京の夏の旅前編　平等院鳳凰堂と化野念仏寺千灯供養　平安京の闇の奥

2014/08/22 - 2014/08/23

夏の京都、連れの着物のお直しのために訪れ、ついでに大規模修繕の終わりも間近い宇治平等院鳳凰堂を訪ねました。夜は化野念仏寺の千灯供養、愛宕古道街道灯しのツアーに参加。日本一おいしいと噂の桜餅などをいただき、闇が闇で会った頃の平安京の雰囲気を味わった旅です。

エリア 嵐山・嵯峨野・太秦・桂(京都)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 観光バス 新幹線 JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

連れが着物のお直しをするのに付き合ってやってきました。私は仕事で一人金曜日の夜の新幹線で追いかけます。乗ってしまえば２時間ちょっとで着いてしまう。お金のことを別にすればいつでも来られそう。車内で食事を済ませてしまったので当日はホテルへ直行。といっても駅の上なので楽々でした。
翌朝は晴れているけど雲も多い不安定な天気です。

ホテルグランヴィア京都 宿・ホテル

朝、例によって遅めの出発だったので、奈良線で宇治についたのはこんな時間。

宇治駅 (JR) 駅

まずは食事と思ったものの、平等院までの道には寄り道するところがいっぱいで。

かわいらしいデザインですね。

宇治川べりを歩きますが、雨が多かったためが怖いくらいに増水しています。

中州あたりはかなり水につかっていますな。

抹茶料理の辰巳屋さん。予約もしてませんけど、空きがあれば入れます。お座敷はサービス料１０％かかりますとのことでカウンター席でお願いしました。

お昼の人気メニューという宇治丸弁当をいただきます。お店の前にも写真が出ていて、こんな感じでみると、とてもかわいらしい盛りつけでそんなに量がなさそうですが。

辰巳屋 グルメ・レストラン

俵型のご飯は普通のサイズですし

辰巳屋 グルメ・レストラン

おかずは竹籠にてんこ盛り。しかも上のおかずの下にもまだ別のおかずが埋まっている。3000円と、いいお値段ですが、量的には十分な内容。お弁当らしく味はやや濃いめなので、ご飯が美味しくいただけます。朝あまり食べていないのが幸いしました。

辰巳屋 グルメ・レストラン

ちいさいデザート付き
給仕のお嬢さん方は淡々とお運びしてくれて、クールな感じでにこりともしませんが、食事が終わると外までお見送りしていただき、増水している川の話などしてみると、普通に感じのいいお嬢さんで。京都の接客にはやくもプレッシャー。

お腹いっぱいになると何しに来たのかわからなくなりますが正気を取り戻して平等院へ。このときはまだ一部が工事中ですが、正面から見る限りは大修理も終わり間近で、平安時代創建時のあざやかな朱塗りを取り戻しています。初めてきたのは中学の修学旅行だったと思いますけど、古い木のままの建物はそれはそれで建築本来の構造美が映えますが、生きているうちに両方の姿を見られるというのは幸運ですね。

平等院 寺・神社・教会

平等院 寺・神社・教会

平等院 寺・神社・教会

鳳凰堂のそばには鳳翔館という博物館が併設されています。新しくきれいな建物で展示もなかなか充実しています。なによりエアコン効いていてすずしい。夏の京都はかなり暑いので、しばらく歩くと消耗しますからね。

鳳翔館 美術館・博物館

鳳凰堂の内部も拝観することが出来ます。時間予約で、定員制なので、まずその予約をとってから外観や鳳翔館などを観ておくといいですね。内部は撮影するのは畏れ多いので、そこから見えるお庭の写真。

平等院 寺・神社・教会

平等院 寺・神社・教会

かえり道で売っている冷たい抹茶５０円がおいしかった。砂糖入りで甘くなっていて、トルコのミントティーみたい。暑いときにはやはり同じようなものを身体が欲するんでしょうね。

宇治駿河屋 グルメ・レストラン

宇治駅近くの中村藤吉本店はこの奥にカフェがありますが、やはりお客さんいっぱいだったので、パス。そういえばJR奈良線は観光客で賑わってますね。以前は京都と奈良の間は近鉄と京阪の縄張りで、JRはさえない感じだったのですが、外国人観光客は安いジャパンレールパスを使えるJR線を使うんでしょう。伏見稲荷とかも人気だし。

