2016/06/03 - 2016/06/03
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旅好き長さんさん
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天空の城の竹田城はコマーシャル以来とても有名になり、観光客が急増していますが、そのそばにある鉱石の道はあまり知られていません。
この鉱山の道は、明延、神子畑、生野の3つの鉱山を結ぶ鉱石を運んだ輸送路で、この周辺には近代以降の産業遺産が点在しているところです。
特に神子畑選鉱場は以前から気になっていた所で、観光情報誌にも紹介されていないので情報もなく、カーナビを頼りに出かけてきました。
この神子畑は、明治11年に優良な銀鉱脈が発見され、大正6年に閉山したのですが、明延鉱山で採鉱されたスズなどの鉱石の選鉱場として大正8年に建設されたところで、最終的には東洋一とうたわれた選鉱場です。
今回は神子畑鋳鉄橋、神子畑選鉱場と明延鉱山を紹介します。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
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-
これが鉱山の道の案内図です。
兵庫県北部にある生野(いくの)銀山、神子畑(みこはた)、明延(あけのべ)の3つの鉱山を結ぶ道で、昔は鉄道がひかれていました。
このうち観光地としては生野銀山が有名ですが、神子畑、明延はガイドブックにも紹介されていないところです。
特に神子畑は、明延鉱山で採掘した鉱石よりスズを採取していた当時の選鉱場の遺跡が残っており、圧巻です。
これが観光地として知られていないのが不思議です。
愛媛県の別子銅山のマイントピア別子のように整備し、PRすれば観光客がもっと増えると思います。 -
これも観光案内です。
神子畑には播但自動車道の朝来ICから国道429号線を走り、20分足らずで行けますし、有名な竹田城からは40分程度で行けます。 -
朝来ICから15分程度国道429号線を走ると現れるのがこの神子畑鋳鉄橋です。
この鋳鉄橋は、明治11年に神子畑鉱山が再発見され、その鉱石を生野に運ぶために造られた馬車道に架けられたものです。
ちなみにこの橋は国指定文化財で、これら鉱山の道は近代化産業遺産群です。 -
これがその案内です。
この馬車道は全長16.2Kmあり、5カ所の橋が架けられていましたが、現存するのはこの橋を含めて2か所だけです。 -
さらに車を5分程度進めて行くと現れるのがこの神子畑選鉱場です。
これが案内板で、当時は東洋一の選鉱場といわれていたそうです。 -
これがその選鉱場です。
残念ながら上まで登れませんが、あまりの大きさに圧倒されます。 -
全景がこれです。
この選鉱場はスズの比重差で選鉱するもので、昭和62年の明延鉱山の閉山に伴い、操業停止しています。 -
この選鉱場前には当時の一円電車が展示されています。
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これが神小畑選鉱場のエリアマップで、現存しているのは段々畑の選鉱場とシックナーと鉱山技術者のムーセ旧居だけです。
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これがシックナーで、これに微細な鉱石が混じった液体から沈殿差により水分と精鉱とに分離していたそうです。
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直径が30m以上もあるとても大きなシックナーです。
-
この大きなシックナーが2基残っています。
設備が停止し、約30年経過していますが、まだ使えそうです。 -
そしてこちらが1円電車の説明板です。
この電車は明延鉱山と神子畑間の6.1Km走っていたもので、鉱石運搬以外に従業員とその家族も利用していたそうです。
それにしても昭和4年に電車が走っていたなんてビックリします。 -
これがその車両で、軌道も狭く小さな車両です。
ちなみに料金は、昭和27年以降、閉山される昭和62年までたったの1円だったそうです。
それゆえ1円電車と呼ばれていたそうです。 -
そしてこちらが明治政府より鉱山開発のため来日した技術者のムーセの旧居です。
ここは土日祝日のみ公開されています。
現在は、写真家の織作峰子さんの作品や鉱山に関する資料が展示されています。 -
このムーセ旧居は、生野鉱山に建てられたものですが、神子畑鉱山の開発に伴ってここに移築され、事務所や診療所として利用されたそうです。
-
先ほどの神子畑選鉱場より車で30分以上かけて着いたのがここ明延鉱山。
直線距離ではそれほどないのですが、車だと峠を大廻していかなければならないため結構時間がかかります。
この明延鉱山は、今から1260年前に開山され、奈良東大寺の大仏鋳造にもここから産出された銅が使われたそうです。
その後明治政府の誕生とともに官営となり、明治29年(1896年)に三菱合資会社に払い下げされ、1909年にスズ鉱が発見されて日本一のスズ鉱山として発展したそうです。 -
ここが明延鉱山跡です。
この山の上に鉱山施設がたくさんあったようです。
ここは事前に予約すると坑道の一部を案内ガイド付きで見学することができます。
私たちは、予約していないので外観からしか見学できません。
この鉱山からは主に銅、亜鉛、スズなどを産出し、1987年、円高と金属価格の下落により地下に多くの鉱石を残して閉山したそうです。 -
よく見ると急激な崖の斜面にはレールが敷かれています。
下の事務所と上の鉱山施設間の連絡用の電車のようです。
それにしてもこんな急激な斜面をよく登ったものです。
また山の上からは、神子畑選鉱場行の1年電車の乗り場があったそうで、トンネルを抜けて走っていたようです。 -
これは坑道の入口かな。
もちろん中には入れません。 -
これが連絡用の電車のレールです。
よく見ると途中で電車が交わせるよう中央部で複線になっています。 -
そばには清流が流れています。
とてもきれいな水でアマゴなどもいるようです。 -
道路わきにはこのような花がきれいに咲いていました。
-
これらの花は植えられたものではなく、自然に生えているようです。
それにしてもとてもきれいです。 -
この案内板は、鉱山労働者やその家族のための浴場の紹介です。
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これがその第1浴場で、全部で6カ所もあったそうで現存するのはここだけで、一番最初に建築された共同浴場です。
ちなみに入浴料は無料だったそうです。 -
そしてこちらは先程の第1浴場の前にあった独身寮の案内です。
-
残念ながら独身寮の建物はありませんが、昔はこの独身寮は4か所もあったそうです。
明延鉱山では、坑道内の見学や1円電車への乗車など定期的に行っていますので、下記、あけのべ自然学校のサイトを確認して出かけて見られてはどうでしょうか。
http://www.fureai-net.tv/akenobesizen/
今回初めて鉱石の道を巡りましたが、見ごたえ満載です。
次回は事前予約して坑道内の見学もしてみたいものです。
それにしてもこれだけの観光資源があるのにあまり知られていないのが本当に残念です。
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