2014/03/23 - 2014/03/23
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たびたびさん
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東舞鶴の観光は、舞鶴地方隊や引き揚げ記念館など、けっこう広範囲に観光スポットが散らばっているので、レンタサイクルで回ることにしました。
街を回るとB級グルメもいくつかあって、活気もある。自衛隊があるので、それなりに恩恵があるんでしょう。明治に入って重要な軍港として歩み始めた歴史が、それなりに今なお続いているということかと思います。
一方で、西舞鶴は、細川幽斎が500の兵で1万5千の兵を相手に籠城し、粘り抜いた舞鶴城(田辺城)があった丹波の拠点。細川氏はこれにより大出世の道が開かれるのですが、当然ながらそれは完全に過去の歴史。江戸期を通じて舞鶴藩3万5千石の城下町だったにしては、ちょっとさびれた街並のように思います。
それで思い出したのは、敦賀。欧亜国際連絡列車の発着駅だった歴史もあり、かつては大谷吉継の城下町。ちょっと似てなくもない組み合わせですが、ここまでのギャップはなかったような。今後のテーマとして、もう少し掘り下げて比較をしてみたい気持ちになりました。
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京都から東舞鶴に到着。
東舞鶴駅観光案内所は、改札を出てすぐ。引き揚げ記念館までレンタサイクルで行けるか確認します。坂も多いしバスがいいでしょうとの答えで、迷いましたが、時間が惜しいのでやっぱりレンタサイクルで行くことにしました。しかし、観光案内所の人の説明のとおり、けっこう坂道がきつい。説明は的を得たものだったと思います。 -
で、レンタサイクルは、東舞鶴駅から、歩いて数分の西村モータースです。
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自転車は変速ギアもきちんとついたけっこう立派な自転車。これなら、かなり心強いですね。
さっそく出発です。 -
まずは、市街地のB級グルメを探索です。
菓匠三条かきしたでいただいたのは、粒餡のタイプの豆大福。出来立てほやほやのように、ふっくらしたお餅が心地よい歯ごたえ。 -
お餅に仕込んである黒豆は、地元丹波の黒豆ですが、この黒豆は柔らかく煮たタイプ。豆大福は食感に変化をつけるために、豆はちょっと硬いのが一般的なんですが、そうではない。どら焼きなんかでは、こういう柔らかい黒豆を仕込むことがあるんですけどね。ただ、柔らかく煮た方が黒豆のおいしさをより前面に出せるという考え方なんでしょう。試行錯誤で行きついた姿だと思います。
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こちらの坂井精肉店は、もう舞鶴ではすっかりおなじみとなった肉じゃがコロッケを扱うお店。朝飯代わりにと思って、朝訪ねると、今火をいれたところだからちょっと待ってねーという返事。それでは仕方ありません。
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イチオシ
待つことしばしで、熱々のコロッケをいただきました。包みが黄色に赤い字のびっくりするくらいおしゃれなデザイン。地元の名物を自認するだけあって、こういうところにもちゃんと気配りができているのには感心します。で、コロッケの方ですが、肉じゃがは肉じゃがなんですが、ちょっと甘めで旨味がぎゅっと詰まった感じ。肉じゃがよりもずっとおいしいと思います。さすが名物だけのことはあるでしょう。
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さらに、東月堂では、今の季節ならではの餡子のおはぎをいただきました。パックに入れてもらって、街歩きの途中にいただきます。
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ぼってとしたおはぎの濃厚な甘さがいい感じ。おはぎは食べ歩きには決して適していないのですが、食べた後の胃に収まった感じが、元気のもとになって、そう悪くはない選択だったかなと思います。朝早い時間だったこともあって、出来立てのうまさもプラスされていたこともあって、餡子とご飯の素直な組み合わせが心地よい味わいのおはぎでした。
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こちらも、アーケード商店街の中にあるコロッケのお店イロハです。
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熱々のコロッケ。出来上がったのをそのままいただきました。中のじゃがいもは、ちょっと黒っぽいかなあ。それが、ホクホクのまさにジャガイモの濃い味わいです。甘いとか辛いとかの味付けはあんまりなくて薄味なんですが、とにかく、素材の味をそのまま活かしたストレートなコロッケです。
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勇貫堂は、舞鶴市内商店街にある安政4年創業という老舗の和菓子屋さん。名物は何ですかといったら、「雫です」の答え。「雫って、舞鶴の何かに関係してるんですか」と言ったら、「雫は、お菓子のイメージです。うちはそういうのは嫌いなんです。」
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上沼恵美子みたいな女将さんの弁。なるほど、名前なんかで勝負してませんってことですね。失礼しました。おっしゃる通りって感じです。
さて、羊羹を羽二重で包んだという雫は、かなりふわふわと柔らかい。洗練された逸品です。
なるほど、東舞鶴のB級グルメはどこも活気がありますね。海上自衛隊があるし、それが街全体の活気につながっているようです。 -
東舞鶴の観光の目玉の一つは、海上自衛隊の舞鶴地方隊。まずは、ここから見物です。
舞鶴地方隊は、土日の見学日があって、海軍記念館、北吸桟橋、第23航空隊の三か所でやっています。 -
ただ、一番人気はこの北吸桟橋の艦船見学でしょう。
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停泊している最新鋭のイージス艦は、
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高性能のレーダーで、
