本州最南端の町串本にある無量寺へ長沢芦雪の絵に会いに行きました

2011/07/15 - 2011/07/15

芦雪は丸山応挙の高弟で名代として招かれた無量寺に滞在し大いに

その画才を発揮して数々の名作を残しました。

串本町の人々がこぞって維持保存に努め昭和36.11月小さな美術館と
して発足しました。

エリア 串本・古座川(和歌山)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 高速・路線バス JR特急 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: JTB

黒潮が沖を流れ周辺海域は熱帯と温帯の生物が共生する希少な

生態系をもち、テーブル産後の北限地としても知られる串本。

明治23年、紀伊大島沖合でトルコ軍艦が嵐の中遭難した際に、島民挙げて

献身的な救助に当たった友好の記念館、慰霊碑が建てられています。

串本から大島を望む海岸にそそり立つ「橋杭岩」。大小40余りの奇岩は

弘法大師の未完成品といわれる伝説が残る８５０ｍに及ぶ岩柱の列。

干潮時には歩いて中程の弁天島まで歩いて渡れるそうです。

国の名勝天然記念物にも指定され、豊かな自然と透き透る海に囲まれる

串本町屈指の観光スポット。海水浴場１００選にも選ばれています。

「那智の火祭り」で疲れた体を温泉旅行に沈め海の幸を頂き

その夜はぐっすりと眠れました。

早暁、「串本ロイヤルホテル」の部屋から眺めた、朝焼けの様は幻想的。

連なる岩礁も見えてきました。

ホテルのロビー、玄関から眩しいばかりの空の青。

数ある観光スポットの中から、狭い通りの一角にある「無量寺」を訪ねます。。

臨済宗東福寺派の、紀州屈指の大寺。俗に「絵の寺」とも呼ばれ、境内の

丸山応挙と弟子の長沢芦雪の襖絵が多数収蔵されている館に入ります。

かつて津波で流された寺の再建祝いに応挙と芦雪が描いたといわれる

名画の数々が厳重に保管されていると聞きました。

芦雪は丹波篠山の生まれ，江戸時代の絵師で、師の応挙とは異なる

大胆な構図、迫力ある筆致で奇抜で機知にとんだ画家だったと伝え

られています。兵庫県の大乗寺を訪問した記憶があります。

ソテツや棕櫚の植え込みが南国風で明るいこの寺に暫く滞在し、思う存分

腕を振るった芦雪は、しかし師に抜擢された為に、先輩弟子達の妬みを買った

のではないか？　との説もあります。

応挙に弟子入りしたのが２５歳ころという以外に詳しい記録はないけれど、

同時代の「伊藤若冲」「曽我蕭白」と「奇想の画家」の一人に挙げられて

いたそうです。

代表作の「虎図」「龍図」などが100年ぶりにデジタル再製画として甦り方丈に

復元されています。

この絵は滋賀県のミホ美術展でも見ました。

しなやかで迫力があります。

奇想の画家と言われますが小さい生き物に向ける眼差しは繊細です。

唐子游図　では磊落でのびやかな一面が見られます。

縦書きの富士に鶴の整然とした飛翔

地元の人々に愛される寺の雰囲気があります。

特別に案内していただいたお礼を述べお寺を後にしました。

珊瑚を利用した漆喰の土壁と、平瓦を用いた「なまこ壁」の旧家」の町並み。

日差しが強くて白壁の照り返しが眩しいです。

南国の風情漂う「ハマユウ」や「槿」の花達が誇らしく咲いています。

　　　　〃

地元の人に尋ねて教わった鮨屋

「濱吉」で新鮮なネタの握りを頂きました。

真鯛、イセエビ、アワビ、サザエ、カツオ、マグロをはじめトビウオに舌鼓。

地元の人との歓談が楽しい思い出です。

その後 東北に続き震災や水害で大変だったと案じていますが復興を祈念しています。

「潮岬灯台」方面へは又の機会にして、ちょっと早めに新大阪行きの

「スーパー黒潮」に乗車。

「スーパー黒潮」がホームに入ってきました。

快晴に恵まれ南紀を巡る旅は無事終わりました。