2014/09/27 - 2014/09/28
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morisukeさん
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オッサンネコです。
長崎には世界遺産になる可能性のある項目が2つあります。
「明治日本の産業革命遺産」と「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」。
もしこの2つの登録が実現すれば、グラバー園と大浦天主堂、
異なった世界遺産が隣接する、世界でも稀なケースになる可能性があるのです。
さらに長崎の夜景は世界新三大夜景と言われるほど美しいものがあり、
長崎は世界的な観光地に変わろうとしています。
こういう場合、一大観光地になる前に満喫しに行くのがオッサン流。
少し前の話になりますが、家族サービスを装って世界遺産候補を堪能してきました。
本当に大変なのはそこに住む人たちであることは重々承知ですが、
是非とも苦難を越えて登録まで行ってほしいと心から願っています。
その時の記録です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- レンタカー ANAグループ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
前日は雲仙温泉にある福田屋に宿泊しました。
着いてからすぐのロビーでは民芸調のどこか懐かしいレトロな内装が施されており、
一日歩き回った疲れが癒される感じがしました。
従業員の皆様も小さな子供連れにも関わらず、気さくな対応をして頂いたのが好印象でした。
温泉も内湯・露天と両方あり、久しぶりの温泉を目一杯楽しんできました。 -
折角なので朝食前に雲仙の名物、地獄めぐりをして来ました。
雲仙地獄には散策路が設けてあり、歩いて一周りすると30分くらいでしょうか。
高低差が少しあって、見晴台からは地獄の景観を見晴らす事ができます。 -
地獄には数多くの噴気孔があり、大叫喚地獄とかセンスのいい名前が付けられています。
散策路は硫黄の匂いと白い湯気に包まれており、
場所によっては視界が完全に覆われるくらいの活発な噴気ポイントもあります。
うーん、これぞ温泉地だな。 -
ネコもおります。
地獄周辺は地熱があり、地面が程よく暖かくなっています。
彼は岩盤浴を満喫中だそうです。 -
雲仙を出発して、長崎市街地へ向かいます。
高速道路を使用すれば一気にグラバー園の辺りまで来れるので楽チンでした。
適当な駐車場に車を入れて、坂道をよっこら上っていくと、
早速見えてきました、大浦天主堂でございますよw(゚∀゚)wオオッ!
逆行なのが少し残念…。
欧州の教会みたいに派手さやスケール感はないですが、
正に日本式の教会といった様相で、周囲の風景に見事に溶け込んでいます。
階段を少し上がったところが料金所。拝観料大人@300円。 -
この大浦天主堂は日本最古の木造教会であり、国宝でもあります。
正式名は日本二十六聖殉教者堂。
世界遺産登録を目指す「長崎の教会群とキリスト教関連施設」を構成する中では
最も利便性が良く有名な教会になるかと思います。
興味ないムスメを横目にオッサンのテンションは↑↑です(*´з`) -
残念ながら中は撮影禁止。まぁ教会ですからしようがない。
建築様式はリブヴォールトが美しいゴシック様式。
この教会のすんごいところはリブヴォールトなんか見た事もない当時の職人が、
