2016/01/24 - 2016/01/24
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たびたびさん
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湯の峰温泉は、熊野本宮大社からほど近く。開湯は第13代天皇、成務天皇の代(4世紀頃)で、1800年の歴史を持つというとんでもない温泉です。その後、熊野三山に参詣する前の湯垢離(ゆごり)による潔斎の場としての温泉となり、大いなる蘇生を果たした小栗判官の伝説が残り、一遍もこの地を訪れたのが時宗誕生のきっかけとなったとか、霊験あらたかな匂いもぷんぷん。悠久の時の流れを感じるにはこれ以上の温泉はないくらいかもしれません。
ちなみに、小栗判官の伝説ですが、今からおよそ6百年前のこと。戦いに敗れ常陸の国に逃れた小栗判官は、美しい娘、照手姫と出会います。しかし、照手姫は相模の国の大豪族の横山家の娘であり、二人の仲は許されぬもの。小栗判官は毒を盛られ、殺されてしまいます。
そして、そこからが不思議な話の始まり。地獄に落ちた判官は、餓鬼の姿のまま閻魔大王に現世に送り返されてしまうのですが、倒れていた小栗判官は木の車に乗せられ、湯の峰を目指す。
一方、照手姫は兄に遊女として売られ、流浪の身。ある時、変わり果てた姿の小栗判官に出会い、小栗判官とは知らず、その車を引きながら湯の峰への旅に出る。湯の峰に辿り着いた照手姫は小栗判官をつぼ湯にいれて49日の湯治をさせると、息を吹き返し元の小栗判官の姿に戻ったというのです。
以前、藤沢の遊行寺でも小栗判官の物語資料を拝見しましたが、不思議な気持ちになったことを思い出しました。
そして、翌日は熊野古道の体験です。ひとくちに熊野古道といっても、本宮・新宮・那智の熊野三山に向けて、多くの人々が参詣のために辿った道ですから、いろんな道がある。その中から、今回は、発心門王子から熊野本宮大社への初心者コースを歩いてみました。まずは、熊野本宮からバスで発心門王子まで行って、そこから戻ってくる。緩やかな下りのコースになるので、とても楽。ところどころで、集落の中を通るのも安心感があるように思いました。
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熊野市の観光を終えて、今日は湯の峰温泉で宿泊です。小さな温泉ですが、この公衆浴場のある辺りが中心部です。
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これは、傍らに建つ東光寺。
その昔、湯の峰温泉の源泉の周囲には、湯の花が自然に積って薬師如来の形となっていたところ、それを裸形上人という人物が本尊(湯峯薬師)として創建したという寺。
その薬師如来の本尊の胸から温泉が噴出しているので、湯の胸温泉だったものが湯の峰温泉となったということですから、温泉の歴史とともにあったお寺です。 -
東光寺の前に立つのは玄峰塔。
これは、山本玄峰という湯の峰生まれの禅僧の記念碑。終戦の日の玉音放送「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」という言葉は誰でも知っていると思いますが、その文言を進言したのはこの人。太平洋戦争終結に尽力した人物です。
日本は原爆を落とされ、ソ連が参戦して降伏に至るのですが、実は降伏に至る決断はそう単純ではない。沖縄の次は本土決戦であると本気で覚悟していたのが陸軍はじめ大半の人々。それを覆せば、クーデターも起こりかねない(というか、実際には未遂事件が起きたのですが)。戦争の終結は天皇の力を借りるしかなかったという、かなりきわどい状況だったんですね。
なぜ、日本は泥沼の戦争に突き進んだのか。今考えると不思議な気持ちもするんですが、①負けると分かっていたら戦争はしないのか→NO、②もしかしたら勝てるチャンスがあるのではないかとか、始めに大きな戦果をあげればすぐに戦争は終わらせられるとか、根拠のない考えが広がる、③それをマスコミや大衆が強く支持する。の流れはあっという間のことだったんですね。
平和は力ではなくて、最後の最後は相互理解を深めることでしか守れない。こうした当たり前のことを忘れてはならないように思います。 -
湯の峰温泉の真ん中を流れる川のすぐ脇に湯筒という源泉を利用した施設があります。かごに入れて、卵や野菜を入れるといい感じでゆであがる。湯の峰温泉の温度は92度と高いので、最適なんでしょう。ちょっとビールを飲みながら寛いでいるグループもいたりして、周囲は憩いの場所となっています。
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そのすぐ上流に見える小さな小屋が、今回の目玉のつぼ湯です。
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今夜の宿は、あたらしや。つぼ湯の真ん前にある民宿旅館です。
女将さんが一人で切り盛りしています。当然かもしれませんが、湯峯のことや発心門王子から熊野本宮大社までの古道のことをあれこれ教えてもらって助かました。 -
さきほど、公衆浴場でつぼ湯の予約をしてきました。順番が回ってきたら連絡をくれるというので、夕飯を食べながら待つことにしました。
つぼ湯に入るには宿泊したほうがいいという情報は、確かにその通りだったようですね。 -
連絡が入って、つぼ湯の方へ。あたらしやの正面に架かった、この小さな橋を渡った先です。
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これがつぼ湯。まだ先客が入っていて、手前の待合に腰かけて少し待ちます。
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戸を開けて中へ入ります。ほー、少し青みがかった湯が不思議な美しさですね。
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イチオシ
小栗判官がここで重い病を治したという伝説もなるほどと思わせるような感じ。
