2016/06/28 - 2016/06/28
211位(同エリア390件中)
まりも母さん
織物の町桐生でレトロ探し3 織物記念館と素敵な桐生倶楽部
続きです。
ランチを済ませ、車を移動して まずは、“桐生が丘動物園”へ。
のんびり動物たちを眺め ゆったりとした時間を過ごします。
その後は、見たいと思っていた文化財洋館2軒を廻りました。
ピンクの絹撚記念館と白い桐生明治館
一日たっぷり レトロ建物探しの締めくくりです。
画像が多いので、旅行記は1〜4に分けて掲載致します。
1のこぎり屋根工場で朝ごはん&クラシック講堂
http://4travel.jp/travelogue/11149974
2 桐生重伝建地区歩きまくり
http://4travel.jp/travelogue/11152474
3 織物記念館と素敵な桐生倶楽部
http://4travel.jp/travelogue/11152915
4 動物園・ピンクの洋館・白い洋館
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車
PR
-
重伝建地区から近い 小高い場所に“桐生が丘公園”があります。
遊園地と動物園があります。
遊園地は入園無料。
かわいい観覧車やメリーゴーランド、コーヒーカップなどノスタルジックな乗り物中心で
乗り物の料金も1回200円(中学生以下100円)
火曜日は基本的にお休みのようで、今日は休園日でした。 -
“桐生が丘動物園”は休園日なし。
入園無料で9時半〜17時まで(3〜10月)開園しています。
象も居るそうで、ちょっと楽しみ。 -
何せ、入園料無料だから〜と期待できないと思ったら、そんな事はありません!
ライオン2頭(オスメス1頭づつ)キリン(今は1頭)アジアゾウも1頭いるのです。
ライオンは、ガラス越しに室内に居ました。
だから、こんな近くで見られちゃう。 -
アジアゾウの「イズミ」は1955年生まれの61歳!
1964年 9歳の時に入園した、園内の人気者。
もうおばあちゃんだけど、まだまだお元気な様子。
今年5月に亡くなった井の頭自然文化園のはな子さんは69歳の日本最長寿の象でしたが、
イズミさんにも長生きして欲しいです。 -
サル数種類、カンガルーやニホンジカなども居ます。そして、カピバラさんも。
“桐生が丘動物園”は、昭和28年(1953)群馬県唯一の公立動物園として開園
開園前の大正時代から町営の“桐生が丘公園”内に数種類の動物が展示されていたそうです。
開園前年の昭和27年(1952)には、野生動物救護の取り組みを始めていて、
日本最初の「鳥獣保護センター」を開設。
その活動は今も変わらず、傷ついた野鳥を保護・治療し野生に戻す事も行われています。 -
このケージに入れられたのは、保護されたチョウゲンボウのメス。
翼が傷ついているようで、上の止り木から何度も羽ばたこうとしますが、飛び出した瞬間に落ちて、すぐ下の止り木に乗っかるだけ・・・。
自然界では、餌も捕れず、生きてはいけない状態でした。
狭いケージでかわいそうなようでしたが、多分広いケージだと高い所から何度も真っ逆さま・・・となってしまうのでしょう。
野鳥を真近でじっくり見られる機会はあまり無いので、私としては、それは ありがたいのですが、なんとか治って、飛べると良いのですが・・・。
他にもトビやアオバズクなど 保護されつつ展示されている野鳥が何種類か居ました。 -
今日、一番接近して観察できた動物は、この子かな??
