2016/06/28 - 2016/06/28
243位(同エリア390件中)
まりも母さん
1 のこぎり屋根工場で朝ごはん&クラシック講堂 の続きです。
次に歩いたのは、“桐生新町重要伝統的建造物群保存地区”
天正19年(1591)より町立てされた地区で、絹織物産業中心に発展した場所です。
江戸から昭和初期に建てられた建造物が多く残る「重伝建地区」を歩いて廻りました。
画像が多いので、旅行記は1〜4に分けて掲載致します。
1のこぎり屋根工場で朝ごはん&クラシック講堂
http://4travel.jp/travelogue/11149974
2 桐生重伝建地区歩きまくり
3 織物記念館と素敵な桐生倶楽部
4 動物園・ピンクの洋館・白い洋館
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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-
群大工学部は、重伝建地区の北のはずれあたりに位置しているので、そこから駅方面へ向かうつもりでした。
が、今朝、“ベーカリーカフェレンガ”でもらってきた桐生のガイドブックには、調べてきた以外にも紹介されている建物があったので、そちらもチェックします。
再び ベーカリーカフェの前を通り、その先の のこぎり屋根の建物へ。
工房・金田丸岡平(旧住善織物工場 )大正11年(1922)
桐生に現存する唯一の鉄筋コンクリート造のこぎり屋根工場
現在は、5人の作家の名前から 一文字づつとった工房名でアトリエに利用されています。 -
中通りを渡った先にものこぎり屋根の建物。
旧斎憲テキスタイル工場 昭和2年(1927)
大谷石造ののこぎり屋根工場です。道路に面した部分は、石積みでは無いのですが、
これは、どうやら、道路が拡張された時に建物西側が削られたからのようです。
現在は、ワイン貯蔵庫として利用されています。 -
裏側へ廻ると、大谷石造の建物だという事が良く判ります。
建設当初は3連だったものが、後で5連に増築されています。
窓のあたり、隣に屋根がかけられていた跡があります。
この工場建物は、長い間に 大きくなったり削られたりと色々あったようですね。
重伝建地区からは、外れた場所の建物を先にチェックしましたので、ここで、Uターン。元の道へ戻ります。 -
まだ、さほどは歩いていませんが、桐生の町「路地」が多い事にも気がつきます。
それも、未舗装の昭和テイストたっぷりの路地が多くあったりして、思わず入ってみたくなる小道が多いのです。
この路地もいい感じでしょう〜。 -
一の湯 創業100年超えだとか・・・。
当初は、隣接する織物工場の従業員用の浴場だったものが、その後 近隣住民の為の銭湯になり、現在も営業中。 -
唐破風に彫刻の懸魚付き屋根の豪華な造りの銭湯ではありませんが、軒下の金属板の飾り(ややめくれている)がかわいいです。
-
その隣には、“こととい喫茶店”の入る、古い建物
手作り和菓子、スコーンやコーヒーのお店だそうです。
りっぱな古民家をカフェにしたお店もいいけど、こんな普通の古民家を使った喫茶店も居心地良さそう。
朝ごはん食べてまだお腹も空かず、入れなかったのがちょっと残念。 -
さらに並ぶように門の隣には石蔵を利用したお店 “ガラス工房 和さかな”
お店はお休みのようでした。
この並びの 喫茶店のある建物から、石蔵まで続いているようですし、後ろには、いくつも建物の屋根が見えるので、広い敷地の同じおうちのようです。 -
森合資会社事務所 大正3年(1914)国登録有形文化財
桐生新町の重伝建地区では、数少ない洋風の建物です。
白磁タイル貼りの木造・擬洋風建造物。
現在も事務所として使われています。 -
森合資会社店蔵 明治前期 国登録有形文化財
事務所建物の隣に付属しています。
事務所の反対隣には、門を挟んで、さらに
