年(1394)に、山内上杉憲定が再興、盛時には、
谷戸一帯に塔頭が立ち並ぶ程であったそうです。

海蔵寺 寺・神社・教会

海蔵寺　境内のオオテマリ

海蔵寺 寺・神社・教会

海蔵寺　山門横に咲くシャガ

海蔵寺 寺・神社・教会

浄光明寺　山門

真言宗泉涌寺派の寺院、開基は北条長時、開山は真阿。
本尊は阿弥陀如来。
北条氏や足利氏とゆかりの深い寺院。

境内奥には、冷泉為相（藤原定家の孫で歌人）の墓所もあります。

浄光明寺 寺・神社・教会

浄光明寺　山門横の藤

藤棚にはなっておらず、山藤のように上に延びています。

浄光明寺 寺・神社・教会

浄光明寺　山門横の藤

浄光明寺 寺・神社・教会

浄光明寺　山門横の藤

浄光明寺 寺・神社・教会

浄光明寺　楊貴妃観音

京都の泉涌寺にある楊貴妃観音を模したもの。

浄光明寺 寺・神社・教会

浄光明寺　境内のオオデマリ

浄光明寺 寺・神社・教会

浄光明寺　境内の奥の高台にある阿弥陀堂

鎌倉でも一二を争う立派な阿弥陀三尊像（国重文）は、
阿弥陀堂の横の宝蔵庫に安置されています。

拝観日が限られているのでご注意を。

浄光明寺 寺・神社・教会

将元　

小町通り商店街から少し入った所にある人気店ですが、
少し遅くなった（１３：３０頃）ので、
待たずにランチを頂けました。
相変わらずバランスのとれた日替わり定食（８００円）でした。

鎌倉将元 グルメ・レストラン

若宮大路　段葛

葉桜とツツジが綺麗です。

若宮大路　段葛のツツジ

旗上弁財天社

鶴岡八幡宮の源平池にある弁財天。
ツツジも綺麗ですが、実は。

旗上弁財天社 寺・神社・教会

旗上弁財天社　白藤

この白藤が見事です。

旗上弁財天社 寺・神社・教会

旗上弁財天社　白藤

そろそろ見頃を過ぎそうな感じでした。

旗上弁財天社 寺・神社・教会

鶴岡八幡宮　源平池の藤棚

旗上弁財天社側から見た藤棚

鶴岡八幡宮　藤棚

棚の下まで来て見上げた藤。

鶴岡八幡宮　藤棚

この後は、小町の裏道を歩き、大町へ向かいます。

常栄寺

通称ぼたもち寺の前を通ると、境内に人が。
普段、あまりお参りされる方を見たことがないのですが、流石にＧＷ。
御朱印を貰う方が並んでいました。
（御朱印集めが人気のようですね。）

常栄寺 寺・神社・教会

八雲神社　参道の八重桜

まだ八重桜がいっぱい咲いていました。

八雲神社 (大町) 寺・神社・教会

別願寺の藤

大町のバス通りを左折して直ぐ。

鎌倉公方代々の菩提寺であり、鎌倉での時宗の中心として栄えた寺。
もとは真言宗の寺で能成寺といったが、弘安５年(1282)、
住職だった公忍が一遍に帰依し、名を覚阿と改め時宗に改宗し、
寺名を別願寺としたそうです。

別願寺 寺・神社・教会

別願寺の藤

鎌倉の藤の名所の一つに挙げられますが、
本堂などは何処にあるのかよく分かりません。

別願寺 寺・神社・教会

安養院　門前の大ツツジ

ツツジの寺として知られますが、
ここ何年かツツジが満開になったのを見ていません。
（花付きが悪くなることがあるのでしょうか？）

北条政子ゆかりの浄土宗の寺。
政子は、源頼朝の菩提を弔うため笹目に長楽寺を建てたが、
元弘３年(1333)の幕府滅亡とともに焼け落ちたためこの地に移された。
「安養院」は政子の法名。
その後、再び火災に遭ったことから、
頼朝に仕えていた田代信綱が比企ヶ谷に建立した田代寺の観音堂が移されたことから、別名「田代寺」といわれる。

安養院 寺・神社・教会

安国論寺

ここも参拝客が少なく、お気に入りの寺の一つです。
紅葉シーズンがお薦めですが、ツツジや藤もあります。

日蓮宗の寺、創建は建長５年(1253)。
鎌倉時代の初期、北条時政の屋敷・浜御所があった所。
建長５年(1253)、安房から鎌倉に入った日蓮上人が松葉が谷に来て、
初めて草庵を結んだ所の一つです。

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　境内の参道

青もみじが清々しいです。

日蓮上人は、20年この地で過ごし、その聖跡が寺となったもの。
文応元年(1260)日蓮上人39歳の時、ここ草庵で「立正安国論」を著して
前執権・北条時頼に建白しました。
その為、度重なる法難を受けました。