出口前のお土産やおもちゃの売店前に居た猫さん。
そんなに大きくない動物園でしたが、無料では申し訳無い位。
入り口に募金箱か賛同料金箱でも置いたら良いと思うのですが。
WWFの募金箱はありましたが、あれに入れると、そのまんまWWFへ送られてしまうでしょう・・・。 -
次の見学場所へ移動する途中、西桐生駅にも寄ってみました。
上毛電気鉄道 西桐生駅駅舎 昭和3年(1928)開業 国指定登録有形文化財
マンサード屋根のレトロな駅舎は、開業当初からのもの。 -
改札方面。
先に見えるホームの柱は緑色。
西桐生駅プラットホーム上屋 昭和3年(1928)国指定登録有形文化財
木造の切妻屋根・スレート葺の上屋、こちらも開業当時のまま残る文化財 -
ピンクに塗られた窓口は、昔の切符売り口でしょうね。
残っている格子が良いです。
今の自動券売機って、便利だけどやっぱし風情が無いです・・・。
「旅情」なんて微塵も感じられない・・・。
まぁ、旧窓口を潰して壁にされていないだけマシではあります。
実は、この後ろ方向も写真に撮りたかったのですが・・・
誰も居ない駅待合室のベンチで、こーこーせーのカップルが(アベックと言うのはほとんど死語らしい)熱烈チュ〜〜〜vvをしておりましたぁ〜。
さすがにおばちゃん・・・カメラを向けられませんでしたよ・・・。 -
で、車を移動させて向かったのは、
絹撚記念館(けんねんきねんかん)(旧模範工場桐生撚糸合資会社事務所棟)
大正6年(1917)小林 力雄設計 市指定文化財
県内最古級の洋風石造建造物
大正期には国内最大の撚糸会社であった旧日本撚糸株式会社の事務所棟
一時期 進駐軍に接収され、昭和40年代には信用組合所有となり金融業を営む為に改装。 -
こちらは、建物の裏手に車5台位の狭いスペースですが、駐車場があります。
入館は大人150円の有料です。
入り口はガラスの自動ドアに入れ替えられています。多分、金融業に使われた時にそうなったのでしょうね。 -
中には 金融業時代に使われたであろう、カウンターの仕切りがありました。
1階は展示室です。
窓が閉められているので、中は暗いです。 -
2階への階段。こちらは、お客様用と言うよりは、事務所の階段って感じの場所に設置されています。
階段下には小部屋もあり物置にでも使っていた風です。 -
2階へ上がります。
2階の大会議室では、企画展「桐生の映画館」が開催中でした。
桐生にはすでに映画館は無くなってしまったのだそうです。(どこも同じSCやモールのシネプレになってしまいました)
11館あった映画館の資料や映画ポスター、チケット、パンフレットなど
今見るとレトロな品々が沢山展示されていました。 -
昭和16年当時の建物利用状況図
「宮家接待室(宮家の来館以外開放しない)」ってのがあったのですね。 -
「宮家接待室」のお部屋だと思います。
今は、昭和の家庭電化製品の展示室になっていました。 -
で、その床を見ると・・・寄木細工になっているのです。
結構素敵な寄木なのに・・・状態が悪いです。
ドアの下あたりなんて、どうも、ドアにペンキを塗った時に床を養生しなかったらしく、ペンキがハネ落ちてますよ〜〜〜。これはないでしょう〜〜。
一応・・・桐生市指定重要文化財。
寄木細工が無垢板の上等なものであったのなら、表面を削ればピカピカにきれいになるし、土足で歩くなら、その上を今時の樹脂加工とかすればいいんじゃないの?と、シロウトながら思ってしまいますよ・・・。
こんなんじゃ、建物がかわいそう。 -
もうひとつの階段。
こちらの方がやや広く、お客様も使う階段でしょう。宮様もご来館されていたのですしね。 -
これは、建物脇の部分。
ピンクの外観はかわいいし、良い建物でした。
平成5年には解体の計画があがり、その際に桐生市が土地を等価交換して建物の寄贈を受け保存となったそうです。
平成23年には、改修にむけて基礎調査。復元は昭和9年の外観としたと言う事です。 -
最後の見学場所へ移動します。
桐生明治館(旧群馬県衛生所)国指定重要文化財
明治11年(1878)に前橋市に竣工
昭和3年(1928)相生村役場として現在地に移築 -
昭和59年(1984)〜昭和61年(1986)にかけて半解体修理工事実施。創建当時の姿に戻す。
平成2年・5年 部分修理 平成15年保存修理実施
門、門柱、門扉は写真を基にした復元 -
前橋市にて創建された当初は、衛生所兼医学校。
しかし、翌年には衛生所は廃止となり、医学校も明治14年(1881)には廃校。
その後は、女学校、小学校、県農会などに転用され、桐生市に移築。
相生村が昭和29年に桐生市に合併すると、出張所、公民館 と、この建物は、何度も名称が変えられて使われた歴史があります。
瓦屋根にバルコニーやポーチ、典型的な和洋折衷の建物です。 -
こちらも有料。150円で中に入って見学ができます。
中に入ると左右に同じ階段がシンメトリーにあります。
踊り場は無く途中がねじれたような階段です。 -
1階から見ることにします。
廊下に面して部屋が並んでいます。
ドアはありますが、廊下、と言っても 前は ポーチなので、雨風の強い日は部屋のドアを開けた瞬間に吹き込んでくるのではないかと思われ・・・。
室内は、展示室になっています。 -
ポーチの軒はあまり深くないので、これでは雨が吹き込むだろう・・・と とても心配になりますよ。
ちょっと日本の気候では考えられないのですが・・・設計者の意図は、軒を短くして採光を取りたかったのでしょうか??? -
バルコニー部分には、コリント式っぽい柱頭飾りのあるオーダーまで並んでいます。
装飾は多く アーチ窓もあって、きれいです。 -
人力車や足踏みミシンが展示されていました。
窓にカフェカーテンのようなものがありますが、これは後からつけたもののようで、「カーテンの痕跡はなかった」のだそう。 -
1階端の展示室
木製の天井飾りのある古そうなシャンデリアがありますが、これは、復元したものだそうです。(多分昭和の復元工事で) -
階段を登って2階へ上がってびっくり!階段の上が明るいなぁ、と思ったら上がった先は室内ではなく、バルコニーでした。
やはり・・・雨風強かったら、階段室まで雨が吹き込むと思います。
実際、バルコニーの床は、雨で濡れたであろう色に木部が変色しています。 -
2階の会議室(1)
照明が2基下がっています。 -
大きな黒板が置いてあります。
これも復元(写真からの)なのかもしれませんが、こんな衝立みたいな自立する豪華な黒板ははじめて見たように思います。
すてきですねぇ。 -
そして・・・ドア!