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温泉の奥の方から湯が湧きだしていて、足を延ばすと少し熱い。また、奥の方に入り込むと周囲を岩に囲まれて、川のせせらぎもほとんど聞こえない。変な話、子宮の中にでも戻ったかのような感覚ですね。
入ったり、出たりもしながら、しばらくはつぼ湯のありがたさにしみじみ浸らせてもらいました。 -
つぼ湯に入った後、せっかくなので公衆浴場の薬湯にも入れてもらいました。
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ちょっとというか、かなり熱めの湯ですが、何度かチャレンジするとだんだん体が適用してくる感じ。少し濁った湯はつぼ湯と似ているような気もしないではありませんが、これではつぼ湯のあの青がかった色にはならないように思います。
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磨崖名号碑は、湯の峰温泉市街の北の端。熊野は時宗を開いた一遍上人が、ある種の宗教的な覚醒に到った場所です。
そして、この碑は、その一遍上人が熊野参詣の際、路傍の岩に「南無阿弥陀仏」の名号を爪で書き刻んだと伝えられるもの。時宗にとっては、記念碑的なもののような気がします。 -
さて、翌朝の朝飯。今日は発心門からの熊野古道を歩くので、バスの時間に合わせて、早い時間に用意してもらいました。
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宿の風情ある内風呂も気になったのですが、つぼ湯と薬湯に入ったので、これは入らずじまい。風呂を確認しただけになりまして、それがちょっと心残りでした。
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少し時間があるので、もう少し湯の峰温泉の散策です。
大阿刀足尼(おおあとのすくね)の碑は、東光寺と川を挟んだ向かい側。
大阿刀足尼は、第13代、成務天皇の御世に、熊野の国造であった人物で、湯の峰温泉を発見した人物。日本最古の温泉を発見したことを記念するものですが、この碑自体がかなりの風雪にさらされています。傍らの説明板がなければ、何のことかは分かりません。 -
湯筒には、朝早くから人影。
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もう一度覗いてみましたが、高い温度でぐらぐら煮えているような感じです。
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湯峯王子跡は、つぼ湯の脇を通って、山手の方に少し登った場所。赤い祠があるちょっとした平地があって、そこが湯峯王子跡でした。社殿は、明治36年の火災で焼けてしまい、その後は再建されていないようです。
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高浜虚子の句碑は、湯の峯王子の向かい側。虚子が湯の峰温泉の老舗旅館「あづまや」に泊まり、句会を開いたのを記念する碑であり、これも文人墨客を受け入れてきた湯の峰温泉の歴史を語るもの。
歌は、「峰の湯に 今日はあるなり 花盛り」です。 -
小栗判官伝説にかかわる「まかずの稲」は、湯の峰温泉の温泉街の一番上流から少し山道を入った場所。小栗が髪を結んでいた「ワラ」を捨てたところに稲が生えて、毎年実り続けることから「まかずの稲」。山道から少し降りたところにある小さな一角です。
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同じく小栗判官の「力石」も「まかずの稲」の向かい側。
つぼ湯で蘇生し体力を回復した小栗判官が試しにこの石を持ち上げてみたとされるものです。 -
そして、小栗判官伝説の遺跡のもう一つは、車塚。
湯の峰温泉から、山の手の方の道を通って、熊野本宮大社に向かう途中にひっそりとありました。
ここは、病気の小栗判官が乗せられて湯の峰温泉まで運ばれてきた土車を埋めた場所ということです。 -
熊野本宮大社の前に車を置いて、ここから発心門までは予定通り、路線バスで向かいます。
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発心門に到着しましたが、実は、今日は記録的な寒波がやってきているようで、かなり心配。途中から、雪もけっこう降ってくるし、少し心細くなっています。
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イチオシ
これが発心門王子ですね。
ところで、発心とは、仏道に入り、修行への志を固めること。発心門は聖域への入り口を意味するのだそうです。 -
気が付くとひしゃくには氷柱が出来てますね。
また日を改めてというほど余裕もないし、腹を決めて出発するしかないでしょう。 -
ところで、この発心門王子から熊野本宮への古道は、所要時間2時間半。初心者コースのはずなので、そこが何と言ってもたよりです。
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ほどなく、小さな集落に入ってきましたが、
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白く雪化粧した景色は、まったく予想外のこと。
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防寒は完璧なので寒くはありませんが、えらいことになったなあという思いは否めません。
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まだまだ、歩き始めたばかり。とにかく進むしかありません。
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バス道路から分かれて、古道はこっちですね。
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発心門王子からの次の王子跡、水呑王子跡に到着しました。ただ、広場のような空地があって、その辺りを一生懸命探したのですが、見つからない。
