2015/05/19 - 2015/06/09
40位(同エリア149件中)
haneさん
シベリア鉄道、それはオトコのロマン・・・。
なーんていうイメージや秘境感満載なシベリア鉄道ですが、乗ってしまえば意外に快適です。
ベッドは狭いけど、ちょうどいい堅さと列車の揺れでけっこうよく眠れる。
車両内の気温は25℃くらいに保たれているので、半袖でじゅうぶん。コンパートメントを締め切っていると時々暑いくらい。
ロシア語しかないけど、歌番組やドラマ、映画を放送しているTVもある。イヤホンを持参すれば音楽チャンネルも聴ける。
各コンパートメントに電源が1つあるので、スマホやPCの充電も可能。
熱いお湯はいつでも飲み放題。
停車時間にホームに出れば、シャケの燻製からアイスクリーム、お菓子やビールも購入可能。
ただし、乗っている間お風呂なし、プライベートもなし。
バックパッカー等でホステルの男女ミックス・ドミトリーに泊まり慣れていたり、言葉通じなくても乗り切れるバイタリティと、何もすることが無くてもゆるーく過ごせる順応性が必要です、たぶん。
雰囲気の良しあしは、同じコンパートメントで過ごすメンバーにもよります。その意味ではやはり2等がオススメ。3等に一部区間乗った友人によると、夜中じゅう大人数で乗っていたグループが大騒ぎでまったく眠れなかったとか。ホステルもそうですが、やっぱり安いところには、そういう人たちが集まってしまう確率が高い・・・ということ。2等の乗客は様々な年齢の人たちですが、60代・70代に見える方も多かったです。出張のサラリーマン風の人もいて、Tシャツでゆるい服装だったのに、降りる前になるとパリっとスーツ姿に変身するのが面白かったり。
そして避けて通れない問題・・・ずっとシャワー浴びられないのは、お風呂好きの日本人にとってはある意味修行。車掌さんに頼めば貸してもらえるかも、という情報もありますが、夏場はかなり乗客も多くて人目があるから一人だけというのも目立ちますし、まずロシア語できないと難しいので、この可能性は期待できません。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
シベリア鉄道の始発・終点ウラジオストク駅。
駅前はバス・ターミナル。
道を挟んで写真を撮っている側はレーニン像のある公園で、像のとなりのピラミッド型の建物はスーパーマーケットとカフェ。 -
駅舎に入るには、荷物検査が必要。ただしあくまで正面の出入り口から駅舎に入る場合。駅舎を通らなくても、ホームには他のところからも入れます。先ほどレーニン像で写真を撮りまくっていた中国からの観光客グループ、普通に別のところからホームにある機関車とキロポストのところへ入ってきて写真撮ってたし。
出発時刻とホームが確認できるモニターは駅舎の外にもあるので、実は駅舎に入らなくても列車には乗れちゃいます。 -
プラットホーム1番で出発を待っているモスクワ行きシベリア鉄道。
上にある高架橋から階段を下りてくれば、駅舎を通らずホームに降りてこれちゃいます。 -
こちらが鉄道のチケット。(個人名やパスポート情報が記載されているので、そこは消してあります)
シベリア鉄道のチケットも、インターネットで簡単に買える時代になりました(笑)。
一応英語表記もされてますが、ちょっと見づらいです。
Train 列車番号:001MA(上りのロシア号のこと。ロシア号とはどこにも記載がありません。)
Coach 車両:05 K(5番車両)
Seat 座席:015(寝台。奇数が下、偶数が上。コンパートメントの番号は記載がないので、寝台の番号で自分の部屋を探します。)
2015年4月現在、ロシア国鉄のウェブサイトで購入しようとすると日本発行のクレジットカードははじかれてしまうため、ロシアのチケット販売会社のサイトで購入しました。手数料は五千円くらいとられますが、日本の旅行会社を通すより格段に安いし、英語だし、すぐにeチケットがPDFでメール送付されてきます。あまりに簡単で、ほんとにこれで乗れるのかと思ったくらい。
