ベイクウェルからマンチェスター、マンチェスターからロンドンへ＠イングランド車・鉄道旅～2016夏（8）

2016/08/26 - 2016/08/26

チャッツワースハウスを見たあと、ベイクウェルの宿に向かった。
夕食は魚料理と地元ビールを堪能、小さくて静かなベイクウェルの町を
小雨降りのなか少し散策する。

翌朝はマンチェスター空港まで戻りレンタカーを返却し、鉄道に乗ってロンドンに向かう。イギリスで鉄道に乗るのも、ヴァージントレインも初めて。

ベイクウェル、マンチェスター、ロンドン。

車→鉄道→地下鉄、移動の1日になった。


旅行記はチャッツワース見学後から。

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◇ 8/20(土)成田発　香港経由
　　　
◇ 8/21(日)アムステルダム街歩き
　　　　　　　　　　　泊）アムステルダム
◇ 8/22(月)Ams.発　 マンチェスター着 レンタカー湖水地方
　　　　　　　　　　　泊）ボウネスオンウィンダミア
◇ 8/23(火)ニアソーリー村、グラスミア、ウィンダミア
　　　　　　　　　　　泊）ボウネスオンウィンダミア
◇ 8/24(水)ハドリアヌス城壁
　　　　　　　　　　　泊）ハウズ・ヨークシャーデールズ
◇ 8/25(木)リブルヘッド高架橋 ・チャッツワースハウス
　　　　　　　　　　　泊）ベイクウェル
◆ 8/26(金)ベイクウェル発マンチェスター
　　　　　　　　　　 ヴァージン鉄道でロンドンへ
◇ 8/26(金)BBCプロムス
　　　　　　　　　　　泊）ロンドン
◇ 8/27(土)モルトビーマーケット・大英博物館
　　　　　　　　　　　ロンドン発　香港経由、羽田着

エリア マンチェスター(イギリス)

• 旅行の満足度: 5.0

• 交通手段: 鉄道

開館時間にギリギリ間に合って閉館時間で出てきたチャッツワースハウスとお別れ。

立派なお屋敷と羊。

本日のお宿に到着。

チャッツワースハウスからベイクウェルの町へは車で１０分ほど。

安さと評判の良さから決めたB＆B。

町の中心部にありながら、ライ川沿いで静か。

歩いて５分のところにあったスーパー、時計台がかわいらしい、昔は倉庫か何かだったのかな。

まずはATMでキャッシングをしなければ。
今夜の宿は現金支払なのだ。

ベイクウェルの町の東側を流れるライ川。

この川沿いに南に向かうとベイクウェルのもうひとつのお屋敷”ハドンホール”がある。

ライ川を渡って宿のジャネッテさんが教えてくれたレストランへ。

”Pointing Dog & Duck”

レストラン「ポインティングドック＆ダック」。

これを聞いてへんな名前の店だな、って思ったけれど予想と違って、なんだかシックな店構え。

B＆Bオーナー曰く、「町の中心部より２割はお得だけど美味しいもの出すわよ」
とのこと。

PAN ROASTED SEABASS FILLET PUTTANESCA
Warm New Potatoes, Green Beans

”スズキ（鱸）のフライパン焼き娼婦風ソース
新ジャガ、インゲンの温野菜添え”

美味しい。
魚の皮の端のところがカリっと焼けていて、娼婦風と呼ばれるソースはアンチョビーの塩辛さとドライトマトの組み合わせが絶妙で最後まで食べ飽きることのない味だった。

”Sea Bass-スズキ”という魚はイギリスのレストランで結構メニューに見かける気がするけど、よく獲れる魚なのか。

ビールはオススメされるまま「ベイクウェルエール」。こちらはイマイチ。

お会計が3,000円ちょっとくらいだったと思う、外食がお高いイギリスではお手頃なのかな。

ご馳走さまでした。

食事のあと

ベイクウェルの中心部を少し歩いた。

この日はここらへんも昼間ずっと雨が降っていたらしく、路面が濡れている。

お店は閉まってしまったけれど、道路がすっかりキレイに舗装されていて日本でいう「中心市街地活性化」みたいになってしまっていて、そこはちょっとな、と思ったのは個人的な好みの問題か。