森家住宅石蔵(旧穀蔵)大正3年(1914)国登録有形文化財 もありますが、
天然染色研究所、という看板があって、別物かと思い、写真取りそこなっちゃった・・・。 -
中村家住宅(中村弥市商店 店舗)大正11年
出桁造りの商家建築。敷地内の他建物とあわせて6棟の国指定登録有形文化財となっています。
重伝建地区には、このような商家の建物が数多く残っていました。 -
本町通りから奥へ入ると、“無鄰館”(むりんかん)の一角へ。
“無鄰館”は天保12年に創業した「北川織物」の敷地に残る歴史的施設群の総称、との事。
手前に見える和館は喫茶室に使われているようです(本日は休業) -
無鄰館の敷地内 昨日の雨の水たまりがあちこちにある風景。
こんな景色も近頃はさっぱり見なくなりました。
建物とは全く関係ないけど、あじさいと水たまり・・・レトロを感じる景色であります。 -
桔梗が咲いていました。和館に似合う花です。
-
奥へ進むと更に建物がいくつも。
-
無鄰館 (旧北川織物)大正5年頃 工場主屋他 4棟国登録有形文化財
ギャラリーやイベントホール、アトリエなどに使われているようですが、
見学は外観のみしかできませんし、
webサイトにも詳しい記載などもなく、見どころがつかみ難い建物でありました。 -
本町通りに戻ります。
平田家住宅旧店舗・旧店蔵 明治33年(1900) 国指定登録有形文化財
雑貨商から染料、生糸の商店となり戦時中に廃業。
入り口がサッシ戸に変えられていますが、典型的な店蔵造りの建物です。
この地域では数少ない店蔵造りの建物だそうです。 -
蔵の漆喰扉の周りには、蔦がびっしり伸びていました。
青々とした蔦の葉は美しいのですが、この蔵は、長く使われていないのでしょうか・・・。 -
平田家住旧店蔵の隣にはなぜか、煉瓦で組まれた小屋のようなものの中に「想い」とタイトルのついた人形作品が。
なぜ、ここにあるのかは・・・?? -
平田家住宅旧店舗の脇に路地がありました。
路地の先が気になり曲がってみたら、平田家の敷地内には 奥にも蔵がありました。
その蔵に前に
古い籐椅子とトーネットチェア。
この一角はかなり長い間時が止まったままのようでした。
文化財指定がされている建物ではありますが、今は何に使われているのか??
全く、観光用に活用されている訳ではありませんね。なんか、もったいないような・・・。 -
曽我家住宅 明治後期頃 国指定登録有形文化財
古い町割りに良く見られるように 本町通りに対して、間口はさほど広くは無くても、奥に長い敷地が並び、道路からは見えない場所に蔵があったりします。
また、「かかあ天下とからっ風」で有名な この地方特有の北風から火災時の延焼を防ぐ為にこのように 北側は、漆喰壁にしている建物があるという事です。 -
曽我家住宅の隣には、「伝建まちなか交流館」
観光施設ではなく、
>建造物の修理や修景など伝建に関する全般的なことまた、都市計画に関する相談、建築や耐震に関する相談、空家、空店舗、文化財などに関する相談
が、業務内容だそう。
つまりは、町作りの拠点って事のようです。
観光施設かな?と思ったけど、のこのこ入らなくてよかった。 -
こちらは、観光施設に整備されている“有鄰館”(ゆうりんかん)
>かつては酒・味噌・醤油を醸造し、保管するために使用されていた江戸時代から
昭和時代にかけての11棟の蔵群が、舞台や展示、演劇、コンサートなど様々な用
途に使用されています という一角。 -
二代目矢野久左衛門が寛延2年(1749)店舗を開き、清酒醸造と質商を開業(商号を近江屋喜兵衛)したことから始まる 矢野本店のこの地での歴史。
明治維新の1873年には、八代目久左衛門が、荒物・薬種・染料部門を増設して近江屋矢野支店となり
明治23年(1890)には、味噌蔵・洋酒蔵・穀蔵が完成。
江戸時代から大正期に建てられた建物が敷地内に多数残ります。それぞれ市指定重要文化財
