2013/10/25 - 2013/11/04
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Tatsuoさん
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スペインは紀元前3世紀に古代ローマの一部となった地で、水道橋や橋などの遺跡やローマ式の街の痕跡が各地に残されています。そうした遺跡をこの目で見るためにスペインを訪れました。
ローマから遠く離れたこの地にもイタリアと同じような建築物があり、ローマと同じレベルの高度な都市生活が営まれていたことが実感できました。
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【5】コルドバのメスキータとローマ橋
かつてはイスラム教のモスクだったメスキータ。ステンドグラスを通して射し込む光が床に鮮やかな色を落とし、壁際にはメッカの方向を示すミフラーブが残されています。広大な空間にイスラム教とキリスト教が混在する不思議な世界です。
コルドバは古くから交通の要衝として栄え、グアダルキビール川には古代ローマの橋が残っています。なんと今回5個目のローマ橋です。
白い壁に青や赤の模様や花が鮮やかな旧市街をぶらぶらしたあと、通りがかりのパエリアの店で昼食を摂り、本日の宿泊地グラナダに向かいます。今日泊まるパラドールは、なんとアルハンブラ宮殿の中にあります。どんなところなんでしょうか。
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1 いきなりハイライトのセゴビア水道橋
2 メリダでローマ遺跡三昧
3 古代ローマ橋・アルカンタラ橋とちょっとだけポルトガル
4 セビリアと近郊のローマ都市イタリカ
>5 コルドバのメスキータとローマ橋
6 アルハンブラ宮殿とその敷地内のパラドール(グラナダ)
7 ロンダと白い村カサレス
8 ラ・マンチャの風車は期待以上
9 トレドの街を臨むパラドール
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- イベリア航空 JAL
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
パラドールの部屋の鍵。
「calidad amabilidad leyenda」はパラドール共通のキャッチフレーズで、品質、優しさ、伝統といった意味のようです。 -
階段にはステンドグラスがあって柔らかい光が落ち着いた雰囲気をつくっています。
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ロビーに朝の光が差し込みます。
眼下にグラナダの市街地が見渡せます。 -
10時過ぎ、近代的で快適だったパラドールをチェックアウトして、コルドバ市内の観光に向かいます。
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ロータリーに面したパラドールの入り口は南国っぽい雰囲気です。
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坂を下り街の中心部に向かいます。
アルカサルから500mほどの所にある駐車場に車を停めました。 -
大通りを渡って城壁に囲まれた旧市街に入ります。
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白い壁に鮮やかな色のアクセントがつけられた家々が立ち並ぶ中を進みます。
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城壁をくぐります。
先ほど大通り沿いにも城壁があったのですが、二重になっているのでしょうか。
片側は建物と一体になっています。 -
やがてメスキータに突き当たります。グアダルキビール河畔の斜面に建っています。
キリスト教の聖堂ですか、城壁に囲まれた巨大な姿は要塞という感じ。 -
かつてはイスラム教のモスクで、この池は礼拝前に身を清めるためのものだったそうです。
今では中庭の装飾と化しています。子供が船を浮かべて遊んでいました。 -
天井から射し込む光が辺りをふんわりと照らして優しい雰囲気です。
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ステンドグラスを通して射し込む光が床に鮮やかな色を描きます。
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紅白のアーチに支えられた木の天井が厳かな雰囲気を作り出しています。
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この場所には6世紀に西ゴートが建てたキリスト教の聖堂サン・ヴィセンテ教会 Saint Vincent Basilica がありました。その遺物が展示されています。
イスラムの支配下では、最初はキリスト教の教会とイスラム教のモスクが同居していたそうです。後にイスラム教徒が全てを買い取って、モスクとして改築しました。「買い取る」というあたりに、異教徒がやってきて支配された、というイメージとは違いそうなことが伺えます。 -
南側の壁面にはミフラーブという聖地メッカの方向を示すものがあります。キリスト教会となった今でも残されているのが不思議です。
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イスラム教徒がメッカに向かって祈りを捧げた礼拝の間。
細い柱の上にアーチが架けられています。この柱は元ここにあったローマ寺院や、メリダの円形闘技場などのローマ建築物を壊して使ったものだそうです。頭でっかちでバランスが悪く、危なっかしい感じがします。 -
細い柱の上は高いアーチの天井です。
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建物の真ん中を占めているのが中央祭壇。
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中央祭壇と向き合って聖歌隊席があります。
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メスキータの南にはグアダルキビール川 Guadalquivir が流れます。セビリアを流れていた川です。
ここに紀元前1世紀に作られた古代ローマ時代の橋が架かっています。なんと今回の旅で5個目のローマ橋です。今の姿はイスラム時代に作り直されたものだそうです。
コルドバは属州ヒスパニア・バエティカの州都で、隣の属州ルシタニアの州都エメリタ・アウグスタ(現在のメリダ)やイタリカとを結ぶローマ街道が交差する交通の要衝でした。 -
橋の南側には建物があり、橋を渡るのを拒んでいます。
これはカラオーラの塔 Torre de la Calahorra という、イスラム時代に建てられた要塞です。
