2017/03/01 - 2017/03/01
29位(同エリア433件中)
玄白さん
連れ合いが所用で京都に出かけ、一週間留守番と相成った。家に籠っていてもしようがないので、一人車中泊で放浪しながら気ままな撮影旅に出ることにした。車中泊なので寒くないところが良いということで、前半は、南伊豆方面へ。
そのまま、東京湾を横断し、房総半島に渡るつもりだったが、星の写真ばかり撮っていて、思いのほかカメラのバッテリーを消耗。予備電池2個も使い果たし、充電も出来ないので、一旦帰宅して出直し。
後半は、房総方面へ。東京湾アクアライン経由で木更津から南下し、江川海岸、原岡海岸、白浜の野島崎へ。ここで車中泊兼星空撮影、翌日は外房海岸を北上し、勝浦のひな祭りに立ち寄り、夕方は鹿島臨海工場地帯で工場夜景を撮影するという車中泊1泊でもっぱら暗くなってから行動することが多いドライブ一人旅である。
第2弾は勝浦のビッグひな祭りへ。
雛人形を含め、人形を愛でたり鑑賞したりという嗜好は持ち合わせていないのだが、勝浦で街をあげて開催される雛祭りは、その雛人形の数が度肝を抜かれるほどすさまじく多くて圧巻だというので、立ち寄ってみることにした。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車
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勝浦市の街をあげての「ビッグひな祭り」は、勝浦市芸術文化交流センター、市役所ロビー、覚翁寺、遠見岬神社、墨名交差点と5か所に分かれている。さらに商店街のそれぞれの店先にも、独自の雛人形や吊るし雛が飾られていて、さほど広くはない勝浦の街中をブラブラ歩いて、飾られた雛人形を見て歩くというイベントだ。週末には子供のひな行列とか、甘酒や抹茶のサービスなどのイベントもあるようだ。
とりあえず、芸術文化交流センター、覚翁寺、遠見岬神社という主だった3か所の見て回ることにしよう。 -
平日なので、芸術文化交流センターの駐車場には空きがあったので、ここに車を停め、ブラブラ歩き開始。
まずは、芸術文化交流センターから。なお、ここは入場料¥300を徴収される。 -
この時点でも、レンズにソフトフォーカスフィルターを付けっ放しにしていることに気づいていない。こんな雛人形のアップの撮影であれば、柔らかな感じの写りになるので、問題はないのだが・・・
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イチオシ
勝浦という地名は、全国各地にあり、行政区名(市、町)だけでも、千葉県の勝浦市、徳島県勝浦町、和歌山県那智勝浦町と3つある。これらの市町が、全国勝浦ネットワークという交流組織を立ち上げている。
徳島県の勝浦町では以前から町をあげての雛祭りが行われていたが、2001年に、勝浦ネットワークを通じて、徳島の勝浦から千葉の勝浦に7000体の雛人形が譲り渡され、千葉勝浦でも大々的な雛祭りが開催されるようになった。今ではこの3つの勝浦で、「かつうらビッグひな祭り」と名前まで統一して開催されているという。 -
今では、勝浦市は、毎年全国から雛人形を募集し、集まった雛人形を市内の各会場で展示している。今年は、全体では30,000体の人形が飾られているという。
なかには、江戸時代にさかのぼる貴重な人形も多数あるらしい。まさに時空を超えて雛人形たちが大集結しているのである。 -
ここ、芸術文化交流センターが最大の展示会場で、6、000体が集まっている。
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江戸、明治、大正、昭和の各時代区分に応じて展示されているので、人形の顔つき、着ている衣装の作りなど、見識がある人がみれば、時代の変遷が読み取れて面白いのだろうが、玄白にはわからない。
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江戸時代の今戸焼きの人形も展示されている。今戸焼きというのは、天正年間から浅草の北東部に位置する今戸あたりで作られていた素朴な素焼き、楽焼きである。
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古典的な顔立ちの雛人形。江戸時代だったか、明治時代だったか??
