2013/01/01 - 2013/01/01
442位(同エリア624件中)
ドクターキムルさん
- ドクターキムルさんTOP
- 旅行記7569冊
- クチコミ134件
- Q&A回答247件
- 7,134,635アクセス
- フォロワー40人
横浜市金沢区洲崎町にある龍華寺(りゅうげじ)は真言宗御室派別格本山のお寺であり、知足山弥勒院龍華寺という。金沢区内にある真言宗12ヶ寺の本寺格とされている。元々、源頼朝が瀬戸神社を建立した後、文治5年(1189年)に文覚上人が開山、源頼朝が開基となり、瀬戸神社の別当寺として六浦山中に建てた浄願寺が始まりであると伝えられている。しかし、その後、戦乱や火災で浄願寺の伽藍が荒廃したため、明応8年(1499年)に住持の融弁は兼帯していた光徳寺を併合して、現在地の洲崎の地に龍華寺として再興した。
その後は、真言密教の学問や修行の道場として栄え、往古の繁栄を伝える貴重な文化財を数多く伝えていることで知られている。本尊の大日如来は鎌倉期の作とされ、横浜市内に残る仏像としては弘明寺観音に次いで拝観すべきであるとNHKの番組で紹介していた。江戸時代に修復されており、遠く須弥壇におわすご本尊は金ぴかである。そのために、かつては江戸時代の仏像とされていた時期があったという。
また平成10年(1998年)に発見された脱活乾漆造(興福寺の阿修羅像が特に有名)の菩薩座像は天平時代の作と思われ、東海地方以東では、この1体だけという。いつの時代か、修復時に右足と左足とを違えて取り付けてあったのだという。そのために、平成になって元に戻したという。いくら脱活乾漆造だからといって、左右の足を取り違えることなど有り得ないことだと思う。境内に建つ鉄筋コンクリート造の龍寶殿に安置されているのかと思っていたが、今は金沢文庫にお出ましだということだ。住職は留守であったが、夫人は、「なるべく早く皆さまが目にできるようにと考えていますが‥。」といって、写真を2枚くださった。
本堂でご本尊を参拝して出ようとしたら、2人の綺麗な娘さんが参拝にやって来た。「上に上がって、ご本尊を参拝したらいいですよ。鎌倉仏で横浜では弘明寺観音と並ぶ仏像とされていますよ。」と言うと、ブーツを脱ぎ始めた。「兄弟?」と聞くと、「ええ。」と答えた。「じゃあ、美人姉妹だね。」と声を掛けると、妹さんが微笑んだ。正月の初詣に寺社を巡っても中々、美人には出会わないものだ。まして美人姉妹なら尚更だ。今年も良い年でありますように。
(表紙写真は龍華寺本堂)
-
地蔵堂の門。「大黒天御開帳」の看板と「龍華寺大黒天祭」の幟が立っている。
-
地蔵堂前の生花。正月の大黒天が御開帳になる龍華寺大黒天祭には毎年こうした生花が飾られるのであろう。
-
地蔵堂。「地蔵菩薩坐像」(室町時代)を安置している。「龍華堂」の扁額が掛る。
大黒天と七福神に手を合わせ、甘酒をいただいた。
龍華寺は横浜金沢七福神の大黒天がある寺であり、門の脇に大黒天の石像がある。しかし、 大黒天があるばかりではなく、七福神が祭られていた。ただし、大黒天は2体(七福神(セット)の大黒天と別の大黒天)安置されており、弁財天は八賢像である。本堂にも大黒天が2体安置されており、門前の石像とで都合5体はあるようだ。 -
山門。瓦屋根には浪の飾り瓦が上がる。
住職の息子さん(副住職か)と、上にお地蔵さまが乗せてある「左保土谷道」と刻まれた保土谷道道標について、横浜だと「大山道」の道標には不動明王の像を彫ってあるものが幾つかあるが、「保土谷道」だと何かいわれのある石仏なのか尋ねてみた。しかし、そういうことではなく、ただ、上に石仏(お地蔵さま)を載せているのだという。
ついでに、山門の屋根に上がる浪の飾り瓦についても、奈良や京都ならば、東大寺・法隆寺・当麻寺ででもないと上がっていないのだが、鎌倉や横浜では寺社の6割方は浪の飾り瓦であることもお話した。 -
山門に掛かる「知足山」の扁額。
-
不動明王堂。この左横に庚申塚がある。
-
太子堂。
古くから太子堂が建つ鎌倉・寶戒寺には本堂に唐獅子の飾り瓦の他に蕾付き牡丹の花の飾り瓦が上がっている。蕾付き牡丹の花は奈良・中宮寺などの飾り瓦に見られ、聖徳太子ゆかりのものであろう。 -
「聖徳太子堂」立て看板。
-
鐘楼。
-
鐘楼の梵鐘。
-
「神奈川県重要文化財 梵鐘」プレート。
-
南無大師(弘法大師)像。
-
手水舎。
-
龍宝殿。龍華寺には、博物館で「宝物展」を開催するほど多くの宝物があるのだが、そうしたものを収蔵・保管しているのだろう。
-
厄除南無聖観世音菩薩。
-
ぼけ封じ観世音菩薩。
-
蘇鉄(横浜市銘木)。
-
庫裡。
-
庫裡玄関の牡丹。まだ、蕾だ。聖徳太子堂があるからではなく、境内には多くの牡丹の木が植えられており、春は牡丹の花が咲き誇るようだ。その1株を鉢植えにして早咲きの牡丹の花を楽しむものだろう。しかし、あいにく正月には間に合わなかったようだ。
-
龍華寺本堂。
-
龍華寺本堂に掛る「龍華寺」の扁額。。
-
鰐口。
-
脱活乾漆造菩薩座像(天平時代)の写真。
-
脱活乾漆造菩薩座像(天平時代)の写真。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
ドクターキムルさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
24