中村藤吉本店 宇治本店 グルメ・レストラン

さて、また奈良線で京都駅に戻り、定期観光バスのツアーに参加します。京都駅前から出発なので、楽々。観光バスなので、大きな荷物があっても預かってくれますし。ツアーは夜の景色が売りですから、夕方の時間帯に先に夕食をとります。

良彌 奥の庭 グルメ・レストラン

嵐山も夕立が迫ってきていて、駐車場にバスが入ると大雨でした。

良彌 奥の庭 グルメ・レストラン

ツアーのお料理。なかなか充実していますが、時間が限られているので、みなさんせわしなくそそくさと食べて、外に行かれます。暢気な私たちは最後のほうまで残っていました。

良彌 奥の庭 グルメ・レストラン

ちょっとお昼の弁当とかぶってしまった感じですが、そこは和食なので、別に苦も無くいただけます。

良彌 奥の庭 グルメ・レストラン

嵐山から北上し、嵯峨野の北端になる化野念仏寺へ。千灯供養のときは協力金千円。ロウソクを一本もらってお供えします。

あだし野念仏寺千灯供養 祭り・イベント

雨上がりなので、まだ灯が若干少ない感じですが。

あだし野念仏寺千灯供養 祭り・イベント

境内の約8000体という夥しい数の石仏・石塔は、明治36年頃に、化野に散在していた多くの無縁仏を掘り出して集めたもの。
無縁仏を供養した石仏は写真などでみると数の多さもあって、広大なスペースに並んでいるように見えますが、実際には石仏自体思っていたよりずっと小さかった。暗いのでうっかり蹴飛ばすと倒れてしまいそう。
栄耀栄華を極めた藤原頼道の別荘と比べると、実に対照的。雨風に負けず懸命にともる灯が実に印象的でした。

あだし野念仏寺千灯供養 祭り・イベント

あだし野念仏寺千灯供養 祭り・イベント

念仏寺の外では愛宕街道に手作りの行灯をともす催し「愛宕古道街道灯し」が行われています。こちらも古い景観を残した街道の雰囲気に実によくあっています。

嵯峨鳥居本 名所・史跡

嵯峨鳥居本 名所・史跡

嵯峨鳥居本 名所・史跡

鳥居本の平野屋さん。こちらもお茶が店先でいただけるのですが

今回はつたやさんで、お茶と桜餅のセットをいただきました。

つたや グルメ・レストラン

一人分、２個の桜餅がつくので、２個は包んでもらいました。お店の方の笑顔が印象的で、実に気さくな雰囲気ですが、お店の奥で頂くお料理はそのときに入った食材で毎日変わるという高級店で、カニの季節には一人前25000円から45000円という。さすが京都。奥が深い。

つたや グルメ・レストラン

もともと鮎を商うお店が、愛宕神社にお参りする人々が山に登る前に休憩するために立ち寄るのにお茶を出したのが始まりということで、善男善女が気軽に立ち寄れる雰囲気はそのころからのものかと。こんどは明るい時間帯に行ってみたいですね。

つたや グルメ・レストラン

つたや グルメ・レストラン

行灯だけの明かりだとこんな暗さ。遠くに京都市内の街明かりが雲に映っています。嵐山から嵯峨野をまわって観光することは多かったものの、化野は遠く、今回が初めて。まあ昔の話を聞いてもちょっと気味が悪いので避けがちですが。

古い町並みは地元の人々の努力で維持されているのでしょうが、あまり観光客が押し寄せないのもいい雰囲気のもとですかね。

坂の先には京都の町明かりや京都タワーも見られます。電気のないころでも道の先の京都の町は闇になれた古の旅人の目には明るく映ったのでしょうか。

嵯峨鳥居本 名所・史跡

鳥居本周辺からは１時間に１本くらいしかバスがないのですが、ツアーなら楽に京都駅まで戻れます。体力と頭のレベルの下がった年代にとってはありがたいことで。

駅前地下街でまたしてもスターバックスによってホテルに戻り本日は終了です。