2012/05/16 - 2012/05/17
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Weiwojingさん
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京都市から始めて宮津と舞鶴まで1週間の京都を巡る旅行をして来また。最終目的地である舞鶴では、「舞鶴引揚記念館」、「煉瓦博物館」、「田辺城」等を見学しました。
今回このような旅行をしてみて、京都府の丹後地方を廻るのは初めてでしたので、珍しいものばかりでした。ただどこへ行っても人が少ないのには驚きました。どんどん若い人々が都会に出て行き、地元に残っている人が非常に少ないようです。
地方では過疎化と言われていますが、都会に住んでいるとあまりこのようなことが実感出来ませんでした。それを防ぐためには、街を活性化させる必要があります。そのひとつに観光面で振興を図るる必要があるのではないでしょうか。そんなことを思いながら旅をして来ました。
先ずは、「舞鶴引揚記念館」を訪ねてみました。ここは交通が不便なところにあるため公共の交通手段はバスしかありません。しかし、そのバスさえ2時間に1本程度です。行きは東舞鶴駅からタクシーで、帰りは記念館の職員の方が駅まで送ってくれました。
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宮津から舞鶴までは北近畿タンゴ鉄道宮津線(KTR鉄道宮津線)に乗って1時間ほどです。今回、幸いにして、「TANGO悠々号」という観光列車に乗ることが出来ました。
一時間ほどの間に景勝地に差し掛かると、アナウンスがあり、数分間停車します。その場所の観光ポイントや見どころなどが説明されます。列車は前半このような海岸線を通って走り、美しい日本海の海を見ることが出来ます。 -
海岸と並行して道路があり、その上の方を鉄道が走っています。真っ青の海にやや青味のかかった空が旅情をかき立ててくれます。
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車内の様子です。地元の人も数人、観光客も数人という具合で、何とも言えずのんびりした列車です。小生もついうとうとしてしまいました。
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列車が川を渡るところです。
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窓の外には田植えが始まったばかりの風景を見ることが出来ます。
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西舞鶴駅に到着。駅前にある予約したホテルに荷物を預け、街中に出かけてみました。
この写真は駅ビルです。立派な建物ですが、中には人がいないですね。駅前もほとんど人がいません。 -
舞鶴に来た最大の目的は「舞鶴引揚記念館」を訪れることでした。終戦直後に中国をはじめとしてソ連、朝鮮、南方からの何10万という人々が命からがら日本に戻って来ました。この方々が最初に到着した日本の地が舞鶴です。
引揚船が到着する度に、多くの人々が出迎える家族や友人たちとの再会を果たし、故郷へ無事に戻ることが出来ました。しかし、何年経っても戻って来ない人々も大勢いました。そのような人々を待ち続けた家族も数知れず、ついに再会を果たすことなく亡くなった親や家族がいました。「岸壁の母」で知られる端野いせさんも息子の帰りを待ちながら、会うことなく亡くなりました。 -
館内を見て回りたいと思います。引揚を体験してきた語り部の方々(ボランティアの方々)が説明をしてくださり、みな実体験をもとにした説明なので、真剣に聞き入りました。
この写真はシベリアへ抑留された人々が厳冬の厳しい中で仕事をしているところです。 -
「大陸日本築け若人」 ー 「満蒙開拓青少年義勇軍募集」と書かれた中国満州への移住を呼び掛けたポスターです。このような宣伝に惑わされて多くの若者が満州に渡ったのですね。
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抑留車たちが収容所で発行した「日本新聞」と言う名前の日本語新聞で、一面にスターリンのことが出ています。
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シベリアの白樺の木で作られた麻雀牌で、サイコロはジュラルミン製です。
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ソ連に抑留されていた人々の日本への通信は当初禁止されていましたが、厳しい検閲の上やっと許可されました。
通信は往復郵便で、カタカナ文でした。カタカナでないと日本語が読めない検閲官だったのでしょう。このような状況の中でも、抑留者とその家族にとってはどんなにうれしく、生きる勇気となったことでしょう。 -
白樺の木の皮に書かれた日記です。
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シベリアに抑留されていた人々に毎日配給されていた食事です。小さな雑穀のおむすびとほとんど味のないカ―シャと言う名前のスープだけです。
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館内を見学していると、「舞鶴引揚記念館」にはシベリアへ抑留された方々の記録や説明が全体の3分の2を占めていたような気がしました。ボランティアの方によると、この記念館はシベリア抑留者が多く関係していたので、そのような結果となったそうです。
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新しく建て替えられる前の舞鶴駅です。引揚者たちはこの駅から故郷へ戻って行きました。
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「岸壁の母」という曲をご存知でしょうか。この方がモデルになりました。端野いせさんという名前です。