古代ローマでは首都ローマでさえ城壁を持たず、街が街道や橋で結ばれてオープンな世界が広がっていました。ローマ帝国が衰える頃から、街は防御のために城壁で囲まれるようになり、閉鎖的な世界に変わっていきました。橋と要塞はこの変化を象徴するようです。そういえばアルカンタラ橋にたもとにも後の時代に建てられた見張り塔がありました。 -
正面右手にメスキータを見ながら橋を引き返します。
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橋の北岸、街の入り口にプエンテ門が建っています。イスラム時代の城壁を16世紀に改修したものでそうです。
橋の南にはカラオーラの塔、街の入り口には城壁があって侵入を拒んでいたのですね。 -
メスキータの北はユダヤ人街です。
細い路地の両側は白壁に鮮やかな花が飾られ、花の小道と呼ばれています。路地の向こうにメスキータのミナレットが覗いていました。 -
路地には土産物屋が軒を連ね、ちょこちょこ日本語を見かけます。これは「商い中」のみやげ物屋。コルドバは大抵のツアーには組み込まれているので、日本人旅行者が多いのでしょうね。
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きっと「冷蔵庫のマグネット」でしょうね。
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歩き疲れたので、パエリヤがある通りがかりの店で昼食を済ませることにします。
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4つの味の食べ比べ。それぞれ味が違って楽しめました。
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外側の城壁まで戻ってきました。
カードをタッチするとポールが地面に沈んで通れるようになります。登録している車だけ入れるようです。 -
大通りを渡って駐車場に戻ります。
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14時半、グラナダに、向けて出発します。
まず高速道路A-45を南下します。 -
サービスエリアの看板がありました。
一休みしていきます。 -
ルセーナ Lucena サービスエリア。
いかにもスペインらしい色です。 -
広々した店内。
壁にハムがたくさん吊るされています。サービスエリアで買う人がいるのか謎です。 -
近くで見るとグロテスク。
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他の人が頼んで香ばしい香りが漂っていたので、つられて注文してみました。パンにハムとチーズを挟んで焼いたもの。まあ普通に美味しいと言ったところ。
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スペインではドラえもんが人気らしく、キティーちゃんと並んでよく見かけます。
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A-92に入って東に向きを変えます。
インターチェンジの辺りでは建設中の高速鉄道AVE用の高架橋が見えました。アンダルシア政府が建設するグラナダとセビリアを結ぶ線とのこと。 -
周りにはオリーブ畑が続きます。
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グラナダが近づいてきました。
この後グラナダの市街地を迂回する高速道路でアルハンブラ宮殿に向かっている時、パトカーに止められました。左手に地図を表示したスマートホンを持っていたのが違反で、罰金100ユーロ。銀行で支払わなければならないと面倒ですが、その場で現金で支払うことができました。 -
アルハンブラ宮殿のある丘の南側に宿泊客用の入り口があります。料金所のような建物がありますが人がいません。呼び出しボタンを押すとバーが開きました。
ここを入れることになんとなく優越感を感じてしまいます。
くねくねと丘を登り、城壁の潜ってアルハンブラ宮殿の中に入っていきます。 -
道が行き止まりになりました。
右手の門の横のブザーを押すと門が開き、中にパラドール専用の駐車場がありました。 -
交通違反で余計な時間を取られましたが、17:50、明るいうちに到着しました。車を停め、きれいに整えられた植え込みの間をスーツケースを転がしながらパラドールの入り口に向かいます。
気分が高揚してきます。 -
パラドールの建物が夕日を浴びて輝いています。
ここはもと修道院だったそうです。 -
ひんやりとした空気に包まれた静かな中庭。
もちろん宿泊者しか入れません。 -
室内は意外に現代風。
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パラドールから宮殿の方に坂を下ったところから街を一望できます。
陽が落ち街が暮れ色に染まっていきます、 -
空と雲がなんとも言葉に言い表せない色に染まります。
もの哀しい気分です。 -
坂を登ってパラドールに戻ります。
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暗くなっていく空の下、テラスでコーヒーを飲みます。
こうして旅をできる幸せがこみ上げてきます。 -
せっかく泊まるのですから、夕食はパラドールのレストランでとります。
「PARADOR MENU」というコースにしました。34.60ユーロです。この立地にしては安いと感じます。 -
前菜から結構ボリュームがあります。
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スープはガスパチョを選択。
ガスパチョはここアンダルシア発祥の野菜の冷製スープです。 -
メインはカレイのオレンジとオレンジの花のソース。(Rodaballo en Salsa de Naranja y Azahar)
アンダルシアはオレンジの産地でもあって、オレンジソースがよく使われるようです。
日本では肉や魚に甘いソースは使いませんが、欧米ではよく出逢います。最初は違和感があったのですが、今ではとても美味しく感じます。 -
デザートはサッパリした味。
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充実した夕食でした。
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部屋に戻ってテレビを点けたらドラえもんをやっていました。
当たり前ですが「のび太」や「ドラえもん」はそのまま。変な感じです。 -
スイッチも現代風なデザインです。古い建物という感じがしません。
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バスローブにスリッパまでありました。
窓を開けると、外は静まり返っています。
陽が暮れると気温が下がります。シャワーのみで、しかも暖房の効きがちょっと弱めなので、ちょっと肌寒さを感じます。でも布団が暖かかったのでぐっすり眠れました。
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