日本の代理店では3等寝台は取れない場合が多いそうですが、インターネットだと空席がある限りは問題なく購入できます。
わたしはPDFで送られてきたものをそのままプリントして行きましたが、もしもっとちゃんとした(?)切符を記念にもらいたいという場合は、少し早めに行って駅の窓口で交換してもらいましょう。当然ロシア語しか通じないので、これで乗れるんだから交換なんてしないよ、ポイっと突き返される可能性はあるけど・・・
ちなみに料金はウラジオストク・モスクワ間を通しで購入するのが一番安く、
途中下車すると割高になります。
いわゆるロシア号は特急寝台なので一番高額ではありますが、1泊分長くなる通常寝台もそんなに際だって安いわけではありません。
あ、シベリア鉄道というと2日に1本のロシア号だけと思われている方もおられるかと思いますが、観光列車ではなく地元の方の通常の移動手段なので、路線自体は毎日1本以上運行されています。 -
ロシアの鉄道はすべてモスクワ時間で運行されます。なので駅にある時計はモスクワ時間。
あれだけの広大な国土、各駅のローカルタイムで運行計画を作成したら、何が何だかわからなくなっちゃいそう。
モスクワとの時差は6時間。
列車番号「001MA」が、いわゆるロシア号の上り列車(ウラジオストク発、モスクワ行き)。チケット上は4:04発と表記されているので、ウラジオストクの時間では11:04。 -
5番車両を探して延々とホームを歩きました。
5番だけど、最後尾の車両でした。上り列車は車両番号が若いほど後ろです。
なぜかこの車両だけロシア・カラー。
長いっす、どんだけ連結してるんだ!と文句も言いたくなるほど。
ロシアは広大だけど、アメリカの様に航空網ははりめぐらされていないので、空港の無い地域にはこの列車で郵便や荷物も運搬します。その貨物車両が前方のほうに付いていて、客車はその後ろにずらっと連結されています。 -
5番車両(最後尾。4〜1号車はどこいった・・・)
こんな感じで窓に表示されています。
出入り口に車掌さんが立っているので、チケットとパスポートを見せて乗車します。長距離路線なので、ベテランの車掌さんが多いですね。若くてきれいなお兄さんやおねえさんは期待しないように(笑)
車掌さんは2人1組でシフト勤務です。
言葉が通じないので突っ込んで聞けなかったのが残念ですが、たぶん五号車の車掌さんたちはご夫婦。勤務時間以外は、ヒョウ柄のTシャツになる奥さんとタンクトップ姿の旦那さん。 -
こちらが車両の通路。
狭いです。
ロシア人はかなり体型がボーンな人も多いので、そういったひととすれ違う時は壁や窓に張り付きます(笑)
通路の両はじに、モスクワ時間と車両内の温度が表示されます。
温度はだいたい29度〜30度となってますが、気温計もあって、そちらは25度くらいを指してました。外がどれだけ寒くても、内部は夏。けっこう乾燥しているので、いつも水分摂ってました。 -
時刻表。
下りは上から、上りは下から進んでいきます。
左側がキリル文字、右側がローマ字。
始発・終点からの距離や、停車時間も記載されています。
この時間を参考に、みんな停車中は外に散歩に出たり、買い物に走ります。 -
こちらが2等コンパートメント内。
まだ乗車したばかりなのでキレイ(笑)。上の寝台も片側は出してない状態でも、けっこう最初は圧迫感を感じました。夜寝ているときも、隣の人の顔がすぐ横にある感じでかなり狭いです。
青いバックパックが置いてあるところが15番寝台、私の6泊7日の根城です。
この青い座席部分が見えていたのは乗車した直後のみ。
乗車して、まずみんな楽な服装に着替えます。ジャージやTシャツ・ハーフパンツが多いかな。
そして発車してしばらくすると、車掌さんがベッドリネンを配布しに来るのでベッドを作って下車するまでそのまんま。 -
