2015年5月日本滞在記　No.21～「軍艦島ほど有名じゃないけど＜長崎造船所 史料館（旧木型場）＞だって世界遺産の１つです。」 ２０１５年５月２１日（木）

2015/05/21 - 2015/05/21

グラバー園にて長崎さるくの女性に「時間があったら是非”長崎造船所　史料館”に行ってください。先日私も初めて行ったけど見ごたえありましたよ。」と言われたのです。
そこまで「お勧め」されたら時間を作って行かなくては！と言うことで佐世保に移動する前に行ってきました。

その時点ではまだ世界遺産になっていなかったので、前日の午後電話をして見学することが出来ました。
この旅行記を書くにあたってちょっと検索してみたら、見学者が殺到しているようで７月１日から休日開館を実施することにあわせて、公開方法が変更されていました。

完全予約制。見学希望者は必ず前日までに電話で予約しないといけません。
史料館　電話：[phone]

開館時間
9時00分～16時30分
休館日：毎月第2土曜、2015年12月29日～2016年1月4日
史料館停電日：2015年11月１5日（日曜）

史料館は工場内にあるため、個人の見学者は専用のシャトルバス（長崎駅前～史料館の間）に長崎駅前から予約された時間帯のシャトルバスに乗車し、史料館に向かいます。
館内を見学後、同じシャトルバスで長崎駅まで戻ります。所要時間は、移動時間（往復）約40分＋見学時間約50 分の約90分です。

施設維持管理費
大人（高校生以上）：800円
小・中学生：400円
未就学児：無料

史料館は、長崎造船所が日本の近代化に果たした役割を永く後世に残そうと、1985年（昭和60年）10月に開設。
史料館に利用されている赤煉瓦の建物は、1898年（明治31年）7月三菱合資会社三菱造船所に併設の「木型場」として建設されたもので、三菱重工業株式会社発祥の長崎造船所に現存する最も古い建物です。
1945年（昭和20年）8月の空襲に於ける至近弾や原子爆弾の爆風にも耐えて100年の風雪に磨かれた赤煉瓦は、わが国の近代工業の黎明期に於ける長崎造船所の華やかな門出を偲ばせるに十分です。
館内は13コーナーに分かれ、1857年（安政4年）に長崎造船所前身の長崎溶鉄所建設が着手されたときから現在まで900点を展示しています。
日本最古の工作機械や海底調査の泳気鐘、日本で最初の国産蒸気タービンの技術の進歩を物語る珍しい品々のほか写真等で長崎造船所の歴史的変遷を示しています

因みに私はホテルをチエックアウトした後で荷物を長崎駅のコインロッカーに預けて、行きはタクシー帰りは路線バスで戻ってきました。

それでは世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」（全23資産）の構成資産になっている「三菱重工業株式会社長崎造船所　旧木型場」の「長崎造船所 史料館」の見学編です。

エリア 長崎市(長崎)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス タクシー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝は９時から開いているので早い時間に行きのんびりと見ることにしました。
私が見学した２０１５年５月の時点では守衛所に行って名前を告げて記帳をして史料館に向かいました。

長崎造船所本工場 史料館 (三菱長崎造船所旧木型場) 美術館・博物館

正面門の所に「撮影は禁止」との注意書きがしっかりとありました。
フォークリフトなども通る作業場ですから事故防止のためかな？

中に入りました。
取材の人かな？高価なカメラを持った男性が、係りの女性と見学していただけで他には誰もいませんでした。

内部は「岩崎家」の歴史コーナー以外は写真撮影が出来ました。

「岩崎弥太郎」の大きな銅像の横で簡単なビデオを見ました。
〜三菱財閥の創業者で初代総帥。
日本で初めてボーナスを出した人物である。
「年下や後輩に奢ること」を習慣とし、これを家訓として岩崎家に残した。
『ウィキペディア（Wikipedia）』より

最初は「岩崎家コーナー」

家系図・写真などがありました。

岩崎弥太郎とその弟・岩崎弥之助（三菱の2代目総帥）から始まる岩崎家は経済界の代表的な名門家系として知られている。
三菱の3代目総帥・岩崎久弥は弥太郎の長男であり 、4代目総帥の岩崎小弥太は弥之助の長男、すなわち弥太郎の甥にあたる 。
家紋は重ね三階菱。
『ウィキペディア（Wikipedia）』より

その後は興味があるものを中心に見てきました。
多少順序が入れ替わっていると思いますがお付き合い下されば幸いです。

「クリスタル・ハーモニー（現 飛鳥II） - 1990年竣工（クルーズ客船）・飛鳥（現 アマデア） - 1991年竣工（クルーズ客船）・ダイヤモンド・プリンセス - 2004年竣工（クルーズ客船）・サファイア・プリンセス - 2004年竣工（クルーズ客船）」の写真などが展示されていました。


「飛鳥」懐かしいな！ケアンズでガイドをしている時にこの船に乗っているグループの案内をしたことがありました。
素敵な方が沢山いらして素晴らしいお話を聞くことが出来ました。

