2016/05/27 - 2016/05/28
488位(同エリア1813件中)
クッキーさん
立山黒部アルペンルートの後半・室堂から信濃大町まで移動。普段乗ることのできない珍しい乗り物をどんどん乗り継いでいきます。
朝から幸先よく雷鳥に出会うことができ、北アルプスの絶景、黒部の渓谷美を堪能できました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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大観峰のご来光を見るため、早起きしてご来光バスツアーに出かけるつもりで、いったんは予約したものの3:50はさすがに早すぎるということで予約を取り消した翌朝。
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ご来光バスツアーは中止になっていました。
昨夜はあんなにきれいな星空が見えていたのに。
でも、今回も、ちゃんと晴れてほしい時には晴れてくれて、旅の神様が付いてくれている?と確信。 -
早朝のロビーです。
雷鳥ウォッチングのレクチャーはこの奥で行われます。 -
フロントの奥が私たちの部屋。大浴場は突き当りにあります。
大浴場の脇には給水機が置かれ、立山の湧水が飲めるようになっていました。冷たくておいしい水でした。 -
がんばって早起きしたのは、ここ室堂平からの朝日を見るため。
東がどちらかもわからないまま、少しだけ散策。 -
朝の室堂平。
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朝食バイキングは3階の和食堂たてやまにて。
営業時間は6:45〜8:30。
こんなに朝早くなのに、温かい食事も用意されており、本当に至れり尽くせりです。食事スタッフの人たちもお泊りなのかしら? -
朝食後は荷物をまとめてロビーで預かってもらいます。
9時からロビーで雷鳥ウォッチングのレクチャーを受けた後、皆で屋上展望台から散策道出口へ。
もう何度も通った出口です。
悪天候の場合は中止ということだったので、曇り空位は問題なしです。
地獄谷が見えてきました。 -
みくりが池の水も、昨日よりもっと青みがかって見えます。
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神の山として崇められていた立山ですが、硫黄のにおいがする地獄谷を目の前にすると、雄大で神秘的な自然美と共に、山の過酷さが一体となった神の山として、恐れられ崇められてきたのではないかと思います。
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火山ガス噴出による事故防止のため、この地獄谷エリアは通行止めになっています。
みくりが池温泉の脇の階段を下って上がって・・ -
みくりが池の周回コースを歩いていくと、先を歩いていた集団が立ち止まっています。いましたよ、雷鳥です。
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オスはなわばりを確保するとそれを守るため、見晴らしのよい木や岩の上でじっと見張りをするそうです。
見守っていた人の一人が、この下に巣があるんだと教えてくれました。
みくりが池周辺の岩などは、絶好のウォッチングポイントだというのは正解でした。 -
視力が悪いので、ここでも雷鳥のお顔はカメラに収めた映像で初めて確認できました。
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池の周回コースを辿って戻りたいのに、夫はといえばこの時点で、みくりが池温泉の休憩所で喫煙タイムを取っているんですよ。
しょうがないので来た道を戻ります。 -
屋上展望台で記念の一枚。
雪の大谷ウォーク、スターウォッチング、雷鳥ウォッチングと、すべてのイベントが無事終了しました。 -
いつの間にか観光客が増えています。
早朝に立山駅や扇沢駅を発った人たちでしょうか。 -
ロビーの隅に置かれていた(安全な日本ならでは?)荷物を受け取り、トンネルトローリーの出発を待ちます。
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立山の主峰、雄山(3003m)の直下を貫通している立山トンネルを走るトロリーバス。最大の特徴は、石油燃料ではなく、電車線から電力の供給を受けて走る点です。電気で走ることで、トンネル内に排気ガスが滞留することを防ぎ、自然環境保全にも役だっています。トンネル中央の雄山山頂直下付近で、上下線のバスがすれ違います。
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トンネルトローリーバスは名前の通り、10分間ずっとトンネルの中を走ります。
途中、トンネルの壁が色付いている所があって、そこは破砕帯があった所だとアナウンスがありました。
立山山岳地帯の観光開発は、昭和27年に始まりました。電源開発工事に付随する複数の資材運搬ルートの開設に並行して、アルペンルートの開通計画がすすめられたのです。
昭和41年春には、雄山直下を貫く立山トンネルの掘削工事が始まります。しかし、集中豪雨による運送ルートの崩壊や、50mにも渡る破砕帯、毎分63トンにも及ぶ湧水など、多くの障害に阻まれ、工事は難航したそうです。 -
大観峰。人を寄せ付けない厳しさ。
予定より2年遅れの昭和46年6月、立山トンネルバス・立山ロープウェイ・全線地下式黒部ケーブルカーの完成をもって、ついに立山黒部アルペンルートの全線開通が実現したのです。
翌年、昭和47年には宿泊と駅舎など公共サービス部門を包括したターミナルビルを建設し、立山黒部アルペンルートの全容が整います。
これにより、立山一帯は人跡未踏の地から国内有数の観光地へと姿を変えました。
今日では、毎年100万人を超える観光客が訪れているそうです。 -
次の乗り継ぎ時間まで25分間です。
屋上展望台まで急ぎます。階段が急で狭く大変でした。大観峰は断崖絶壁にせり出すようにして建っているので、屋上以外、外へ出ることはできません。
展望台から見えているのは黒部湖です。展望台は狭くて細いので、すれ違うのも一苦労です。 -
