
2016/07/09 - 2016/07/23
152位(同エリア185件中)
ミズ旅撮る人さん
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13年ぶりにインドへ行くことになりました。15日間という長い行程なので、前半はヒマラヤの西端、インドの北端に当たるラダックへ、後半は西の砂漠ラジャスタン地方へ向かいます。
3回目は、アルチ村に連泊する中日に、ラマユルへ、ラマユル・ゴンパ(僧院)を見学しに行きました。
レーから西へ約120kmにあるラマユルは、古名を「ユンドゥン」といい、卍(まんじ)の意味です。
聖者ニマグンが当時ここにあった湖に住む龍神に捧げるために撒いた麦が、卍の形になったという伝説が、名前の由来です。
ラマユルを代表する名所に「月世界」と呼ばれる場所がありますが、これは、数万年前に干上がった湖の名残です。伝説と合致するのが興味深いです。
もう一つの名所が「ラマユル・ゴンパ」。下ラダック地方の総本山(ラダック全体の総本山はピャン・ゴンパ)です。
11世紀創建と言われますが、現在の建物は16世紀のものが最古で、19世紀に戦火により破壊された後に再建されたものが大半を占めます。
ラダックを訪れる人は必ず参拝するというラマユル・ゴンパ。さすがに迫力があります。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 航空会社
- エアインディア
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
-
アルチのホテルです。静かなアルチの朝は、ポプラが風にざわざわという音で始まります。
こういうと、とても爽やかなイメージになると思います。が、残念なことに、アルチは暑いのです。
標高3,200mで朝晩が暑いなんて、想像もしていませんでした。
窓を出来る限り全開にしたのは言うまでもありません。蚊などの虫は、まったくいませんでした。
ホテルの周囲は、ポプラばかりで外部の目を心配する必要もなく、実にストレスフリー。暑ささえなければ、100点満点です。 -
朝9時。広場まで迎えに来ている6台の車に分乗します。
手前の「TRAVELLER」と書かれたワゴンは、他の団体用。我々は、今、お尻を向けている車です。1台に3人なので、すごく楽です。
車は毎日代わります。その車(というより運転手)によって、少しずつ違いがあります。
ダッシュボードの上の神様がそれぞれ違ったり、音楽がかかっていたり。
今回の車はカーステで「オンマニペメフム、オンマニペメフム・・・」としか唄わない曲をずっとかけていました。
お経ではなく、一応歌(?)のようなのですが、歌詞が「オンマニペメフム」ただ一つ。
妙に耳に残るフレーズで、そのうち自然と口ずさむように・・・・・洗脳されてしまった。
ちなみに「オンマニペメフム」は、仏教のマントラ(祈りの言葉)で、日本でも薬師如来の前に「オンマニペメフムと唱えてください」と書かれています。 -
今日の車の神様は、お釈迦様のようです。印相が良く見えないので、判別がつきません。
こちらでは、シャキャムニ(釈迦)がよく見られますが、日本のように、施無畏・与願印ではないようなので、やっぱりわかりません。 -
今日も暑くなりそうです。ラマユル・ゴンパの標高は3,500m。少しは涼しいといいけれど・・・
もちろん、車の窓は全席、開いています。 -
インダス川は、源流に近い山の上でも、白く濁っています。「清流」じゃないんですね。
ラマユルまでの行程の3分の2は、この川に沿って行きます。
カルシの先で道は二手に分かれ、一層深い山の中に入って行きます。 -
たまにこうした吊り橋が掛かっています。でも、たぶん車は渡れません。
その後は、岩場の急坂を登って行くのです。たいへんだなあ。 -
この辺りのインダス川は、水量が豊かです。
ラダック地方は、極端に雨が少ない地域なので、雪解け水が集まった、この川が生命線です。 -
インダス川が曲がった先に、珍しく目立つ赤い屋根がいくつも見えて来ました。
屋根の反対側にはボイラが設置されていて、何かの施設のようでした。 -
たまに、来し方を振り返るとまた、いい眺めです。
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「SPEED THRILLS BUT KILLS(スピードとスリルが死を招く)」
こうした安全運転に関する標語の看板が、たくさん立っています。
「GOOD DRIVERS ARE SELDOM HURT(良いドライバーは滅多にケガをしない)」
「BLIND CURVE DRIVE SLOW(先の見えないカーブでは速度を落とせ)」 -
また吊り橋が見えて来ました。
写真を撮っていると、橋の前で車は停車。
う〜ん、嬉しいけど、なんで停まったの?