みんなそれぞれベッドメイク後。
-
こちらはコンパートメントの座席のヘッドレスト部分。
収納になっています。
かばんやバックパックは座席の下とかに入れておくので、普段よく使うものや食料は取り出しやすいこちらに入れておきます。 -
真ん中部分はタオルかけになってます。
シャワーはないけど、タオルは支給されるシベリア鉄道・・・。
ふたを閉めると見えないので、トイレで洗った靴下なども時々干してました。乾燥してるのでちゃんと乾きます。 -
こちらはテーブルの下。
コンセントが1つだけなので、交代で使用・・・と言いたいことろですが、けっこう占領されます。日本人のような譲り合いの精神はなし! 充電終わってもそのまま差しっぱなしなのはあたりまえ、こっちがすきを見て充電始めると、30分も経っていないのに勝手に抜かれてたり、テーブル下の静かなる電源奪い合い・・・。
乗車時間がとにかく長いので、暇つぶしにみんなスマホ、タブレット、PC等を持ち込んでいるため、それを見越してタコ足を持参していた地元のひとはさすが慣れている感じ。 -
これは乗客に配られるおやつセット。
水、ヨーグルト、クッキー、ガムなど。
このチョコチップクッキーはおいしかった。 -
こっちは運賃に含まれる食事。機内食のメインのプレートとり小さいサイズで、当然選択肢もなし。乗車中1回だけ支給されます。
乗車すると食堂車からスタッフが来て、今日にする? 明日にする? って聞いて回ります。・・・ロシア語だから全く分からなかったけど、同室のおじさまが片言英語喋れたので通訳してもらいました。 -
これがロシア国鉄印の耐熱グラス。
なかなかかっちょエエ感じです。
車掌さんに言えば貸してくれます。(購入も可能) -
車窓から
-
すっかり生活感あふれるようになったテーブル。
それぞれが好き勝手にテーブルの上に物を置いてます。譲り合いとか、遠慮なんて気遣いは一切必要ない(笑)。ロシア人はとにかく紅茶を飲むので、何人ひとが入れ替わっても持参。ロシア語で紅茶はチャイ。写真左の丸いタッパーに入っているものが茶葉。砂糖もたっぷり入れて飲んでます。お茶請けに甘いチョコレート・ビスケット。どんだけ甘いもの好きなんだろうか・・・。
ちなみに私のものは、車掌さんから借りてる耐熱カップとスポーンだけ。周りが甘いチャイを飲んでる中、私は日本から持参した抹茶をお湯に溶かしてすすっておりました。ロシア人が年を取るとどうしてあんな体型になるのか・・・すごくよく分かった(笑)
それにしても、ロシアのタコ足は大きいな・・・。
このタコ足を持参してきてくれたおじ様は、残念ながら1泊だけで下車。残念・・・ -
コンパートメントの扉の裏には鏡があり、その上にはTVがついてます。ドラマやってたり、歌番組だったり、ディズニー映画だったり、みんな大音量で見ていました。全部ロシア語だけど。
シベリア鉄道では、とにかく何もしない、ダラダラ過ごす、のが日常。
みんなゴロゴロしたり、お喋り好きなロシア人はよく通路やコンパートメントで延々と話しています。
とりあえず言葉が全く通じないため、私はだいたいひとりでタブレットにDLしてきた本を読んだり、ゲームやってみたり、遊んでいるディマの観察をしてみたり。
船に乗ってたときもだいぶぐうたらしてましたが、それ以上のダラダラっぷりです。そしてそれが許される至福(笑) -
上の段へは、収納式の足かけでのぼります。
上の段は基本同室のディマ君の遊び場になっているので、お猿さんの様に器用に行き来したりぶらさがってみたり。
大人はけっこう大変です。
ヘッドレストにところに付いているのは、読書灯と、音楽を聴けるチャンネルの操作パネル。イヤホンは持参です。 -
ずらっとコンパートメントが並んでいて、奥のガラス戸の向こうがトイレ。
ちなみに奥で遊んでいるのがディマ君。
父子二人旅で、サンクトペテルブルクに住んでいるそうな。