頂いたパンフレットには、
>各部屋は独立し、ポーチ・ベランダから出入りするようになっている
(管理上、仮設の扉を設けた)
と書いてあるのですが・・・このドアは仮設?元々??
もし、ドアが無かったとしたら・・・さっきから私が心配している台風の日はどうするんじゃ?という疑問が益々「???」となってしまいます・・・。
で、このドアですが、異常に大きいです!
計らなかったけど、幅120cm位あったかも・・・。
それも変だなぁ?と思ったのです。 -
シャンデリアは復元だとパンフに書かれていましたが、これも復元かな?
それでも昭和の復元工事だとすれば、既に30年超えですから、貫禄も出てくるでしょう。 -
2階貴賓室
中央 バルコニーのすぐ後ろにあるお部屋です。
こちらのお部屋の家具も復元だそう。
このお部屋のドアは観音開き。 -
貴賓室の復元家具。
2脚ある赤い椅子だけは、明治35年に後の大正天皇、昭和9年に昭和天皇が桐生をご訪問された際にご使用になられたものを明治期の家具と言う事で一緒に展示してます。(この建物には来られてはいません) -
各部屋の壁・天井は全て紙張りだと書かれています。
益々、雨降ったらどうするんじゃい!?な謎が深まる・・・。
この建物の設計者は、県の技師だったそうですが、名前は不明です。
明治11年では、まだまだ洋館の珍しい時代。設計者も職人も苦労して作った建物であったろう、と想像できますが、
どうしても、雨降ったら、色々困った事が起こったのではないか?それで、短期間で衛生所も医学校もやめてしまったのでは?とか思うのは、考えすぎですかねぇ・・・。 -
門と入り口の間にはガス燈らしい外灯がありました。
本当のガス燈だったら雰囲気バッチリですが、どうでしょうかね? -
今日は、時間も無く入りませんでしたが、1階には喫茶室として使われているお部屋もあり、ケーキやお茶も楽しめるのです。
駐車場が、隣の敷地にあったのもよかったです。
しかし・・・疲れてきて、質問する気力が無くなっておりましたが、
こうして旅行記を書いていると、なぜ、建てて数年で衛生所も医学校も廃止になったのか?
雨降ったらどうしていたのか?など疑問点をもっと資料室で見てくるとか 係りの人に聞けばよかったです。
今時は、ネット検索で大体の事は調べれば判りますが、案外 ふと思った疑問点は答えが見つからないものです。
家で調べて来て 見学したいと思っていた建物は大体、見ることが出来ましたが、
今日あちこちでもらった色々なパンフレットやマップを見比べると、
こっちには載ってるけど、こちらには載ってない・・・のように なかなかひとつで見どころが全部判るような資料が無く、
桐生の観光情報は結構クセモノでした。
私のように建物だけを目的にわざわざ観光に来る者は少ないのだろうなぁ・・・。
のこぎり屋根の工場は、まだまだ市内に沢山あるし、見逃した建物もありそうです。
また、良い建物もあるのに、ちょっと見学しにくいのが残念でした。
織物ももっと楽しく買い物できると良いのになぁ。
ちょっと期待しすぎたかもしれない桐生のレトロ探しでありました。
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