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結局、古道を挟んだ反対側に目立たない感じであったのが、この石碑。ずいぶんてこずってやっと見つけました。
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そして、古道は山の方へと続きます。
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しばらくは杉林のようですね。
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杉林を歩いて峠を越えると、次の集落が見えてきました。
あれ、青空ですかあ〜 -
と思ったら、一気に晴れ間が広がって、いい天気。
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寒いことは寒いのですが、これで安心感は全然違います。
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これなら大丈夫でしょう。
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しっかりした道路案内があって、これなら迷うことはないし、ちょっと元気が出てきました。
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ここで眺めがいい場所ということで紹介されていたのは、百前森。
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これが百前森なんですが、でもどうなんでしょう。
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周囲の山々と一体になっているので、そこだけどうこうという感じではないように思います。
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しかし、説明板はやけに語ってます。
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さて、先を急いで
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水呑王子跡の次にある伏拝王子跡に到着です。
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イチオシ
細い石段を登った小高い山の上にあって、石造の小祠が残っています。
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伏拝王子跡を後にして、振り返ってみると峠の出口と言った場所であったことが分かります。
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ここで再びバス道路に接しており、伏拝王子というバス停もありました。
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ただ、古道はまた森の中へ。
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晴れてきたので、これはいい。
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木漏れ日の中を気持ちよく進みます。
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あれはバス道路を越える橋ですね。
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簡易トイレがあって、その先はまた山の中。
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山道ですが、危ないところもないし、意外にちゃんと手が入っているように思います。
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さて、このちょっと寄り道って、なんでしょう。では、これもせっかくなんで寄ってみましょうか。
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木の階段を登っていくと、
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この開けた場所は展望所です。
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イチオシ
下の方に、大斎原(おおゆのはら)が小さく見えています。向かいの山々の連なりも美しいですねえ。それに、これはまさしく神々しい。南の果てに向かう熊野信仰。人々のあこがれに気持ちも少し理解できるような気になりました。
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展望所から下って、
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住宅地の方に抜ければ、山道はこれでおしまい。
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発心門王子から熊野本宮大社に向かって歩くコースは、水呑王子跡、伏拝王子跡、祓所王子跡の順。この最後の祓所王子跡までくれば、熊野本宮大社まではもうわずかです。
ところで、熊野には、九十九の王子社があるようです。 -
これは熊野本宮大社の裏門です。
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生垣の向こうに本宮大社の本殿がちらりと見えています。いい天気になって、本殿は輝いていますね。
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と、ここで八咫烏ポストを見つけました。