想像力をフルに働かせて日本にある技術と材料で西洋建築を成し遂げた事にあります。
リブヴォールトのしなりを再現するために使用されたのは竹であり、
その強靭さは西洋建築に十分通用するものだったと言われています。
日本の職人の矜持や魂がここに込められているのです。
次はすぐお隣のグラバー園に向かいます。 -
イチオシ
グラバー園敷地内からは長崎湾を眼下に見下ろすことが出来ます。
旧グラバー邸宅の他にも旧リンガー邸宅、旧オルト邸宅などが移築され、
いずれも国の重要文化財となっています。
神戸も海と山に挟まれた坂道の美しい大好きな街ですが、
長崎はその規模をぎゅっと濃縮したような良さがあります。
長崎いいなぁ(´∀`;) -
旧オルト邸宅。
少し歴史のお話。
江戸時代末期(安政5年)日本はアメリカと日米修好通商条約を締結。
歴史の教科書には必ず出てきますね。ハリスですよ。
この時に日本は米だけではなく、英・仏・蘭・露とも同様の条約を結んでおり、
その時に開港されたのが横浜・函館、そして長崎でした。
当時の日本からの輸出品は茶・生糸。
ウィリアム・オルトも開国直後に日本に来たイギリスの商社マンで、
九州一帯から茶の買い付けを行って輸出業に一躍かっていたそうです。 -
内部も見学することができます。
全て洋風調の造りで、こちらは寝室になりんす。
オルトの奥さま曰く、「長崎以上の美しいところを私は知らない」だそうです。 -
旧グラバー邸宅。
貿易商トーマス・グラバーが住んでいた日本最古の木造洋風建築です。
グラバーは最初こそ商社マンとして日本へ来日しましたが、徐々にその枠組みを超えて
造船業・炭鉱業・ビール産業などの技術指導を政府と協力して行ってきました。
キリンビールの麒麟にはヒゲが生えていますが、そのヒゲのモチーフはグラバーだったと言います。
「明治日本の産業革命遺産」は僅かな期間で産業を発展させた事に評価がされていますが、
その根底にはトーマス・グラバーのような人の活躍があったわけですな。
そんな灌漑深いオッサンの横を、修学旅行生が忙しくハートの石を探していたのが印象的でした。 -
グラバー邸の中で印象に残ったもの。
ええもん食うてますなぁ。 -
「明治日本の産業革命遺産」の候補にはこんな構成要素もあります。
三菱重工業長崎造船所のジャイアント・カンチレバークレーン。
1909年にイギリスから購入してから100年経ちますが、
今なお現役稼働を続けています。
おじいさんの時計は100年で動かなくなりましたが、
このハンマーヘッドはその上を行っています。 -
グラバー園からの長崎市内の眺望。
文句なしです(*´з`) -
グラバー園の出口に長崎伝統芸能館があります。
ここでは長崎くんちの奉納踊りに使用されるものがいくつか展示されています。
写真は長崎くんちの代表格、龍踊り(じゃおどり)ですね。
元々は蛇踊り(じゃおどり)だったのですが、
へびおどりと他県の人に勘違いされて、苦肉の策で漢字だけ読みを変えたそうです。 -
長崎くんちの龍踊りの起源は、中国の雨乞いの儀式から始まります。
金色の球がセットになっていて、球は太陽を表しています。
龍は球を求めて躍動し、球を飲み込んだり、体に巻き付けて隠したりします。
これは太陽を隠す事によって雨雲を呼ぶという意味を持ち、
日照りに苦しむ農夫たちの祈りが込められているのです。
長崎に限らず日本の祭りって本当に面白いと思います。 -
グラバー園から帰る途中に「祈りの丘絵本美術館」があります。
ツタの絡まる外壁と煉瓦調の様式建築が長崎っぽいなと思います。