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イチオシ
防衛能力は世界一。
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艦船への搭乗ができるのは、年に1〜2回ということで、この日はそばから眺めるだけですが、
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30mほどの高さの船をまじかで見ると
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イチオシ
その大きさに圧倒されてしまいます。
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以前、長崎港でもイージス艦は見たことがありましたが、こんなに大きい船の印象はありませんでしたね。
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次に向かった海軍記念館は、海上自衛隊舞鶴地方隊が公開している三つの施設のうちの一つ。
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舞鶴地方総監部の大講堂の一部を使った資料館で、舞鶴鎮守府の初代司令長官であった東郷平八郎元帥の資料をはじめとして、軍港の街として発展してきた舞鶴の歴史を紹介しています。
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呉の海軍兵学校跡の資料館と比べると少し規模は小さいような気もしましたが、いずれにしても、自衛隊が明治以降の日本の軍隊の精神をそのまま引き継いでいることをこれほど見せられると、ちょっと複雑な気持ちにもなりました。
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なんか調子が出てきたので、海上自衛隊第23航空隊へも行ってみました。峠を越えて、かなりの難所でしたが、何んとか到着です。
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しかし、公開は、土日の14:00〜15:00のみ。時間を間違えて行ってしまったようです。残念です。
舞鶴は日本が保有するイージス艦6隻のうち2隻が配備されている重要な基地ですが、この海上自衛隊第23航空隊は、これらを護衛する役割を担っています。ヘリなどの航空機、輸送車両などが見学できたはずなんですが。。 -
帰りに見えたのは、共楽公園。ちょっとした小山を登っていく公園ですね。ふもとから登り口があって、お花見のシーズンが近いので中腹にぼんぼりが見えました。そこからさらに遊歩道が上まで続いているようで、これは大変。下から眺めるだけで登るのは断念しました。
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中心部に戻ってきて、これは舞鶴赤レンガ倉庫群。
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イチオシ
旧舞鶴海軍軍需部本部地区にある12棟の赤煉瓦倉庫のことで、国の重要文化財および近代化産業遺産に指定されています。
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舞鶴鎮守府が創設された直後の明治34〜36年に建てられたものが9棟、大正6〜9年に建てられたものが3棟です。
魚雷や小銃、衣服などの保管に使われたもので、今でも一部は現役です。 -
まいづる智恵蔵は、舞鶴赤れんがパークの中に並んだ赤煉瓦の建物の一つ。
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イチオシ
二階が展示スペースになっていて、舞鶴で建造された軍艦の写真や東郷平八郎に関係した資料などがありました。
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ただ、スペースの割に資料は少なくて、スカスカ。むしろ、建物の広い空間を感じて楽しむ施設ではないかと思いました。
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赤レンガパークの中では映画のロケもあちこちで行われたようです。ついでに、建物の位置関係も確認します。
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舞鶴市政記念館は、一階が、海軍カレーの食堂。
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二階に舞鶴市の歴史をたどる資料館がありました。舞鶴の発展は、舞鶴鎮台がおかれた以降。日露戦争後、いったん、連合艦隊は解散しますが、日中戦争の進展で、鎮台が復活。そして、終戦後の引き上げ。軍港の歴史とともにあって、かつ、今でも自衛隊の基地がある。特殊な位置にある街であることを実感します。
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少し離れた場所にある赤れんが博物館です。
ここは、名前からして、赤れんがで出来た博物館かと思ったら、世界中の煉瓦を対象にした博物館なんですね。 -
しかし、そうすると、当然、煉瓦で出来た建物もその範疇に入ってくる。そういうことで、世界の名所めぐりといった内容の展示・解説となっていました。ここではちょっと時間を取っておいた方がいいと思います。
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赤レンガ博物館で時間が押せ押せになっていたのですが、それは、海軍ゆかりの港めぐり遊覧船に乗るためでした。
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これは、舞鶴湾に停泊する舞鶴地方隊の艦船を海上から眺めるコース。解説は元自衛官の方なのでしょうか。詳しいだけでなく、その時々の時代背景や苦労の裏話的な逸話まで、ついつい引き込まれてしまうような内容。これを聞くだけでも1000円の価値はあると思いました。
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船は、湾内を
