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とびしま海道は、しまなみ海道のミニチュア版とも言うべき架橋島群。大三島の西方、関前諸島の岡村島、下大崎群島の大崎下島と豊島、蒲刈群島の上蒲刈島と下蒲刈島の五島からなる。<br />この中でメジャーな島は、歴史的町並みを残す大崎下島と歴史や美術関連施設群を擁する下蒲刈島だが、その他の島もそれぞれに特色がある。<br />今回の旅では五島それぞれの最高峰へ登る(三島の山は車道化されている)とともに、坂本龍馬の滞在伝承がある二ヶ所の旧家や戦争遺跡、映画のロケ地、劇場アニメの聖地(アニメで描かれた地)等を4泊5日、少々駆け足で巡った。<br /><br />四国から向かう場合は、大三島の西端、宗方港からフェリー「大三島ブルーライン」に車を積んで岡村島(とびしま海道中、唯一の愛媛県域)に行った方が距離的には近い。この小型フェリーは予約ができないので、かなり早めに港に行ったが、大晦日なのに人影はまばらだった。<br /><br />岡村島は周囲11.1km、面積3.1平方キロメートルのとびしま海道最東端の島で、古くから海上交通の要衝となっており、戦国期には村上水軍が城砦を築いていた。<br />明治からは柑橘栽培が始まり、現代でも「みかんの島」として名高い。<br />平成に入ると複数の貴重な蝶が発見され、「珍蝶の島」としても知られるようになった。<br /><br />島一番の見所は南端の観音崎周辺だが、初日はあまり時間的余裕がないので、北端の岬・正月鼻に向かった。岡村港から岡村小学校に上がった後、北西に向かうのだが、地形図や住宅地図にない分岐がいくつもあるため、方向感覚が麻痺しがち。<br />途中、弘法大師の遺跡の道標があったので、駐車して探したが、歩道が廃道状態でよく分からなかった。<br /><br />正月鼻には平成9年、正月鼻古墳公園ができたこともあり、周辺はよく整備されている。源平合戦後、平家の落人の兄弟3人が岡村島、福島(現、無人島)、大崎下島に分かれて隠れ住んだが、毎年正月には礼服を着てこの岬に集い、盃を酌み交わしていたという。<br />古墳は五世紀初頭の築造で、岬からその上の尾根にかけて三ヶ所、計14基あったが、墳丘は開墾で殆どが崩されている。現在では石棺の一部を見るに過ぎない。<br /><br />古墳から南に尾根を上がった所には、詩人・水上紅の詩碑と大きな蝶(クロツバメシジミ)の石像がある。島では平成元年、全国的に分布地が限られている、開長2.5cmのクロツバメシジミ、翌年には奄美大島やそれ以南に生息する開長4.5cmのウスイロコノマチョウが発見され、蝶マニアから注目されている。しかし石像はモスラにしか見えない。<br />その南方の三つの大きな石のモニュメントは、正月鼻周辺の三ヶ所の群集古墳を表したもの。<br /><br />岡村島から宿泊先の大崎下島へは、小さな二つの島を架橋で越えていくが、最初の中ノ島との間に架かる岡村大橋の中ほどが愛媛・広島県境。そこには白いスプレーか石灰粉で書かれた県名と県界線があるが、もう少しモニュメント的なものを建てるとかできなかったのだろうか。記念写真を撮る者も多いのに。<br /><br />宿は当初、観光客が多い御手洗に取るつもりでいたが(安宿に限る)、元日は食事が出ない宿や、県外観光客を毛嫌いする宿(みはらし旅館)等があったため、小長港の「ゆたか海の駅」前の民宿・ふる里にした。が、これが正解で、女将さんの紹介で、本来内部見学ができない龍馬の滞在先の一つを見学することができた。

とびしま海道・山と龍馬と戦跡とロケ地:1日目~モスラ的石像と古墳~

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2012/12/31 - 2013/01/04

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マローズ

マローズさん

とびしま海道は、しまなみ海道のミニチュア版とも言うべき架橋島群。大三島の西方、関前諸島の岡村島、下大崎群島の大崎下島と豊島、蒲刈群島の上蒲刈島と下蒲刈島の五島からなる。
この中でメジャーな島は、歴史的町並みを残す大崎下島と歴史や美術関連施設群を擁する下蒲刈島だが、その他の島もそれぞれに特色がある。
今回の旅では五島それぞれの最高峰へ登る(三島の山は車道化されている)とともに、坂本龍馬の滞在伝承がある二ヶ所の旧家や戦争遺跡、映画のロケ地、劇場アニメの聖地(アニメで描かれた地)等を4泊5日、少々駆け足で巡った。

四国から向かう場合は、大三島の西端、宗方港からフェリー「大三島ブルーライン」に車を積んで岡村島(とびしま海道中、唯一の愛媛県域)に行った方が距離的には近い。この小型フェリーは予約ができないので、かなり早めに港に行ったが、大晦日なのに人影はまばらだった。