ずっと前に、車列がつながってる。なんか嫌な予感。 -
停車時間が長引きそうなので、車列の先に行ってみました。
添乗員さんは「動き出しそうになったら、戻って来てください。」とだけ言ってくれます。
車から出るなとか、ガチガチに縛るツアーも多いけれど、このツアーは肩に力が入っていなくて気が楽。
車列の先端には、1台しか通れない鉄橋があって、今、工事の車が一時的に閉鎖した模様です。
すぐに向こう岸の車が渡り始めました。さあ、私も車に戻らなければ。
添乗員さんが「意外と早く動き出しましたね。」と声を掛けて来ます。
こういうことは、頻繁に起こるのでしょう。 -
その橋の隣に、新しい橋を建設中です。
これが完成すれば、往来も楽になることでしょう。 -
こちらの橋は、新しそう。さすがに軍用道路です。
村への橋は吊り橋でも、こちらは立派な鉄橋です。 -
かつては砦だったのか、はたまた大チョルテンだったのか。基壇だけが残っていました。
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イチオシ
私、この景色のためなら、何回来てもいいかも。
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今度は緑の屋根。やはりこちらも軍用施設でした。
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この橋はまだ建設中なので、坂を下って、もう少し移動します。
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建設中の橋の下に、現在の橋はあります。
何年か後に来れば、上の橋を当たり前に通っているんでしょうね。
「おっ、下に橋がある。」とか言って。 -
小休憩のカルツェ(カルシ)村。こちらもタルチョがいっぱいです。
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我々が駐車場で車を降りると、なぜか犬が寝転がって、お腹を出しました。
かまって欲しいようです。ずいぶん人懐っこい犬でした。 -
国道の分岐点なので、バスも停まります。
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緑の多い、のどかな村です。
少し傾斜があるのですが、高所に来て2日目、だいぶ身体が慣れました。
朝は頭痛で目が覚めて薬を飲みましたが、その後は快調です。
なるべく走らないように自重しますが、小走り程度なら普通に出来るようになりました。 -
ラダックの玉ねぎは小ぶりで紫色です。
こちらでのサラダは大きなキュウリと、皮の硬いトマト、そして紫玉ねぎの輪切りと決まっていました。 -
卵はバラ売り、その隣はクルミ、左は干しアンズです。
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カルツェ村のメインストリート。
ラダックは、たぶんレー以外は、みんなこうなんだろうな。
少しずつラダックに慣れて来ました。 -
杏の木の下のレストランで、チャイの休憩。
のんびりした行程のおかげで、ラダックに順応するのが楽です。 -
カルツェ村の八百屋さん。バナナはちゃんと吊って売られています。
ラダックでバナナは出来ないでしょうから、結構高級品なのかも。
キャベツ・人参・キュウリ・ピーマン・インゲン・トマト・玉ねぎ・ジャガイモそれに、生の杏。 -
緑が心地よいカルツェ村を後にします。
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道端で見掛けた公衆トイレ。ありがたい存在です。
でも、入るのはとっても怖い。 -
カルツェ村の先にある警察のチェック・ポストです。
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インダス川の幅が急に狭くなりました。水量もぐっと減りました。
あの水はどこへいったんでしょう? -
いくつかのカーブを曲がると、今度は川のすぐそばを走ります。
岩山と川だけのはずなのに、なんて変化に富んでいて、飽きないドライブなんでしょう。 -
岩山がぐっと迫って来て、狭い谷間をインダス川とともに走り抜けます。
車のすぐ横に岩棚が迫り、オーバーハングして屋根の上に覆いかぶさる所もありました。
それまでの、のんびり感から一転、スリルのあるドライブコースとなりました。
それでも、結構いい速度で6台の車は、突っ込んで行きます。 -
対岸に新しいお寺がありました。
集落の姿は見えなかったのですが、どんなに不便で貧しくても、立派なお寺が建てられます。
苦しいほどに信仰心は篤くなるということでしょうか。 -
お寺のすぐ先に、滅多にない分かれ道がありました。
この先はワンラ・ハヌパタそして4805mのシルシル・ラ(峠)を越えて、フォトクサルに通じています。
この道は2010年に車道が通じてようやく車で行くことが出来るようになりました。
その先は、トレッキングとなります。
ラマユルからザンスカール地方のパドゥムまで、約10日間のコースです。 -
土砂崩れが多いのでしょう。
補修作業をしている人々を時々見かけます。 -
今、通って来た道が眼下に見えます。すごい標高差です。
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ラマユルの二大名所の一つ「月世界」です。
ザンスカール山脈の中にあるこの場所だけが黄色くなっています。
これは、かつてあった湖の堆積物で出来たそうで、ラマユルの古名「ユンドゥン(卍)」の伝説と重なっています。
率直に言って、どこが「月世界」なのかわかりません。
私の月のイメージは銀・灰色のゴツゴツしたもので、こんなにさらっと綺麗な黄色ではないからです。 -
ずいぶん大きな湖だったのでしょうに、干上がってしまったんですね。
何があったんだろう。 -
「月世界」の道を挟んで反対側は、こんな風に緑が広がっています。随分対照的な風景です。
正面の白いマス目の上に、小さくラマユル・ゴンパが見えています。 -
望遠で撮ると、全体が良く見えます。
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ラマユルの中心まで、あともう一息。ゴンパの建物が頭の上に見えて来ます。
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ゴンパは高い所に建っているので、一旦真下を通過して、ヘアピンカーブを曲がりくねって高度を稼ぎながら近づきます。