中を覗いてみたのですが、うちのムスメが読むには少し難しいレベルの絵本でした。
子供向けというよりは美術館的な要素が強かったです。 -
折角なので昼食は四海楼で長崎ちゃんぽんにすることにしました。
昼食時を外しましたが店内は満席、30分くらい待ちました。
食事は建屋の5Fで、運よく窓際の席に着けたので、
長崎湾の眺望を楽しみながら食事が出来ました(*'▽') -
ちゃんぽん @900円也(多分ね)。
スープは鶏ガラと豚骨に魚介(貝柱)や野菜の出汁を合わせており、
きめ細かい味わいがずっと口の中に残る逸品でした。
スープの印象が強すぎて、麺の印象があんまりありません(笑)
ムズメはひたすらギョーザを頬張っていました。
いつもギョーザばっか食っている変わったムスメです…。 -
孔子廟にも行ってみました。大人@600円也。
オッサンは中国の歴史は苦手で、孔子の事はよく分からないのですが、
ここは長崎の異国情緒を味わうには最適な場所です。
廟とは歴史上実在した偉人の霊を祀った建物で、ここでは孔子の霊を祀っています。
祀ると言っても決して孔子を神格化させているわけではないので、
仏教における巨大な仏壇の様なもの、と解釈しとけばいいかと思っています。
屋根の上の鳳凰かっちょいいですねー。 -
屋根の上には龍やら麒麟やら鳳凰やら。
伝説上の強そうなやつらがいっぱいいて、中国調の良い雰囲気を醸し出しています。
特徴なのはこの反り屋根。
日本の寺院とはまた違う独特の曲線美を堪能できます。 -
イチオシ
孔子廟の大成殿(正殿)です。
空の青とオレンジ色の屋根が最っ高にきれいです。
白い石像は孔子のお弟子さんたちで全員大理石でできております。
開国後中国人もたくさん長崎には移り住み、多くの風習を長崎に根付かせていきました。
この孔子廟は明治26年に在日華人と清政府の協力で建立され、
今も長崎の異国情緒に溶け込んでいます。 -
市内には今も路面電車が走っています。
乗ってみたかったんですが、ムスメは全く興味なし。
まぁこの情緒が分かる日なんて当分来ないだろうな…。 -
場所を移して平和記念公園でお祈りをしてきました。
個人的にはここは長崎観光の外せないポイントだと思います。
真上に掲げた指は原爆の脅威を、水平に伸ばされた腕は平和を
優しく閉ざされた瞳は犠牲者への黙祷を表します。 -
浦上天主堂です。
長崎の平和記念公園からは徒歩15分ほどの距離になります。
浦上天主堂は爆心地から近かったために建屋は全壊し、多くの人が犠牲になりました。
中には被爆した聖母マリア像の頭部が壁に掛けられており、
原爆の威力を実物で見られる貴重な展示品になっています。 -
浦上天主堂の正面には首のない聖者が立っています。
これも被爆を今に伝える生き証人なのです。
長崎は世界遺産の勧告で非常に沸騰していますが
負の側面も一方では忘れてはいけない事なのだと改めて思いました。
陽も落ちてきたのそろそろホテルに帰る事にします。 -
ホテルは矢太楼というところに宿泊してきました。
市街地からは少し距離があり、立地も便利とはいい難いですが、
部屋からの眺望が良く、長崎の街並みを一望できます。
ここでのんびり夕日が沈むのを見て、ホテル内で夕食を取りました。
夕食の後は新世界三大夜景を拝みに稲佐山へとレッツゴー。
写真の山のてっぺんに立っている電波塔と施設が稲佐山の展望台になります。 -
イチオシ
稲佐山は頂上の駐車場に限りがあり、満車の場合は空きが出るまで待つ必要があります。
三脚を忘れてしまうというミスをしてしまったの残念…。
頂上からの夜景は評判通り素晴らしいものでしたw(゚∀゚)wオオッ!