・・・西のはじのサンクトペテルブルクに住んでるのに、なぜ正反対の左の端のウラジオストクから列車に乗るんだ? ってことは、この父子、ロシアの端から端を往復してるってことだよな・・・。ロシア語できないから突っ込んだこと聞けないのが残念。 -
ロシア号のトイレ。
詰まり防止のため、トイレットペーパーは流さず、くずカゴへ入れます。なので場合によっては、ちと臭うことも。
トイレットペーパーの予備は見えるところにはなく、切れると車掌さんが補充してくれます。なので気づかないと補充されてない場合も。乗車中1回だけ無かったことがありました。
もともとロシアのトイレットペーパーは紙質がゴワゴワで固く、色も青だったり茶色だったりします。気になる人や、お尻にダメージのある方は日本から持参したものを使った方が無難です。
トイレは用を足す以外に、みんな顔を洗いに行きます(洗ってる気配のない乗客もいますが・・・)。
が、この洗面台の小さいこと。もともとシンクが小さい上に(飛行機のトイレと変わらないくらいのサイズです)、その上にでーんと取り付けられた白いヤツ! こいつが原因。泡で出るハンドソープです。
シンクから少し離れていればいいものを、真上に取り付けちゃってるから顔を洗う時も頭がぶつかること数回。しかも個室によって微妙に位置が違い、ちょっと外側になっているだけでもだいぶ使い勝手が違います。
しかしこの洗面台で頭を洗ったというブログ記事や旅行記を拝見したことがありますが、・・・マジですか? この小ささ、子供の頭でも大変だと思います・・・。
ちなみに、同じような時期にロシア号ではないシベリア鉄道の寝台車に乗った友人は、ロシア号の洗面台が一番小さかったと言っておりました。ほかの列車のタイプ(旧式?)はもうちょっと大きいみたいです。 -
サモワール。
車掌室のそばにある給湯器です。いつでも95度くらいのお湯を汲むことができます。
他にもサモワールのそばにはお菓子やカップめん、飲み物などが置いてあり、車掌さんにお金を払えば購入できます。
実は電子レンジもあるんですが、車掌さん用。普段は扉がしめられており、基本的に乗客は使えません。 -
同室のディマとそのパパの食事。毎回ほぼ同じ・・・。
極東地域を走行中は魚の燻製なども豊富でバリエーションがあったものの、後半になると、シリアル、カップ麺、黒パン、クワスばかり。生鮮食品は手に入らないからしかたないけど、食事はやっぱり偏ります。
この平べったい容器のものは、韓国製のカップめんです。日本だったらこの形状は焼きそばだけど。
車内には液状のものを捨てる場がないので、かなりお湯少な目で作っていました。しかもほとんどふやかさず、まだほぐれてもいない固い状態で食べてるという。
このカップ麺は車内で簡単に食べられるので、けっこうほかの乗客たちも食べてました。停車中にキオスクをのぞくとほぼ確実に売っているし。 -
車内販売の価格表。
-
いちおうロシア国鉄のキャラグッズも。
-
ロシア国鉄印の耐熱グラスやキーホルダーなど。
グラスはとてもきれいなので、いい記念になるかもしれません。
ただバックパックにこんなの入れておくスペースはないし、まず安全に持ち運べる気がしない。モスクワについてからも旅は続くし・・・ -
停車中の散歩。
サンダル、ユ●クロのリ●コ、毛玉できてもう捨てようかなーっていうヨレヨレぶかぶかのらくちんTシャツで6泊7日。
お風呂に入れないとはいえ、乾燥していてあまり汗はかかないし、結局下着以外は着替えずに過ごしました(笑) まわりもみんな連日同じ服装だし、だれも気にしない。
体は日本から持参したウェットタイプのボディペーパーで拭けば全然問題なかったですが、髪だけは・・・。4日目くらいがピーク? なるべく気にしないようにしてるけど、ベタベタでかゆくてつい触ってしまう。そしてベタベタだからタブレットとか触るととても残念なことに。
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