2016/06/25 - 2016/07/01
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azianokazeさん
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久しぶりの国内旅行 「久しぶり」と言うか、国内を1週間程度かけて回るのは、40年ほど前、やはり道東を旅行して以来。
まずは釧路に入り、超定番「摩周・屈斜路・阿寒の三湖めぐり」ツアーです。
海外旅行と同じように、ぶらり一人旅です。
(表紙写真は「霧の摩周湖」)
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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6月25日土曜日 1時まで仕事をこなし、便利屋さんに頼んでおいた送迎で鹿児島空港へ、羽田でスカイマークからJALに乗り換えて、夜の7時半頃に釧路に到着。
・・・と書くと簡単ですが、この旅で一番“危険な箇所”です。
出発時間がギリギリなので送迎を頼んだ便利屋さんの車は、鹿児島空港への途中、どこを走っているのかわからない山中に入っていくし、羽田の乗換も1時間しかないので、スカイマークが遅延したらアウトです。
いつもの海外旅行ではこんな危ないスケジュールは組みませんが、「まあ国内だから、いざとなればどうにでもなるのでは・・・」との甘い考えも少し。
ドキドキ・ハラハラのスタートでしたが、なんとか難所をクリアして釧路に到着しました。 -
気温11.6℃・・・・事前にこの時期の道東の気温は一応調べてはいましたので驚きはしませんが、30℃前後の鹿児島からやって来ると「聞いてはいたけど、やっぱり北海道は寒いんだね・・・日本も広いね・・・・」としみじみ。
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まずは釧路の宿「東横INN」へ
空港から市内へは連絡バスが運行しており、千円弱で移動できます。
いつもは東南アジアの安宿に泊まっていますが、それに比べると日本のビジネスホテルのなんと機能的なことか! 広くないスペースに考え得るすべてが組み込まれています。あらためて「日本」を感じます。
素泊まりで5000円あまり。 -
チェックインをすませて、夕食を食べに街へ。
鹿児島の真冬の気温11℃という数字ほどには寒さは感じません。 -
ホテルで教えてもらったお店「河むら」で「釧路ラーメン」を。
細ちぢれ麺とあっさりした醤油味のスープを基本としたラーメンです。
“元祖支那そば”という感も。おいしくいただきました。
熱気がこもりやすい狭い店内ということもあって、お店のドアは開けっ放し。鹿児島で11℃のときに開けっ放しにしたら、「何考えているんだよ!」という話にもなるのですが。 -
6月26日(日) 朝の釧路バスターミナル
降ってはいませんが・・・いまにも降りだしそうなお天気
今回の旅行は自然の中を歩き回ることが多いので、お天気次第で全く変わってきます。
よく「北海道には梅雨がない」なんて言いますが、昨年・一昨年の記録を調べると、そんなことはないようで、毎日どんよりしたした日が続いています。
地元の方に訊くと「蝦夷梅雨と言っていますが、やはりこの時期は雨続きです」とのこと。
特に今年は、北海道各地で6月としては記録的な降水量になったとかで、ここ2週間ほどはお日様が出ていないとか・・・。
お天気はどうにもなりませんので、気をとり直して阿寒バスの「ピリカ号」で超定番観光コース、摩周・屈斜路・阿寒湖をめぐる三湖ツアーへ。 -
写真は【ウィクショナリー日本語版】からの借り物です。
ピリカ号は釧路湿原の西側を北上します。天気がよければ車窓から湿原もチラッとは眺めることができるようですが、この日は霧に沈んでよくわかりませんでした。
付近はタンチョウヅルの夏場の生活場所でもありますが、車窓から3羽ほどが田んぼで餌をついばんでいるのが見えました。
多分、タンチョウではないかと思っているのですが・・・。思い込むのは勝手ですから。
ほんの2〜3秒ほどで通り過ぎていきますので、写真はありません。
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江戸時代までは北海道各地にたくさんいたようで、関東地方でも見られたようです。
しかし明治時代になると乱獲され、さらに生息地である湿原の開発により激減してしまいました。そして全く見られなくなったため、大正時代には絶滅したと思われていました。
しかし大正時代末期の1924年に、北海道東部の釧路湿原で十数羽が再発見されました。
その後、1935年に天然記念物、1952年には特別天然記念物に指定され、国や自治体による保護施策が講じられるようになりました。
当初は、ドジョウの放流やセリなどの植物の移植などが行われましたが、なかなか数が増えませんでした。
1950年頃の猛吹雪の日、数羽のタンチョウが畑に置かれた冬の保存用トウモロコシを食べにきました。これをきっかけに給餌がうまくいき、各地で給餌活動が行われるようになったことで現在は千羽を超えるまで数が回復しています。【日本野鳥の会】
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地元鹿児島も、出水(いずみ)にナベヅル・マナヅルを中心に毎年1万数千羽が飛来しますが、タンチョウのような優美さを期待した人にはイマイチかも。ナベヅル・マナヅルは「アホくさ!」と相手にしていませんが。 -
でもって、摩周湖へ到着(摩周第1展望台)