昼間のんびりショッピングしたら、印象が違うかもしれない。

町の中心部。

ホテル「ラトランド・アームズ」。

作家ジェーン・オースティンが滞在して執筆した部屋があることで有名。

写真右側のタイにありそうな仏教風の塔に見えるのは修復中の教会の塔。
最初その輪郭に「あれっ」と思う。

30分ほど歩いて町をひとまわり。さて宿に戻りますか。
イングランドの4日目が終了。

翌朝6:00。

朝の食事までに２時間くらいあったので静かに着替えてそぉっと階段を降りて外に出る。

古くて趣きのあるB＆Bは良いのだけど、床が軋むし、鍵をまわす音も響くのだ。

ベイクウェルのもうひとつのお屋敷、観光地になっている「ハドンホール」を外観だけでも見ておこうと車を走らせた。

カーナビが示した到着地に辿りつくと、こんな看板。

”ナビでこちらに辿り着いた方は、この先にはハドンホールはありませんからA6道路をベイクウェル方面に戻ってください。”　云々・・・

これがその道路。

止せばいいのに
”そうは言っても、ハドンホールを正面から見られる所にでも出るんじゃないか”と思って、ちょっとこの道を車で進んでみた。

止せばいいのに・・・。

道幅は狭くなり、ゴロゴロと大きな岩の混じる砂利道の輪立ちにはまってしまった。
「マズい・・・。」

一度車を降りて轍の深さを確認して慎重にバックをして引き返す。

さいわい深みにはまらず、なんとかバックで戻れたが、車を降りて車体を確認すると、車体の底を少し擦ってしまっていた。

青いフォード・フィエスタ君に謝る。
ゴメンなさい。つまらない冒険心を反省・・・。

さきほどの看板の指示どおり戻ると、ハドンホールの門らしきものがあった。

といっても、門からハドンホールはほとんど見えなかった。

イギリスが国土の広い国だと思ったことはないけれど、ー日本と同じ島国だからどこか距離感が同じだと思っていたー　このハドンホール、チャッツワースハウス、ハドリアヌスの城壁、、、「道路沿いに見えるのだろう」となんとなく勝手に思い込んでいたものは、道路から全然見えない。　

道路があって、広い駐車場があって、歩いて門に辿り着いて、また歩いて目的地まで行くというアプローチが長い。つまり観光地の面積が大きいという所は発見だったと思う。　

上手く説明できてないかもしれないけど、
日本も狭い国ではないけど、観光地って道沿いにちょっとアピールできる程度に見えてますよね？　イギリスはそうじゃないみたいです、、、という話。

さて、８：００

朝ごはんを頂いてそろそろ出発です。

オーナー、ジャネッテさんの作る朝ごはんは盛り付けがユニーク。

コーヒーカップもアンティークらしかった。

ジャネッテさんは早口で、今回の旅で何を話しているのか一番聞き取れなかった人なのだけど、昔は（今も？）アーティストだったのではないかなと思う独特な感性が、置かれているオブジェや絵画などの装飾に溢れていた。

わたしの他には、韓国か中国（、、もしくは台湾？）からのカップルの客がいたが、朝早いご飯はわたしだけだったみたい。

そういえば、、、
前日夕方のこと。ジャネッテさんから、韓国か中国（、、もしくは台湾？）からのカップルのお二人を紹介されて「ほら、どうぞ話して」みたいなことを言われたんだが、それって何語で…？　きっと同じ国の人同士と思い込んでいたのだろう。

まぁいい。

ベイクウェルを８時半に出発。レンタカー返却の11時30分までに着かなくては。

ベイクウェルからマンチェスター郊外までは東西を横断する高速道路はない。よってA道路かB道路（Aより狭い）を使って行くのだが、色んなルートがあって日本で計画している時からどこを通って行くのがベストなのか皆目見当がつかなかった。

A道路をずんずん行けば、いくつかの町の中心部を必ず横切ることになって制限速度規制が怖いし、B道路は間違えにくいかもしれないが道が狭そうだ。

迷った末、A６道路をずっと行くことにした。

そして、もっと早く気付けばよかったのだが、カーナビ設定を一度に目的地のマンチェスターに設定するのはやめて、途中途中の町の観光案内所ごとに設定することにした。

カーナビの予想到着時刻から遅れていく事が精神的に焦りを招いていることに気づいたので。

というわけで、ここがその経過地点１つめにしたChapel en le Frith。
予定どおり９時すぎに到着。

このフランス風の綴りの町の名前、フランスの影響を受けていた時代の名残だとイギリス人の英語の先生が言っていた。

これですよ、30マイル規制。

これが町の中心部に入るずっと手前にあり、続いて「カメラ撮ってますから」看板が出てくる（写真右側に写っている奴）

「カメラ撮りますからね、30マイルでお願いしますよ」の看板と「カメラ終わりです、30マイル規制も終わりです」という看板がそれぞれセットで、町に入る手前と町を抜けた終わりにあるんです。

これってすごく厳しくて、例えば32マイルでも違反で罰金徴収だそう。日本の仕組み、というか考え方と全然違くてこれは驚いたなー。

そして、この30マイル規制、市内は忠実にこれを守るのですごく遅い。30マイルは50キロ弱だけど、規制が厳しいのだから実際は25マイルくらいで走ることになる。25マイルといったら4０キロくらいだから、それはもう、お葬式の葬列車かい？っていう走りですよ。