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引揚者と彼らを出迎えた家族の方たちの様子を撮った写真です。
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帰国した男性(中央大きな帽子を被った男性)を見つけた家族の人たちが喜びの表情で一緒に出てくるところです。長い間会うことの出来なかった家族の喜びが伝わってくるようです。
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元気な姿で戻って来た息子と彼を迎えた母親のうれしそうな顔を見ていると、本当にジーンときてしまいますね。
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満州で終戦を迎えた漫画家たちの、その帰国間際の生活振りを自ら描いた作品が何点もあります。
古谷三敏作 「中国人のお姉さんが焼いてくれたさといもはおいしかった」 -
山内ジョージ作 「マントウが食べたかった」
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山内ジョージ作 「ソ連兵はやはりこわかった」
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古谷三敏作 「クワやスキを手にした中国人たちに取り囲まれたボクら親子」
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古谷三敏作 「父に手榴弾の安全ピンの抜き方を教えてもらった」
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赤塚不二夫作 「でっかいリュックを背負い、かあちゃんにしつかりとつかまって」
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北見けいいち作 「はじめて見た日本は、緑いっぱいの国だった」
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引き揚げ船が舞鶴の港に入ってきた時の様子を描いたものです( 作者不明 )。
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記念館を出て裏山に登ってみました。そこには真近かに海を見渡すことが出来る丘があります。
道路の両側には世界各地から引き揚げてきた人たちが記念に植樹した木が植えられています。 -
丘の上にはたくさんの記念碑が作られています。
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「平和の群像」と題した記念碑です。
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「異国の丘」と「岸壁の母」の2曲が彫られた碑があります。今にもこれらの歌が聞こえてきそうなきがしました。ところが、丘の上に着くと、本当に「岸壁の母」が聞こえてくるではないですか。驚きました。
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右側にはいくつも工場が並び、白い煙をはいていますが、かつてここに引揚者収容所がありました。引揚者たちは舞鶴の地を踏むと、そぐここに収容され、米軍関係者の聞き取りを受けたり、健康をチェックしたりして、数日間滞在しました。
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かつてはたくさんの引揚者や出迎えの人々であふれた港も今は閑散とし、海も穏やかな表情を見せています。あれからもう60年以上も経っているのです。
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「舞鶴引揚記念館」の見学を終えて西舞鶴駅に戻って来ると、もう5時を大幅に過ぎていました。
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いったんホテルに戻り、しばらくして夕飯でもと思い駅周辺を歩きながら適当な食堂を探して、1軒の店に入ってみました。「一づるラーメン」というラーメンを注文してみました。スープと麺がちょうどうまく合い、美味しく食べることが出来ました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 潮来メジロさん 2013/12/17 13:46:31
- 平和の尊さ・・・。ヾ(^o^)
- Tamegaiさん、こんにちは! ヾ(^o^)
毎度、訪問&投票ありがとうございました。
> 「異国の丘」と「岸壁の母」の2曲が彫られた碑があります。今にもこれ
> らの歌が聞こえてきそうなきがしました。ところが、丘の上に着くと、本
> 当に「岸壁の母」が聞こえてくるではないですか。驚きました。
TVドラマなどで満州開拓団の事が取り上げられた事がありましたが、シベリアに抑留された人々は更に過酷な人生を歩んだのですね。
平和の尊さをしみじみと噛み締めました。
ではまた・・・。(^o^)/~~~
(潮来メジロ)
- Weiwojingさん からの返信 2013/12/18 20:16:04
- RE: 平和の尊さ・・・。ヾ(^o^)
- 潮来メジロさん、こんばんは。
たくさんのご投票と書き込みをいただき、ありがとうございます。
日本へ戻って来ました。寒いのには本当にびっくりしました。これからは日本での生活が中心です。
舞鶴引揚記念館は心に残るところでした。終戦で戦地に残された方々やシベリヤに抑留された方々が日本に着いてまず上陸したところが舞鶴でした。ここでは様々な悲劇が展開した訳ですね。
そうした足跡を見ていると、今の平和の尊さや戦争を再び起こしてはならないという思いを強く感じました。今の政治の姿を見ていると、一層その観がします。
ここはまた訪れてみたいところです。
では、これで。ありがとうございました。
tamegai
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