会社サボって宜蘭方面＆台北オフ会７日間の旅（６）　７月２１日（６日目）―捷運頂渓駅近くの韓国華僑街へ

2015/07/16 - 2015/07/22

旅行もあと２日。

財布が気になってあまり羽を伸ばせない。

この日は、地下鉄頂渓駅にあるという韓国華僑の
街を探しに行った。

エリア 台北(台湾)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 3.5
• グルメ: 3.0
• ショッピング: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩 飛行機
• 航空会社: チャイナエアライン
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝10時過ぎに起き、宿の近くのセブンイレブンで
カフェラテを飲んで一服。

この女の子は台北駅構内の店員さん。
かわいいから撮りました。

今日はＭＲＴの頂渓駅にあるという韓国華僑街を
見に行く。

朝鮮半島は世界で唯一、チャイナタウンがない地
域と言われているが、それもこれも、韓国に居つ
いた華僑が追い出されたからである。

韓国を追われた華僑たちの多くがこの台北に移住
し、コミュニティを作った。

それが韓国華僑街である。

韓国に華人（中国人）が移住したのは、1950年代
ごろで、国共内戦により国民党が破れ、共産党が
中国大陸を支配して以降のことだ。

華僑というと福建省出身が多いが、韓国に渡った
華僑は対岸といっていい山東省出身の国民党支持
者だった。

山東省からきた中国人たちは主にソウルや仁川に
コミュニティを形成した。

当時の李承晩政権は、中国人の流入を警戒し、国
籍を与えない、就職差別を行なうなど、さまざま
な圧力を加えた。

日本が支配していた時代にさまざまな差別を受け
てきて、その辛さが身に染みているはずなのに、
逆の立場になると今度は移住者を差別する政策を
採ったのだ。

韓国の華僑が最終的に息の根を止められたのは朴
正煕政権の1970年代である。

商売をしている者には店舗の大きさを制限し、貿
易に従事している者にはそれを禁じた。

こうした抑圧に生きていくすべを見い出せなくな
った華僑らは、台湾に生存空間を求め海を渡った。

南勢角のミャンマー人街も多くが雲南省あたりに
いた国民党支持者で、タイやミャンマー領内に逃
げ込み、その後台湾に移住したが、それとほとん
ど同じことが韓国でも起きていたのだ。

ＭＲＴ頂渓駅の地図を見ると中興街のところに
「（韓国街）」とわざわざ書いてくれてあり、す
ぐにわかった。

駅を出て、通りを渡ったところにある中興街は確
かにそれらしく「韓国」の文字が躍っていた。

店の看板の多くは「○×商行」とあり、これが韓
国華僑の店名の付け方のようだ。

韓国食材を扱っている店も何軒かあり、ハングル
文字も見かけるが、韓国料理てが軒を連ねている
わけでもなく、東京の新大久保や大阪の鶴橋のよ
うな韓国人街とは全く違う。

そりゃそうだろう、元々彼らも中国人なのだから。

韓国の仁川には今も貧相な華僑街跡が残って
いるが、今になってこれを復活させ、観光地
化しようという動きがあるそうだ。
何を今さらという気がする。

路地に市場が広がっていて、中を歩くと中華料理
の食材であふれており、豚足や豚の耳が売られて
いた。

韓国街とはいうものの、ミャンマー人街ほど料理
屋が多いわけでもなく、少し食材屋が並んでいる
程度だった。

要するに「韓国」を前面に出して商売をしてもそ
んなに儲からないということなのだろう。

昼飯は韓国料理でもと思っていたが、すっかりア
テははずれ、仕方なしに「Ｃａ−Ｐｈｏ」という
看板がかかっている店に入った。

麺料理屋というのはわかったが、どんな料理を出
すのかさっぱりわからない。

メニューで「五総牛麺」というのを頼んだら、出
てきたのはベトナムのフォーだった。

間違って麺を中華そばに使う黄色のものを選んで
しまった。

確かに味はフォーだった。

新光三越裏の五大唱片というＣＤ屋でＣＤを３枚
買った。

台北の大きなＣＤ屋はここくらいのようだ。

現在はどこの国も配信が主流だから、タワーレコ
ードのような巨大なＣＤ屋というのは成り立たな
いのだろう。

宿の近くの餅屋で牛肉餅を買った。

牛肉餅はうまいのだが、少し傾けただけで油がた
れてしまうほど多く、それがまたネギ油で、服に
付くとネギの臭いがずっと残って閉口した。

夕方、龍山寺へ行ってみた。

昨年はここのタイマッサージに入ったが、今年は
カネが残り少ないのでやめにした。

https://youtu.be/98Q8WUSR23Q

龍山寺の境内にはお祈りする人たちであふれかえ
っていた。

日中は年寄りが多いが、日が暮れると会社帰りと
思しき人たちも大勢お祈りをしていた。

地下街や通りの商品を見て回ったが、台北地下街
と比べて値段は少し安い。

この辺の安宿を泊まって過ごすのもいいかもとい
う気分になった。

公園では京劇が演じられており、臨時に設置され
たパイプ椅子の客席は満席で、年寄りたちが見入
っていた。

ふと、路地の向こうに目をやると街灯の下にアラ
ウンドセブンティとおもわれる娼婦が濃い化粧に
バブル時代のボディコンファッションに身を包み
たたずんでいた。

台北站まで戻り、長安東路のコンビニでビールを
買い、昨日の温州大餛飩に入った。

惣菜の小皿を３品取り、ビールと一緒に飲んだ。

〆に涼麺を頼んだ。なかなかうまい。チェーン店
は、味が安定しているから安心して食える。

女の子たちは相変わらずかったるそうに働いてい
て、ぼくの注文を出すとみんなで賄いを食べ始めた。

台北の夜は今日が最後。

何となく感傷に浸って、市民大道の歩道橋
から、規則的に行き交う車をしばらく眺め
ていた。

https://youtu.be/Ccnqey6c5ZQ

この旅行記へのコメント （2）

• someさん 2017/10/12 23:09:16

  アラウンドセブンティ！

  ハイペリオンさんこんばんは　
  韓国華僑街って何なの？と興味を持ちお邪魔しました。
  イスンマンとパクチョンヒに追い出された
  元々は中国から来た華僑のことだったんですね　知らなかった～！
  ご紹介ありがとうございました。
  ７月に龍山寺界隈で５０代くらいのそれらしいお姉さんを見かけましたが
  アラウンドセブンティには恐れ入りました。
  

  ハイペリオンさん からの返信 2017/10/13 20:29:44

  Re: アラウンドセブンティ！

  書き込みありがとうございます。
  
  要するに大陸出身者だから、外省人の一派なんですが、
  韓国経由でやってきたというわけですね。
  
  最近また韓国に中国からの移住者が増加していると聞
  きました。法的な規制が緩んでいるんでしょうね。
  
  ＞７月に龍山寺界隈で５０代くらいのそれら
  ＞しいお姉さんを見かけましたが
  ＞アラウンドセブンティには恐れ入りました。
  
  龍山寺は恐ろしいところです（笑）。
  でも大好きですけど。