おトイレ休憩で寄った「Hazel Grove」駅

お手洗いの場所を教えてくれた美しい白髪の女性駅員は感じが良かったが、そのトイレはちょっとヤバい感じだった。

帰るときに「トイレの場所わかりました、ありがとう」と声をかけたら、”マジ、使ったの？”という表情だったように見えたのは気のせいという事にしておく。

この日の移動。

地点Aが、ベイクウェル

地点Bが、マンチェスター空港レンタカーオフィス、100キロ程度だったと思う。

ピークディストリクトを横切るように走るA６道路を西に向かい、Stokport(ストックポート）の町で、マンチェスターの環状高速道路M６０に乗って、Ｍ５６に分岐して高速を降りたところがレンタカーオフィス。

問題は、マンチェスターの環状高速道路M60だった。合流、分岐にのっていけるか？

結果からいうと、間違えずになんとかたどり着けた。

このへんは東京の”首都高速道路”ほどではないけど、車線変更頻度が高いので、それなりの速度で走るには事前の予習が必須という感じではあった。

10:30、あまりに順調にマンチェスター空港レンタカーオフィスに到着。

正面に飛行機がみえる。

時間が心配で写真を全く撮らなかったが、今回中心部に全然入ることがなかったマンチェスターの郊外は「交差点から飛行機のお腹が間近に見えるところ」として記憶に焼き付けることにした。

Oasisのギャラガー兄弟も見た風景だろうか。

レンタカー駐車場、返却スペース。

４日間一緒に走ってくれたフォード・フィエスタ君との別れが切ない。

あまり愛想のない係員がやってきて車体のチェックを始める。借り出しの日に会った男子学生アンソニーは見当たらない。人が違うと会社が違うくらいの印象を受けるもんだなと思う。

保険がフルカバーだからか車体のチェックも適当に（隣の車は舐めるようにやっていたのとは対象的に）、クレジットカード決済の精算レシートを出してくれてそれでおしまい。あっけない。

走行距離は280マイルと表示されていた。

カウンターをゼロにする前に走っていた分が入っていない。
後で積算すると450マイルくらい走っている計算になった

とすると、４日間走行距離700km。
お疲れ様でした。

名残惜しいが青いフィエスタとさようならをした。

所変わって（旅って、この目まぐるしく移動し続ける感じが忙しいながらもたまらないですよね？）マンチェスター空港駅。

12:11発だからここで１時間待ちになってしまった。
「追加料金でいいから１本前の列車の席はないか」と聞いたら、
「あるけど200ポンド追加よ」と言われて当然諦める。

ちなみに２ヶ月前に買い求めた１等車の席は54ポンド（9,000円弱）。

マンチェスター市内の中心部に行ってロンドン行きに乗り換えるのだと思っていたら、なんと空港から更に郊外へ出て１駅目のところで降りて、そこで特急列車に乗り換えるらしい。

マンチェスター中心部には車でも列車でも全然行かない”マンチェスター・アンタッチャブル”な旅だった事を知る。

空港駅からロンドンへの特急列車に乗るべく降りた"Crewe（クルー）駅”は、、、スーツケースを持って階段を乗り降りしなくては行けなかった。

そして「ロンドン行き」と表示されている列車に乗って念のために確認すると「ロンドン行きだけど、ヴァージン鉄道はこれではないよ」と言われる。

さらに向こうのホームだった。

イギリスの鉄道は、鉄道は国がもっていて、列車は数社の会社が運営しているということだったっけ？　と思い出す。

だから、8分ほどしか発車の変わらないロンドン行きの列車が2本あって、会社が違うんだ、、と。

なるほどねー、、、と日本のJRシステムでは考えづらい状況（だからストが多いのか？）を体感しつつヴァージントレインに乗り込む。12:56定刻発。

ヴァージントレインの感想。
みんな書いている通り「日本の新幹線のすごさがわかるよ」がわかった。

さて、１等車はお昼時に乗ると軽食がつくらしいと聞いていた。
チョイスは、ベーコンチーズベーグル、オムレツ、フルーツサラダからだった。

これはフルーツサラダ。

昔オランダに住んでいた友人に初アムステルダムの感想を葉書に書く。この葉書はパンケーキのお店でもらったものだ。

こんな風景がどこまでも続く。

途中住宅が増えてきて教会の塔がみえてどこかの町に入り、駅があって、、住宅がまばらになり、またこの景色にもどり、また住宅や教会が見えてきて、、という繰り返し。

いつのまにか爆睡。

ロンドン・ユーストン駅に到着。

時刻は14:40、

今夜のホテルはロンドン塔近くのイカしたホテル。

まずは１年ぶりの地下鉄でホテルに向かいます。



（『ロンドンに行かないイギリスなんて（・・ない）編』に続く。）