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　ツツジ

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　ツツジ

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　ヤマブキ

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　ツツジ

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　境内に立つ石仏

インドあたりから来られた石仏かと思いますが、
後ろに傾いていて倒れないか気になっています。
でもこの姿でずっと我慢されています。

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　藤棚の藤

こちらの藤も、数年前から花付きが少なくなっている感じです。
肥料が足りないのでしょうか？

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　藤棚の藤

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　青もみじ

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　境内の石塔

この奥には、東芝社長や経団連会長を務めた土光敏夫氏の墓所があります。
土光さんが、今の東芝の状態を知ったら、どのように思われるでしょうか。
（東芝、頑張って欲しいですね。）

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　奥の傾斜地に植えられたツツジ

この右手から寺を囲むように山の尾根つたいに巡礼路があります。

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　富士見台から眺める材木座の海

巡礼路を進むと富士見台にでます。
富士見台からは、日蓮上人が日々、富士山に向かって
法華経を唱えたそうです。

視界が良いと富士山も一望できますが、この日は見えませんでした。

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　満点星（ドウダンツツジ）

富士見台から下りて、境内に戻りました。
最近知ったのですが、
ドウダンツツジを漢字で書くと「満点星」となるそうです。

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　境内の梅の実

帰りには、やはり御朱印を貰う人が何人か並んでいました。

安国論寺 寺・神社・教会

安国論寺　門前のツツジ

また紅葉の頃にお邪魔したいと思っています。

安国論寺 寺・神社・教会

長勝寺　境内に立つ日蓮聖人像と四天王像

日蓮宗の寺、寒中の荒行で知られます。
桜や紅葉も楽しめます。

これで、鎌倉花散歩を終えて、鎌倉駅へ戻りました。
ＧＷで混み合う鎌倉、人込みを避けての裏鎌倉散歩でした。

（おしまい）

長勝寺 寺・神社・教会

この旅行記へのコメント （4）

• コクリコさん 2017/05/06 16:18:48

  鎌倉の藤

  こんにちは!
  
  鎌倉の藤見に行ったのは既に数年前になってしまいましたが、もっと見頃の時期に行きたかったと思いつつ、やはり混んでいそうなので躊躇してしまいます。
  
  ホテル・ニューカマクラの藤見事ですね!
  ちょうどトラッキー☆さんのホテル・ニューカマクラ旅行記見たばかりだったので思わず書き込んでしまいました!
  トラッキーさん、藤の頃泊ればもっと感激したでしょうね。
  
  浄光明寺のご住職は若い頃、京都の泉涌寺で修行されたそうですよ。
  そのご縁で楊貴妃観音お祀りしているのでしょうね。

  morino296さん からの返信 2017/05/06 17:27:11

  RE: 鎌倉の藤

  コクリコさん
  
  こんにちは。
  いつも有難うございます。
  
  ＧＷも終わってしまいますね。
  
  やはりＧＷは、鎌倉も混みますね。
  
  この日は、友人が鎌倉の藤を見に行きたいとのリクエストがあったので、
  覚悟して出掛けましたが、割と知られていない所を歩いたので
  混雑は避けられました。
  
  そうなんですよ、ホテル・ニューカマクラの藤が見事なんですよ。
  わざわざ、ここへ藤を見に来る人もいないのでしょうが。
  トラッキーさんが行かれた日は、まだ咲いいなかったかも知れませんね。
  
  浄光明寺の仏像は、個人的には鎌倉一と思っているのですが、
  あまり知られていないのでしょうかね。
  
  仏像の説明をしていただける方は、住職さんなのでしょうか？
  気さくなおじさんといった感じなんですが。
  
  そうそう、一昨日、山手西洋館の五月飾りを見てきましたよ。
  旅行記は準備中ですが。
  
  morino296

  コクリコさん からの返信 2017/05/06 20:31:00

  RE: RE: 鎌倉の藤

  
  > 浄光明寺の仏像は、個人的には鎌倉一と思っているのですが、
  > あまり知られていないのでしょうかね。
  
  そうですよね。とても良い仏様ですね。
  ゆうこママさんもファンでしたよね。
  
  > 仏像の説明をしていただける方は、住職さんなのでしょうか？
  > 気さくなおじさんといった感じなんですが。
  
  気さくな方ですよね。
  40代半ばだと思います。
  ブラタモリの鎌倉編に出ていましたね。
  
  > そうそう、一昨日、山手西洋館の五月飾りを見てきましたよ。
  > 旅行記は準備中ですが。
  
  私は五月飾りは見たことないのですが知り合いや友達に薦めています!

  morino296さん からの返信 2017/05/07 00:07:28

  RE: RE: RE: 鎌倉の藤

  > ブラタモリの鎌倉編に出ていましたね。
  
  ブラタモリの鎌倉編、見逃してしまいましたが、
  それ以来、拝観者が増えたそうです。
  
  morino296