歌川国芳展（大阪市立美術館）とハンブルク浮世絵展(京都相国寺) :

2011/06/19 - 2011/09/08

日本が誇る浮世絵展が相次ぎ近くで見られると言うので大感激！

幕末の浮世絵師・歌川国芳については、６月に大阪市立美術館で作品展

を観賞。北斎、広重とは全く違った魅力に溢れ、武者絵、美人画、風景画、

戯画など様々な分野で個性溢れる作品が並んでいました。


秋は京都に出かけました。

ヨーロッパの美術工芸品を中心に、膨大な浮世絵コレクションでも知られる

ドイツ・ハンブルク美術工芸博物館.選りすぐりの名品・道具類などを

京都同志社大学の西・相国寺で拝観。ほとんどが初公開とのこと。

エリア 二条・烏丸・河原町(京都)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: JRローカル 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

歌川国芳のだまし絵「みかけはこハゐがとんだいい人だ」

凝りに凝った作品の中で、幾つもの人体で一人の人物の顔を構成した

発想の奇抜さに驚かされます。

ほのぼのと愉しい「金魚づくし　ぼんぼん」。

力士のユーモラスな仕草と柔らかで逞しい身体がよく表現されています。

動物、とりわけ猫好きだったらしいですね。

西洋の遠近法も試みたらしいのですが、権力に臆せぬダイナミックで型破りな

風刺画、武者絵に圧倒されます。

巨大な魚の迫力と浪の勢いが凄いです。

見終わって館を出ると美術館の直ぐ傍に「慶沢園」があります。

いつものように園内をめぐり観賞の余韻を冷まします。

よく手入れされています

池の向うは東屋

緑豊かな風格ある庭園を逍遥し、心地よい風にいっとき癒され、

心身ともに充実した疲労感が次第にほぐれてゆくのを感じました。

大阪市立美術館

美術館建設にあたり住友家が邸宅跡を慶沢園と併せて大阪市に寄贈したものです。

秋に訪れた相国寺は京都市上京区今出川烏丸にあり、

京都御所北側の同志社大学に隣接しています

広大な敷地の一部は生活道路として市民に親しまれているようです

相国寺は臨済宗派大本山京都五山の第二位の禅寺です

１３９２年 夢窓礎石を開山とし足利義満により創建されました。

雪舟の出身寺でもある当寺は何度も消失、再建をくりかえしました。

仏殿を兼ねる法堂が正面に見えます。

創建６００年記念事業の一環として１９８４年４月に建設されたのが

承天閣美術館です。金閣寺、銀閣寺他塔頭寺院の美術品を受託しています。

伊藤若冲 縁の寺としても知られており、

１０～１７時　開館　一般８００円です
　（小・中学生、は２００円・３００円）その他割引もあります

春信、歌麿、写楽、北斎、広重、国芳といった人気絵師たちの手になる

美人画、役者絵、名所図絵はもちろん、庶民や暮らしをコミカルに描いた

作品を堪能しました。

春信、歌麿、写楽、北斎、広重、国芳といった人気絵師たちの手になる

美人画、役者絵、名所図絵はもちろん、庶民や暮らしをコミカルに描いた

作品を堪能しました。

何とも愛らしく色っぽい描写です

華やかな江戸文化の粋が丸鑿、平鑿など彫刻刀を使い分け繊細な線描

に彫られ、鮮やかな色に摺リ重ねられています。

広重の「名所江戸百景　大はしあたけの夕立」にみる雨の美と技に賢治の
詩が生まれ、ゴッホも魅了され模写したと言う

エアコンの現代では見られなくなった夕涼みの景

広重の「名所江戸百景　大はしあたけの夕立」にみる雨の美と技に賢治の

詩が生まれ、ゴッホも魅了され模写したとか。

肝心の日本では一時期、浮世絵を重んじない時期がありました。

大戦後は多くの絵画が欧米に流出したのでドイツにおいては２人の研究者、

収集家(ユストウス.ブリンクマン、ゲルハルト.シャック氏)が何年もかけて

収集し、整理保存されたお蔭で散逸を免れ、貴重な世界の財産として

日本へ里帰りできたのです。

赤富士の威容

枠に摺り重ねの度にずれないよう目印をつけ、”見当をつける”と言う用語は
ここから来ているようで、

校合摺り、版下絵、画稿、板木の展示の他、「亀戸梅屋舗」に描かれた

臥龍梅を用いて仕上げの過程を板木毎に摺りで示したコーナー。

さぞかし当時の人々は憧れの絵を手に入れ、旅や芝居の夢を膨らませ、

暮らしを愉しんだことでしょう。

版元はこぞって工夫を凝らし売り出しに力を 注いだことと思われます。

これは又..不気味と言うかユーモラスと言うか？


少ない手持ちの画像で満足なレポートはできませんでしたが

十分見ごたえのある展覧会でした。

同志社の沢山ある記念館を外から眺めて帰途に着きました

敬虔なキリスト教の精神性が滲み出ているような...

赤レンガのレトロな雰囲気に惹かれkます。