黒いポストの上に八咫烏のモニュメントが乗って、ちょっと面白い形。ちなみに、八咫烏は、三本足の烏。神武天皇が熊野国から大和国に攻め入る際の道案内をしました。大和朝廷の始まりです。 -
そして、これが本殿の入口です。
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イチオシ
本殿は、妻入り2棟と平入り1棟の組み合わせ。
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何か意味があるんだと思いますが、どっちにしても、それがあるリズムを持っているように思います。
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本殿を出て、これは熊野本宮大社 宝物殿。企画展の南方熊楠展を拝見することにします。
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熊楠は、和歌山市出身で、植物学、菌類学、民俗学というか、ありとあらゆる万物の研究に超人的な取り組みをした人物。18の言語に精通していたとか、大英博物館で調査員をし、その能力を高く認められたりとか。逸話の一つ一つもすごさがあって、言ってみれば突然変異の人なんでしょう。次元が違うように思いました。展示室は一つですが、丁寧な解説が印象的でした。
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石段を降りて、
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大鳥居の前に戻ってきて、これで古道は無事に終了です。
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と、熊野本宮の鳥居脇で「もうで餅」というのを売っていました。これは珍重庵で作っているのですが、実は本店でも売っていない。熊野三山の境内でしか売ってはいけないという決まりがあるのだそうです。
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ちょっと試食させてくれましたが、求肥のお餅は餡子がとってもうまい。まぶした玄米粉もアクセントとしていいですね。さっそく、お土産にひと箱買いました。
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車を止めていたのは、世界遺産熊野本宮館脇の駐車場です。
この館は、とても近代的な建物です。 -
内部もとっても明るくて、開放感いっぱい。
一遍上人との関わりや小栗判官伝説などの紹介しつつ、熊野信仰の歴史をコンパクトに解説しています。観光案内所もあったり、館内には壁一面のガラス窓から光が降り注いで、休憩するにもちょうどいい施設だと思います。 -
入ってすぐの上の方にかけてある熊野本宮の周辺絵図。
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山の中でありながら熊野川に囲まれた地形であることを強調しているように思います。
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では、大斎原の方にも行ってみます。
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産田社は、熊野本宮大社の末社。熊野本宮大社から大斎原へ向かう途中。
祭神は、産田神社と同じでイザナギノミコト。多くの神々を産んだ産土(うぶすな)の神です。日当たりがいい場所なので、明るい印象。そばにある大斎原を望んでいます。 -
これが、旧社地である大斎原(おおゆのはら)があります。高さ34mという大鳥居がシンボルです。さっきの展望所からも小さく見えていましたよね。
こここそが神が舞い降りたというパワースポット。熊野川、音無川、岩田川の合流点にある中洲であり平坦な場所に立っています。 -
さて、山歩きの後は温泉です。
熊野本宮大社からほど近い温泉はいくつかあって、湯の峰温泉に次ぐ人気の温泉といえば、この川湯温泉でしょう。 -
川の一部を利用した仙人風呂が有名で、
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イチオシ
冬でしたが、この日も温水プールのような感じで子供たちが水遊びをしていました。
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ただ、公衆浴場もあるので、実際にはこちらの方が手っ取り早く暖まれると思います。
仙人風呂はぬるいですからね。 -
脱衣場も簡単な感じ。でもこのひなびた感じがいいんですよね。。
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仙人風呂のイメージもあって、川湯温泉はそんなに熱くないだろうと思っていたのに、この温泉はしっかり温度がありますね。長湯をしようと思っていたのですが、逆に短時間で体が暖まって、さっぱりとした気分になりました。
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今度はもう一つ気になっていた瀞峡めぐり ウォータージェット船の乗り場に向かうことに。途中、うすかわまんじゅうの看板が目に入って、寄ってみました。普通のドライブインみたいな食堂でもあるので、
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まんじゅうとか本業なのかちょっと心配だったのですが、これって、酒饅頭じゃないのかなあ。なかなか本格的な饅頭で、これは正解。いけてます。
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ほどなく、瀞峡めぐりの里 熊野川、瀞峡めぐり ウォータージェット船の乗船場に到着です。
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ここは、お土産物売り場やレストランもある位置の駅のような施設ですね。駐車場も広いし、施設が充実しているので、瀞峡めぐりに限らず大型観光バスが乗り付けたりしていて賑わていました。