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ゆっくり進みます。
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対岸の造船所や
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この先は、引き揚げ記念館があるはず。
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関西電力が架けた橋に
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火力発電所。
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海は穏やかで、
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絶好の観光日和です。
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造船所の
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イチオシ
巨大クレーンが
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まじかに迫って、
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この船も特殊船のようですが、日本の技術の高さがちらほらうかがわれます。
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さっきのイージス艦が停泊する桟橋です。
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正面から近づいて、
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海側から眺めます。雄姿ではあるのですが、これが役に立つ事態とはならないことが一番です。
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さて、舞鶴と言えば、引揚げ港。引揚げ港と言えば舞鶴といった関係にあると思います。舞鶴は戦後13年間に渡って約66万人もの引揚者・復員兵を迎え入れました。
その史実を伝えるメイン施設が舞鶴引揚記念館は東舞鶴から6キロ。何んとか到着です。 -
館内では、太平洋戦争が終わってシベリアで抑留された人たちの抑留生活や
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岸壁の母で知られる端野いせさんの紹介など、
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生々しい過去の記録を留めていて、
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戦後は遠くなりにけりでもないような気分になりました。こうした時代があって、今がある。ちゃんと時代はつながっています。
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引揚記念公園は、舞鶴引揚記念館の裏手の山を300m登ったところ。どうしようか迷ったのですが、やっぱり行ってみることに。しかし、それは大正解。
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ここに語り部の方がいらっしゃいまして、
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引き揚げ船が入ってきた舞鶴平湾を見下ろしながら、はしけで引き揚げ者が運ばれた様子や
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帰ってくるまで実はまたどこかに連れて行かれるのではないかと心配しながら引き揚げてきた人たちの心境などを聞かせてもらいました。記念館とはまた違った実感が湧いてきました。
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こちらは、海軍ゆかりの港めぐり遊覧船から見えていた舞鶴クレインブリッジです。平成11年、関西電力舞鶴発電所の工事用道路の一部として建設された斜張橋は、全長735mで、水面からの高さは約95mです。
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再び、市街地に戻って、これは舞鶴市商工観光センター。舞鶴の商工会が運営する施設です。
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立派な建物で、スタッフもいたので、舞鶴のことをいろいろ聞こうと思ったのですが、そんな感じじゃないですねえ。残念。
なお、一角に水槽があって、舞鶴の豊かな水中風景を見せていました。 -
東舞鶴の駅前から始まる商店街は、地方の商店街にしてはけっこう活気がある商店街だと思います。その中ほどにあるのが、「だるま堂」。商店街の繁盛を祈願して建てられた施設のようで、中にはたくさんのだるまが並んでいます。毎年11月に「だるま祭」も開催されるそうです。
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らぽーるは、東舞鶴駅のそばにある大型の商業施設。地元の会社を平和堂が買収して進出したようですが、比較的きれいな建物なのですが、駅そばと言っても少し距離があって、今の時代ではちょっとどうでしょう。列車の出発時間ぎりぎりまでここで時間を潰すには、心配になる距離かもしれません。
さて、ここから西舞鶴に移動します。 -
西舞鶴では、まず舞鶴公園へ。
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ここは、西舞鶴の田辺城跡に整備された公園。
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今だと小さな規模に思えますが、関ヶ原の戦いの前哨戦では、留守を守る細川幽斎が500の兵で1万5千の兵を相手に籠城し、粘り抜いた城。その後の細川氏の大出世の道を開くことになりました。