新世界三大夜景、長崎の夜景を満喫です。
でもムスメが眠そうだったので、夜景鑑賞は早々に切り上げてホテルに戻りました。
この日も良く歩きました。 -
翌日の観光は朝一で眼鏡橋から始まります。
この眼鏡橋の一帯は駐車スペースなどが少なく、車でここに向かうには少々不便です。
日本最古の石造り二連アーチの橋であり、
建築的価値が認められて現在は国の重要文化財に指定されています。 -
眼鏡橋の続き。
下から見ても良し。上から見ても良し。 -
最後の一日は外海を眺めながら西海道をドライブして、
大村湾を一周して長崎空港に着くルートを選択しました。
若い頃バイクで日本一周もどきをした事がありますが、
印象に残っているのはいつも日本の果てをはしる海沿いの道でした。
西海道も常に展望が開ける海沿いの道で、ここから見る夕日は最高だろうなと思いました。
写真は道の駅そとめから。
水平線の向こうにかって炭鉱で栄えた池島がぼんやりと見えています。 -
長崎市出津地区。
世界遺産暫定リスト「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を構成する出津教会堂にお邪魔してきました。
教会に辿り着くまでには傾斜のすさまじい坂道を登る必要があり、
対向車来たら絶対やべえとぼやきながら何とか辿り着きました。
この辺一帯は本当にのどかです。 -
出津教会堂。
建築設計はフランス人であるド・ロ神父によるもの。
建築様式はゴシックですが、要所で引戸や瓦葺屋根等の日本の風習を取り入れており、
地元の人たちの生活と密接に根付いているのがよく分かります。
ド・ロ神父は布教に留まらず、当時貧しかった出津地区の産業改革や
建築、教育、病気医療などにも功績を遺した聖人となります。 -
外側をうろうろしていたら神父さんが中へ案内してくれました。
内部は写真撮影不可でございます。
外海に佇む白亜の外観が最高ッス(ノД`)・゜・。 -
最後に西海大橋を見に行きます。
西海橋公園というのが橋の近くにあり、二つの橋を展望できます。
奥の赤い橋の方が元からある西海大橋で、手前のアーチ式の橋は
西海パールラインの一区間であり有料道路になります。
この公園でしばらくムスメを遊ばせて帰路に着きました。
長崎は最高でした(´∀`;)
個人的には次の機会に平戸や五島などもっと長崎の良さを楽しみたいと思いました。
ちゃんちゃん。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- Decoさん 2021/03/02 08:37:01
- 九州
- morisukeさん、こんにちは。
アイコンと「オッサンネコ」というお名前から、猫好きの方と思っています。私もアイコンは以前飼っていた犬ですが、この子が亡くなった後、自宅敷地内で生まれた野良猫たちを保護して一緒に暮らしています。
私が九州に住んでいるということもあって、長崎の旅行記を拝見しました。今はなかなか旅行に行けませんが、以前は長崎は好きな町でよく訪れていました。遠藤周作記念館も訪れたことがあるので、多分出津教会も見学したことがあるのではないかと(うろ覚えです)。
グラバー園、浦上天主堂、平和記念公園、浦上天主堂、稲佐山、とても懐かしく拝見しました。路面電車は機会がなかったのですね。長崎観光には便利ですよ。ただ、混んでいて、観光で疲れてもなかなか座れないです(^^;
雲仙の福田屋旅館、良かったようですね? 私も島原の親戚の家に行った後に雲仙に足を延ばすことが多く、酸性の硫黄泉は肌のトラブルに良いので雲仙温泉はお気に入りです。
また、機会があったら、九州にもお越しくださいね(=^・^=) Deco
- morisukeさん からの返信 2021/03/09 00:35:57
- RE: 九州
- Deco さん
こんばんは〜。書き込みありがとうございます。
ネコ好きです。ネコにもよく好かれます(多分…)
私のアイコンに使用しているネコも保護ネコで、もう12歳になります (*゚∀゚)ノ
いつか恩返しをしてくれるだろうと期待して見守っていますが、
その片鱗はまだ微塵も見せてくれません(笑)
Decoさんは九州にお住まいということで、大変うらやましい限りです。
九州はどこもご飯がおいしい!
それだけで旅をする理由になるのでございます。
私は母方の実家が宮崎は都城になるのですが、
実家を訪れた際は、必ず鶏と焼酎とスコールでした。
あとは当時は山行がライフワークだったので、
祖母山や大崩山を登ったことも忘れられない思い出の一つです (o´Д`)=з
今は母も鬼籍に入り、九州がすっかり遠くなってしまった感がありますが、
またウマかしものを求めて、ちょくちょく旅に出ようと画策中です。
一昨年は佐賀に迷い込んでいたので、次は熊本辺りに出没する予定です。
今後ともよろしくお願いします。
Mori Neko
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