40年前に訪れた際は晴天で、湖全体がきれいに見渡せましたが、「霧の摩周湖」のイメージには合わず、かえってものたりない感も
今回はかろうじて右端が見える程度。ほかの湖ならがっかりするところですが、摩周湖に関しては「まあ、これはこれで・・・」といったところも。 -
眺めている間にも霧が流れて、殆ど見えなくなってきます。
・・・・霧にだかれて しずかに眠る 星も見えない 湖にひとり・・・・なんて、若いひとはご存知ないですよね。別に私もそんな思い入れがある訳でもありませんが。
摩周湖は流入・流出河川がない閉鎖湖で、かつてはバイカル湖についで世界でも2番目に高い透明度を誇っていましたが、その後の魚の放流などで、現在はかなり透明度は低くなったようです。 -
乳白色の湖面を眺める観光客
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併設の売店で夕張メロンを。
ひと切れ200円。さすがに美味です。 -
ひと玉だと、やはり結構なお値段になります。
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再び展望台にもどると、少し霧が薄くなったようです。
さきほどまですっかり霧に隠れていた左側に目をやると・・・湖の中ほどにかすかに黒い影が見えます。(小さい画像では見えないかも) -
画像中央の黒いもの・・・汚れではなく、カムイシュ島と呼ばれる小島です。
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宗谷のコタン(アイヌの集落)同士がイヨマンテ(熊祭)の夜に争い、一方のコタンは敗れほとんどが殺されてしまう。
敗れたコタンの老婆とその孫は命からがら逃げるが、逃げる道中で孫がはぐれてしまう。
老婆は孫を探しながらさまようが見つからず、カムイトー(摩周湖)付近までたどり着く。
老婆はカムイヌプリ(摩周岳)に一夜の休息を請い、許される。が、悲嘆にくれ疲労困憊した老婆はそこから動けず来る日も来る日もそこで孫を待ち続け、とうとうカムイシュ島になってしまった。
いまでも、摩周湖に誰かが近付くと老婆は孫が現れたかと喜び、うれし涙を流す。この涙が雨であり霧であり吹雪なのである。【ウィキペディア】
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摩周湖から硫黄山に向かいますが、道路も霧が深くなりました。
ただ、霧というか雲は、抜け出すある地点でスッと晴れます。 -
硫黄山に到着
天気は、かろうじて持ちこたえている・・・といったところ。
40年前に来た記憶はありません。 -
火山国日本ですから、こうした光景自体は特別珍しいものではありませんが、激しくガスを噴き出す様子、鮮やかな黄色の硫黄は結構楽しめます。
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当然ながら、火傷するだけでなく有毒です。
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3年前、インドネシア・ジャワ島のイジェン火口湖を訪れた際は、山頂に着くまでにヘロヘロになってしまい、火口の硫黄採掘などは見る時間がありませんでした。
「ジャワ島東部2013・・・(5)イジェン火口湖は遠く、スラバヤの夜に立ち尽くす」http://4travel.jp/travelogue/10808094
そのリベンジもあって、硫黄の写真を撮りまくりました。 -
鮮やかな黄色がきれいですが、「きれいなものほど危険」というのが世の中の真実です・・・ってね。
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中国人観光客が多いです。
中国は広い国土の割には火山は少ないようですから、中国の方にはうけるかも。 -
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併設売店のお土産物 クマやトドの肉なんていいかも・・・ということで、旅行終わり近い日に他の場所で購入しました。
大和煮にしたものでしたが、クマはクジラの大和煮と同じような感じでした。トドは自分では食べていません。 -
ご当地ラーメンなどもいいかも。
ホタテやカニ、甘エビはともかく、クマはパッケージだけでしょう。
それにしても「白クマ」は北海道にはいないのでは。国後のクマは白いそうですが。 -
続いて、屈斜路湖に到着
日本の湖沼では6番目の面積規模、カルデラ湖としては最大の大きな湖です。それだけに湖畔に立っても茫洋とした感も。
美幌峠など、上から全体を眺めると素晴らしくきれいです。
今回も美幌峠は行きたかったのですが、足と時間の関係でカット。残念。
7月中旬になれば、美幌からバスが入るようですが・・・
タクシーを使うと、かなりの金額になります。
「おもてなし」の国・日本もマイカーか観光バス利用が前提で、個人旅行者にとっては足の確保がなかなか難しい国です。
アジアの他の国では、低料金の現地ツアーや車のチャーターが容易に利用できますが、規制が厳しい日本ではそうしたものが著しく制約されています。 -
砂湯を楽しむ中国人観光客 元気です。
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日本人観光客は、慎み深く・・・といった感じ
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バスガイドさんお勧めの濃厚ソフトクリーム 400円