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ちなみに、瀞峡めぐり ウォータージェット船の時間は、往復で約2時間。料金は3440円もするので、ちょっと躊躇しましたが、ここまで来て乗らないわけにもいかないでしょう。
瀞峡までの距離は長いので時速40キロで走ってもけっこう時間がかかるよう。ウォータージェット船はこれですか。 -
川下りって、のんびりしたものが多いのですが、ちょっと雰囲気が違いますねえ。
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さて、出発。
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一気に速力を上げて、ブッ飛ばします。
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天井も開いたりして、工夫はしているんですが、役に立っているようないないような。景色を楽しむというよりも、船の速力を楽しむという感じです。
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ひたすら走ったその先に、渓谷が見えてきました。
ちなみに、熊野川水系の瀞峡は、奥瀞、上瀞、下瀞と分かれている。ここから、巨岩、奇岩、断崖が続くということでしょう。 -
船は、少し速度を落としていますが、
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やっぱり、ゆったりという感じじゃないですね。
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ゆっくりとは写真を撮れなくて、
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慌ただしく、撮る感じ。
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時間内に戻ることを考えて、船の操作にも余裕がないような気がします。
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そういう意味では、あんな遠くから船を飛ばしてくる必要があったのかなあ。
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たぶん、川の古道と言われた熊野川の水運の姿も見せたいという狙いなんでしょうが、ちょっと欲張りすぎて中途半端になっているような気がします。
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私は後白河法皇も利用した熊野川の意味が分かっているので、まあなんとか気持ちを切り替えましたが、とにかく瀞峡観光が目当ての人にはこれでは不満がたまるでしょう。もう少し時間にゆとりを持たせるとか、何か改善が必要だと思います。
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船から降りて。
瀞峡街道 熊野川は、比較的小さな道の駅。少し軽く食べて行こうと思ったのですが、もう時間は終わっていて、けっこう早じまい。 -
奥の方でおばちゃんが何人かいて忙しそうにしていましたが、これは片づけ作業だったんですね。ただ、惣菜類もちょこっとありました。
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新宮市内に戻ってきて。。
佐藤春夫記念館は、熊野速玉神社の駐車場となり。外観は瀟洒な洋館と言った雰囲気のあるものなのですが、内部の撮影は一切禁止。飾り窓とか美しい意匠もありましたが、残念です。 -
ちなみに、佐藤春夫は、明治25年生まれの詩人、作家。芥川賞が制定されると選考委員となったそうですから、一線級の文人だったことは想像されますが、展示・解説は有名人のだれだれと親しかったとかいう説明が大半で、この人物の像がイマイチはっきりしなかったように思います。
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熊野速玉大社の本殿ももう一度確認して、
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続いて、熊野神宝館へ。
こちらは、足利義満が奉納したという調度品を所蔵し、多数の国宝を有します。ただ、長い年月を経て古びた展示品を薄暗い中で見るので、それなりに好きでなければ疲れるかも。かつての美しい時代の輝きを想像しながら見ましたが、それでも。。なかなか厳しいとは思います。 -
ここからもう少し新宮市内のチェックです。
新宮市内には和菓子のお店がたくさんあるのですが、 -
この福田屋は小さいながらも多彩な手作りの生菓子がきれいに陳列されて、本格的な感じ。なかなかいいじゃないですかあ。
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看板商品は、うきしま。
餡子のきんとんを台形状に盛ったもの。餡子の味わいはほんのりとした甘さでなかなかだったのですが、中に入っている栗の甘露煮があくまで普通。残念ながら、この栗が全体の上質な感じを落しているように感じました。 -
こちらは、新宮城跡。熊野川を望む小高い山の上にあって、築城したのは浅野長政に仕えた浅野一族の一人、浅野忠吉です。
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紀州藩主の頃は、付家老であった水野重仲が城主だったといいます。
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しかし、いずれにしても、有名ではないのであまり期待していなかったのですが、
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ここの石垣は熊野川に向かって断崖絶壁のような切り立ったもの。
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この迫力は、ちょっとオーバーかもしれませんが、