黒部湖や後立山の大パノラマ。
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大観峰・ロープーウェイ乗り場。
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黒部平からやってきたロープーウェイ。
観光客が立て込んでいるらしく、臨時便の感じでした。
このロープーウェイはワンスパンロープーウェイといって、途中の支柱がありません。
ロープウェイを支えるワイヤーの直径は54mmと、ワイヤーの太さも日本最大級!大観峰側にある巨大な原動滑車で一気に巻き上げているんだそうです。 -
この断崖絶壁感は半端ないです。
保安員の方々は、冬の間積雪で埋もれたこの駅をちゃんと点検しているんですって。安全のために腰にロープをつけて作業するので、自分たちのことを猿回しと呼んでいるのだとか。 -
予定時間より少し早い出発です。
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景観と環境保全の観点から大観峰と黒部平の間に一本も支柱がなく、動く展望台として360度の大パノラマを楽しむことができます。
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途中で黒部平から上ってくるロープーウェイとすれ違います。
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黒部湖。
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ロープーウェイの真下。
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夏の鮮やかな緑でも、秋の燃えるような紅葉でもないけれど、それでも絶景。
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黒部平駅の屋上展望台には多くの人が景観を楽しんでいます。
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黒部平駅。7分ほどで着きます。
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屋外には黒部平庭園や高山植物観察園があって、そこからも雄大な景色を満喫できるそうですが、さっき見かけた屋上展望台の方が気になります。
○○の高上りです。 -
黒部平庭園の向こうに山。
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左下に見えているのが黒部平庭園。
ちょっと気にはなるけれど、この雄大な山々を目にすると、人が造った庭園って影が薄くなるような気がします。 -
後ろ立山?
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遙か遠くまで連なる山々。
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一生分の山を見たような気がします・・・という感想を、確かドロミテでも感じたような気が・・・
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大観峰駅が見えます。
あんな位置にあるんですね。 -
次は11:10発の黒部湖行きケーブルカーに乗ります。
これまた予定通り。 -
すごい角度でケーブルカーが停まっていますよ。
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車内から見た傾斜感。
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標高差373m、距離800m。
傾斜46.6%。勾配25°(最大勾配は31°だそう) -
この黒部ケーブルカーは、自然保護と雪害防止から、日本で唯一の全線地下式となっています。
立山ケーブルカーと同じ、つるべ式ケーブルカーで、トンネルの中間地点で2台のケーブルカーがすれ違うようになっています。 -
わずか5分で黒部湖に到着。あっという間でした。
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ここから黒部ダムの堰堤の上を歩きます。
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コースをチェック。
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黒部ダム。
想像していた以上に大きいし、その深さにびっくりです。 -
ダム堰堤。
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黒部湖。
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黒部湖。
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黒部湖駅側を振り返って。
左手が遊覧船乗り場になっていて、その先にはカンパ谷つり橋から続く湖畔遊歩道があるようす。 -
左が黒部ダム駅方向。
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見上げるような高さの所がダム展望台ですね。
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ちょうどお昼時になりました。レストハウスでダムカレーをという提案は却下されたので、売店で黒部おやきを買い求めました。
朝、しっかり食べたし、その後はずっと乗り物を乗り継いだだけなので、十分といえば十分ですが。 -
ダムレストハウス一階の奥の方にコインロッカーがあったので300円で荷物を預けて身軽になり、いざ展望台の野外階段へ。
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残念ながら今回は、水煙をあげながらの観光放水は見られませんでした。
