2015年5月ＧＷ(振替)若狭・丹後・但馬の旅(13)　京丹後市～伊根町　丹後半島周遊

2015/05/20 - 2015/05/20

2015年ＧＷは勤務のため中旬に振替での連休．
若狭･丹後･但馬の旅ということで東北からは行き難い福井京都兵庫の日本海側を周遊．
5日目(5/20)与謝野町を後にし、再度京丹後市へ．
旧大宮町，旧峰山町を通り日本海に出て丹後半島を時計回りに巡る．

エリア 丹後半島(京都)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• グルメ: 3.5
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

与謝野町に続き再度の京丹後市．旧大宮町内に入る．
京丹後市大宮町周枳の大宮売神社．
創建年は不詳，主祭神は大宮売神，若宮売神，丹後国二宮．

大宮売神社拝殿．
拝殿前の覆屋内の石燈籠2基は1307年建造の国重要文化財．

大宮売神社本殿．
1927年の丹後大震災で旧本殿は損壊した後1930(S5)年に建てられた．

大宮売神社旧本殿．
丹後大震災により上屋が倒壊．1930(S5)年に新しく本殿を造営された後に忠霊社として現在に至る．
1695年建造，隅木入春日造，銅板葺(かつては杮葺)，京丹後市指定文化財．

15分北上し，京丹後市峰山町泉の金刀比羅神社．
1811年峰山藩主が讃岐の金毘羅権現の分霊を迎えたことに始まる．
主祭神は大物主命．
道路沿いの広い駐車場から石段が延びる．
石段上には朱塗りの楼門形式の神門．

金刀比羅神社 寺・神社・教会

金刀比羅神社拝殿．石段を登りきると広場があり正面に建つ．
入母屋造平入，銅版葺，唐破風向拝付．

金刀比羅神社 寺・神社・教会

金刀比羅神社本殿．瑞垣外側より．
一間社流造，銅版葺．

金刀比羅神社 寺・神社・教会

金刀比羅神社絵馬殿内の絵画．
題材はなんだろう？

金刀比羅神社 寺・神社・教会

境内社木嶋社前には狛犬ならぬ狛猫．
丹後ちりめんの産地として祭神の保食神を養蚕の神様として崇めている．
養蚕の天敵はネズミなので狛猫となるそうだ．
ちゃんと阿形と吽形になっている．
犬とは逆で左側が阿形．子猫もいる．

金刀比羅神社 寺・神社・教会

右側が吽形．
国内唯一の狛猫だそうだ．

金刀比羅神社 寺・神社・教会

狛犬と狛猫の競演．
散歩中の犬の後ろに野良猫といったこんな風景ありそうだ．
奥の社殿は境内社木嶋社と猿田彦神社．

金刀比羅神社 寺・神社・教会

金刀比羅神社を後にし，北へ1km行くと丹後震災記念館．
小高い山の上にある．
1927(S2)年3月7日に発生した北丹後地震の被害を後世に伝えるために最大の被災地旧峰山町に建てられた記念館．現在は閉館している．
1929(S4)年建造，鉄筋コンクリート造，地上2階地下1階建，塔屋付，京都府指定文化財．

丹後震災記念館玄関部．
記念館の設計は京都府庁旧本館にも携わった京都府技師一井九平．

記念館の建つ山の西側にはノムさんの母校峰山高校があった．

東へ3km移動，京丹後市峰山町丹波の多久神社．
創建年代は不詳，主祭神は豊宇賀能売命(産業の神)．
国道482号沿いに駐車場があり，その隅に鳥居(石造明神鳥居)．
鳥居を潜ると参道の石段が続く．

多久神社拝殿．
木造一重，入母屋造妻入，瓦葺．
奥の本殿覆屋と繋がる．

多久神社本殿．
拝殿と覆屋の間は開口となり覆屋内の本殿の様子を覗う事ができる．
本殿は1814年建造，一間社隅木入春日造，正面軒唐破風付，杮葺，京都府登録文化財．

続いて興法寺．
東へ3kmほど行った京丹後市弥栄町吉沢の小原山山頂付近にある．
708年創建の真言宗寺院．本尊は聖観音．
道中は最後1kmは未舗装の砂利道．草や小枝が車に襲い掛かってきた(汗)．
乗用車で行くところではないな．

興法寺本堂．
1830年建造，木造一重，入母屋造妻入，向拝一間付，瓦棒鉄板葺，京都府登録文化財．

北西へ約6km，京丹後市峰山町橋木の縁城寺．
創建は717年の真言宗寺院．
金堂は1846年に再建されたもの．
丹後震災や豪雪による傷みが酷いようで多くのつっかえ棒が設置されている．本尊の千手観音菩薩立像(秘仏，国重要文化財)を安置する．