今は「アマデア」と言う名前になっているんですね。

「クリスタル・ハーモニー」は内部を見学することが出来たんです。

キラキラしていて素敵だったな。

今の「飛鳥II」なんですね。

長崎に着いた日にチラッと見た「ダイアモンド・プリンセス」

過去に火災があったので

長崎出身の「さだまさし」さんからも「頑張れ！」のメッセージ

就航・建造・進水の記念の品々

過去に使われた計算尺・計算機

スウェーデン製。

オーブンレンジみたいに大きいんですね。

カシオの計算機です。

「白鷹丸」のメインエンジン

昭和３年から５５年間曳舟として活躍した船のエンジン

東京電力鶴見発電所のタービン・ブレイド

国外の発電所のプラント建設にも

フィリピンの国営電力会社

香港

エルサルバドル

創業１００年目の長崎造船所（昭和３２年）

原爆後の稲佐橋付近

学徒動員５５周年記念の純銀製スプーン

1934年（昭和9年） 「三菱重工業株式会社長崎造船所」と改称。

給料明細

社長（第三代社長岩崎久彌（いわさきひさや））の署名がある明細なんて。
この人どんなに重要な技師さんだったんだろう？

この人も「事務」なのに社長の署名がある！

退職金の明細

明治・大正期の価格比較資料

これでどのくらいの金額だったかおよそわかりますね。

社内の陸上競技大会のメダル

風力発電プロジェクト＠カリフォルニア州テハチャビ

何気なく上を見たら

大正４年（１９１５年）の刻印のあるプレートを見つけました。
「東京石川島造船所」とあります。

入り口のほうを振り返ると

この穴は何？
換気口？

模型のコーナーがありました。

ここにも」飛鳥」が

「９１式魚雷」

９０００本近くも製造されたなんて

世界に冠たる性能と言われても誇っていいのか・・・・複雑です！

特殊潜航艇「蛟龍」

作られたけれど使わなかったんですね。
良かった！

護衛艦「はるかぜ」の舵
〜防衛庁向け第1船　甲型警備艦
1956年（昭和31年）4月竣工　1,700トン　30,000馬力　30ノット

護衛艦「はたかぜ」に再会！
今回は模型ですが。

去年ダーウィンに来た時に見学することが出来たんですよね。
懐かしいな。
真っ白なユニフォーム姿素敵でした。
余談ですが私のスクリーンセイバーの画面は「はたかぜ」なんです。

「戦艦武蔵コーナー」

模型

呉のミュージアムでのガイドさんが「大和」と「武蔵」は双子と言っていいほど似ていると説明してくれました。

全長263メートル
69,100トン
150,000馬力
世界最大の46cm主砲9門搭載
乗員2,500名


第18代所長古賀繁一氏　寄贈

「戦艦武蔵」の建造に使われたハンマー

作業者には腕力・腰力・脚力の優れた人を選んで使ったと説明にありました。

「武蔵」建造に使用した大型鋲締機

「武蔵」鋲締数は6,491,248本にも上り他の軍艦に比べ著しく多かったそうです。

「戦艦大和」の写真

「戦艦武蔵」の写真

「武蔵」と「大和」の写真

戦艦・軍艦・護衛艦の記念品

もちろんお気に入りの「はたかぜ」のものもありました。

「真名鶴丸」
長崎造船所の曳舟
大正４年〜昭和５３年

船灯

号鐘

銘板

上を見上げたらこうなっていました。

オジサンたった１人。
今だときっと大勢の人がいてこんなにのんびりと眺めるなんて出来ないんだろうな！

「高島」の石炭

物凄く良い品質の炭鉱だったんですね。

文久３年（１８６３年）の長崎製鉄所

蘭人ハルデス愛用の「手焙火鉢」

ハルデス愛用のタバコ盆

ハルデスの写真

「ヤッパン号」（咸臨丸）の機関長だったこともあるようです。

最後にもう一度館内を眺めて

撮影禁止がほとんどなのですが建物の外だけは良いと言われたので見学の後でパチリ。

この後は目の前に路線バスの停留所があったので「長崎駅」に行くバスに乗り駅前まで戻りました。

途中も様々な「三菱」関係の会社があり「三菱の方（かた）」の力を見ることが出来ました。

楽しかった長崎もこれにてお終いです。

「軍艦島ほど有名じゃないけど”長崎造船所 史料館（旧木型場）だって世界遺産の１つです。」編、終了です。

お付き合い下さり有難うございました。

さぁ佐世保に移動します。

この旅行記へのコメント （1）

• エレガンスパッカ→さん 2015/08/26 06:35:08

  こんにちわ

  先日お邪魔させていただきまして
  いいね！のお礼まで大変恐縮でございます。
  
  今話題のこの場所ですが
  なかなかこちらまで足を伸ばすことができなく
  大変興味深く拝見させていただきました。
  
  素晴らしい日記を書かれてますので
  またちょくちょくお邪魔させていただきますね。
  
  エレガンス☆