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足ふきタオル(200円)を購入して、足湯につかってみます。(下からのびているのが私のおみ足)
思った以上に熱く、最初は足をお湯からすぐに引き抜いてしまいました。
ソフトクリームを食べながらゆっくり足湯で・・・と思ったのですが、観光バスですから時間にせかされ、お湯につかっていたのは1〜2分かそこらでした。
ソフトも溶けてくるし、お湯は熱いし、腰かけるところは濡れているし・・・超慌ただしい足湯でした。 -
屈斜路湖から阿寒湖へ移動する車窓から眺めたペンケトー 雄阿寒岳の噴火で阿寒湖から分断されてできた小さな湖で、奥にはもう少し大きいパンケトーがあります。
途中、エゾシカが数頭道路に出ていました。また、道路脇にはキタキツネが2頭並んで座っていました。多分、観光客からの餌を期待しているのでは。
そうした餌やりは、人間と野生動物の境界を曖昧にし、車にはねられるなど、結局は動物の生存を難しくすることになります。また、キタキツネとの接触は感染症の危険もあります。 -
阿寒湖では2時間ほどの自由行動時間があります。
まずは昼食。土産物店が並ぶ通りをアイヌコタンへ向かいます。 -
アイヌコタン
雨がポツポツと・・・・
食事ができる店を探してしたところ、アイヌ伝統舞踊の公演がちょうど始まるところと知って、先にそちらを見学することにしました。 -
「阿寒湖アイヌシアター イコロ」での30分ほどの公演、料金は1100円前後だったような気がします。
「遠い昔から阿寒に伝承されたきたアイヌ古式舞踊は、国の重要無形民俗文化財に指定された、伝統あるアイヌ民族の文化です」【アイヌコタンHP】とのことです。 -
「サロルンリムセ(ツルの舞)」 暗いステージの撮影なので手振れはご容赦を。
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連獅子のように髪を振り回す「フッタレチュイ(黒髪の踊り)」
相当に心臓への負担が大きい踊りです。 -
****生活に欠かせない舞踊****
歌や踊りなど、喜びや悲しみを体で表現することはアイヌに欠かせないものでした。
儀式の時や、親戚・友人が集まった時、あるいは仕事をしている最中など、さまざまな場面で人々は歌い、踊りました。
アイヌの舞踊とは、自分たちが踊って楽しむだけでなく、祖先や神々に対して敬意や感謝を表す表現でもあります。【アイヌコタンHP】
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ご存じ「ムックリ(口琴)」の演奏
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「お盆を取り合う踊り」
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観客参加のフィナーレ
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40年前は、宿泊のユースホステルで知り合った同年輩の旅行者と連れ立って、夜に宿から歩いてきたような・・・記憶があります。
当時は「おおらかな時代」で、アイヌの衣装を身にまとった男性が路上でパフォーマンスを行うなど、賑わった雰囲気もありましたが、今回のコタンはひっそりとした感じです。
観光客も少なく、雨も降りだしそうな天気のせいでしょうか。
アイヌを「見世物」にするようにもとられかねない行為を自粛しているせいでしょうか。 -
「アイヌ食文化物語 丸木舟」さんでいただいた「野生丼」
エゾシカ肉の野菜炒めです。かなり濃い目の味付けになっていますので、鹿肉だから特にどうこうという感もありません。 -
資料展示室みたいなところで
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アイヌの女性は、幼女を過ぎる頃から口の周りに刺青を入れ始め、大人になるまでに完成させたそうです。
この刺青(シヌエ)がないと一人前の女生とは見なされなかったそうですが、明治政府によって禁止されました。 -
最初は、阿寒湖畔ではどこかのホテルの露天風呂にでもと考えていたのですが、アイヌ古式舞踊を観ていたら残り時間も少なくなり、雨も強く降りだしましたので露天風呂は中止。
まだ阿寒湖と対面していませんでしたから、湖畔へ。
雨に煙る阿寒湖は、ただの水の塊です。 -
「まりもの阿寒湖」の看板も
観光バスツアーはこれで終了し、一路釧路へ戻ります。
予定では、釧路にもどったあと、JRで釧路湿原の細岡展望台へ向かい、夕日を撮影し、タクシーで戻ってくる計画でした。
しかし、雨は降ったりやんだりで、夕日はおろか、湿原の景色がみわたせるかも怪しいものです。 -
釧路駅でさんざん迷い、改札の前をウロウロ。
「とにかく行ってみよう」と改札を通って列車に乗り込んだものの、必要情報をプリントアウトしてこなかったことにも気づき、発車1分前に列車を下りました。
結局、釧路湿原はパスして、早めに今夜の宿泊地・厚岸(あっけし)へ向かうことに。と言ってもJRは1時間以上待つ必要がありましたが。
写真は釧路駅・待合室前のまりも ソフトボール大の大きなものです。
もちろん養殖まりもです。自然のものは天然記念物ですから。
道東の旅1日目はこれで終了 釧路湿原の夕日は残念でしたが、阿寒湖等の定番観光コースは、思った以上に楽しめました。
明日は厚岸から霧多布湿原へ向かいます。
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