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イチオシ
伊賀城にも匹敵するくらいだと思いました。
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市内の眺めもまずまずですが、
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反対側の
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イチオシ
熊野川を眼下に望むこっちが素晴らしい。で、この石垣は崖のように切り立っていて、それが伊賀城くらいの迫力なんです。
ちなみに、熊野本宮辺りから新宮までの自動車沿いに流れるのが熊野川。自動車道からは見晴らしがきくので、青く光る美しい川がよく見えます。これは熊野三山の参詣にもよく使われた川の道。新宮城跡から見下ろした熊野川の景色もお勧めです。 -
西村記念館は、新宮市内。
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一般住宅を公開しているといった施設です。
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ただ、この時期は、工事中。御主人が「工事中ですけどよければどうぞ」と言って、中を見せてくれましたが、社交場として使われていたようなホールはちょっといい雰囲気。外観の赤の配色も上品さを失っていないし、センスのいい建物です。
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阿須賀神社は、熊野川河口にある蓬莱山のふもとにある美しい神社。
熊野権現はまず神倉神社に降り立ち、その後、この阿須賀神社北側にある石淵谷に勧請されて、結早玉家津美御子と称したいうことですから、熊野にとってはかなりの意味がある神社でしょう。 -
阿須賀神社の背後にそびえる山は、蓬莱山。
神が隠れ住まう山や森の神域である神奈備(かむなび)であって、古くから信仰の対象となっていたようです。阿須賀神社の社殿も美しいので、背後の蓬莱山とよくバランスが取れていると思います。 -
参道にある手水鉢。特別なもののようには見えませんでしたが、これは新宮第2代城主水野重良が下野国那須城主、大関高増の母の延命と繁栄を祈願して、寛永8年(1631年)に寄進したものということです。
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阿須加神社の境内続きには、新宮市歴史民俗資料館。場所的に、阿須加神社の宝物館か何かかと思いましたが、れっきとした新宮市立の施設でした。
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三輪崎の捕鯨とか、御倉神社のお祭りとか、新宮市全体の説明をしています。それとよくある古い生活道具などを展示しているような施設ではなく、パネルを使って、それなりに美しく見せていますので、念のため。
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新宮市街の国道沿い。熊野の郷土料理、なれ寿しの専門店です。なれ寿しは、さんま寿しと違って、醗酵させてあります。鮒寿しなんかと同じ系統なんですが、ご飯と一緒に醗酵させるのが特徴でしょう。
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味の方は、ご飯に少し酸味があるんですが、お粥を固めたような感じ。七味を入れた醤油でいただきます。
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正直言えば、うまいという感じではないのですが、かといって食べにくくもない。
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まあ、こんなものもあるんだなあということかと思います。
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イチオシ
しかし、ご主人の丁寧な仕事が感じられるひと品でした。
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福助堂は、新宮のお菓子屋さんにあっては、一番近代的で立派な店構えかも。広い店内では悠々と品定めができます。
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ただ、お勧めはなんといっても、鮎菓子。きつね色の美しい色合いにホロホロと崩れるような白餡のうまさ。見た目も味わいも備えていて、全体としてかなりの完成度の高さですねえ。素晴らしいお菓子です。
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いよいよ、帰りの列車の時間が迫ってきて、新宮駅でレンタカーを返しました。
で、帰りの列車で食べるなら、やっぱり駅前すぐの徐福寿司でしょう。 -
熊野牛で巻いたお寿司が名物ということだったので、それを注文したら、ご主人が「さんま寿しはどうですか。」それはもう食べたのでと答えると「さんま寿しもいろいろ。おいしくないのを食べてさんま寿しはそんなものかと思われるのがいや。自分はそうならないように頑張っている。」とのことでした。私はもう満足していたので、熊野牛の方にしましたが、さんま寿しにこだわったお店であることはよく分かりました。いや、熊野牛の方もよかったですけどね。
さて、これで、熊野の世界遺産旅は終了。これから、最終便で東京に帰ります。お疲れ様でした。
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この旅行記へのコメント (2)
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- うふふ♪♪さん 2016/07/11 04:38:53
- フォロワー登録、ありがとうございます!!