アルペンルートの中で、雪の大谷ウォークをとるか、観光大放水をとるかの二つに一つですからね。両方のいいとこどりはできないようになっています。 -
黒部ダムは7年の歳月をかけて昭和38年に完成した日本最大のアーチ式ダムです。その建設は世紀の大事業として語り継がれ、中でも破砕帯との格闘は『黒部の太陽』に描かれたことでも有名です。
深い渓谷に屹立するダムのアーチは、傍らにそびえる山々にも負けず劣らず威容を誇っていました。 -
階段を上るたびに目の高さで変わる風景を楽しめます。
途中何度も休みながら・・・ -
展望台休憩所へ。
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やはりダムの威容に目を奪われます。
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展望台休憩所の奥には、黒部ダム駅に続く220段の地中階段への入口。
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黒部湖。
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展望台では冷たい湧水があり飲めるようになっています。
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全部、山、としてしかわからない。
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ダムはもちろん北アルプスの山々が一望できます
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反対側の山々。
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遊覧船ガルベには乗るつもりはなかったので、新展望台まで下りて行ってみます。
帰りはまた階段を上がるんだ・・と思いつつ。 -
新展望広場に設けられた特設会場。
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この中では、黒部ダムの建設の様子が映像で流されています。
立山連峰と後立山連峰に挟まれた峡谷にダムを造るわけですから、まず必要なのが、ダム建設に必要な物資や資材の搬送ルートの確保。富山県の立山側と長野県の大町側、両方から準備工事に入りますが、大町側からは関電トンネルが貫通するまで、一切の資材の搬送はできません。
そのため、ある時期まではすべて立山越えに頼らざるを得なかったのです。3000m級の山を越えて資材を運ぶ。気流が悪いためヘリコプターも利用できず、結局ほとんど人力に頼らざるを得ず、ボッカ(歩荷)さんが荷物を背負って山を越え、あとはソリで運ぶという状況だったそうです。 -
やすやすとバスに乗って上がってきた道を、人力で資材を運んだんですねえ。
「黒部の太陽」は見ていないのですが、 -
この簡単な紹介映像だけでもなかなか感動的でした。
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破砕帯との格闘です。
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見入ってしまって時間を忘れるほどでした。
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景観保護のために、発電所は、水路トンネルの先に造られているんですって。
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これから通過する関電トンネルの中にも破砕帯があるようです。
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今回は見られなかった観光放水。
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慰霊碑。
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記念に一枚。
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黒部ダム駅はこちら。
トンネルをくぐって、 -
こんな階段を上がって行った先です。
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これから乗るのは関電トンネルトローリーバスです。13:05発。
このトンネルは黒部ダム建設時に資材搬送用トンネルとして掘削されました。途中、映画「黒部の太陽」でも描かれた黒部ダム最難工事である破砕帯があります。
途中で「ここが破砕帯があった所です」という車内アナウンスがありました。 -
長野県扇沢駅に着きました。
こんな可愛い絵柄のバスが3台も連なって走ってきたんですね。
可愛いだけでなく、クリーンな電気エネルギーだから長いトンネル内も排気ガスの影響を受けない、トンネルの急勾配にも強いのが特徴。
国内でトロリーバスが運行しているのは、アルペンルート内の関電トンネルと立山トンネルだけだそうです。 -
扇沢駅・バス停13:21着。
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最後に信濃大町行のバスに乗ります。
運行会社のアルピコは、信州を中心に事業展開している生活関連企業グループ。
上高地線もあるそうなので、いつかはまたお世話になるかも。 -
これは路線バスなので、団体客の皆さんは駅前の駐車場に停まっている観光バスに向かいます。
乗ってきたトンネルトローリーバスに比べて乗車率は格段に落ちています。
13:30発。 -
扇沢周辺。この辺りの標高は1433mですからまだまだ山の中。
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立山黒部アルペンルートの終着駅・信濃大町駅14:05着。
この後、穂高に向かいます。
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