煉瓦蔵 (もろみタンク貯蔵庫)大正9年(1920) -
煉瓦蔵の内部。小屋組みが見えます。
鉄骨で補強されていますね。
有鄰館は、現在は桐生市に寄贈され、町並み保存の拠点として、色々な活用がされている場所です。 -
敷地内には、用途の異なる色々な蔵が建ち並んでいます。
どれも中は、スケルトン状態で、イベントに使われているようです。 -
酒蔵 明治23年以前?(明治23年製の銅版画には描かれている)
酒蔵は、2階建ての造りです。 -
手前が味噌蔵 明治23年?その奥には、醤油蔵大正4年(1915)
-
矢野園 喫茶有隣(旧矢野本店店舗)に付属した和館の2階部分。
ガラスの素通し部分をよく見ると、板ガラスの表面にうねりが見えます。
古い、手吹きガラスがそのまま残っているのですね。
風情ある景色です。 -
角の所には、
矢野園 喫茶有隣(旧矢野本店店舗及び店蔵)桐生市指定受重要文化財
店舗は大正5年(1916)
キリンビールの大きな看板が目立ちますが、建てられた当初はまだお茶の商いは無く、
1928年に銘茶部門が新設されたそうです。
現在はお茶・お米の販売、喫茶室に使われています。 -
南側から建物群を見る路地は、「酒屋小路」
(路地百選というものに推薦されています。ただし、実際は百ではなく、250ほどあります)
先の方が坂になっていて、この路地はかなりいい感じです。
板壁の蔵は、手前から塩蔵・酒蔵・洋酒蔵・穀蔵と並んでいます。 -
桐生では老舗うなぎ店として有名だと言う 泉新(いづしん)
創業天保元年(1830年)と歴史があります。
隣にきれいな蔵も見えますが、どちらも建物自体はさほど古い訳では無いよう。
そろそろ重伝建地区も終わりです。
先ほど、次はどこへ行こうかな?と矢野園駐車場のベンチに座って地図を見ていると、男性に声をかけられました。
どこを見てきたのか聞かれたので、本町通りは、群大から歩いて見て来た事を言うと、
ざっとこの地区の説明をして下さり、桐生が丘動物園を勧められました。
象もキリンもいるし何と言っても入園無料!
車も公園駐車場に停めたので、行ってみるつもりでした。
車を移動する前に行こうと思います。 -
動物園に寄って、少し離れた建物をまだ見に行く予定にしていましたが、
重伝建地区からもう少し駅よりに進んだ場所にも(徒歩圏内)見たい建物があるので、そちらを先に見ることにしてマップをチェックしつつ進みます。
重伝建エリアを出ると、町並みは一気に昭和な 今は、やや寂れた商店街の様子に変わります。 -
本町通りを進みます。この建物 今見れば中途半端なレトロ感ですが、
本町4丁目交差点より線路方向の通りに面した3,4階建てのビルのデザインで、似たようなものがいくつもありました。
窓の上下にバルコニーのような出っ張りのある建物があちこちに見えるのです。
建設当時の流行だったのでしょうかね?
同じような建物がいくつも並んでいる、と言う事は、同じ頃に再開発されて沢山の建物が造られたのだろうと言う事ですね。
重伝建地区は、その開発を間逃れた・・・多分昭和40年頃にできたビルではないか?と思うのです。 -
金善ビル 大正10年頃(1921) 国指定登録有形文化財
群馬県内でも最古級の鉄筋コンクリートビル
当初は5階建てでしたが、老朽化の為5階部分は取り壊れています。
現在は、1階・地下にダイニングバーBRIC BLOCKが入っています。
桐生本町では数少ない文化財ビルですが、外観の保存状態があまり良くなく、
建物の良さが生かされていないと ちょっと残念な感じがします。
ここで、本町通りの建物見物を終え、更に徒歩で廻れる建物へ移動します。
この続きは、
織物の町桐生でレトロ探し3 織物記念館と素敵な桐生倶楽部
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