マイル特典でラオス旅行（４：鉄ちゃんのためのタナレーン駅講座）

2013/01/19 - 2013/01/19

旅行3日目。そして早くもビエンチャン滞在最終日！昨日は市内の主だったところを見て回ったので、今日はちょっと足を延ばして郊外へ、というか隣国へ！？

ラオスにも鉄道がある。ビエンチャン郊外のタナレーンという駅と、タイのノンカイとを結ぶ路線たった一つ。せっかくの機会だから乗ってみたい！と思って色々調べてはみたけれど、タナレーン⇒ノンカイの情報や旅行記がなかなか見つからない。分かったのは、ほとんど利用者がいないということと、タナレーン駅にたどり着くのが案外困難ということ。ならば現地調査をして多少活用していただこうではないか。使い物になるか分からないけど。

午前中にタナレーンを出てノンカイに向かう列車に乗るべく、チェックアウトしたホテルに荷物を預けて朝イチで出発。旅行というよりもはや取材しに行く気分だ（笑）

■全日程■
　1/17（木）：東京⇒（航空機）バンコク⇒（航空機）ビエンチャン
　1/18（金）：ビエンチャン市内観光
●1/19（土）：ノンカイ往復、ビエンチャン市内観光、ビエンチャン⇒（航空機）バンコク
　1/20（日）：バンコク⇒（航空機）福岡⇒（航空機）東京

■出費■合計75,000kip（約\830）
路線バス（タラートサオ⇒友好橋）　6,000kip
トゥクトゥク（友好橋⇒タナレーン駅）　50,000kip
列車2等車（タナレーン⇒ノンカイ）　8,000kip
トイレチップ　1,000kip
ラオス出国税　10,000kip

エリア ビエンチャン(ラオス)

• 旅行の満足度: 4.0
• ホテル: 4.5
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩
• 航空会社: ANA タイ国際航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

ビエンチャン市内からタナレーン駅まで直接トゥクトゥクで行くと高くつきそうなので、まずは路線バスで友好橋へ向かう。タラートサオ・バスターミナル8:20発の友好橋行き路線バス14番。先頭に『14』と系統番号が書いてあるし、『Friendship Bridge』という電光表示もあるから安心。運賃6,000kipは発車してから車掌さんへ。

綺麗に舗装された道を、音楽を流しながらバスは快走。

35分くらいで友好橋に到着。下車した人のほとんどは国境の検問所へと消えていき、残りはこの先へ行くミニバスを待っているご様子（僕もあとで乗るけど）。バスに乗ってきてトゥクトゥクを探す外国人観光客なんて僕くらいか。

事前情報で、鉄道があまりに浸透していなくて『Railway』や『Station』がトゥクトゥクの運ちゃんに通じにくいと聞いていたので、駅舎と駅名票の写真を印刷して日本から持参。するとさっそく運ちゃんが声をかけてきてくれた。以下英語。

運『トゥクトゥク乗らないか？』
僕『うん、駅まで行きたいんだけど』
運『？』
僕『これこれ』印刷してきた写真を見せる。
運『あぁ、あっちにあるやつね』指さす。方角は合ってそうだ。
僕『いくら？』
運『50,000キープ』
僕『OK』

持ってきてよかった駅の写真。これからタナレーンに向かおうという方には駅の写真を持って行くことをお勧めしたい。もしよければこの旅行記の写真なんぞ使っていただいて。

友好橋 建造物

友好橋のたもとを出たトゥクトゥクは、橋をくぐってさらに東へ。もはや人通りもほとんどない。

途中で左折したら、あとはほぼ道なりでタナレーン駅まで。距離は多分3kmくらいかな。50,000キープはちょっと高いかもしれないけど、駅を分かってくれたのでいいことにしちゃう。

ラオスで唯一の駅、タナレーン駅の駅舎。

広い駐車場が何だかむなしくなってしまうくらい、静かな駅。発着する列車は1日に2往復だけだから、それも仕方のないところ。

駅構内、出発口側。ここがラオス唯一の駅ということは、次の駅は隣国、すなわちタイ国内。よってここから列車に乗るときにはパスポートコントロールを受けなきゃいけないので、フェンスで囲われた多少物々しい雰囲気になってるのだ。