シャングリラ・ゲストハウスの看板には「テンプル・ビュー」と書かれています。 -
綺麗なチョルテンが出迎えてくれました。
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ラマユル村全景。ゴンパの入り口からは、村全体が見渡せます。
緑の屋根が、先ほどのシャグリラ・ゲストハウスです。
屋上がレストランなんですね。気持ちよさそう。 -
いよいよラマユル・ゴンパの見学です。
正式名称はユンドゥン・タルパリン(Yungdung Tharpaling)。
下ラダック地区のディグンパ派総本山。ラダックを代表する観光名所です。どんな所なんだろう。 -
入り口付近には、チョルテン群があります。
大小18基のチョルテンの周りを歩いて回ることが出来ます。 -
チョルテン群の真下はずらっと、マニ車が並んでいます。
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マニ車の前を過ぎると、左手が開けて、この風景が現れます。
あっちもこっちも絶景だらけで、カメラマンは忙しい。ちっともお堂に辿り着けません。
見えている建物はほとんどが、僧坊だそうです。 -
ようやく、ラマユル・ゴンパの足元にやって来ました。
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足下には、砂曼荼羅の下絵がありました。
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ここからも「月世界」が見えます。
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ラダッキの参拝者。ラダッキは、ラダックの大半を占めるチベット民族。
10世紀以降、チベットから移動してきた人々がアーリア系の地元民族と混血して現在のラダッキとなっています。
そのため、言語は、チベット語の方言であるラダック語となっています。 -
階段を上って、中央の戸口からゴンパの前庭に入って来ました。
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正面のドゥカンの入り口は、多国籍の観光客でいっぱいです。
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添乗員さんによる、壁画の説明が始まります。でも、ごめんなさい。
カメラマンはイヤホンの声を聴き流しながら、撮影に忙しいです。 -
壁画は、とても新しいものですが、カラフルでエキゾチックな絵柄が、とても魅力的です。
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「その仏画は、俺のお勧めだぞ。しっかり撮ってるか?」
お坊さんのチェックが入ります(ということはありません)。 -
これが、お坊さんお勧めの(嘘)仏画です。
ちょっと斜(はす)に構えたポーズがいいでしょう? -
「いやいや、私だって、ちょっとしたもの。」勝手に会話を想像します。
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屋根と壁の境の、繊細な模様。
このモチーフのものがお土産であったら、買うのになあ。 -
ドゥカンの中。早く入りたくて、ワクワクします。
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チベット仏教のお寺は、扉の飾りがとても素晴らしいです。
ちょうどいいタイミングで、奥の窓の前をお坊さんが通りかかりました。 -
ドゥカンの中です。左右に僧侶の修行用の机が並びます。
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右側の壁には、端から端まで経典と仏像が収められています。
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暗いのでブレましたが、経典と、チベット・ホルンです。
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ドゥカンの入って右側の壁の中に、一部窓があって、その中に3体の像があります。
これは、開祖ナーローパが瞑想したという石窟です。
中央がナーローパ、右が弟子のミラレパ(右手を耳にあてる姿で描かれます)、左がティローパです。 -
右端(赤い柱の左側)にナーローパの石窟が見える小窓があり、左側は仏像がずらっと並びます。
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そして、また経典。その先に、ちょっと見にはわからない細い通路があり、奥の小部屋アプチカンに続きます。
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おそらくラマユル・ゴンパの座主と思われます。
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座主の左には座像が並びます。
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右端のジョウォ・リンポチェ像。仏像には珍しく細面で、遠い眼差しがすてき。
本来はシャキャムニ(釈迦)の脇侍(わきじ)として置かれます。 -
ジクテン・ゴンポ。ディグンパ派の開祖。
顔は好みではないけれど、帽子がすてき。 -
紅帽ラマ。並んでいたので、ついで。
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左端が、グル・リンポチェ(パドマサンヴァバ)。
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ドゥカンの上部は吹き抜けになっていて、明かり取りの窓から光が差し込んでいます。
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右の角の奥にアプチカンがあるのですが、そちらに入るのは次回にいたします。
ラマユル・ゴンパは、やはり見どころいっぱいです。
1作に押し込めるのは、もったいないので、分けることにします。
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