- たびたびさん! おはようございます!
うふふ♪♪です♪
フォロワー登録、ありがとうございます!
バタバタしてまして、御礼が遅くなってごめんなさい!
重複しちゃいますが、ほんとに嬉しいし、勇気付けられます!
少しですが、また感想文書かせていただきますネ☆
<四日市から伊勢・熊野の世界遺産旅(四日目・完)〜小栗判官ゆかりの湯の峰温泉ではつぼ湯に浸かり、翌日は発心門王子から熊野本宮までの熊野古道。川湯・瀞峡はおまけです〜>
東光寺、趣きがありますね。 湯筒いいですね。周りでくつろぐ人たちがいいです。川のそばってのも情緒♪
あたらしやさんの硝子、最高です。 もうこんな硝子ないですよねー、大切にされてるんだなぁ。木枠がいいー。あ、鮎かしらん☆
石の橋がいいですよねー。 つぼ湯良かったですー、入湯するには宿泊した方がよいのですね。
磨崖名号碑、苔むしていて味はあるけど怖いくらいですね。 素朴な朝食がいいなぁ。 湯の峰温泉良かったです♪
ひしゃくのつららが素敵です。とは、見ているだけの人間のセリフで、この寒さの中、山に向かわれるたびたびさんはご心配だったでしょうね。
うわー、雪。 見るにはきれいだけれど、歩かれているたびたびさんは・・・ あ、晴れた。良かったです♪
展望台からの景色、すがすがしい! 無事、本宮に着かれましたね!良かったです! 本宮、立派ですね。
南方熊楠ってこんな顔だったんだ。 もうで餅、おいしそう☆ 無事、本宮に着かれたたびたびさんのご褒美ですよね☆
うわー、大斎原、すごいー。 川湯温泉、いいなー。 お饅頭、おいしそ☆瀞峡、絶景の写真を見たことがあるんですけど、船は今一つですか。
佐藤春夫記念館、綺麗ですね。 福田屋さんの生菓子、美しい! うきしまもきれい。栗がも1つでしたか。 餡はおいしいでしょうね。見てもわかります。
熊野川、綺麗! お寿司はさんまかしら? 福助堂さんの鮎、すごく綺麗です。これもおいしいだろうなぁ。 熊野牛のお寿司、食べたいー。
たびたびさん、1度にすごくたくさん廻られるんですね。 お疲れさまでした♪
<香川県西半分の四国八十八ヶ所とうどんの旅(四日目・完)〜道隆寺から善通寺、金比羅さんへ。おいりにカタパンのB級グルメ、長田香の香・山内うどんも驚愕のうまさです〜>
善男に支えられている四天王がいいです。 邪鬼と言えども、踏んでるのがどうも苦手だったもので。 こういう四天王もあるんだー。 SL、この前京都の鉄道博物館のを遠目に見ました。近くではまだ見たことがありません。 おうどん、おいしそ☆ カタパン、甘いおせんべみたいな感じですか? 善通寺、南大門、立派です。
旧善通寺偕行社、とても美しい。 おうどん、おいしそ☆このお店、他の方もほめていたの読んだことあります。人気店なんですね。 琴平駅、独特ですね。
お餅、おいしそ☆ 高燈籠、立派です。 あー、かまどー、懐かしー。 嫁入りおいりソフトクリーム、姿にびっくりしました。おいしいんですね。 駕籠で上がるのもいいかも。でも、座りにくそうです。 金丸座!あそこで歌舞伎が見れたらなぁ。紋の入った提灯がいいですね。 この階段にはうふふ♪♪は挫折しそうですー・・ 白馬、美しいですね。
旭社、立派ですね。確かに本堂かと思いました。 うー、まだ階段が・・ 見晴らしはさすがですね。遠くに讃岐富士がー。 雅楽の太鼓、美しいです。