縁城寺金堂外神に安置される仁王像．
元々建っていた仁王門内に安置されていたが丹後震災で倒壊したため金堂へ移設されている．

縁城寺宝篋印塔．
1351年建造，石造，国重要文化財．

縁城寺多宝塔．
1832年建造も，丹後震災で相輪が折れ，1963(S38)年の豪雪では二層目が倒壊した．
その後の銅板の切妻屋根を載せた応急処置が残る．

最盛期には広大な境内に七堂伽藍が建ち並び，7ヵ院及び25坊を擁し奥丹後随一の名刹として名を馳せるものの出火や地震，廃仏毀釈などで衰退した．

北西へ8kmほど京丹後市網野町浅茂川地区．
高台から浅茂川漁港．日本海を漁場とする小さな漁港．
釣りスポットでもあるようだ．

道中に国登録有形文化財を多数有する網野神社を見落とししていたのは不覚である．

浅茂川漁港からほど近くの日吉神社．
創建時期は不詳，主祭神は大山咋命，大己貴命．
旧浅茂川村の氏神である．
境内には東郷平八郎揮毫の日清日露戦役記念碑がある．

日吉神社拝殿．
切妻造妻入，瓦葺，本殿覆屋と奥で繋がる．

日吉神社本殿．拝殿間口より．
1827年建造，木造一重，入母屋造妻入，向拝一間付，正面軒唐破風付，杮葺，京都府登録文化財．

国道178号線を東へ約12km，京丹後市丹後町間人の立岩．
全国屈指の大きさを誇る柱状節理の安山岩．
用明天皇の第三皇子が退治した鬼が封じ込められたたという伝承があり，今でも強風･波浪時は，鬼の号泣する声が聞こえるといわれる．

道の駅てんきてんき丹後で休憩兼昼食．
へしこ入りコロッケ定食を食す．
へしこは鯖を塩づけにしたあとさらに糠漬けにしたもので若狭地方と丹後半島の伝統料理．越冬の保存食としても重宝された．
ちょっとしょっぱい所もあるが芋の甘さとのバランス次第か．

道の駅から東へ500mほどの京丹後市丹後町宮の竹野神社．
創建年代は不詳だが開化天皇の妃が晩年に天照大神(主祭神)を祀ったのが起源とされている．
近隣には日本海側で最大級の前方後円墳神明山古墳と出土品を展示する丹波古代の里資料館がある．

竹野神社中門．
江戸後期の建造，一間一戸向唐門，檜皮葺，京都府登録文化財．

竹野神社拝殿．
中門入って正面一段高い位置にある．

竹野神社本殿．
1830年建造，一間社流造，檜皮葺，京都府登録文化財．
竹野神社は元伊勢(伊勢神宮が現在地へ遷る以前に祀られていたという伝承のある地)のひとつとされる．

竹野神社末社斎宮神社本殿．
竹野神社の本殿向かって右側に並び建つ社．
祭神は日子坐王命，建豊波豆羅和氣命，竹野媛命(開化天皇妃)．
1830年建造，一間社流造，檜皮葺，京都府登録文化財．

国道178号線を東進する．
写真は自衛隊の駐屯地付近からの経ヶ岬．
第1等灯台の経ヶ岬灯台がある．
国道178号から500m程入った経ヶ岬展望台から遊歩道を15分ほど歩くと灯台だそうだ．この日は時間の都合で178号を直進．

国道178号線をさらに東進，経ヶ岬トンネルを通過すると伊根町に入る．
こちらは甲崎．
北側の風景．南側には漁村がある．

伊根町甲崎北海岸．
荒々しい岩場と奥にはわずかな砂浜も見える．

竹野神社を出て約30分．伊根町本庄浜の浦嶋神社到着．
浦島太郎伝説が伝わる神社で社宝には浦島太郎関連のものが多いとのこと．
玉手箱もあるそうだ(特別公開されることがある)．
825年創建，主祭神は当然の浦嶋子(浦島太郎)．

浦嶋神社(宇良神社) 寺・神社・教会

浦嶋神社拝殿．
1884(M17)年建造，木造平屋建，入母屋造平入，銅板葺．
割拝殿方式，奥の中殿ともども国登録有形文化財．

浦嶋神社(宇良神社) 寺・神社・教会

浦嶋神社本殿．
1884(M17)年建造，木造平屋建，神明造(切妻造平入)，茅葺，国登録有形文化財．
手前(写真左)は拝殿裏の中殿と繋がる．

浦嶋神社(宇良神社) 寺・神社・教会

拝殿内に掲げられている弁慶牛若丸の五条大橋の絵．
浦嶋神社との関係は不明．

浦嶋神社(宇良神社) 寺・神社・教会

外の硝子ケース内に展示されている北前船の模型．
主祭神が浦島太郎ということで廻船問屋あたりが奉納したものだろうか？
手前の由緒書きにはその辺りは触れていない．

浦嶋神社(宇良神社) 寺・神社・教会

浦嶋神社境内内の庭園「蓬山(とこよ)の庭」．
祭神浦嶋子が訪れたとこよを模し，国重文浦嶋明神絵巻などに基づき作られた枯山水庭園．

浦嶋神社(宇良神社) 寺・神社・教会

浦嶋神社をあとに，10kmほど南下し道の駅舟屋の里伊根に．
途中新井の棚田を目指すも国道からの入り口で工事をしていたのと迷いそうだったので断念．
道の駅は舟屋の町並みと伊根湾を一望できる丘の上にある．
海鮮料理屋と喫茶スペースを併設，敷地内から丘の斜面に設置された階段で舟屋の町並みに下りていくことができる．

道の駅 舟屋の里伊根 道の駅

道の駅舟屋の里伊根展望所から伊根湾と青島，そして舟屋の町並み(平田地区)．
舟屋散策は翌日(5/21)に予定していたので次に向かう．

道の駅 舟屋の里伊根 道の駅