岡村島は周囲11.1km、面積3.1平方キロメートルのとびしま海道最東端の島で、古くから海上交通の要衝となっており、戦国期には村上水軍が城砦を築いていた。
明治からは柑橘栽培が始まり、現代でも「みかんの島」として名高い。
平成に入ると複数の貴重な蝶が発見され、「珍蝶の島」としても知られるようになった。

島一番の見所は南端の観音崎周辺だが、初日はあまり時間的余裕がないので、北端の岬・正月鼻に向かった。岡村港から岡村小学校に上がった後、北西に向かうのだが、地形図や住宅地図にない分岐がいくつもあるため、方向感覚が麻痺しがち。
途中、弘法大師の遺跡の道標があったので、駐車して探したが、歩道が廃道状態でよく分からなかった。

正月鼻には平成9年、正月鼻古墳公園ができたこともあり、周辺はよく整備されている。源平合戦後、平家の落人の兄弟3人が岡村島、福島(現、無人島)、大崎下島に分かれて隠れ住んだが、毎年正月には礼服を着てこの岬に集い、盃を酌み交わしていたという。
古墳は五世紀初頭の築造で、岬からその上の尾根にかけて三ヶ所、計14基あったが、墳丘は開墾で殆どが崩されている。現在では石棺の一部を見るに過ぎない。

古墳から南に尾根を上がった所には、詩人・水上紅の詩碑と大きな蝶(クロツバメシジミ)の石像がある。島では平成元年、全国的に分布地が限られている、開長2.5cmのクロツバメシジミ、翌年には奄美大島やそれ以南に生息する開長4.5cmのウスイロコノマチョウが発見され、蝶マニアから注目されている。しかし石像はモスラにしか見えない。
その南方の三つの大きな石のモニュメントは、正月鼻周辺の三ヶ所の群集古墳を表したもの。

岡村島から宿泊先の大崎下島へは、小さな二つの島を架橋で越えていくが、最初の中ノ島との間に架かる岡村大橋の中ほどが愛媛・広島県境。そこには白いスプレーか石灰粉で書かれた県名と県界線があるが、もう少しモニュメント的なものを建てるとかできなかったのだろうか。記念写真を撮る者も多いのに。

宿は当初、観光客が多い御手洗に取るつもりでいたが(安宿に限る)、元日は食事が出ない宿や、県外観光客を毛嫌いする宿(みはらし旅館)等があったため、小長港の「ゆたか海の駅」前の民宿・ふる里にした。が、これが正解で、女将さんの紹介で、本来内部見学ができない龍馬の滞在先の一つを見学することができた。

旅行の満足度
4.0
観光
3.5
交通
3.0
交通手段
自家用車
  • 宗方港のフェリー乗り場

    宗方港のフェリー乗り場

  • 正月鼻古墳

    正月鼻古墳

    正月鼻 自然・景勝地

  • 古墳石棺の一部

    古墳石棺の一部

  • 古墳からの出土品・・・鉄剣、鉄刀、緑色凝灰岩製紡錘車型製品。緑色凝灰岩製紡錘車型製品は中国・四国地方の古墳出土品としては他に例を見ないもので、畿内の政権を担っていた豪族が、地方豪族に権威の象徴として授与したものと考えられている。

    古墳からの出土品・・・鉄剣、鉄刀、緑色凝灰岩製紡錘車型製品。緑色凝灰岩製紡錘車型製品は中国・四国地方の古墳出土品としては他に例を見ないもので、畿内の政権を担っていた豪族が、地方豪族に権威の象徴として授与したものと考えられている。

  • ♪モスラーや モスラー♪

    ♪モスラーや モスラー♪

  • 水上紅の詩碑。因みに私も&#39;80年代後半から&#39;90年代前半、詩や歌詞、童謡詩を書いており、日本レコード制作協会に入会し、会報に寄稿していた。

    水上紅の詩碑。因みに私も'80年代後半から'90年代前半、詩や歌詞、童謡詩を書いており、日本レコード制作協会に入会し、会報に寄稿していた。

  • 正月鼻古墳公園の遊歩道より、戸町鼻にかけての湾を望見する。

    正月鼻古墳公園の遊歩道より、戸町鼻にかけての湾を望見する。

  • 古墳公園周辺より

    古墳公園周辺より

  • 古墳から甲ノ峰(島の最高峰)西のピークを仰ぐ

    古墳から甲ノ峰(島の最高峰)西のピークを仰ぐ

  • 岡村大橋

    岡村大橋

  • 愛媛・広島県境

    愛媛・広島県境

    岡村大橋 名所・史跡

  • 岡村大橋から「人待ち瀬戸」を見下ろす

    岡村大橋から「人待ち瀬戸」を見下ろす

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