金刀比羅宮の南渡殿がいいですね。 絵馬堂、怖い・・ 下りは見応えがありますね。 琴平町公会堂、美しいですね。 コロッケ、おいしそ☆あっさりしてそうです。 今回もお疲れさまでした♪
香川っておうどん屋さんだらけと聞いていましたが、ほんとに・・ 行ってみたいけど、どこに入ったらいいか訳が分かんなくなりそうですね。
<香川県西半分の四国八十八ヶ所とうどんの旅(二日目)〜根来寺から郷照寺へ。朝の栗林公園と五色台の眺めもチェックして、おか泉と最後は丸亀の骨付鳥で完璧です〜>
うわ!表紙、瀬戸大橋が綺麗ですね! うちわがきれい。 香川県商工奨励館、立派ですね。 栗林公園、広くてきれいですね。 掬月亭、立派!
飛来峰から眺め、美しいです。 『飛来峰から見る南湖に偃月橋、掬月亭の組み合わせ』、本当に美しいです。
高松市水道資料館、きれいです。 このコースも階段、多いですよね。 今頃ですが、たびたびさん、健脚でいらっしゃるんですね。 凧綺麗。
五色台、綺麗です。 真ん中は与島でしょうか?ここからだと随分大きく見えます。 大崎山園地の第一展望所からの眺めも美しいですね。
この日の瀬戸内、青空との境目がわからなくなるくらい。 穏やかで美しいですね。 サヌカイト、どんな音がするのかしら・・
小槌島と大槌島、綺麗ですね。 八十八か所に天皇寺というのがあるとは知りませんでした。 おお、おうどん・・ おうどん屋さん、いっぱい過ぎて、他府県人には混乱してきました・・ 郷照寺、天井が美しいですね。 おうどん、きれい。 太助灯籠、いいです。 秋寅の館もいいですね。
たびたびさん、とても詳細な旅行記、いつもメモを取られながら廻られるのですか?
おお、いちご大福、すごーい。 実はまだ食べたことないんですけど(出だしの頃は、びっくりしました。)、おいしいですか? 骨付き鶏、おいしそう☆ 今回も盛り沢山でしたね、お疲れさまでした♪ ゆっくりお休み下さい♪
たびたびさんの旅行記の感想を書かさせていただきました♪
何百冊もの旅行記に16,000以上のクチコミ! たびたびさん、すごいです。
プロフィールのお写真はお気に入りのお皿でしょうか? 最初、小さいまま見たら、何かの顔かと思い、思わずクリックしました(笑)。
いつもむちゃくちゃ長くてすみません(汗・・まとめるのが下手なもので・・・)!
重ね重ね、フォロワー登録、御礼申し上げます! ありがとうございます!
うふふ♪♪
- たびたびさん からの返信 2016/07/12 15:27:11
- RE: フォロワー登録、ありがとうございます!!
- 表紙の皿は、伊万里の光山窯の根付の松です。この繊細な絵付けはここしかできないもの。我が家ではお正月にはこれを出して使います。
九州で暮らしていた時に多彩な焼き物と出会い、ちょっとハマってしまい、今でも私の趣味の一つとなっています。古いものや高いものを買うときりがないのですが、そういうものとは離れて、この産地ならこれしかないというような、自分の目に適った選りすぐりのものが少しづつたまりました。これも旅の楽しみの一つとなっています。
たびたび
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