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こんな御殿飾りも多数展示されている。
そういえば、自分の実家にも、妹が生まれたとき、母の実家からもらった大きな御殿飾りがあったことを思い出す。実家がある焼津市では、3月の桃の節句と5月の端午の節句をまとめて、4月にやっていた。段飾りに雛人形と武者人形が混在して飾られていた。今から思えば不思議な光景であった。
飾り付けのときは、両親と祖父母、一家総出で半日がかりでやっていたな~。農村だったので、5月は田植え作業で忙しかったという理由で2つの節句祝いをまとめてやっていたのだろう。 -
イチオシ
大ホールに入ると・・・
ホールの客席すべてが雛人形で、びっしり埋め尽くされている。圧巻の光景である。 -
正面から撮影。この膨大な人形の数は、並べるだけでも容易なことではなさそう。
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アップで。
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大ホール出口側から。
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ステージには、別の雛段飾り。これは享保雛風の雛人形。江戸時代中期の寛永年間から享保年間に流行した雛人形のスタイルで制作されたものらしい。江戸時代にしては随分新しく見えると思ったら、看板には享保風とあったので、ずっと時代を下ってから作られたものなのだろう。
後で調べて調べたところ、享保雛は京都が発祥で、切れ長の目、女雛は赤い袴姿で綿を入れてふっくらとさせたあるのが特徴だそうだ。寛永から享保年間は、江戸時代のバブル期で、雛人形もドンドン巨大化したが、8代将軍徳川吉宗の倹約令が出されてから、また小振りの人形に変わっていったという。 -
これらも全部、享保風の人形。
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掛軸に装丁された雛人形の絵も展示されていた。
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次に、坂を下って街中をブラブラ。覚翁寺という寺の山門の横に、これまた巨大な雛段飾りがある。およそ600体の雛人形が並んでいる。この数も大変な数ではあるが、芸術文化交流センターで6000体の圧巻の雛飾りを見て来たあとなので、ちょっと感動も少なめ。
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商店街をブラブラしながら、もう一つの会場、遠見岬神社へ向かう。
どの商店も店先に、いろいろな雛人形を飾っている。こんな吊るし雛や・・・ -
こじんまりした雛人形も。ここは街の食堂である。
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旅館「松の家」の玄関先の吊るし雛
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中に入ってみると、何やら由緒がありそうな雛段飾りがロビーに置かれている。長島房江さんという伝統工芸士の手による雛人形で、彼女が作った雛人形は、首相官邸にも飾られるという説明書きがしてある。
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「アトリエかおり」という、吊るし雛やちりめん細工を販売している店。まさしく、この日のためにあるような店だ。
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イチオシ
店内は吊るし雛だらけ。
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店に入ってくるのは、女性ばかり。なんとなく居心地が悪く、そそくさと外に出る。
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三番目の会場、遠見岬神社(とみさきじんじゃ)へ。人形の数こそ、1800体と、芸術文化交流センターの6000体に及ばないが、60段の参道石段に並べられた雛人形は、さすがに見応えがある。
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ここに至っても、ソフトフォーカスフィルターを付けっ放しにしていることに気がついていない。1ショット撮影するたびのチェックが如何におざなりか証明しているようなものだ。反省!
モヤッとして、色の濁りがある写真になってしまったが、ご容赦を。 -
イチオシ
ここだけは、見物客で大混雑。少しずつ前に進んで、一番下の段から見上げるようなアングルで一枚パチリ。
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最上段部分を切り取って撮影。一番上の親分雛は勝浦雛という名前がついているらしい。
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サイドから。
ここは、屋外での展示なので、雨が降ったらどうするのだろうか?
石段脇で土産を販売している店員さんに聞いてみたら、毎日イベントが終わったら、一斉に片付け、翌朝早く並べ直すのだそうだ。昼間でも、雨が降り出したり、強風が吹き始めると一斉に片付けるのだという。いやはや大変だ!
町の人たちの、ビッグひな祭りにかける熱意というか、根性には頭が下がる。 -
反対側からも一枚。
まだ、街のすべてを回り尽くしたわけではないが、いたるところ(電柱にも!)に雛人形が飾られていると、ちょっと食傷気味になってきた。
そろそろ、退散しよう。 -
勝浦を後にして、銚子へ。
最初は、犬吠埼にも立ち寄ってみようかと考えていたが、雛人形巡りで、いささか疲れたので、早めに次の目的地、鹿島臨海工業地帯に行き、ロケハンかつ昼寝をすることにしよう。
銚子といえば、やはりイワシ料理だ。行き当たりばったりだが、銚子漁港に面した「鮪蔵」という海鮮料理の店へ。 -
オーダーは、マグロではなく、イワシの天丼。事前のチェックもせず、フラッと立ち寄っただけだが、新鮮なイワシが、ふっくらと揚げられていて、とても美味だった。
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銚子漁港。近くで海鳥が群れていたら、撮影しようと思っていた。写真好き仲間の今年のテーマは、「鳥」なのである。だが、遠くにユリカモメが飛んでいるだけ。
あきらめて、鹿島臨海工業地帯の工場夜景撮影のため、工場地帯の中の砂山緑地公園で、昼寝だ。
続く。
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