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田辺城資料館は、田辺城跡の大手門の上部を利用した資料館。細川幽斎に関する資料展示が中心で、田辺城の戦いでは、古今伝授を受けた幽斎を助けるため、後陽成天皇の勅命により講和がなった逸話など。ただ、ビデオがあるので、これを見た方が理解はしやすいと思います。
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城主、細川幽斎が文化人だったこともあって、大手門を入った城内には、運動公園のようなスペースのほかに、
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日本庭園風の一角、心種園。古今伝授を伝える庭となっています。
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公園を出て、こちらの明倫館は、舞鶴藩の藩校。正門が残っていて、田辺城跡から商店街の方向に歩いて数分のところにありました。藩校は、天明年間、牧野氏の時代に創立された明倫斎が始まり。明倫は、「人の道を明らかにして教え導く学校」という意味だそうです。
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桂林寺は、田辺城から山側にまっすぐ進んで、ちょうどぶつかったところ。
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山すそを利用して、
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入母屋造、三間一戸二重門という立派な山門から
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鐘楼堂、本堂までが見事な景観となっていました。
寺は、応永8年(1401年)の創建。関ヶ原の戦いに際しては、籠城した細川幽斎を支援。その功績に対し仏涅槃図や梵鐘が細川家から寄進されたということです。 -
並びにあるのは朝代神社。「あさしろじんじゃ」と読みます。
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イザナギを主神として、7世紀に淡路島より勧請して創建されたという歴史で、江戸時代からは、田辺藩町民の産土神。
現在の社殿は、元文9年(1739年)の再建。舞鶴市の指定文化財となっています。 -
そのまま隣りは円隆寺。この寺も、西舞鶴の市街を見下ろす愛宕山の中腹です。
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真言宗御室派の寺院で、創建は10世紀。舞鶴では一番大きなお寺でもあります。
田辺藩主、牧野氏の保護を受け、本堂の威容もそれを伝えます。総門にも四天王像を配し、格式を感じさせるものでした。 -
山門から逆に出てきました。
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これは、市街中心を流れる高野川。
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これは何でしょう。何んと白魚漁の仕掛けだそうです。福岡でも、室見川で白魚が取れますが、こっちでも採れるんですね。それも、こんな街の中でとは、ちょっと驚きでした。
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舞鶴のB級グルメに、牡蠣丼というのがあります。いくつかのお店が紹介されていましたが、割烹しおりは、西舞鶴駅からすぐと便利な場所だったので、ここにしました。夕方早くだったので、私が一番乗り。
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イチオシ
小上りに上がって、牡蠣丼をいただきました。以前、松島でこれと同じものを食べたことがあったのですが、牡蠣の臭みが残っているし、殻のかけらも気になるしであまりいい印象はなかったのですが、技術も進歩したんでしょうか。ここの牡蠣丼は抜群においしい。牡蠣の臭みがなくて、卵のとろとろと一体感がある。これはお勧めです。ただ、店内に蚊がぶんぶん飛んでいて、ちょっと気になりました。
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かまぼこ知ろう館は、日本一小さなかまぼこの博物館。西舞鶴駅前のバス案内所の中にあるのですが、これが博物館だという認識は近所の人にもないようで、誰に聞いても知らない様子。それでもとうろうろしていたら目の前に看板があって、ようやく発見しました。
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舞鶴の地域として、「舞鶴かまぼこ」という商標登録ができているのはここだけなのだとか説明がありました。
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マナイ商店街は、西舞鶴の商店街。入口に「サンモールマナイ」と書いた看板があって、そこからアーケードが始まります。東舞鶴が自衛隊のおひざ元なら、西舞鶴は田辺城があった歴史の街なんですが、商店街は他の地方の商店街と同様、ちょっとさびれた感じも否めない。
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御菓子処 梅原は、真名井の商店街を入ってすぐ。見ると店先には、ありとあらゆる種類のお菓子が山と積まれています。温泉地とかのお土産屋さんか、スーパーのお菓子売り場みたいな感じ。自分で作っているのと仕入れたのと両方売っているのかあと思ってしまいましたが、全国菓子大博覧会名誉会長賞を受賞したこともある名店。いわしサブレが看板商品です。
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さらに進むと、中ほどに真名井の名水という湧水があって、夕方水を汲みに来る人が何人かいて、目を引きました。
けっこうな湧水量でどんどん湧き出ている感じ。街に恵みをもたらしている湧水です。
さて、もう帰りの列車の時刻が迫ってきました。これで舞鶴。関西あちこち四日間の旅も終了です。お疲れ様でした。
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