切符売り場。時刻は9:20、事前に調べておいた列車の発車時刻が9:50だから、もう切符は買えるだろう。パスポートを手に、たのもーぅ。

僕『ノンカイまで1人、2等車』
係『ホニャララ』
僕『え？』
係『ホニャラララ』

まいった、ラオス語が分からない。と、係の人が指す場所を見ると、発車時刻が11:15って書いてある。そうか分かった、まだ切符を買うには早いんだ。

さて時間に余裕ができた。初日のバンコク空港以上にやることがない。ので、もうちょっと取材に精を出すことに。

これも出発口の待合ベンチ。右側に見えているのが出国審査のブース。奥のほうへ進んでいくと…

右手にトイレ。1回1,000kipもしくは5バーツ也。掃除がされていないという情報を目にしたけど、そんなことはなかった。

そしてその奥には売店が！まさかあるとは思わなかった。店員さんも手持ち無沙汰な感じ。

普段発着する列車は2両編成だけど、ホームはかなりの長さ。バンコクとビエンチャンとを結ぶ長距離列車がここを通るようになるのはいつになるだろうか。

線路をマクラギに固定するパンドロール。タモリさんはここら辺に興味がおありらしい。

どこからかミーミー声がすると思ったら、足元を駅員さん巡回中。

転轍機標識…かなぁ…

自信なし。情報求む！

これは読めない（汗）

そもそも文字なのか、何かの絵なのかすらよく分からないという有様。これも情報求む！

トゥクトゥクで通った道をちょっと戻ったところから見た駅全景。気付かず通り過ぎてしまいそう。

前方踏切あり。蒸気機関車が走ってるわけでもないのにこの絵が使われるって、日本もラオスも同じだね。

恐らくラオスで唯一（？）の踏切。見慣れた踏切とはちょっと違う…と思ったら、あ、遮断機がないや。

実はこれが遮断機。1日2往復しかないから手動。恐らく列車の時刻になるとタナレーン駅あたりからバイクで乗り付けて、ガラガラーっと閉めるんだろう。

線路はこの先メコン川を越えてタイへ。

『あれ、線路の幅狭くない？』と思ったそこのアナタは、きっと67mmの違いが分かるお目が高い方。

トゥクトゥクで通った道。友好橋まで3km、と聞けば歩けなくもないかな？と思うけど、これを見たらちょっとした勇気が必要になるかも知れない。

10:25。ホームの鐘がカーンカーンと鳴らされると、タイからやってきた列車が到着。

ここではまだまだタブレットが現役。

にわかに活気づく到着口側。到着した列車はバンコク発の夜行列車から乗り継げるので旅行者が多いのだ。

もうそろそろ切符が買えるだろう。窓口へ行ってみると、先ほど応対してくれた女性が発券してくれた。隣駅ノンカイまで2等車で8,000kip。

出国審査の窓口でスタンプを押してもらい、出国税10,000kipを払ってラオスとはしばしのお別れ！

駅の北側でぷっつりと途切れている線路。ビエンチャン中心部まで延ばす構想はあるようだけど、どうなるやら。

ノンカイとタナレーンを往復する列車。

タイでは紫は高貴な色。ちょっと派手だけどなぁ…（笑）

駅の南側を望む。

3等車の車内。さっき2等車の切符を買ったはずだけど2等車が見つからないのはご愛嬌。

日本でも見慣れたボックスシートが並ぶ車内。シートのビニールをはがさないのもご愛嬌。

運転台も日本のディーゼルカーとそんなに変わらないけど、どこかスッキリ。そしてマスコンには日立のロゴが！こんなところで出会うとは。

さぁ11:15、10人前後のお客さんを乗せて列車は定刻にタナレーン駅を出発。隣駅、タイのノンカイまで15分の短い旅。続きは次の旅行記で！


（つづく）